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罪/偽証の罪

偽証の罪の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

偽証の罪は、裁判手続などで法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をした場合の処罰を定めた規定です。虚偽の陳述をした者が裁判確定前または懲戒処分前に自白したときは刑を減軽・免除できるとされ、宣誓した鑑定人・通訳人・翻訳人が虚偽の鑑定・通訳・翻訳をした場合にも証人の場合と同じ扱いが適用されます。

偽証の罪
条文対象者行為効果
169条(偽証)宣誓した証人虚偽の陳述三月以上十年以下の拘禁刑
170条(自白減免)169条の罪を犯した者裁判確定前・懲戒処分前に自白刑を減軽・免除できる(任意)
171条(虚偽鑑定等)宣誓した鑑定人・通訳人・翻訳人虚偽の鑑定・通訳・翻訳169条・170条と同様に扱う
  • 170条の減免は、証言をした事件の裁判確定前または懲戒処分前の自白に限られる
  • 171条は「前二条の例による」として169条・170条の規定を準用する形をとる
  • 169条の主体は法律により宣誓した証人に限られる
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偽証の罪

偽証の罪について、条文は何を定めているか。

第169条偽証宣誓した証人が嘘をつくと処罰される1項判例 5件
  • 法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をした場合に成立
  • 刑は三月以上十年以下の拘禁刑
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第170条自白による刑の減免自白すれば刑を減軽・免除できる1項判例なし
  • 対象は169条〈偽証〉の罪を犯した者
  • 証言した事件の裁判確定前または懲戒処分前の自白が条件
  • 減軽・免除は任意で、必ず適用されるわけではない
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第171条虚偽鑑定等鑑定人・通訳人・翻訳人にも同じ扱い1項判例なし
  • 宣誓した鑑定人・通訳人・翻訳人が対象
  • 虚偽の鑑定・通訳・翻訳をした場合に成立
  • 処罰・自白減免は169条〈偽証〉・170条〈自白による刑の減免〉と同様に扱われる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第169条刑法

一 刑訴法第二条第一項にいわゆる「現在地」の意義
二 被告人の黙秘権と偽証教唆罪の成否
三 証人の証拠拒絶権と偽証罪の成否

裁判要旨一 刑訴第二条第一項〈すべての者の国外犯〉にいわゆる「現在地」とは、公訴提起の当時被告人が任意または適法な強制処分によつて現在する地域をいう。
二 被告人に黙秘権があるからといつて他人に虚偽の証言をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。
三 証人が証言拒絶権を有する事項であつても宣誓の上虚偽の供述をすれば偽証罪が成立する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和32年4月30日 昭和29(あ)3965
登載
刑集 第11巻4号1502頁
参照法条
刑訴法2条1項,刑訴法311条1項,刑訴法146条,刑訴法154条,刑法61条1項,刑法169条
論点2第169条刑法

刑訴第一四六条〈水道毒物等混入及び同致死〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」の意義

裁判要旨刑訴第一四六条〈水道毒物等混入及び同致死〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」とは、証言の内容自体に刑事訴追を受ける虞のある事実を包含する場合をいうのであつて、証人が真実を述べることにより其の供述を偽証なりとして訴追を受ける虞ありとの事由で、証言を拒否し得るものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年9月1日 昭和28(し)26
登載
刑集 第7巻9号1796頁
参照法条
憲法38条1項,刑訴法146条,刑法169条
論点3第169条刑法

刑訴第一四六条〈水道毒物等混入及び同致死〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」の意義

裁判要旨刑訴第一四六条〈水道毒物等混入及び同致死〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」とは、証言の内容自体に刑事訴追を受ける虞のある事実を包含する場合をいうのであつて、証人が真実を述べることによりその供述を偽証なりとして訴追を受ける虞ありとの事由で、証言を拒否し得るものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年10月23日 昭和28(し)19
登載
刑集 第7巻10号1968頁
参照法条
刑訴法146条,刑法169条,憲法38条1項
論点4第169条刑法

一 被告人の黙祕権と偽証教唆罪の成否
二 刑法第一〇四条〈証拠隠滅等〉の証憑の偽造には証人の偽証を包含するか
三 証人の証言拒絶権と偽証罪の成否

裁判要旨一 被告人自体に黙祕権があるからといつて、他人に虚偽の陳述をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。
二 刑法第一〇四条〈証拠隠滅等〉にいわゆる証憑の偽造とは、証拠自体の偽造を指称し、証人の偽証を包含しないと解すべきである。
三 証人が刑訴第一四六条〈水道毒物等混入及び同致死〉の証言拒否権を有したとしても、宣誓の上虚偽の陳述をしたときは偽証罪が成立する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年10月19日 昭和27(あ)1976
登載
刑集 第7巻10号1945頁
参照法条
刑法61条1項,刑法169条,刑法104条,刑訴法311条1項,刑訴法146条,刑訴法154条,刑訴法155条1項
論点5第169条刑法

被告人の黙祕権と偽証教唆罪の成立

裁判要旨被告人自身に黙祕権があるからといつて、他人に虚偽の陳述をするよう教唆したときは偽証教唆の責を免れない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和27年2月14日 昭和26(あ)262
登載
集刑 第60号851頁
参照法条
刑訴法311条,刑法169条,刑法61条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

刑法 第169条(偽証) 詳細ページ
(偽証)
第百六十九条法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の拘禁刑に処する。
刑法 第170条(自白による刑の減免) 詳細ページ
(自白による刑の減免)
第百七十条前条の罪を犯した者が、その証言をした事件について、その裁判が確定する前又は懲戒処分が行われる前に自白したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
刑法 第171条(虚偽鑑定等) 詳細ページ
(虚偽鑑定等)
第百七十一条法律により宣誓した鑑定人、通訳人又は翻訳人が虚偽の鑑定、通訳又は翻訳をしたときは、前二条の例による。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。