会社更生法 / テーマ別まとめ

外国倒産処理手続がある場合の特則

外国倒産処理手続がある場合の特則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

更生会社について外国の破産・再生手続(外国倒産処理手続)が並行して存在する場合の取扱いを定めています。管財人と外国管財人との協力関係、外国管財人が持つ手続上の権限、更生手続開始原因の推定、両手続の相互参加のルールを整理しています。

外国倒産処理手続がある場合の特則
場面誰ができること/扱い
管財人からの働きかけ管財人外国管財人に協力・情報提供を求められる
外国管財人への努力義務管財人協力・情報提供に努める
開始原因裁判所開始原因があるものと推定
更生手続の申立て外国管財人開始原因該当事実があれば申立て可
関係人集会外国管財人出席し意見を述べられる
更生計画案の提出外国管財人定められた期間内に提出可
裁判所からの通知裁判所→外国管財人開始決定等の内容を通知
未届債権者の代理外国管財人更生手続に参加できる(外国法令上権限がある場合)
未参加債権者の代理管財人外国倒産処理手続に参加できる
  • 外国倒産処理手続とは、外国で開始された破産手続又は再生手続に相当する手続をいう
  • 外国管財人とは、外国倒産処理手続で株式会社の財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう
  • 外国管財人が更生手続開始の申立てをできるのは、更生手続開始の原因となる事実のうち第十七条第一項第一号に掲げる場合に限られる
  • 裁判所からの通知事項は、包括的禁止命令等の主文、開始決定の公告事項、公告事項の変更、開始決定取消決定の主文
  • 管財人が届出済み更生債権者等を代理して外国倒産処理手続に参加した場合、届出の取下げや和解など権利を害するおそれがある行為には当該債権者等の授権が必要
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外国倒産処理手続がある場合の特則

外国倒産処理手続がある場合の特則について、条文は何を定めているか。

第242条外国管財人との協力管財人と外国管財人が協力し合う関係を定める2項判例 2件
  • 管財人は外国管財人に更生のための協力・情報提供を求められる
  • 管財人自身も外国管財人への協力・情報提供に努める義務がある
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第243条更生手続の開始原因の推定外国手続の存在で開始原因を推定する1項判例 1件
  • 外国倒産処理手続があれば更生手続開始原因ありと推定される
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第244条外国管財人の権限等外国管財人に更生手続上の権限を認める4項判例 1件
  • 開始原因(第十七条第一項第一号〈更生手続開始の申立て 破産手続開始の原因となる事実が生ずるおそれがある場合〉)に該当すれば外国管財人が開始申立て可
  • 関係人集会に出席し意見を述べられる
  • 定められた期間内に更生計画案を作成・提出できる
  • 裁判所は開始決定等の重要事項を外国管財人に通知する義務がある
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第245条相互の手続参加更生手続と外国手続の相互参加を認める3項判例なし
  • 外国管財人は未届の更生債権者等を代理して更生手続に参加できる(外国法令上の権限が必要)
  • 管財人は未参加の届出済み債権者等を代理して外国手続に参加できる
  • 代理参加時、取下げ・和解等の不利益行為には本人の授権が必要
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第242条会社更生法

認可された更生計画において債務の一部免除及び弁済期の猶予が定められ複数の更生債権について一括して免除額等が表示されている場合と更改の成否

裁判要旨認可された更生計画において、更生債権についてその一部の免除及びその残額につき弁済期の猶予が定められ、特定の債権者の届け出た複数の更生債権について一括して債権額、免除額及び分割弁済額が表示されていても、右更生計画は、特段の事情のない限り、債務の要素を変更する更改にあたらず、右届出にかかる複数の更生債権は消滅しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和58年1月25日 昭和55(オ)435
登載
集民 第138号51頁
参照法条
会社更生法211条1項,会社更生法212条1項,会社更生法242条1項,民法513条1項
論点2第242条会社更生法

一、会社更正法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一一二条、二四一条、会社更生法二一三条〈定款の変更に関する特例〉、二四二条〈外国管財人との協力〉と憲法二九条一項、二項
二、会社更生法(昭和四二年法律八八号による改正前のもの)一二五条〈調査命令〉、一四七条〈一般調査期間における調査〉、二三七条〈更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止〉、二四一条〈更生計画認可の決定があった後に更生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人の申立てにより…〉、会社更正法二一三条、二四二条、二四三条と憲法二九条二項、三二条
三、会社更生法(昭和四二年法律第八号による改正前のもの)二四四条〈外国管財人の権限等〉と憲法一四条一項

裁判要旨一、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一一二条〈差引納付〉、二四一条〈更生計画認可の決定があった後に更生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人の申立てにより…〉、会社更生法二一三条〈定款の変更に関する特例〉、二四二条〈外国管財人との協力〉は、憲法二九条一項、二項に違反しない。
二、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一二五条〈調査命令〉、一四七条〈一般調査期間における調査〉、二三七条〈更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止〉、二四一条、会社更生法二一三条、二四二条、二四三条〈更生手続の開始原因の推定〉は、憲法二九条二項、三二条に違反しない。
三、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)二四四条〈外国管財人の権限等〉は、憲法一四条一項に違反しない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和45年12月16日 昭和40(ク)464
登載
民集 第24巻13号2099頁
参照法条
会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)112条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)125条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)147条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)237条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)241条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)244条,会社更生法213条,会社更生法242条,会社更生法243条,憲法29条1項,憲法29条2項,憲法32条,憲法14条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社更生法 第242条(外国管財人との協力) 詳細ページ
(外国管財人との協力)
第二百四十二条管財人は、更生会社についての外国倒産処理手続(外国で開始された手続であって、破産手続又は再生手続に相当するものをいう。以下同じ。)がある場合には、当該外国倒産処理手続における外国管財人(外国倒産処理手続において株式会社の財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう。以下同じ。)に対し、更生会社の更生のために必要な協力及び情報の提供を求めることができる。
2前項に規定する場合には、管財人は、同項の外国管財人に対し、更生会社の更生のために必要な協力及び情報の提供をするよう努めるものとする。
会社更生法 第243条(更生手続の開始原因の推定) 詳細ページ
(更生手続の開始原因の推定)
第二百四十三条株式会社についての外国倒産処理手続がある場合には、当該株式会社に第十七条第一項に規定する更生手続開始の原因となる事実があるものと推定する。
会社更生法 第244条(外国管財人の権限等) 詳細ページ
(外国管財人の権限等)
第二百四十四条外国管財人は、株式会社に第十七条第一項第一号に掲げる場合に該当する事実があるときは、当該株式会社について更生手続開始の申立てをすることができる。
2第二百四十二条第一項に規定する場合には、同項の外国管財人は、更生会社の更生手続において、関係人集会に出席し、意見を述べることができる。
3第二百四十二条第一項に規定する場合には、同項の外国管財人は、更生会社の更生手続において、第百八十四条第一項に規定する期間(同条第四項の規定により期間が伸長されたときは、その伸長された期間)内に、更生計画案を作成して裁判所に提出することができる。
4第一項の規定により外国管財人が更生手続開始の申立てをした場合において、包括的禁止命令又はこれを変更し、若しくは取り消す旨の決定があったときはその主文を、更生手続開始の決定があったときは第四十三条第一項の規定により公告すべき事項を、同項第二号又は第三号に掲げる事項に変更を生じたときはその旨を、更生手続開始の決定を取り消す決定が確定したときはその主文を、それぞれ外国管財人に通知しなければならない。
会社更生法 第245条(相互の手続参加) 詳細ページ
(相互の手続参加)
第二百四十五条外国管財人は、届出をしていない更生債権者等であって、更生会社についての外国倒産処理手続に参加しているものを代理して、更生会社の更生手続に参加することができる。ただし、当該外国の法令によりその権限を有する場合に限る。
2管財人は、届出をした更生債権者等であって、更生会社についての外国倒産処理手続に参加していないものを代理して、当該外国倒産処理手続に参加することができる。
3管財人は、前項の規定による参加をした場合には、同項の規定により代理した更生債権者等のために、外国倒産処理手続に属する一切の行為をすることができる。ただし、届出の取下げ、和解その他の更生債権者等の権利を害するおそれがある行為をするには、当該更生債権者等の授権がなければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。