法人税法 / テーマ別まとめ

総則/納税地

納税地の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

法人税法第16条から第20条は、法人税の申告・納付先となる納税地をどう決めるかを定めています。内国法人・外国法人・法人課税信託の受託者のそれぞれについて原則的な納税地を定めるほか、実態に合わない場合の指定手続や、納税地が変わったときの届出義務もあわせて規定しています。

納税地
区分納税地
内国法人本店又は主たる事務所の所在地
外国法人(恒久的施設あり)施設の所在地(複数は主たるもの)
外国法人(施設なし・対価あり)資産の所在地(複数は主たる資産)
外国法人(上記以外)政令で定める場所
法人課税信託の受託者(個人)所得税法の納税地規定による
納税地が不適当な場合国税局長等が指定できる
  • 納税地の指定は国税局長が行うが、政令で定める場合は国税庁長官が行う
  • 指定したときは対象の法人(受託者個人を含む)に書面で通知される
  • 指定処分が取り消されても、取消し前になされた申告・処分等の効力には影響しない
  • 納税地に異動があった場合は異動前の所轄税務署長へ届出が必要(指定による異動を除く)
  • 法人課税信託の受託者の納税地は、所得税法上の特例や指定がある場合はその場所による
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納税地

納税地について、条文は何を定めているか。

第16条内国法人の納税地内国法人は本店等の所在地が納税地1項判例なし
  • 本店又は主たる事務所の所在地が納税地になる
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第17条外国法人の納税地外国法人は活動拠点に応じ納税地が変わる1項・3号判例なし
  • 恒久的施設があればその所在地(複数なら主たるもの)
  • 施設なしで一定の対価を受ける法人は資産の所在地
  • どちらでもない法人は政令で定める場所
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第17_2条法人課税信託の受託者である個人の納税地法人課税信託の受託者は所得税法基準1項判例なし
  • 所得税法15条の各号区分に応じた場所が納税地
  • 所得税の納税地の特例・指定を受けていればその場所
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第18条納税地の指定納税地が不適当なら国税局長が指定できる2項判例なし
  • 事業や資産の状況からみて不適当な場合に指定できる
  • 政令で定める場合は国税庁長官が指定する
  • 指定したときは書面で通知される
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第19条納税地指定の処分の取消しがあつた場合の申告等の効力指定取消しでも過去の申告等は有効なまま1項判例 1件
  • 再調査決定・審査裁決・判決で指定が取り消された場合でも
  • 取消し前になされた申告・処分等の効力は失われない
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第20条納税地の異動の届出納税地が変わったら異動前の税務署長へ届出1項判例なし
  • 納税地に異動があれば届出が必要
  • 指定による異動の場合は届出不要
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第19条法人税法

法人の所得額の算定および逋脱責任額に関し、未払事業税、諸未払金、交際費を犯則事業年度の損金に計上することが容認されなかつた事例。

裁判要旨一 原判決の確定した事実関係の下においては、原審が所論未払事業税、諸未払金、交際費を被告会社の本件犯則事業年度の損金に計上することを認めなかつたのは正当である。

二 (原判示の要旨)
(イ)未払事業税について
所論昭和二十二、二十三両年度の法人所得に対する事業税については、当時賦課徴収制が採られ、納税義務者に対する徴収令書の交付により賦課税額が確定する建前になつていたため、当該事業年度において、未だ賦課税額が確定しないときは、その事業年度の所得金額に標準税率を乗じて計算した額をもつて、その事業年度の損金とすべきであつて、右事業年度経過後に至つて確定する賦課税額による不足額を遡つて右事業年度の損金として総益金よりこれを控除すべき理由がない。

三 (ロ)諸未払金について
所論の諸経費(固定資産税、失業保険料等)は、当該事業年度にのみ限定された経費ではなく、毎事業年度繰り返えし継続して支払わるべき経費であるところ、記録によれば、被告会社においては、従来これ等の諸経費を、現実に支払つた日の属する事業年度の経費として計上し、法人税の申告納税をしたものであることが認められる。このような経理慣行の存在する場合は、この経理慣行に従つて、これ等諸経費は、現実に支払われた日の属する事業年度の損金として計上すべきであつて、本件犯則事業年度に限り、発生主義に基づいて、所論未払諸経費をその債務発生の事業年度の損失として算入すべきではない。

四 (ハ)交際費について
所論の交際費は、被告会社の年間売上高金額を基礎として算出された単なる計数上の金額に過ぎず、それが現実の経費として支出されたことを認むべき何等の基礎資料も存在しない。
と各判示している。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年10月22日 昭和35(あ)560
登載
集刑 第148号829頁
参照法条
旧法人税法(昭和32年法律28号)附則16項,旧法人税法(昭和29年法律38号)附則9項,旧法人税法(昭和22年法律28号―昭和25年法律72号による改正後のもの)48条1項,旧法人税法(昭和22年法律28号―昭和25年法律72号による改正後のもの)21条1項,旧法人税法(昭和22年法律28号―昭和25年法律72号による改正後のもの)19条,旧法人税法(昭和22年法律28号―昭和25年法律72号による改正後のもの)9条,旧法人税法(昭和22年法律28号―昭和25年法律72号による改正後のもの)51条,旧法人税法(昭和22年法律28号―昭和25年法律72号による改正後のもの)53条,旧地方税法(昭和23年法律110号)18条,旧地方税法(昭和23年法律110号)19条,旧地方税法(昭和23年法律110号)12条,国税庁、事業税の取扱について通達(昭和26年3月29日直法1―42),国税庁、法人税基本通達(昭和25年9月25日直法1―100)269号,所得税法20条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法人税法 第16条(内国法人の納税地) 詳細ページ
(内国法人の納税地)
第十六条内国法人の法人税の納税地は、その本店又は主たる事務所の所在地とする。
法人税法 第17条(外国法人の納税地) 詳細ページ
(外国法人の納税地)
第十七条外国法人の法人税の納税地は、次の各号に掲げる外国法人の区分に応じ当該各号に定める場所とする。
一恒久的施設を有する外国法人その外国法人が恒久的施設を通じて行う事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものの所在地(これらが二以上ある場合には、主たるものの所在地)
二恒久的施設を有しない外国法人で、第百三十八条第一項第五号(国内源泉所得)に掲げる対価(船舶又は航空機の貸付けによるものを除く。)を受けるもの当該対価に係る資産の所在地(その資産が二以上ある場合には、主たる資産の所在地)
三前二号に該当しない外国法人政令で定める場所
法人税法 第17_2条(法人課税信託の受託者である個人の納税地) 詳細ページ
(法人課税信託の受託者である個人の納税地)
第十七条の二法人課税信託の受託者である個人の当該法人課税信託に係る法人税の納税地は、当該個人が所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第十五条各号(納税地)に掲げる場合のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場所(当該個人が同法第十六条第一項又は第二項(納税地の特例)の規定の適用を受けている場合にあつてはこれらの規定により所得税の納税地とされている場所とし、当該個人が同法第十八条第一項(納税地の指定)の規定により所得税の納税地が指定されている場合にあつてはその指定された場所とする。)とする。
法人税法 第18条(納税地の指定) 詳細ページ
(納税地の指定)
第十八条前三条の規定による納税地が法人(法人課税信託の受託者である個人を含む。以下この章において同じ。)の事業又は資産の状況からみて法人税の納税地として不適当であると認められる場合には、その納税地の所轄国税局長(政令で定める場合には、国税庁長官。以下この条において同じ。)は、これらの規定にかかわらず、その法人税の納税地を指定することができる。
2国税局長は、前項の規定により法人税の納税地を指定したときは、同項の法人に対し、書面によりその旨を通知する。
法人税法 第19条(納税地指定の処分の取消しがあつた場合の申告等の効力) 詳細ページ
(納税地指定の処分の取消しがあつた場合の申告等の効力)
第十九条再調査の請求についての決定若しくは審査請求についての裁決又は判決により、前条第一項の規定による納税地の指定の処分の取消しがあつた場合においても、その処分の取消しは、その取消しの対象となつた処分のあつた時からその取消しの時までの間に、その取消しの対象となつた納税地をその処分に係る法人の法人税の納税地としてその法人税に関してされた申告、申請、請求、届出その他書類の提出及び納付並びに国税庁長官、国税局長又は税務署長の処分(その取消しの対象となつた処分を除く。)の効力に影響を及ぼさないものとする。
法人税法 第20条(納税地の異動の届出) 詳細ページ
(納税地の異動の届出)
第二十条法人は、その法人税の納税地に異動があつた場合(第十八条第一項(納税地の指定)の指定によりその納税地に異動があつた場合を除く。)には、政令で定めるところにより、その異動前の納税地の所轄税務署長にその旨を届け出なければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。