この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定刑法詐欺未遂
- 位置づけ
- 最高裁 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和25(れ)1715
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和26年5月8日 棄却
- 登載
- 刑集 第5巻6号1004頁
- 参照法条
- 刑法246条1項,刑法43条,刑法60条,刑法246条,刑法250条
- 判示事項
- 一 「モミ」賭博の方法と詐欺罪の成立 二 いわゆる「モミ」賭博による詐欺の実行の着手 三 被害者の金銭の不所持と「モミ」賭博による詐欺未遂罪の成否
裁判要旨一 原審の認定した事実によれば、本件詐欺は俗にモミと称する詐欺賭博によるものであつて、見物人には一の数字を書いた紙玉を落し入れると称して金を賭けさせ、金を賭けたものが一の数字のある紙玉を拾い上げたときは賭金の三倍相当の金をやり、もし他の数字のある紙を拾うたときはその賭金は胴元の所得とするという方法であり、被告人においては一の数字のある紙玉を「数他玉中に落して混ぜるように見せかけ、実際は混入せず巧に自分の手中で他の数字を書いた紙玉と取替え」るというのであるから、賭金した見物人には勝つ機会が全くないに拘らず、その機会があるかのように欺罔して賭金を騙取するのである。論旨は、モミ賭博に手品が介在することは社会常識であるから詐欺にはならないと主張するがかかる場合に客は手品に乗らないつもりで賭けても胴元の手品に引かかるのであるから、やはり錯誤に陥つた結果金銭を交付するのであつて詐欺の要件を具えていることはいうまでもない。
二 原審の認定した本件詐欺の方法は、第一点に説明した通りであつて、原判決の認識した事実は賭金した見物人には勝つ機会が全くないのに拘らずその機会があるように「盛にその方法によつて客に勝負をすすめ、被告人AとB、C等は見物人の中に居て勝負するように見せかけて客を誘う所謂サクラの役をつとめ、被告人Dは見張となつて戒の役をしていると見物人中のEことF(当時二十五年)がうまく欺しの手に乗つて勝負しようと決定し」たというのであるから欺罔着手のあつたことは極めて明白である。
三 旅行中の船客は多少の金銭を所有するのが普通であり又他人から金銭を借りることもできたかも知れないのであるからたまたまFが賭金に足りるだけの金銭を持つていなかつたと仮定しても金銭騙取という結果発生の可能性はあつたのである。されば、詐欺の被害物件がないのに犯罪成立するものとした違法があるとの論旨は理由がない。
二 原審の認定した本件詐欺の方法は、第一点に説明した通りであつて、原判決の認識した事実は賭金した見物人には勝つ機会が全くないのに拘らずその機会があるように「盛にその方法によつて客に勝負をすすめ、被告人AとB、C等は見物人の中に居て勝負するように見せかけて客を誘う所謂サクラの役をつとめ、被告人Dは見張となつて戒の役をしていると見物人中のEことF(当時二十五年)がうまく欺しの手に乗つて勝負しようと決定し」たというのであるから欺罔着手のあつたことは極めて明白である。
三 旅行中の船客は多少の金銭を所有するのが普通であり又他人から金銭を借りることもできたかも知れないのであるからたまたまFが賭金に足りるだけの金銭を持つていなかつたと仮定しても金銭騙取という結果発生の可能性はあつたのである。されば、詐欺の被害物件がないのに犯罪成立するものとした違法があるとの論旨は理由がない。
刑法詐欺未遂被告事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 刑集登載
- 事件番号
- 平成29(あ)322
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成30年3月22日 破棄自判
- 登載
- 刑集 第72巻1号82頁
- 参照法条
- 刑法43条,刑法246条,刑法250条
- 判示事項
- 詐欺罪につき実行の着手があるとされた事例
裁判要旨現金を被害者宅に移動させた上で,警察官を装った被告人に現金を交付させる計画の一環として述べられた嘘について,その嘘の内容が,現金を交付するか否かを被害者が判断する前提となるよう予定された事項に係る重要なものであり,被害者に現金の交付を求める行為に直接つながる嘘が含まれ,被害者にその嘘を真実と誤信させることが,被害者において被告人の求めに応じて即座に現金を交付してしまう危険性を著しく高めるといえるなどの本件事実関係(判文参照)の下においては,当該嘘を一連のものとして被害者に述べた段階で,被害者に現金の交付を求める文言を述べていないとしても,詐欺罪の実行の着手があったと認められる。
(補足意見がある。)
(補足意見がある。)
刑法詐欺未遂被告事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 刑集登載
- 事件番号
- 平成29(あ)1079
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成29年12月11日 棄却
- 登載
- 刑集 第71巻10号535頁
- 参照法条
- 刑法60条,刑法250条,刑法246条1項
- 判示事項
- 共犯者による欺罔行為後だまされたふり作戦開始を認識せずに共謀の上被害者から発送された荷物の受領行為に関与した者が詐欺未遂罪の共同正犯の責任を負うとされた事例
裁判要旨共犯者による欺罔行為がされた後,だまされたふり作戦が開始されたことを認識せずに共犯者らと共謀の上,詐欺を完遂する上で欺罔行為と一体のものとして予定されていた被害者から発送された荷物の受領行為に関与したなどの本件事実関係(判文参照)の下では,だまされたふり作戦の開始いかんにかかわらず,被告人はその加功前の欺罔行為の点も含め詐欺未遂罪の共同正犯としての責任を負う。
条文原文
原文ママ刑法 第250条(未遂罪)
(未遂罪)
第二百五十条この章の罪の未遂は、罰する。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 刑法 第250条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。