法の適用に関する通則法 / テーマ別まとめ

準拠法に関する通則/債権

債権の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

法の適用に関する通則法は、渉外的な事務管理・不当利得、不法行為、債権譲渡について、どの国の法を適用するか(準拠法)を定めています。原因となる事実が発生した地や結果が発生した地を基準にしつつ、より密接な関係がある地がある場合の例外や、当事者の合意による準拠法の変更、外国法を適用する場合の日本法による制限などが定められています。

債権
類型原則の準拠法予見できない場合等当事者の変更・公序
事務管理・不当利得原因事実発生地の法密接な地があればその法事後に変更可(第三者に対抗不可)
不法行為(一般)結果発生地の法予見不可なら加害行為地の法事後に変更可/日本法で制限
生産物責任(特則)引渡地の法予見不可なら主たる事業所地法―
名誉・信用毀損(特則)被害者の常居所地法――
債権譲渡(対第三者効)譲渡債権の準拠法による――
  • 事務管理・不当利得は、原因事実発生後に当事者が準拠法を変更できる。ただし第三者の権利を害する変更は、その第三者に対抗できない(16条)。
  • 不法行為も、行為後に当事者が準拠法を変更できる。ただし第三者の権利を害する変更は、その第三者に対抗できない(21条)。
  • 不法行為に外国法を適用する場合、日本法によれば不法とならない事実には損害賠償等を請求できない(22条1項)。
  • 外国法・日本法双方で不法となる場合でも、日本法が認める範囲の損害賠償等しか請求できない(22条2項)。
  • 事務管理・不当利得(15条)、不法行為・生産物責任・名誉毀損(20条)いずれも、当事者の常居所地が同じ等の事情から明らかに密接な地があれば、その地の法が優先する。
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債権

債権について、条文は何を定めているか。

第14条事務管理及び不当利得事務管理・不当利得は原因発生地の法による1項判例なし
  • 事務管理・不当利得で、どの地の法を適用するか決める規定
  • 原因となる事実が発生した地の法が原則として適用される
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第15条明らかにより密接な関係がある地がある場合の例外より密接な地があればその法が優先1項判例なし
  • 14条〈事務管理及び不当利得〉の原則より明らかに密接な地があれば、その地の法による
  • 当事者が事実発生時に同じ地に常居所があった場合などが対象
  • 契約に関連して事務管理・不当利得が生じた事情なども考慮される
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第16条当事者による準拠法の変更当事者は事後に準拠法を変更できる1項判例なし
  • 原因事実の発生後なら、当事者間で適用する法を変更できる
  • 第三者の権利を害する変更は、その第三者に対抗できない
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第17条不法行為不法行為は結果発生地の法による1項判例なし
  • 加害行為の結果が発生した地の法が原則として適用される
  • 結果発生が通常予見できない地だった場合は加害行為地の法による
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第18条生産物責任の特例生産物責任は引渡地の法が原則1項判例なし
  • 瑕疵ある生産物で生命・身体・財産を害した場合の特則
  • 被害者が生産物の引渡しを受けた地の法による
  • 予見できない引渡地なら主たる事業所地法(なければ常居所地法)による
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第19条名誉又は信用の毀損の特例名誉・信用毀損は被害者の常居所地法による1項判例なし
  • 17条〈不法行為〉の原則によらず、被害者の常居所地の法が適用される
  • 被害者が法人等の場合は主たる事業所の所在地の法による
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第20条明らかにより密接な関係がある地がある場合の例外より密接な地があればその法が優先(不法行為)1項判例なし
  • 17〜19条〈名誉又は信用の毀損の特例〉の原則より明らかに密接な地があれば、その地の法による
  • 当事者の常居所地が不法行為当時に同じだった事情などが考慮される
  • 契約上の義務に違反して不法行為が行われた事情なども対象
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第21条当事者による準拠法の変更当事者は事後に準拠法を変更できる(不法行為)1項判例なし
  • 不法行為の後なら、当事者間で適用する法を変更できる
  • 第三者の権利を害する変更は、その第三者に対抗できない
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第22条不法行為についての公序による制限外国法を適用する不法行為は日本法で制限2項判例なし
  • 外国法で不法でも日本法で不法でなければ損害賠償等は請求不可
  • 双方の法で不法な場合でも、日本法が認める範囲でしか請求できない
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第23条債権の譲渡債権譲渡の第三者効はその債権の準拠法による1項判例なし
  • 債権譲渡が債務者など第三者にどう効くかを決める規定
  • 譲渡対象の債権自体に適用される法による
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法の適用に関する通則法 第14条(事務管理及び不当利得) 詳細ページ
(事務管理及び不当利得)
第十四条事務管理又は不当利得によって生ずる債権の成立及び効力は、その原因となる事実が発生した地の法による。
法の適用に関する通則法 第15条(明らかにより密接な関係がある地がある場合の例外) 詳細ページ
(明らかにより密接な関係がある地がある場合の例外)
第十五条前条の規定にかかわらず、事務管理又は不当利得によって生ずる債権の成立及び効力は、その原因となる事実が発生した当時において当事者が法を同じくする地に常居所を有していたこと、当事者間の契約に関連して事務管理が行われ又は不当利得が生じたことその他の事情に照らして、明らかに同条の規定により適用すべき法の属する地よりも密接な関係がある他の地があるときは、当該他の地の法による。
法の適用に関する通則法 第16条(当事者による準拠法の変更) 詳細ページ
(当事者による準拠法の変更)
第十六条事務管理又は不当利得の当事者は、その原因となる事実が発生した後において、事務管理又は不当利得によって生ずる債権の成立及び効力について適用すべき法を変更することができる。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更をその第三者に対抗することができない。
法の適用に関する通則法 第17条(不法行為) 詳細ページ
(不法行為)
第十七条不法行為によって生ずる債権の成立及び効力は、加害行為の結果が発生した地の法による。ただし、その地における結果の発生が通常予見することのできないものであったときは、加害行為が行われた地の法による。
法の適用に関する通則法 第18条(生産物責任の特例) 詳細ページ
(生産物責任の特例)
第十八条前条の規定にかかわらず、生産物(生産され又は加工された物をいう。以下この条において同じ。)で引渡しがされたものの瑕疵により他人の生命、身体又は財産を侵害する不法行為によって生ずる生産業者(生産物を業として生産し、加工し、輸入し、輸出し、流通させ、又は販売した者をいう。以下この条において同じ。)又は生産物にその生産業者と認めることができる表示をした者(以下この条において「生産業者等」と総称する。)に対する債権の成立及び効力は、被害者が生産物の引渡しを受けた地の法による。ただし、その地における生産物の引渡しが通常予見することのできないものであったときは、生産業者等の主たる事業所の所在地の法(生産業者等が事業所を有しない場合にあっては、その常居所地法)による。
法の適用に関する通則法 第19条(名誉又は信用の毀損の特例) 詳細ページ
(名誉又は信用の毀損の特例)
第十九条第十七条の規定にかかわらず、他人の名誉又は信用を毀損する不法行為によって生ずる債権の成立及び効力は、被害者の常居所地法(被害者が法人その他の社団又は財団である場合にあっては、その主たる事業所の所在地の法)による。
法の適用に関する通則法 第20条(明らかにより密接な関係がある地がある場合の例外) 詳細ページ
(明らかにより密接な関係がある地がある場合の例外)
第二十条前三条の規定にかかわらず、不法行為によって生ずる債権の成立及び効力は、不法行為の当時において当事者が法を同じくする地に常居所を有していたこと、当事者間の契約に基づく義務に違反して不法行為が行われたことその他の事情に照らして、明らかに前三条の規定により適用すべき法の属する地よりも密接な関係がある他の地があるときは、当該他の地の法による。
法の適用に関する通則法 第21条(当事者による準拠法の変更) 詳細ページ
(当事者による準拠法の変更)
第二十一条不法行為の当事者は、不法行為の後において、不法行為によって生ずる債権の成立及び効力について適用すべき法を変更することができる。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更をその第三者に対抗することができない。
法の適用に関する通則法 第22条(不法行為についての公序による制限) 詳細ページ
(不法行為についての公序による制限)
第二十二条不法行為について外国法によるべき場合において、当該外国法を適用すべき事実が日本法によれば不法とならないときは、当該外国法に基づく損害賠償その他の処分の請求は、することができない。
2不法行為について外国法によるべき場合において、当該外国法を適用すべき事実が当該外国法及び日本法により不法となるときであっても、被害者は、日本法により認められる損害賠償その他の処分でなければ請求することができない。
法の適用に関する通則法 第23条(債権の譲渡) 詳細ページ
(債権の譲渡)
第二十三条債権の譲渡の債務者その他の第三者に対する効力は、譲渡に係る債権について適用すべき法による。
出

一次情報

原文ママ

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