この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しを第三者に対抗することができる。
- 前項(第1項)の登記がされた後に第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた賃借人の権利は、売主に対抗することができる。
- その対抗できる期間は、賃借権の残存期間中一年を超えない期間に限られる。
- 売主を害する目的で賃貸借をしたときは、賃借人の権利は売主に対抗することができない。
第581条 買戻しの特約・賃借人の権利の対抗力
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 要件 | 対抗できる相手 | 効果・期間の限定 |
|---|---|---|---|
| 買戻しの特約(第1項) | 売買契約と同時に買戻しの特約を登記したこと | 第三者 | 買戻しを対抗することができる |
| 賃借人の権利(第2項本文) | 第1項の登記がされた後に第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えたこと | 売主 | その残存期間中一年を超えない期間に限り、対抗することができる |
| 例外(第2項ただし書) | 売主を害する目的で賃貸借をしたとき | 売主 | 対抗することができない |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法所有権移転登記抹消登記手続等請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和32(オ)469
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和36年5月30日 棄却
- 登載
- 民集 第15巻5号1459頁
- 参照法条
- 民法581条1項
- 判示事項
- 買主が買戻の特約を登記した不動産を第三者に転売した場合における買戻権を行使すべき相手方。
裁判要旨買主が買戻の特約を登記した不動産を第三者に転売しその登記を経由した場合は、最初の売主は転得者に対し買戻権を行使すべきである。
民法不動産所有権移転登記手続請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和33(オ)186
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和35年4月26日 破棄差戻
- 登載
- 民集 第14巻6号1071頁
- 参照法条
- 民法579条,民法581条1項,民法129条,民法467条1項
- 判示事項
- 一 買戻特約の登記をしなかつた場合における不動産買戻権譲渡の方法 二 買戻特約の登記をしなかつた場合における不動産買戻権譲渡の対抗要件
裁判要旨一 買戻の特約を登記しなかつた場合、不動産買戻権は売主の地位と共にのみ譲渡することができる。
二 買戻の特約を登記しなかつた場合における不動産買戻権の譲渡を買主に対抗するには、これに対する通知またはその承諾を必要とし且つこれをもつて足りる。
二 買戻の特約を登記しなかつた場合における不動産買戻権の譲渡を買主に対抗するには、これに対する通知またはその承諾を必要とし且つこれをもつて足りる。
実務注記
原文解釈- 登記は売買契約と「同時」に行う第1項は買戻しの特約の登記を「売買契約と同時に」したときに限り第三者対抗力を認めており、この同時性が条文上の要件となっている。
- 賃借人側の対抗要件具備が前提第2項の保護を受けるには、賃借人が第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えていることが前提であり、かつそれが第1項の登記の後であることが必要。
- 対抗できる期間は「残存期間中一年を超えない期間」賃借人が売主に対抗できるのは、賃借権の残存期間中一年を超えない期間に限られる。この上限は条文の文言どおりであり、割合や具体的年数への言い換えはできない。
- 「売主を害する目的」の賃貸借は保護対象外ただし書により、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、賃借人の権利は売主に対抗することができない。
条文原文
原文ママ民法 第581条(買戻しの特約の対抗力)
(買戻しの特約の対抗力)
第五百八十一条売買契約と同時に買戻しの特約を登記したときは、買戻しは、第三者に対抗することができる。
2前項の登記がされた後に第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた賃借人の権利は、その残存期間中一年を超えない期間に限り、売主に対抗することができる。ただし、売主を害する目的で賃貸借をしたときは、この限りでない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第581条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。