民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第158条未成年者又は成年被後見人と時効の完成猶予

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原文整理テーマ別まとめ
時効ステップ 1 / 1 時効時効について、条文は何を定めているか。時効/総則ステップ 1 / 1 総則総則について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 未成年者又は成年被後見人に法定代理人がない場合において、時効期間満了前六箇月以内にその状態があるときは、行為能力者となった時又は法定代理人が就職した時から六箇月を経過するまでの間、その者に対する時効は完成しない。
  • 第二項は、未成年者又は成年被後見人がその財産を管理する父、母又は後見人に対して有する権利に関する規定である。
  • この場合、行為能力者となった時又は後任の法定代理人が就職した時から六箇月を経過するまでの間、当該権利についての時効は完成しない。

時効の完成猶予の要件(第158条)

原文解釈横スクロールできます
項対象者対象となる権利要件となる状況猶予の起算点猶予期間
第1項未成年者又は成年被後見人(本人に対する時効一般)時効の期間の満了前六箇月以内の間に法定代理人がないことその未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は法定代理人が就職した時六箇月を経過するまでの間
第2項未成年者又は成年被後見人その財産を管理する父、母又は後見人に対して有する権利当該父、母又は後見人が財産を管理していることその未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は後任の法定代理人が就職した時六箇月を経過するまでの間

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法遺留分減殺請求事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成25(受)1420
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成26年3月14日 破棄差戻
登載
民集 第68巻3号229頁
参照法条
民法7条,民法158条1項
判示事項
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合と民法158条1項の類推適用
裁判要旨時効の期間の満了前6箇月以内の間に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合において,少なくとも,時効の期間の満了前の申立てに基づき後見開始の審判がされたときは,民法158条1項の類推適用により,法定代理人が就職した時から6箇月を経過するまでの間は,その者に対して,時効は,完成しない。
民法損害賠償
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成5(オ)708
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成10年6月12日 その他
登載
民集 第52巻4号1087頁
参照法条
民法158条,民法724条
判示事項
不法行為を原因として心神喪失の常況にある被害者の損害賠償請求権と民法七二四条後段の除斥期間
裁判要旨不法行為の被害者が不法行為の時から二〇年を経過する前六箇月内において右不法行為を原因として心神喪失の常況にあるのに法定代理人を有しなかった場合において、その後当該被害者が禁治産宣告を受け、後見人に就職した者がその時から六箇月内に右不法行為による損害賠償請求権を行使したなど特段の事情があるときは、民法一五八条の法意に照らし、同法七二四条後段の効果は生じない。
民法損害金、転付債権請求
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
昭和38(オ)964
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和42年11月17日 棄却
登載
集民 第89号191頁
参照法条
民法158条,民法159条,民法160条,民法161条
判示事項
甲の乙に対する債権を丙が仮差押をした場合、甲の乙に対する債権につき、時効は進行を停止するか
裁判要旨甲の乙に対する債権が、丙によつて仮差押されても、民法第一五八条乃至第一六一条所定の停止の事由にあたらず、甲の乙に対する債権の時効は、進行を停止しない。

実務注記

原文解釈
  1. 適用場面の確認(第1項)時効の期間の満了前六箇月以内の間に、未成年者又は成年被後見人に法定代理人がないという状況が生じているかを確認する。
  2. 猶予の起算点(第1項)猶予期間は、未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時、又は法定代理人が就職した時のいずれかから起算し、六箇月を経過するまでの間、時効は完成しない。
  3. 第2項の対象権利の範囲第2項が対象とするのは、未成年者又は成年被後見人がその財産を管理する父、母又は後見人に対して有する権利に限られる。
  4. 第2項の猶予の起算点第2項の猶予期間は、行為能力者となった時又は後任の法定代理人が就職した時のいずれかから起算し、六箇月を経過するまでの間、当該権利についての時効は完成しない。
  5. 「後任の」法定代理人という文言第2項では法定代理人の就職について「後任の」という限定が付されている点を、第1項の規定ぶりと区別して確認する。

条文原文

原文ママ
民法 第158条(未成年者又は成年被後見人と時効の完成猶予)
(未成年者又は成年被後見人と時効の完成猶予)
第百五十八条時効の期間の満了前六箇月以内の間に未成年者又は成年被後見人に法定代理人がないときは、その未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は法定代理人が就職した時から六箇月を経過するまでの間は、その未成年者又は成年被後見人に対して、時効は、完成しない。
2未成年者又は成年被後見人がその財産を管理する父、母又は後見人に対して権利を有するときは、その未成年者若しくは成年被後見人が行為能力者となった時又は後任の法定代理人が就職した時から六箇月を経過するまでの間は、その権利について、時効は、完成しない。

一次情報