公的資料に現れる論点です。条文と判例から整理しています。
源泉徴収義務は、給与・利子配当・退職金・報酬・年金など特定の支払をする者が、支払の際にあらかじめ所得税を差し引いて国に納める仕組みです。所得税法第6条が源泉徴収をする義務そのものを定め、第181条から第212条までの各条が、支払の種類ごとに誰が・いつ徴収し・いつまでに納付するかを規定しています。原則として、徴収した月の翌月10日までに国へ納付する必要があります。
| 支払の種類(条文) | 支払先 | 特則 | 納付期限 |
|---|---|---|---|
| 利子等・配当等(181条) | 居住者 | 配当等は1年超未払で支払擬制 | 翌月10日 |
| 給与等(183条) | 居住者 | 役員賞与1年超未払で支払擬制 | 翌月10日 |
| 退職手当等(199条) | 居住者 | ー | 翌月10日 |
| 公的年金等(203条の2) | 居住者 | ー | 翌月10日 |
| 報酬・料金等(204条) | 居住者 | 支払者が個人のときは適用除外あり | 翌月10日 |
| 生命保険等の年金(207条) | 居住者 | ー | 翌月10日 |
| 給付補塡金等(209条の2) | 居住者 | ー | 翌月10日 |
| 匿名組合の利益分配(210条) | 居住者 | ー | 翌月10日 |
| 国内源泉所得(212条1項) | 非居住者・外国法人 | 国外払は翌月末日 | 翌月10日 |
| 一定の国内源泉所得(212条3項) | 内国法人 | ー | 翌月10日 |
源泉徴収義務について、条文は何を定めているか。
論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。
給与所得に係る源泉所得税の納税告知処分について,法定納期限の経過後に当該源泉所得税の納付義務を成立させる支払の原因となる行為の錯誤無効を主張してその適否を争うことの可否
1 弁護士である破産管財人は,自らの報酬の支払について,所得税法204条1項2号〈源泉徴収義務 弁護士(外国法事務弁護士を含む。)、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、測量士、建築士、不動産鑑定士、技術士その他これらに類する者で政令で定めるものの業務に関する報酬又は料金〉所定の源泉徴収義務を負うか
2 弁護士である破産管財人の報酬に係る源泉所得税の債権は,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条2号ただし書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権に当たるか
3 破産管財人は,破産債権である所得税法199条所定の退職手当等の債権に対する配当について,同条所定の源泉徴収義務を負うか
ホステスの業務に関する報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合における,所得税法施行令322条にいう「当該支払金額の計算期間の日数」の意義
1 相続税法(平成15年法律第8号による改正前のもの)3条1項1号の規定によって相続により取得したものとみなされる生命保険契約の保険金であって年金の方法により支払われるもののうち有期定期金債権に当たる年金受給権に係る年金の各支給額は,そのすべてが所得税の課税対象となるか
2 所得税法(平成18年法律第10号による改正前のもの)207条〈源泉徴収義務〉所定の生命保険契約等に基づく年金の支払をする者は,当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず,その年金について所得税の源泉徴収義務を負うか
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