会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第33条定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任

原文解釈概要・一覧表・実務注記は当サイトによる解釈です。条文原文と判例は転記です。

この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
会社の設立手続ステップ 2 / 3 お金以外を出資するとき現物出資に検査役の調査が要るのはどんな場合か現物出資と検査役の調査ステップ 1 / 3 何を調べるのか変態設立事項と検査役の選任検査役による調査ステップ 1 / 3 設立時の現物出資調査が省ける場合設立/出資ステップ 1 / 1 出資出資について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 発起人は、定款に第28条各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときは、第30条第1項の公証人の認証の後遅滞なく、当該事項を調査させるため裁判所に対し検査役の選任の申立てをしなければならない。
  • 裁判所は、申立てを不適法として却下する場合を除き検査役を選任しなければならず、成立後の株式会社が当該検査役に支払う報酬の額を定めることができる。
  • 検査役は必要な調査を行い、その結果を書面又は電磁的記録により裁判所に報告するとともに、発起人に当該書面の写し又は電磁的記録の事項を提供しなければならない。
  • 裁判所は報告を受けて第28条各号に掲げる事項を不当と認めたときは変更する決定をし、発起人は当該決定の確定後1週間以内に限り設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができ、又は発起人全員の同意により当該事項についての定めを廃止する定款の変更をすることができる。
  • 現物出資財産等の価額総額が500万円を超えない場合、市場価格のある有価証券について定款価額が市場価格として法務省令で定める方法により算定される額を超えない場合、又は弁護士等の証明(不動産の場合は当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた場合には、当該事項について前各項の規定は適用されない。

検査役調査の適用除外(第10項各号)

原文解釈横スクロールできます
号適用除外となる場合適用除外となる事項
一現物出資財産等(第28条第1号及び第2号の財産)について定款に記載され、又は記録された価額の総額が五百万円を超えない場合同条第一号及び第二号に掲げる事項
二現物出資財産等のうち市場価格のある有価証券について定款に記載され、又は記録された価額が当該有価証券の市場価格として法務省令で定める方法により算定されるものを超えない場合当該有価証券についての第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項
三現物出資財産等について定款に記載され、又は記録された価額が相当であることについて弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、公認会計士、監査法人、税理士又は税理士法人の証明(不動産である場合は当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた場合第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項(当該証明を受けた現物出資財産等に係るものに限る)

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 申立てのタイミング発起人は、第30条第1項の公証人の認証の後「遅滞なく」検査役の選任を裁判所に申し立てなければならない(第1項)。
  2. 価額総額500万円以下による適用除外現物出資財産等について定款に記載・記録された価額の総額が500万円を超えない場合、第28条第1号及び第2号に掲げる事項について検査役の調査等の規定は適用されない(第10項第1号)。
  3. 市場価格のある有価証券の適用除外市場価格のある有価証券について、定款価額が当該有価証券の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額を超えない場合は適用除外となる(第10項第2号)。
  4. 証明による適用除外と証明者の欠格弁護士・公認会計士等の証明(不動産は当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価)を受けた事項は適用除外となるが(第10項第3号)、発起人、財産の譲渡人、設立時取締役・設立時監査役、業務停止処分中の者等は証明をすることができない(第11項各号)。
  5. 変更決定後の対応期限裁判所の変更決定の確定後1週間以内に限り、発起人は引受けに係る意思表示を取り消すことができ(第8項)、また発起人全員の同意により当該事項についての定めを廃止する定款の変更をすることができる(第9項)。

条文原文

原文ママ
会社法 第33条(定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任)
(定款の記載又は記録事項に関する検査役の選任)
第三十三条発起人は、定款に第二十八条各号に掲げる事項についての記載又は記録があるときは、第三十条第一項の公証人の認証の後遅滞なく、当該事項を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない。
2前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
3裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、成立後の株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
4第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
5裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
6第二項の検査役は、第四項の報告をしたときは、発起人に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
7裁判所は、第四項の報告を受けた場合において、第二十八条各号に掲げる事項(第二項の検査役の調査を経ていないものを除く。)を不当と認めたときは、これを変更する決定をしなければならない。
8発起人は、前項の決定により第二十八条各号に掲げる事項の全部又は一部が変更された場合には、当該決定の確定後一週間以内に限り、その設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができる。
9前項に規定する場合には、発起人は、その全員の同意によって、第七項の決定の確定後一週間以内に限り、当該決定により変更された事項についての定めを廃止する定款の変更をすることができる。
10前各項の規定は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項については、適用しない。
一第二十八条第一号及び第二号の財産(以下この章において「現物出資財産等」という。)について定款に記載され、又は記録された価額の総額が五百万円を超えない場合同条第一号及び第二号に掲げる事項
二現物出資財産等のうち、市場価格のある有価証券(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項に規定する有価証券をいい、同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利を含む。以下同じ。)について定款に記載され、又は記録された価額が当該有価証券の市場価格として法務省令で定める方法により算定されるものを超えない場合当該有価証券についての第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項
三現物出資財産等について定款に記載され、又は記録された価額が相当であることについて弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、公認会計士(外国公認会計士(公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第十六条の二第五項に規定する外国公認会計士をいう。)を含む。以下同じ。)、監査法人、税理士又は税理士法人の証明(現物出資財産等が不動産である場合にあっては、当該証明及び不動産鑑定士の鑑定評価。以下この号において同じ。)を受けた場合第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項(当該証明を受けた現物出資財産等に係るものに限る。)
11次に掲げる者は、前項第三号に規定する証明をすることができない。
一発起人
二第二十八条第二号の財産の譲渡人
三設立時取締役(第三十八条第一項に規定する設立時取締役をいう。)又は設立時監査役(同条第三項第二号に規定する設立時監査役をいう。)
四業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者
五弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、監査法人又は税理士法人であって、その社員の半数以上が第一号から第三号までに掲げる者のいずれかに該当するもの

一次情報