行政手続法 / テーマ別まとめ

不利益処分/聴聞

聴聞の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

不利益処分を行う前に、行政庁が名宛人の言い分を口頭で聴く手続が聴聞です。通知の方法、代理人・参加人の関与、資料閲覧、審理の進め方、終結後の調書・報告書と決定までの流れが行政手続法15条から28条に定められています。実務担当者は、通知を受けた際に何ができ、行政庁側に何が義務付けられているかを押さえることが重要です。

聴聞
項目内容根拠条文
通知の時期期日までに相当な期間をおいて書面15条
代理人選任可、聴聞に関する一切の行為16条
参加人主宰者が参加を求め・許可17条
文書閲覧通知~終結まで資料閲覧を要求可18条
主宰者行政庁指名の職員等、当事者等は不可19条
審理方式口頭意見陳述、質問、原則非公開20条
陳述書提出出頭に代え陳述書等を提出可21条
続行期日主宰者が必要なら新期日を指定22条
不出頭時の終結正当理由なき不出頭は終結可23条
調書・報告書主宰者が作成、当事者等は閲覧可24条
再開行政庁が必要なら再開を命令可25条
決定調書内容と意見を十分参酌26条
不服申立て審査請求不可27条
特例(役員解任等)名宛人とみなす、解任は聴聞不要な場合あり28条
  • 名宛人の所在が不明なときは公示による通知が可能で、措置開始から2週間で到達したものとみなされる(15条3項・4項)
  • 文書閲覧は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときに限り拒否できる(18条1項)
  • 当事者・参加人本人のほか、四親等内の親族・同居の親族、代理人・補佐人、後見人等、参加人以外の関係人は主宰者になれない(19条2項)
  • 続行期日は書面通知が原則だが、当該期日に出頭した当事者・参加人には当日の告知で足りる(22条2項)
  • 出頭が相当期間見込めない場合は、期限を定めて陳述書等の提出を求め、期限到来時に終結とすることができる(23条2項)
  • 役員等の解任を命ずる聴聞を経た後、名宛人が処分に従わないことを理由に当該役員等を解任するときは改めて聴聞を行う必要はない(28条2項)
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聴聞

聴聞について、条文は何を定めているか。

第15条聴聞の通知の方式処分内容と根拠を書面で事前通知4項・6号判例なし
  • 予定される処分の内容・根拠法令・原因事実・期日場所・担当部署を通知
  • 意見陳述や証拠提出、資料閲覧ができることも書面で教示
  • 所在不明なら公示による通知も可、開始から2週間で到達とみなす
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第16条代理人当事者は代理人を選任できる4項判例なし
  • 代理人は聴聞に関する一切の行為を各自代行できる
  • 代理人の資格は書面で証明する必要がある
  • 資格喪失時は当事者が書面で行政庁に届出
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第17条参加人利害関係人を参加人として認める3項判例なし
  • 主宰者が必要と認めれば参加を求め、または許可できる
  • 参加人も代理人を選任できる
  • 参加人の代理人にも16条2項〈代理人〉から4項の規定が準用される
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第18条文書等の閲覧当事者等は証拠資料の閲覧を求められる3項判例なし
  • 通知から聴聞終結までの間、調査結果の調書等を閲覧請求できる
  • 第三者の利益を害するおそれ等正当理由がなければ拒めない
  • 審理の進行に応じ追加の閲覧請求も可、日時場所は行政庁が指定
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第19条聴聞の主宰聴聞は行政庁指名の職員等が主宰2項・6号判例なし
  • 当事者・参加人本人や配偶者・近親者、代理人等は主宰者になれない
  • 参加人以外の関係人も主宰者になれない
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第20条聴聞の期日における審理の方式審理は原則非公開で口頭中心6項判例なし
  • 冒頭で行政庁職員が処分内容・根拠・原因事実を説明
  • 当事者・参加人は意見陳述、証拠提出、許可を得て質問できる
  • 一部不出頭でも審理可能、公開が相当なとき以外は非公開
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第21条陳述書等の提出出頭の代わりに陳述書提出も可2項判例なし
  • 期日までに主宰者へ陳述書・証拠書類等を提出できる
  • 主宰者は出頭者の求めに応じその内容を示すことができる
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第22条続行期日の指定必要なら続行期日を指定できる3項判例なし
  • 主宰者は審理継続が必要なら新たな期日を設定できる
  • 次回期日は書面通知、出頭者には当日告知で足りる
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第23条当事者の不出頭等の場合における聴聞の終結正当理由ない不出頭は聴聞を終結できる2項判例なし
  • 正当理由なく不出頭かつ陳述書等未提出なら機会を与えず終結可
  • 出頭見込みがない場合は期限を定め、期限到来で終結とすることも可
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第24条聴聞調書及び報告書審理経過は調書、結論は報告書に記録4項判例なし
  • 主宰者が審理経過の調書を作成し陳述の要旨を明記
  • 調書は期日ごと、または終結後速やかに作成
  • 終結後速やかに意見付き報告書を作成し調書とともに提出、当事者等は閲覧可
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第25条聴聞の再開行政庁は聴聞の再開を命じられる1項判例なし
  • 終結後の事情変化があれば報告書を返戻し再開を命令できる
  • 再開時の通知・告知は22条2項〈続行期日の指定〉・3項と同様に扱う
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第26条聴聞を経てされる不利益処分の決定決定は調書と主宰者意見を踏まえる1項判例なし
  • 行政庁は調書内容と報告書記載の主宰者意見を十分参酌して決定する
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第27条審査請求の制限この手続への審査請求はできない1項判例なし
  • 聴聞に基づく処分・不作為について審査請求は不可
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第28条役員等の解任等を命ずる不利益処分をしようとする場合の聴聞等の特例役員解任等の聴聞には特例がある2項判例なし
  • 解任・除名対象の役員等も通知を受けた者とみなされる
  • 名宛人が処分に従わず役員等を解任する場合は改めて聴聞不要
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

行政手続法 第15条(聴聞の通知の方式) 詳細ページ
(聴聞の通知の方式)
第十五条行政庁は、聴聞を行うに当たっては、聴聞を行うべき期日までに相当な期間をおいて、不利益処分の名宛人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項
二不利益処分の原因となる事実
三聴聞の期日及び場所
四聴聞に関する事務を所掌する組織の名称及び所在地
2前項の書面においては、次に掲げる事項を教示しなければならない。
一聴聞の期日に出頭して意見を述べ、及び証拠書類又は証拠物(以下「証拠書類等」という。)を提出し、又は聴聞の期日への出頭に代えて陳述書及び証拠書類等を提出することができること。
二聴聞が終結する時までの間、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができること。
3行政庁は、不利益処分の名宛人となるべき者の所在が判明しない場合においては、第一項の規定による通知を、公示の方法によって行うことができる。
4前項の公示の方法による通知は、不利益処分の名宛人となるべき者の氏名、第一項第三号及び第四号に掲げる事項並びに当該行政庁が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を総務省令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を当該行政庁の事務所の掲示場に掲示し、又は公示事項を当該事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによって行うものとする。この場合においては、当該措置を開始した日から二週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。
行政手続法 第16条(代理人) 詳細ページ
(代理人)
第十六条前条第一項の通知を受けた者(同条第四項後段の規定により当該通知が到達したものとみなされる者を含む。以下「当事者」という。)は、代理人を選任することができる。
2代理人は、各自、当事者のために、聴聞に関する一切の行為をすることができる。
3代理人の資格は、書面で証明しなければならない。
4代理人がその資格を失ったときは、当該代理人を選任した当事者は、書面でその旨を行政庁に届け出なければならない。
行政手続法 第17条(参加人) 詳細ページ
(参加人)
第十七条第十九条の規定により聴聞を主宰する者(以下「主宰者」という。)は、必要があると認めるときは、当事者以外の者であって当該不利益処分の根拠となる法令に照らし当該不利益処分につき利害関係を有するものと認められる者(同条第二項第六号において「関係人」という。)に対し、当該聴聞に関する手続に参加することを求め、又は当該聴聞に関する手続に参加することを許可することができる。
2前項の規定により当該聴聞に関する手続に参加する者(以下「参加人」という。)は、代理人を選任することができる。
3前条第二項から第四項までの規定は、前項の代理人について準用する。この場合において、同条第二項及び第四項中「当事者」とあるのは、「参加人」と読み替えるものとする。
行政手続法 第18条(文書等の閲覧) 詳細ページ
(文書等の閲覧)
第十八条当事者及び当該不利益処分がされた場合に自己の利益を害されることとなる参加人(以下この条及び第二十四条第三項において「当事者等」という。)は、聴聞の通知があった時から聴聞が終結する時までの間、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。この場合において、行政庁は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
2前項の規定は、当事者等が聴聞の期日における審理の進行に応じて必要となった資料の閲覧を更に求めることを妨げない。
3行政庁は、前二項の閲覧について日時及び場所を指定することができる。
行政手続法 第19条(聴聞の主宰) 詳細ページ
(聴聞の主宰)
第十九条聴聞は、行政庁が指名する職員その他政令で定める者が主宰する。
2次の各号のいずれかに該当する者は、聴聞を主宰することができない。
一当該聴聞の当事者又は参加人
二前号に規定する者の配偶者、四親等内の親族又は同居の親族
三第一号に規定する者の代理人又は次条第三項に規定する補佐人
四前三号に規定する者であった者
五第一号に規定する者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
六参加人以外の関係人
行政手続法 第20条(聴聞の期日における審理の方式) 詳細ページ
(聴聞の期日における審理の方式)
第二十条主宰者は、最初の聴聞の期日の冒頭において、行政庁の職員に、予定される不利益処分の内容及び根拠となる法令の条項並びにその原因となる事実を聴聞の期日に出頭した者に対し説明させなければならない。
2当事者又は参加人は、聴聞の期日に出頭して、意見を述べ、及び証拠書類等を提出し、並びに主宰者の許可を得て行政庁の職員に対し質問を発することができる。
3前項の場合において、当事者又は参加人は、主宰者の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
4主宰者は、聴聞の期日において必要があると認めるときは、当事者若しくは参加人に対し質問を発し、意見の陳述若しくは証拠書類等の提出を促し、又は行政庁の職員に対し説明を求めることができる。
5主宰者は、当事者又は参加人の一部が出頭しないときであっても、聴聞の期日における審理を行うことができる。
6聴聞の期日における審理は、行政庁が公開することを相当と認めるときを除き、公開しない。
行政手続法 第21条(陳述書等の提出) 詳細ページ
(陳述書等の提出)
第二十一条当事者又は参加人は、聴聞の期日への出頭に代えて、主宰者に対し、聴聞の期日までに陳述書及び証拠書類等を提出することができる。
2主宰者は、聴聞の期日に出頭した者に対し、その求めに応じて、前項の陳述書及び証拠書類等を示すことができる。
行政手続法 第22条(続行期日の指定) 詳細ページ
(続行期日の指定)
第二十二条主宰者は、聴聞の期日における審理の結果、なお聴聞を続行する必要があると認めるときは、さらに新たな期日を定めることができる。
2前項の場合においては、当事者及び参加人に対し、あらかじめ、次回の聴聞の期日及び場所を書面により通知しなければならない。ただし、聴聞の期日に出頭した当事者及び参加人に対しては、当該聴聞の期日においてこれを告知すれば足りる。
3第十五条第三項及び第四項の規定は、前項本文の場合において、当事者又は参加人の所在が判明しないときにおける通知の方法について準用する。この場合において、同条第三項及び第四項中「不利益処分の名宛人となるべき者」とあるのは「当事者又は参加人」と、同項中「とき」とあるのは「とき(同一の当事者又は参加人に対する二回目以降の通知にあっては、当該措置を開始した日の翌日)」と読み替えるものとする。
行政手続法 第23条(当事者の不出頭等の場合における聴聞の終結) 詳細ページ
(当事者の不出頭等の場合における聴聞の終結)
第二十三条主宰者は、当事者の全部若しくは一部が正当な理由なく聴聞の期日に出頭せず、かつ、第二十一条第一項に規定する陳述書若しくは証拠書類等を提出しない場合、又は参加人の全部若しくは一部が聴聞の期日に出頭しない場合には、これらの者に対し改めて意見を述べ、及び証拠書類等を提出する機会を与えることなく、聴聞を終結することができる。
2主宰者は、前項に規定する場合のほか、当事者の全部又は一部が聴聞の期日に出頭せず、かつ、第二十一条第一項に規定する陳述書又は証拠書類等を提出しない場合において、これらの者の聴聞の期日への出頭が相当期間引き続き見込めないときは、これらの者に対し、期限を定めて陳述書及び証拠書類等の提出を求め、当該期限が到来したときに聴聞を終結することとすることができる。
行政手続法 第24条(聴聞調書及び報告書) 詳細ページ
(聴聞調書及び報告書)
第二十四条主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
2前項の調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日ごとに、当該審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。
3主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第一項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。
4当事者又は参加人は、第一項の調書及び前項の報告書の閲覧を求めることができる。
行政手続法 第25条(聴聞の再開) 詳細ページ
(聴聞の再開)
第二十五条行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、主宰者に対し、前条第三項の規定により提出された報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができる。第二十二条第二項本文及び第三項の規定は、この場合について準用する。
行政手続法 第26条(聴聞を経てされる不利益処分の決定) 詳細ページ
(聴聞を経てされる不利益処分の決定)
第二十六条行政庁は、不利益処分の決定をするときは、第二十四条第一項の調書の内容及び同条第三項の報告書に記載された主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。
行政手続法 第27条(審査請求の制限) 詳細ページ
(審査請求の制限)
第二十七条この節の規定に基づく処分又はその不作為については、審査請求をすることができない。
行政手続法 第28条(役員等の解任等を命ずる不利益処分をしようとする場合の聴聞等の特例) 詳細ページ
(役員等の解任等を命ずる不利益処分をしようとする場合の聴聞等の特例)
第二十八条第十三条第一項第一号ハに該当する不利益処分に係る聴聞において第十五条第一項の通知があった場合におけるこの節の規定の適用については、名あて人である法人の役員、名あて人の業務に従事する者又は名あて人の会員である者(当該処分において解任し又は除名すべきこととされている者に限る。)は、同項の通知を受けた者とみなす。
2前項の不利益処分のうち名あて人である法人の役員又は名あて人の業務に従事する者(以下この項において「役員等」という。)の解任を命ずるものに係る聴聞が行われた場合においては、当該処分にその名あて人が従わないことを理由として法令の規定によりされる当該役員等を解任する不利益処分については、第十三条第一項の規定にかかわらず、行政庁は、当該役員等について聴聞を行うことを要しない。
出

一次情報

原文ママ

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