会社更生法 / テーマ別まとめ

更生計画認可前の更生手続の終了/更生計画認可前の更生手続の廃止

更生計画認可前の更生手続の廃止の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

会社更生法236条から238条は、更生計画の認可決定より前に更生手続を打ち切る「更生手続廃止」の仕組みを定めています。更生計画案が整わない場合と、更生手続開始の原因そのものが消滅した場合とで、廃止に至る要件と手続の起こし方が異なります。廃止決定後の公告・不服申立て・効力発生時期についても定めがあります。

更生計画認可前の更生手続の廃止
根拠条文廃止事由の類型要件の要旨発動のきっかけ
236条1号計画案作成の見込みなし決議に足る計画案の見込みなし裁判所の職権
236条2号期間内に提出なし期間内提出なし・提出案が不十分裁判所の職権
236条3号計画案が否決否決、または続行期日内に不可決裁判所の職権
237条開始原因の消滅開始原因の事実なしが明らかに申立て(疎明が必要)
  • 237条の廃止は、債権届出期間の経過後かつ更生計画認可決定前に限られる
  • 237条の申立てができるのは管財人・更生会社・届出をした更生債権者等
  • 廃止決定は確定しなければ効力を生じない(238条5項)
  • 廃止決定に対しては即時抗告ができ、抗告等の手続には202条3項の規定を準用(238条2項・3項)
  • 廃止決定を取り消す決定が確定したときも、裁判所は直ちにその旨を公告する(238条4項)
  • 廃止決定が確定した場合には235条の規定を準用する(238条6項)
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更生計画認可前の更生手続の廃止

更生計画認可前の更生手続の廃止について、条文は何を定めているか。

第236条更生が困難な場合の更生手続廃止計画案が整わなければ職権で廃止1項・3号判例 1件
  • 決議に足りる計画案を作れる見込みがないと明らかになれば廃止
  • 裁判所が定めた期間内に計画案の提出がない、または提出案が決議に足りなければ廃止
  • 計画案が否決された場合や続行期日内に可決されない場合も廃止
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第237条更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止開始原因が消えれば申立てで廃止2項判例 2件
  • 債権届出期間経過後、認可決定前に限り認められる廃止
  • 開始原因の事実がないと明らかになれば裁判所は廃止を決定しなければならない
  • 申立ては管財人・更生会社・届出をした更生債権者等が行い、疎明が必要
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第238条更生手続廃止の公告等廃止決定は公告・抗告・確定が必要6項判例なし
  • 廃止決定をしたら直ちに主文と理由の要旨を公告する
  • 決定に対しては即時抗告ができ、確定しなければ効力を生じない
  • 廃止決定を取り消す決定が確定した場合も直ちに公告する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第236条会社更生法

主債務について債務免除を定めた更生計画の認可決定があつた場合と更生手続参加により中断していた保証債務の消滅時効の進行開始の時期

裁判要旨主債務について債務免除を定めた更生計画の認可決定があつた場合には、更生手続参加により中断していた保証債務の消滅時効は、右認可決定が確定した時から更に進行を開始する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和53年11月20日 昭和52(オ)611
登載
民集 第32巻8号1551頁
参照法条
民法157条1項,会社更生法5条,会社更生法236条,会社更生法240条2項
論点2第237条会社更生法

更生計画認否の裁判に対する抗告審の裁判と憲法三二条、八二条

裁判要旨更生計画認否の裁判に対する抗告審の裁判は、公開・対審の手続によらなくても、憲法三二条、八二条に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和60年1月22日 昭和59(ク)258
登載
集民 第144号61頁
参照法条
会社更生法232条,会社更生法237条,憲法32条,憲法82条
論点3第237条会社更生法

一、会社更正法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一一二条、二四一条、会社更生法二一三条〈定款の変更に関する特例〉、二四二条〈外国管財人との協力〉と憲法二九条一項、二項
二、会社更生法(昭和四二年法律八八号による改正前のもの)一二五条〈調査命令〉、一四七条〈一般調査期間における調査〉、二三七条〈更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止〉、二四一条〈更生計画認可の決定があった後に更生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人の申立てにより…〉、会社更正法二一三条、二四二条、二四三条と憲法二九条二項、三二条
三、会社更生法(昭和四二年法律第八号による改正前のもの)二四四条〈外国管財人の権限等〉と憲法一四条一項

裁判要旨一、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一一二条〈差引納付〉、二四一条〈更生計画認可の決定があった後に更生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人の申立てにより…〉、会社更生法二一三条〈定款の変更に関する特例〉、二四二条〈外国管財人との協力〉は、憲法二九条一項、二項に違反しない。
二、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一二五条〈調査命令〉、一四七条〈一般調査期間における調査〉、二三七条〈更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止〉、二四一条、会社更生法二一三条、二四二条、二四三条〈更生手続の開始原因の推定〉は、憲法二九条二項、三二条に違反しない。
三、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)二四四条〈外国管財人の権限等〉は、憲法一四条一項に違反しない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和45年12月16日 昭和40(ク)464
登載
民集 第24巻13号2099頁
参照法条
会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)112条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)125条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)147条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)237条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)241条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)244条,会社更生法213条,会社更生法242条,会社更生法243条,憲法29条1項,憲法29条2項,憲法32条,憲法14条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社更生法 第236条(更生が困難な場合の更生手続廃止) 詳細ページ
(更生が困難な場合の更生手続廃止)
第二百三十六条次の各号のいずれかに該当する場合には、裁判所は、職権で、更生手続廃止の決定をしなければならない。
一決議に付するに足りる更生計画案の作成の見込みがないことが明らかになったとき。
二裁判所の定めた期間若しくはその伸長した期間内に更生計画案の提出がないとき、又はその期間内に提出されたすべての更生計画案が決議に付するに足りないものであるとき。
三更生計画案が否決されたとき、又は第百九十八条第一項本文の規定により関係人集会の続行期日が定められた場合において、同条第二項及び第三項の規定に適合する期間内に更生計画案が可決されないとき。
会社更生法 第237条(更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止) 詳細ページ
(更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止)
第二百三十七条第百三十八条第一項に規定する債権届出期間の経過後更生計画認可の決定前において、第十七条第一項に規定する更生手続開始の原因となる事実のないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人、更生会社又は届出をした更生債権者等の申立てにより、更生手続廃止の決定をしなければならない。
2前項の申立てをするときは、同項に規定する更生手続開始の原因となる事実がないことを疎明しなければならない。
会社更生法 第238条(更生手続廃止の公告等) 詳細ページ
(更生手続廃止の公告等)
第二百三十八条裁判所は、前二条の規定による更生手続廃止の決定をしたときは、直ちに、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。
2前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
3第二百二条第三項の規定は、前項の即時抗告並びにこれについての決定に対する第十三条において準用する民事訴訟法第三百三十六条の規定による抗告及び同法第三百三十七条の規定による抗告の許可の申立てについて準用する。
4前二条の規定による更生手続廃止の決定を取り消す決定が確定したときは、更生手続廃止の決定をした裁判所は、直ちに、その旨を公告しなければならない。
5第一項の決定は、確定しなければその効力を生じない。
6第二百三十五条の規定は、前二条の規定による更生手続廃止の決定が確定した場合について準用する。
出

一次情報

原文ママ

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