国税通則法 / テーマ別まとめ

申告納税方式による国税に係る税額等の確定手続/納税申告

納税申告の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

申告納税方式による国税について、納税者が自ら課税標準や税額を計算して税務署長に申告書を提出する手続を定めています。期限内申告・期限後申告・修正申告のそれぞれについて、いつまでに、どのような場合に提出できるかを整理しています。あわせて提出先の税務署長の定め方や、郵送で提出した場合の提出日の扱いも扱っています。

納税申告
種類提出できる時期提出できる場合提出先
期限内申告書法定申告期限まで通常の申告納税地の税務署長
期限後申告書決定があるまで期限内申告書を出さなかったとき納税地の税務署長
修正申告書更正があるまで税額不足・純損失過大・還付金過大等納税地の税務署長
  • 期限後申告書は、決定(25条)があるまでは提出できる
  • 修正申告書は、1項の場合は更正(24条)があるまで、2項の場合は更正(26条)があるまで提出できる
  • 修正申告書の提出で税額を増加させても、既に確定していた納付義務には影響しない(20条)
  • 納税地に異動があった場合、異動後の税務署長が申告書を受理すれば現在の納税地に提出したものとみなす(21条2項・3項)
  • 保税地域からの引取りに係る消費税等(輸入品に係る申告消費税等)は税関長に提出し、17条~19条の「税務署長」は「税関長」と読み替える(21条4項)
  • 郵便・信書便による提出は、通信日付印の日に提出したものとみなす(22条)
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納税申告

納税申告について、条文は何を定めているか。

第17条期限内申告法定申告期限までに申告書を出す義務2項判例なし
  • 申告納税方式の国税は、法定申告期限までに税務署長に納税申告書を提出しなければならない
  • この申告書を期限内申告書という
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第18条期限後申告期限後でも決定前なら申告できる3項判例なし
  • 期限内申告書を出すべきだった人などが対象
  • 決定(25条〈決定〉)があるまでは提出できる
  • 期限内申告書に記載・添付すべき事項・書類と同じものが必要
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第19条修正申告税額不足などがあれば修正申告できる4項・12号判例 1件
  • 先の申告の税額不足・純損失過大・還付金過大などのとき提出できる(1項)
  • 更正・決定を受けた後も同様の場合に修正申告書を提出できる(2項)
  • 申告後の税額等や増加する税額などを記載し、必要な書類を添付する
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第20条修正申告の効力税額を増やす修正申告でも既確定分は不変1項判例なし
  • 納付すべき税額を増加させる修正申告書を出しても、既に確定していた納付義務には影響しない
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第21条納税申告書の提出先等提出先は現在の納税地の税務署長4項判例なし
  • 申告書は提出時点の納税地を所轄する税務署長に提出する
  • 納税地に異動があっても、異動後の税務署長が受理すれば現在の納税地への提出とみなされる
  • 輸入品に係る申告消費税等は税関長に提出し、17条〈期限内申告〉~19条〈修正申告〉の税務署長は税関長と読み替える
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第22条郵送等に係る納税申告書等の提出時期郵送等は通信日付印の日に提出とみなす1項判例なし
  • 郵便・信書便で提出した場合、通信日付印の日に提出したものとみなす
  • 日付の表示がない・不明瞭なときは、通常要する送付日数から相当する日と認められる日とする
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第19条国税通則法

所得税の確定申告において租税特別措置法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)二六条一項に基づくいわゆる概算経費により事業所得金額を計算していた場合に修正申告においていわゆる実額経費に変更することが許されるとした事例

裁判要旨歯科医師が、所得税の確定申告において、租税特別措置法(昭和六三年法律第一〇九号による改正前のもの)二六条一項に基づくいわゆる概算経費により事業所得金額を計算していた場合に、診療経費総額を自由診療収入分と社会保険診療報酬分に振り分ける計算を誤り、自由診療収入分の必要経費を正しく計算した場合よりも多額に、社会保険診療報酬分の実額経費を正しく計算した場合よりも少額に算出したため、右実額経費によるよりも概算経費による方が有利であると判断して後者を選択したものであり、診療総収入から控除されるべき必要経費の計算には誤りがあるなど判示の事実関係の下においては、修正申告をするに当たり、確定申告における必要経費の計算の誤りを是正する一環として、概算経費選択の意思表示を撤回し、実額経費を社会保険診療報酬の必要経費として計上することが許される。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成2年6月5日 昭和63(行ツ)152
登載
民集 第44巻4号612頁
参照法条
国税通則法19条1項,所得税法27条,所得税法(昭和62年法律第96号による改正前のもの)37条1項,租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)26条1項,租税特別措置法(昭和63年法律第109号による改正前のもの)26条3項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

国税通則法 第17条(期限内申告) 詳細ページ
(期限内申告)
第十七条申告納税方式による国税の納税者は、国税に関する法律の定めるところにより、納税申告書を法定申告期限までに税務署長に提出しなければならない。
2前項の規定により提出する納税申告書は、期限内申告書という。
国税通則法 第18条(期限後申告) 詳細ページ
(期限後申告)
第十八条期限内申告書を提出すべきであつた者(所得税法第百二十三条第一項(確定損失申告)、第百二十五条第三項(年の中途で死亡した場合の確定損失申告)又は第百二十七条第三項(年の中途で出国をする場合の確定損失申告)(これらの規定を同法第百六十六条(非居住者に対する準用)において準用する場合を含む。)の規定による申告書を提出することができる者でその提出期限内に当該申告書を提出しなかつたもの及びこれらの者の相続人その他これらの者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。)は、その提出期限後においても、第二十五条(決定)の規定による決定があるまでは、納税申告書を税務署長に提出することができる。
2前項の規定により提出する納税申告書は、期限後申告書という。
3期限後申告書には、その申告に係る国税の期限内申告書に記載すべきものとされている事項を記載し、その期限内申告書に添付すべきものとされている書類があるときは当該書類を添付しなければならない。
国税通則法 第19条(修正申告) 詳細ページ
(修正申告)
第十九条納税申告書を提出した者(その相続人その他当該提出した者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項(信託に係る国税の納付義務の承継)の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。以下第二十三条第一項及び第二項(更正の請求)において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その申告について第二十四条(更正)の規定による更正があるまでは、その申告に係る課税標準等(第二条第六号イからハまで(定義)に掲げる事項をいう。以下同じ。)又は税額等(同号ニからヘまでに掲げる事項をいう。以下同じ。)を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。
一先の納税申告書の提出により納付すべきものとしてこれに記載した税額に不足額があるとき。
二先の納税申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき。
三先の納税申告書に記載した還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
四先の納税申告書に当該申告書の提出により納付すべき税額を記載しなかつた場合において、その納付すべき税額があるとき。
2第二十四条から第二十六条まで(更正・決定)の規定による更正又は決定を受けた者(その相続人その他当該更正又は決定を受けた者の財産に属する権利義務を包括して承継した者(法人が分割をした場合にあつては、第七条の二第四項の規定により当該分割をした法人の国税を納める義務を承継した法人に限る。)を含む。第二十三条第二項において同じ。)は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その更正又は決定について第二十六条の規定による更正があるまでは、その更正又は決定に係る課税標準等又は税額等を修正する納税申告書を税務署長に提出することができる。
一その更正又は決定により納付すべきものとしてその更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された税額に不足額があるとき。
二その更正に係る更正通知書に記載された純損失等の金額が過大であるとき。
三その更正又は決定に係る更正通知書又は決定通知書に記載された還付金の額に相当する税額が過大であるとき。
四納付すべき税額がない旨の更正を受けた場合において、納付すべき税額があるとき。
3前二項の規定により提出する納税申告書は、修正申告書という。
4修正申告書には、次に掲げる事項を記載し、その申告に係る国税の期限内申告書に添付すべきものとされている書類があるときは当該書類に記載すべき事項のうちその申告に係るものを記載した書類を添付しなければならない。
一その申告後の課税標準等及び税額等
二その申告に係る次に掲げる金額
イその申告前の納付すべき税額がその申告により増加するときは、その増加する部分の税額
ロその申告前の還付金の額に相当する税額がその申告により減少するときは、その減少する部分の税額
ハ所得税法第百四十二条第二項(純損失の繰戻しによる還付の手続等)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)又は法人税法第八十条第十項(欠損金の繰戻しによる還付)(同法第百四十四条の十三第十三項(欠損金の繰戻しによる還付)において準用する場合を含む。)若しくは地方法人税法(平成二十六年法律第十一号)第二十三条第一項(欠損金の繰戻しによる法人税の還付があつた場合の還付)の規定により還付する金額(以下「純損失の繰戻し等による還付金額」という。)に係る第五十八条第一項(還付加算金)に規定する還付加算金があるときは、その還付加算金のうちロに掲げる税額に対応する部分の金額
三その申告前の納付すべき税額及び還付金の額に相当する税額
四前三号に掲げるもののほか、当該期限内申告書に記載すべきものとされている事項でその申告に係るものその他参考となるべき事項
国税通則法 第20条(修正申告の効力) 詳細ページ
(修正申告の効力)
第二十条修正申告書で既に確定した納付すべき税額を増加させるものの提出は、既に確定した納付すべき税額に係る部分の国税についての納税義務に影響を及ぼさない。
国税通則法 第21条(納税申告書の提出先等) 詳細ページ
(納税申告書の提出先等)
第二十一条納税申告書は、その提出の際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)を所轄する税務署長に提出しなければならない。
2所得税、法人税、地方法人税、相続税、贈与税、地価税、課税資産の譲渡等に係る消費税又は電源開発促進税に係る納税申告書については、当該申告書に係る課税期間が開始した時(課税期間のない国税については、その納税義務の成立の時)以後にその納税地に異動があつた場合において、納税者が当該異動に係る納税地を所轄する税務署長で現在の納税地を所轄する税務署長以外のものに対し当該申告書を提出したときは、その提出を受けた税務署長は、当該申告書を受理することができる。この場合においては、当該申告書は、現在の納税地を所轄する税務署長に提出されたものとみなす。
3前項の納税申告書を受理した税務署長は、当該申告書を現在の納税地を所轄する税務署長に送付し、かつ、その旨をその提出をした者に通知しなければならない。
4保税地域からの引取りに係る消費税等で申告納税方式によるもの(以下「輸入品に係る申告消費税等」という。)についての納税申告書は、第一項の規定にかかわらず、当該消費税等の納税地を所轄する税関長に提出しなければならない。この場合においては、第十七条から第十九条まで(納税申告)の規定の適用については、これらの規定中「税務署長」とあるのは、「税関長」とする。
国税通則法 第22条(郵送等に係る納税申告書等の提出時期) 詳細ページ
(郵送等に係る納税申告書等の提出時期)
第二十二条納税申告書(当該申告書に添付すべき書類その他当該申告書の提出に関連して提出するものとされている書類を含む。)その他国税庁長官が定める書類が郵便又は信書便により提出された場合には、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日(その表示がないとき、又はその表示が明瞭でないときは、その郵便物又は信書便物について通常要する送付日数を基準とした場合にその日に相当するものと認められる日)にその提出がされたものとみなす。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。