主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定刑事訴訟法強盗殺人、同未遂、殺人予備、私文書偽造、偽造私文書行使、詐欺、詐欺未遂
- 位置づけ
- 最高裁大法廷 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和26(れ)2518
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和30年4月6日 棄却
- 登載
- 刑集 第9巻4号663頁
- 参照法条
- 憲法38条1項,憲法38条2項,憲法36条,憲法37条2項,刑訴応急措置法10条1項,刑訴応急措置法10条2項,刑訴応急措置法11条2項,刑法11条1項,監獄法71条,監獄法72条,刑訴法294条,刑訴法295条,旧刑訴法205条1項,裁判所構成法104条1項,裁判所構成法108条
- 判示事項
- 一 甲事件について起訴勾留中の被告人を乙事件の被疑者として取り調べることの合憲性 二 甲事件につき起訴勾留された被告人を乙事件の被疑者として約三九日間連続約五〇回にわたり取り調べたことと憲法第三八条第一項にいう「不利益な供述の強要」 三 憲法第三八条第二項にいう「強制拷問による自白」にあたらない一事例 四 憲法第三八条第二項にいう「不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白」にあたらない一事例 五 絞首刑の合憲性 六 被告人の証人審問権と事件に関連性のない発問の禁止
裁判要旨一 検察官が、まず甲事件について起訴勾留の手続をとつた後、右勾留中の被告人を乙事件の被疑者として取り調べたとしても、検察官においてはじめから乙事件の取調に利用する目的または意図をもつて、ことさらに甲事件を起訴し、かつ不当に勾留を請求したものと認められない場合には、右取調をもつて直ちに自白を強制し、不利益な供述を強要したものということはできない。
二 甲事件を理由として勾留された被告人を、検察官が乙事件の被疑者として約三九日間連続約五〇回にわたり取り調べたからといつて、右取調をもつて直ちに不利益な供述を強要したものということはできない。
三 判示のような特異な性格を有する者が、検察官から判示のように取り調べられて、犯行を自白したからといつて、その自白をもつて、憲法第三八条第二項にいう「強制拷問による自白」ということを得ない。
四 昭和二三年八月二一日小樽市において乙事件の被疑者として逮捕され東京都に護送された後、起訴前の処分により勾留され、その後の取調により発覚した甲事件につき同年九月三日起訴され、翌四日右事件につき発せられた勾留状によつて引続き勾留されて来た被告人が、検察官の約一ケ月連続三十数回にわたる取調の後、同月二三日より翌一〇月九日までの間に、乙事件について自白した場合においても、事案の内容が極めて複雑で、かつ被告人の著しい特異性格から生ずる虚言癖に煩わされて取調に日時を要したものであり、その間検察官において相当の証人参考人を取り調べたというような特別の事情のある場合には、右自白をもつて憲法第三八条第二項にいう「不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白」ということはできない。
五 現在わが国の採用している方法による絞首刑は憲法第三六条にいう「残虐な刑罰」にあたらない。
六 証人の取調に際し、裁判長が訴訟指揮権に基いて、事件に関連性のない被告人の発問を制限しても、憲法第三七条第二項に違反しない。
二 甲事件を理由として勾留された被告人を、検察官が乙事件の被疑者として約三九日間連続約五〇回にわたり取り調べたからといつて、右取調をもつて直ちに不利益な供述を強要したものということはできない。
三 判示のような特異な性格を有する者が、検察官から判示のように取り調べられて、犯行を自白したからといつて、その自白をもつて、憲法第三八条第二項にいう「強制拷問による自白」ということを得ない。
四 昭和二三年八月二一日小樽市において乙事件の被疑者として逮捕され東京都に護送された後、起訴前の処分により勾留され、その後の取調により発覚した甲事件につき同年九月三日起訴され、翌四日右事件につき発せられた勾留状によつて引続き勾留されて来た被告人が、検察官の約一ケ月連続三十数回にわたる取調の後、同月二三日より翌一〇月九日までの間に、乙事件について自白した場合においても、事案の内容が極めて複雑で、かつ被告人の著しい特異性格から生ずる虚言癖に煩わされて取調に日時を要したものであり、その間検察官において相当の証人参考人を取り調べたというような特別の事情のある場合には、右自白をもつて憲法第三八条第二項にいう「不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白」ということはできない。
五 現在わが国の採用している方法による絞首刑は憲法第三六条にいう「残虐な刑罰」にあたらない。
六 証人の取調に際し、裁判長が訴訟指揮権に基いて、事件に関連性のない被告人の発問を制限しても、憲法第三七条第二項に違反しない。
刑事訴訟法公職選挙法違反
- 位置づけ
- 最高裁 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和29(あ)2350
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和30年2月17日 棄却
- 登載
- 刑集 第9巻2号321頁
- 参照法条
- 刑訴法295条,憲法31条
- 判示事項
- 検察官の証人に対する尋問が特に不当とは認められない一事例
裁判要旨公職選挙法違反(戸別訪問)被告事件の証人が公判廷で証言をするに当り、被告人から訪問を受けた日時、目的等について記憶を喪失し、又はその記憶が薄らいで正確な供述ができないため、検察官が証人の記憶を呼び起させるため、やむを得ず、証人が前に検察官に対して供述した内容に基いて尋問しても、これをもつて特に不当な尋問ということはできない。
刑事訴訟法特別公務員暴行
- 位置づけ
- 最高裁 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和26(あ)3756
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和28年5月12日 棄却
- 登載
- 刑集 第7巻5号981頁
- 参照法条
- 刑訴法295条,刑訴法296条,刑訴法297条,刑訴法318条,憲法37条1項
- 判示事項
- 被告人の悪い性格に関する証拠調をすることの可否。
裁判要旨暴行被告事件を第一審において審理するにあたり、要証事実に関する証拠調を終了し、量刑に関する諸般の情状を調査する手続上の段階において、検察官から、被告人に暴行の習癖あることを立証するためなされた証人尋問の請求を許容して、その取調をしても、これを違法であるということはできない。
条文原文
原文ママ刑事訴訟法 第295条
第二百九十五条裁判長は、訴訟関係人のする尋問又は陳述が既にした尋問若しくは陳述と重複するとき、又は事件に関係のない事項にわたるときその他相当でないときは、訴訟関係人の本質的な権利を害しない限り、これを制限することができる。訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても同様である。
2裁判長は、証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人を尋問する場合において、証人、鑑定人、通訳人若しくは翻訳人若しくはこれらの親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあり、これらの者の住居、勤務先その他その通常所在する場所が特定される事項が明らかにされたならば証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人が十分な供述をすることができないと認めるときは、当該事項についての尋問を制限することができる。ただし、検察官のする尋問を制限することにより犯罪の証明に重大な支障を生ずるおそれがあるとき、又は被告人若しくは弁護人のする尋問を制限することにより被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
3裁判長は、第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があつた場合において、訴訟関係人のする尋問又は陳述が被害者特定事項にわたるときは、これを制限することにより、犯罪の証明に重大な支障を生ずるおそれがある場合又は被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがある場合を除き、当該尋問又は陳述を制限することができる。訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても、同様とする。
4第二百九十条の三第一項の決定があつた場合における訴訟関係人のする尋問若しくは陳述又は訴訟関係人の被告人に対する供述を求める行為についても、前項と同様とする。この場合において、同項中「被害者特定事項」とあるのは、「証人等特定事項」とする。
5裁判所は、前各項の規定による命令を受けた検察官又は弁護士である弁護人がこれに従わなかつた場合には、検察官については当該検察官を指揮監督する権限を有する者に、弁護士である弁護人については当該弁護士の所属する弁護士会又は日本弁護士連合会に通知し、適当な処置をとるべきことを請求することができる。
6前項の規定による請求を受けた者は、そのとつた処置を裁判所に通知しなければならない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 刑事訴訟法 第295条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。