所得税法 / テーマ別まとめ

申告、納付及び還付/青色申告

青色申告の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

このページは、所得税法における青色申告制度について、承認の申請から却下・取消し、取りやめまでの手続を条文に沿って整理したものです。青色申告の承認を受けると確定申告書を青色の用紙で提出できる一方、帳簿書類の備付け・記録・保存や決算書類の添付など一定の義務を負います。承認の却下・取消しの要件やみなし承認の仕組みについても、対比しやすい形でまとめています。

青色申告
場面内容期限効果
承認申請申請書を税務署長に提出3月15日まで承認又は却下の処分
却下事由帳簿不備・仮装記載等–申請を却下できる
みなし承認処分の通知がない場合12月31日までに処分なし承認したものとみなす
取消事由帳簿不備・指示違反・仮装記載–さかのぼって承認取消
取りやめ届出届出書を税務署長に提出その年分の確定申告期限まで承認は効力を失う
  • 新規に業務を開始した場合の承認申請期限は、開始日から2月以内。
  • 11月1日以後新たに業務を開始した場合のみなし承認の期限は、翌年2月15日。
  • 却下・取消しの処分は書面で通知され、取消しの理由が書面に付記される。
  • 取消しの通知を受けた日又は取りやめ届出書を提出した日から1年以内の再申請も却下事由となる。
  • 承認が取り消されると、該当年分以後の青色申告書は青色申告書以外の申告書とみなされる。
  • 業務の全部を譲渡・廃止した場合、その翌年分以後は承認の効力を失う。
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青色申告

青色申告について、条文は何を定めているか。

第143条青色申告税務署長の承認で青色申告書を提出できる1項判例なし
  • 不動産所得・事業所得・山林所得を生む業務を行う居住者が対象
  • 確定申告書とその修正申告書を青色の用紙で提出できる
  • 納税地の所轄税務署長の承認が必要
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第144条青色申告の承認の申請承認を受けるには期限内に申請書を提出する1項判例なし
  • その年3月15日までに申請書を提出
  • 1月16日以後に新規開業した場合は開始日から2月以内
  • 所得の種類など財務省令で定める事項を記載
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第145条青色申告の承認申請の却下帳簿の不備等があれば申請を却下できる1項・3号判例なし
  • 帳簿書類の備付け・記録・保存が財務省令の定めに従っていない場合
  • 取引の隠ぺい・仮装記載など不実の記載を疑う相当の理由がある場合
  • 取消通知や取りやめ届出から1年以内の再申請の場合
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第146条青色申告の承認等の通知承認・却下は書面で本人に通知される1項判例なし
  • 税務署長は承認又は却下の処分をしたとき書面で通知する
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第147条青色申告の承認があつたものとみなす場合期限までに処分がなければ承認とみなす1項判例なし
  • 承認を受けようとする年の12月31日までに処分がなければみなし承認
  • 11月1日以後の新規開業は翌年2月15日までが基準
  • みなし承認はその期限の日に生じる
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第148条青色申告者の帳簿書類帳簿を備え付けて記録・保存する義務2項判例なし
  • 財務省令の定めにより帳簿書類を備え付け取引を記録・保存
  • 税務署長は必要に応じ帳簿書類について指示できる
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第149条青色申告書に添附すべき書類貸借対照表など明細書の添付が必要1項判例なし
  • 貸借対照表・損益計算書等の明細書を青色申告書に添付
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第150条青色申告の承認の取消し帳簿不備等があれば承認をさかのぼり取消し2項・3号判例 2件
  • 帳簿の不備、指示違反、仮装記載などが取消し事由
  • 該当年までさかのぼって承認を取り消せる
  • 取消しは書面で通知し、該当事由を付記する
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第151条青色申告の取りやめ等青色申告をやめる・廃業すれば承認は失効2項判例なし
  • やめる場合はその年分の確定申告期限までに届出書を提出
  • 届出提出でその年分以後の承認は効力を失う
  • 業務の全部譲渡・廃止の翌年分以後も承認は効力を失う
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第150条所得税法

青色申告者の帳簿書類の保存期間経過後に当該帳簿書類の仮装隠ぺい等を理由に青色申告の承認を取り消すことの可否

裁判要旨青色申告者の帳簿書類の仮装隠ぺい等を理由とする青色申告承認の取消は、当該帳簿書類の法定の保存期間経過後においても、許される。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和51年2月20日 昭和50(行ツ)88
登載
集民 第117号81頁
参照法条
所得税法150条1項,所得税法施行規則63条
論点2第150条所得税法

青色申告納税者の逋脱行為と逋脱税額の算定

裁判要旨青色申告の承認を受けた者又は法人の代表者がある年又は事業年度において所得税又は法人税を免れるため逋脱行為をし、その後その年又は事業年度にさかのぼつてその承認を取り消された場合におけるその年又は事業年度の逋脱税額は、青色申告の承認がないものとして計算した所得税法一二〇条一項三号に規定する所得税額又は法人税法七四条一項二号に規定する法人税額から申告にかかる所得税額又は法人税額を差し引いた額である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和50年2月20日 昭和49(あ)884
登載
集刑 第195号371頁
参照法条
所得税法150条,所得税法238条,法人税法127条,法人税法159条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法 第143条(青色申告) 詳細ページ
(青色申告)
第百四十三条不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務を行なう居住者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、確定申告書及び当該申告書に係る修正申告書を青色の申告書により提出することができる。
所得税法 第144条(青色申告の承認の申請) 詳細ページ
(青色申告の承認の申請)
第百四十四条その年分以後の各年分の所得税につき前条の承認を受けようとする居住者は、その年三月十五日まで(その年一月十六日以後新たに同条に規定する業務を開始した場合には、その業務を開始した日から二月以内)に、当該業務に係る所得の種類その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
所得税法 第145条(青色申告の承認申請の却下) 詳細ページ
(青色申告の承認申請の却下)
第百四十五条税務署長は、前条の申請書の提出があつた場合において、その申請書を提出した居住者につき次の各号のいずれかに該当する事実があるときは、その申請を却下することができる。
一その年分以後の各年分の所得税につき第百四十三条(青色申告)の承認を受けようとする年における同条に規定する業務に係る帳簿書類の備付け、記録又は保存が第百四十八条第一項(青色申告者の帳簿書類)に規定する財務省令で定めるところに従つて行なわれていないこと。
二その備え付ける前号に規定する帳簿書類に取引の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装して記載し又は記録していることその他不実の記載又は記録があると認められる相当の理由があること。
三第百五十条第二項(青色申告の承認の取消し)の規定による通知を受け、又は第百五十一条第一項(青色申告の取りやめ)に規定する届出書の提出をした日以後一年以内にその申請書を提出したこと。
所得税法 第146条(青色申告の承認等の通知) 詳細ページ
(青色申告の承認等の通知)
第百四十六条税務署長は、第百四十四条(青色申告の承認の申請)の申請書の提出があつた場合において、その申請につき承認又は却下の処分をするときは、その申請をした居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
所得税法 第147条(青色申告の承認があつたものとみなす場合) 詳細ページ
(青色申告の承認があつたものとみなす場合)
第百四十七条第百四十四条(青色申告の承認の申請)の申請書の提出があつた場合において、その年分以後の各年分の所得税につき第百四十三条(青色申告)の承認を受けようとする年の十二月三十一日(その年十一月一日以後新たに同条に規定する業務を開始した場合には、その年の翌年二月十五日)までにその申請につき承認又は却下の処分がなかつたときは、その日においてその承認があつたものとみなす。
所得税法 第148条(青色申告者の帳簿書類) 詳細ページ
(青色申告者の帳簿書類)
第百四十八条第百四十三条(青色申告)の承認を受けている居住者は、財務省令で定めるところにより、同条に規定する業務につき帳簿書類を備え付けてこれに不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額に係る取引を記録し、かつ、当該帳簿書類を保存しなければならない。
2納税地の所轄税務署長は、必要があると認めるときは、第百四十三条の承認を受けている居住者に対し、その者の同条に規定する業務に係る帳簿書類について必要な指示をすることができる。
所得税法 第149条(青色申告書に添附すべき書類) 詳細ページ
(青色申告書に添附すべき書類)
第百四十九条青色申告書には、財務省令で定めるところにより、貸借対照表、損益計算書その他不動産所得の金額、事業所得の金額若しくは山林所得の金額又は純損失の金額の計算に関する明細書を添附しなければならない。
所得税法 第150条(青色申告の承認の取消し) 詳細ページ
(青色申告の承認の取消し)
第百五十条第百四十三条(青色申告)の承認を受けた居住者につき次の各号のいずれかに該当する事実がある場合には、納税地の所轄税務署長は、当該各号に掲げる年までさかのぼつて、その承認を取り消すことができる。この場合において、その取消しがあつたときは、その居住者の当該年分以後の各年分の所得税につき提出したその承認に係る青色申告書は、青色申告書以外の申告書とみなす。
一その年における第百四十三条に規定する業務に係る帳簿書類の備付け、記録又は保存が第百四十八条第一項(青色申告者の帳簿書類)に規定する財務省令で定めるところに従つて行なわれていないこと。 その年
二その年における前号に規定する帳簿書類について第百四十八条第二項の規定による税務署長の指示に従わなかつたこと。 その年
三その年における第一号に規定する帳簿書類に取引の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装して記載し又は記録し、その他その記載又は記録をした事項の全体についてその真実性を疑うに足りる相当の理由があること。 その年
2税務署長は、前項の規定による取消しの処分をする場合には、同項の居住者に対し、書面によりその旨を通知する。この場合において、その書面には、その取消しの処分の基因となつた事実が同項各号のいずれに該当するかを附記しなければならない。
所得税法 第151条(青色申告の取りやめ等) 詳細ページ
(青色申告の取りやめ等)
第百五十一条第百四十三条(青色申告)の承認を受けている居住者は、その年分以後の各年分の所得税につき青色申告書の提出をやめようとするときは、その年分の所得税に係る確定申告期限までに、その申告をやめようとする年その他財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。この場合において、その届出書の提出があつたときは、当該年分以後の各年分の所得税については、その承認は、その効力を失うものとする。
2第百四十三条の承認を受けている居住者が同条に規定する業務の全部を譲渡し、又は廃止した場合には、その譲渡し、又は廃止した日の属する年の翌年分以後の各年分の所得税については、その承認は、その効力を失うものとする。
出

一次情報

原文ママ

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