差止請求、損害賠償等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。
不正競争によって営業上の利益を侵害された者は、侵害の停止・予防を求める差止請求や、故意・過失による損害の賠償を請求できます。損害額の算定を助けるため、推定規定や書類提出命令、鑑定、相当な損害額の認定といった仕組みが用意されているほか、訴訟で営業秘密を扱う場合には秘密保持命令や尋問の非公開といった保護措置も定められています。差止請求権には時効による消滅期間があり、信用回復の措置も認められています。
| 制度 | 内容 | 数値・期限 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 差止請求 | 停止・予防、廃棄等請求 | ー | 3条 |
| 損害賠償 | 故意・過失で賠償義務 | ー | 4条 |
| 損害額の推定 | 利益額・使用料相当額で推定 | ー | 5条 |
| 技術秘密の使用推定 | 生産等をすれば使用と推定 | ー | 5条の2 |
| 具体的態様の明示義務 | 否認側が自己の態様を明示 | ー | 6条 |
| 書類提出命令 | 立証・損害計算に必要な書類提出 | ー | 7条 |
| 損害計算の鑑定 | 鑑定人に説明義務 | ー | 8条 |
| 相当な損害額の認定 | 立証困難なら裁判所が認定 | ー | 9条 |
| 秘密保持命令 | 訴訟外の使用・開示を禁止 | ー | 10条 |
| 秘密保持命令の取消し | 要件を欠けば取消し可 | ー | 11条 |
| 訴訟記録閲覧の通知 | 閲覧請求を当事者に通知 | 2週間 | 12条 |
| 尋問の公開停止 | 営業秘密の尋問を非公開に | ー | 13条 |
| 信用回復措置 | 賠償に代え・ともに命令 | ー | 14条 |
| 消滅時効 | 差止請求権が時効消滅 | 3年/20年 | 15条 |
差止請求、損害賠償等について、条文は何を定めているか。
論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。
不正競争防止法3条1項〈差止請求権〉に基づく不正競争による侵害の差止めを求める訴え及び差止請求権の不存在確認を求める訴えと民訴法5条9号〈損害の額の推定等〉
不正競争防止法五条一号〈損害の額の推定等 被侵害者がその侵害の行為がなければ販売することができた物又は提供することができた役務の単位数量当たりの利益の額に、侵害者が譲渡した当該物又は提供した当該役務の数量(次号において「譲渡等数量」という。)のうち被侵害者の販売又は提供の能力に応じた数量(同号において「販売等能力相応数量」という。)を超えない部分(その全部又は一部に相当する数量を被侵害者が販売又は提供をすることができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量(同号において「特定数量」という。)を控除した数量)を乗じて得た額〉違反の罪を構成するとされた事例
一 不正競争防止法第五条第二号〈損害の額の推定等 譲渡等数量のうち販売等能力相応数量を超える数量又は特定数量がある場合におけるこれらの数量に応じた次のイからホまでに掲げる不正競争の区分に応じて当該イからホまでに定める行為に対し受けるべき金銭の額に相当する額(被侵害者が、次のイからホまでに掲げる不正競争の区分に応じて当該イからホまでに定める行為の許諾をし得たと認められない場合を除く。)〉と憲法第二二条
二 同号にいう「不正ノ競争ノ目的」の意義
三 同号の罪は反覆継続性を要素とするか
不正競争防止法第一条第一号〈目的〉にいう「本法施行ノ地域内ニ於テ広ク認識セラルル」の意義。
一 商品表示が不正競争防止法一条一項一号〈目的〉にいう類似のものにあたるか否かの判断基準
二 特定の商品表示又は営業表示に関する商品化契約によつて結束しているグループと不正競争防止法一条一項一号又は二号にいう他人
三 同一の表示の商品化事業を営むグループに属するものと誤信させる行為と不正競争防止法一条一項一号又は二号にいう混同を生ぜしめる行為
四 権利の濫用にあたる意匠権の行使と不正競争防止法六条〈具体的態様の明示義務〉にいう意匠法による権利の行使
五 周知表示の商品化事業に携わる使用許諾者又は使用権者と不正競争防止法一条一項柱書にいう営業上の利益を害されるおそれがある者
一 不正競争防止法一条一項一号〈目的〉にいう商品の混同と同項柱書にいう「営業上ノ利益ヲ害セラルル虞アル者」
二 商標権者による登録商標に類似する標章の使用と不正競争防止法六条〈具体的態様の明示義務〉
一 漫画の登場人物のいわゆるキャラクターの著作物性
二 二次的著作物の著作権が生ずる部分
三 連載漫画において登場人物が最初に掲載された漫画の著作権の保護期間が満了した後に当該登場人物について著作権を主張することの可否
四 著作権法二一条の複製権を時効取得する要件としての権利行使の態様とその立証責任
五 上告審における被上告人の新たな主張が民訴法四二〇条一項八号に照らし許されるものとされた事例
衣料品の卸売業者と小売業者との間における周知性のある他人の商品等表示と同一又は類似のものを使用した商品の売買契約が民法90条により無効とされた事例
e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。
条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。