民事訴訟法 / テーマ別まとめ

訴訟行為

公的資料に現れる論点です。条文と判例から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

民事訴訟法は、訴訟行為について場面ごとに個別のルールを定めています。期限を守れなかった場合の追完(97条)、補助参加人が行える訴訟行為の範囲(45条)、第一審での訴訟行為が控訴審でも有効であること(298条)、弁論準備手続でできる行為(170条)、被保佐人・被補助人・法定代理人が行う訴訟行為の特則(32条)が対象です。実務では、期限管理や代理人・補助参加人の権限範囲を確認する場面でこれらの条文が関係します。

訴訟行為
場面要件・内容効果
訴訟行為の追完責めに帰せない事由で期間徒過事由消滅後1週間以内(国外は2か月)
補助参加人の訴訟行為被参加人の訴訟行為と抵触しない抵触する部分は無効
第一審の訴訟行為特別な要件なし控訴審でも効力を有する
弁論準備手続裁判所が期日を主宰準備書面提出や証拠調べができる
被保佐人等が応訴する場合相手方提起の訴え・上訴に対応同意等の授権は不要
被保佐人等が自ら行う場合取下げ・和解・控訴等特別の授権が必要
  • 補助参加について異議があっても、参加を許すか許さないかの裁判が確定するまでは補助参加人は訴訟行為ができる(45条3項)
  • 補助参加を許さない裁判が確定しても、当事者が援用すれば補助参加人の訴訟行為は効力を持つ(45条4項)
  • 補助参加人を当事者とみなす閲覧等請求の規定は、異議後に参加を許す裁判が確定した場合などに限られる(45条5項)
  • 第一審で準備的口頭弁論や弁論準備手続を終えた事件は、控訴審での攻撃防御方法の提出について一定の規定が準用される(298条2項)
  • 弁論準備手続の期日は、裁判所が相当と認め当事者の意見を聴いたうえで音声通話の方法により行うこともできる(170条3項)
  • 97条1項の期間(1週間・2か月)には、期間の初日を算入しないなどを定める96条1項本文の規定は適用されない(97条2項)
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訴訟行為

訴訟行為について、条文は何を定めているか。

第97条訴訟行為の追完期限を守れなかった時の追完ルール2項判例なし
  • 責めに帰せない事由で不変期間を守れなかった場合の追完規定
  • 事由消滅後1週間以内に追完する必要がある
  • 外国にいる当事者は2か月以内でよい
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第45条補助参加人の訴訟行為等補助参加人ができる訴訟行為の範囲5項・3号判例 27件
  • 攻撃防御方法の提出、異議、上訴、再審など一切の訴訟行為ができる
  • 参加時点の訴訟の程度からできない行為は除かれる
  • 被参加人の訴訟行為と抵触すれば効力を持たない
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第298条第一審の訴訟行為の効力等第一審の訴訟行為は控訴審でも有効2項判例 2件
  • 第一審で行った訴訟行為は控訴審でもそのまま効力を持つ
  • 準備的口頭弁論等を終えた事件は控訴審での提出に一定の規定が準用される
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第170条弁論準備手続における訴訟行為等弁論準備手続でできる訴訟行為5項判例なし
  • 裁判所は当事者に準備書面を提出させることができる
  • 証拠調べや書証の提示などを期日内に行える
  • 音声通話方式の期日に参加すれば出頭したものとみなされる
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第32条被保佐人、被補助人及び法定代理人の訴訟行為の特則被保佐人等の訴訟行為には制約がある2項・3号判例なし
  • 相手方が起こした訴え・上訴に応じる時は同意等不要
  • 取下げ・和解・放棄・認諾などには特別の授権が必要
  • 控訴・上告の取下げにも特別の授権が必要
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第45条民事訴訟法

商法四四五条一項三号にいう「訴ノ提起」と控訴の申立

裁判要旨商法四四五条一項三号にいう「訴ノ提起」には、控訴の申立は含まれない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和61年7月18日 昭和61(オ)466
登載
集民 第148号357頁
参照法条
商法(昭和56年法律第74号による改正前のもの)445条1項3号,民訴法45条
論点2第45条民事訴訟法

一 法人組織の構成部分と労働組合法二七条〈裁判所書記官への準用〉及び七条〈併合請求における管轄〉所定の使用者
二 法人組織の構成部分を名宛人とする救済命令の効力
三 法人組織の構成部分とこれを名宛人とする救済命令についてのA1委員会の再審査申立棄却命令の取消訴訟における当事者能力の有無

裁判要旨一 法律上独立した権利義務の帰属主体でない法人組織の構成部分は、労働組合法二七条及び七条所定の使用者に当たらない。
二 法律上独立した権利義務の帰属主体でない法人組織の構成部分を名宛人とする救済命令は、当該法人に対し命令の内容を実現することを義務付けるものとして、効力を有する。
三 法律上独立した権利義務の帰属主体でない法人組織の構成部分は、自己を名宛人とする救済命令についてのA1委員会の再審査申立棄却命令の取消訴訟において、当事者能力を有しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和60年7月19日 昭和56(行ツ)205
登載
民集 第39巻5号1266頁
参照法条
労働組合法7条,労働組合法27条,民訴法45条
論点3第45条民事訴訟法

一定の地域の代表として環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等の訴えを提起した者に原告適格がないとされた事例

裁判要旨一定の地域の代表と主張して、環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等を請求する訴訟を提起、追行している者は、当該地域の住民からの授権により訴訟追行権を取得するなど任意的訴訟担当の要件を具備していない以上、当該訴訟につき原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和60年12月20日 昭和56(オ)673
登載
集民 第146号339頁
参照法条
民訴法45条
論点4第45条民事訴訟法

普通地方公共団体の申立に基づいて発せられた支払命令に対する異議の申立により提起されたものとみなされる訴えと議会の議決

裁判要旨普通地方公共団体の申立に基づいて発せられた支払命令に対する異議の申立により提起されたものとみなされる訴えについても、地方自治法九六条一項一一号所定の議会の議決が必要である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年5月31日 昭和58(オ)1387
登載
民集 第38巻7号197頁
参照法条
地方自治法96条1項11号,民訴法45条,民訴法58条,民訴法442条1項
論点5第45条民事訴訟法

公簿上相隣接する二筆の土地の中間に第三者所有の土地が介在する場合と右二筆の土地の所有名義人間において境界確定を求めることの許否

裁判要旨公簿上相隣接する二筆の土地の所有名義人間における境界確定を求める訴えにおいて、右両土地の中間に第三者所有の土地が介在しているときは、右訴えは、当事者適格を欠く不適法な訴えとなるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年2月16日 昭和57(オ)875
登載
集民 第141号227頁
参照法条
民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点6第45条民事訴訟法

一 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求と右構成員の当事者適格
二 入会部落の構成員が有する使用収益権に基づく地上権設定仮登記抹消登記手続請求の可否

裁判要旨一 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求については、右構成員各自に当事者適格がある。
二 入会部落の構成員は、自己の有する使用収益権を根拠としては入会地について経由された地上権設定仮登記の抹消登記手続を請求することができない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年7月1日 昭和51(オ)424
登載
民集 第36巻6号891頁
参照法条
民法263条,民訴法45条,民訴法62条
論点7第45条民事訴訟法

地上権者と土地境界確定訴訟の当事者適格

裁判要旨係争土地の地上権者は、境界確定訴訟の当事者適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年7月15日 昭和55(オ)624
登載
集民 第136号597頁
参照法条
民訴法45条,民法265条
論点8第45条民事訴訟法

遺言執行者がある場合に包括受遺者が遺贈義務の履行を求める訴の被告適格

裁判要旨遺言執行者がある場合に、包括受遺者が遺言の執行として目的不動産の所有権移転登記手続を求める訴の被告としての適格を有する者は、遺言執行者に限られる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和51年7月19日 昭和51(オ)190
登載
集民 第118号315頁
参照法条
民法990条,民法1012条,民法1013条,民訴法45条
論点9第45条民事訴訟法

一、債権者代位訴訟に債権者が当事参加して第三債務者に対し提起した同一の重複訴訟
二、債権者代位訴訟に債務者が当事者参加して第三債務者に対し提起した同一の訴についての債務者の訴訟追行権

裁判要旨一、債権者甲が債務者乙に代位して第三債務者丙に対し提起した訴訟に、乙が、民訴法七一条〈訴訟費用額の確定手続〉により参加して、丙に対し甲の丙に対する訴と訴訟物を同じくする訴を提起することは、重複起訴の禁止にはふれない。
二、債権者甲が債務者乙に代位して第三債務者丙に対し提起した訴訟に、乙が、民訴法七一条により参加して、丙に対し甲の丙に対する訴と訴訟物を同じくする訴を提起した場合において、甲に代位原因がないときは、乙は丙に対する訴につき訴訟追行権を失わない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和48年4月24日 昭和47(オ)908
登載
民集 第27巻3号596頁
参照法条
民訴法45条,民訴法71条,民訴法201条2項,民訴法231条,民法423条1項
論点10第45条民事訴訟法

管財人を被告とすべきであるのに更生会社を被告として訴が提起されたのちに更生会社の取締役に会社更生法二一一条三項〈法定代理人の尋問〉または同法二四八条の二第一項所定の授権がなされた場合と訴の適否

裁判要旨会社更生法等の一部を改正する法律(昭和四二年法律第八八号)施行前に管財人を被告とすべきであるのに誤つて更生会社を被告として提起された訴であつても、右法律施行ののち更生会社の取締役に会社更生法二一一条三項または同法二四八条の二第一項所定の授権がなされた場合には、その訴は、正当な当事者を相手方とした適法な訴となるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年9月7日 昭和45(オ)969
登載
民集 第26巻7号1301頁
参照法条
会社更生法(昭和42年法律第88号による改正前のもの)96条,会社更生法(昭和42年法律第88号による改正前のもの)96条2項,会社更生法等の一部を改正する法律(昭和42年法律第88号)附則2項,会社更生法等の一部を改正する法律(昭和42年法律第88号)附則3項,民訴法45条
論点11第45条民事訴訟法

民法九三六条一項の規定により相続財産管理人が選任された場合と相続財産に関する訴訟における相続人および相続財産管理人の地位

裁判要旨民法九三六条一項の規定により相続財産管理人が選任された場合において、相続財産に関する訴訟については、相続人が当事者適格を有し、相続財産管理人は、相続人全員の法定代理人として訴訟に関与するものであつて、相続財産管理人としての資格では当事者適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年11月9日 昭和47(オ)585
登載
民集 第26巻9号1566頁
参照法条
民法936条,民訴法45条
論点12第45条民事訴訟法

会社を当事者とする訴を提起した者の代表権の存否の認定の基準時

裁判要旨会社を当事者とする訴を提起した者の代表権は、事実審の口頭弁論の終結時に存在していなければならないものであつて、裁判所は、右代表権の存否の認定にあたつては、事実審の口頭弁論の終結時を基準としてこれを判断すれば足り、その後に生じる事情の変動を斟酌することを要しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和46年6月22日 昭和46(オ)95
登載
集民 第103号207頁
参照法条
民訴法58条,民訴法45条
論点13第45条民事訴訟法

一、会社の訴訟上の代表者の確定と民法一〇九条、商法二六二条の適用の有無
二、控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過してなされた第一審判決を取り消す場合の措置

裁判要旨一、民法一〇九条、商法二六二条は、会社を訴訟上代表する権限を有する者を定めるにあたつては、適用されない。
二、控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過してなされた第一審判決を取り消す場合には、原告に対し訴状の補正を命じさせるため、事件を第一審裁判所に差し戻すべきであり、ただちに訴を不適法として却下すべきではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和45年12月15日 昭和45(オ)112
登載
民集 第24巻13号2072頁
参照法条
民訴法58条,民訴法45条,民訴法388条,民訴法389条,民法109条,商法262条
論点14第45条民事訴訟法

民法上の組合の業務執行組合員に対する組合員の任意的訴訟信託の許否

裁判要旨民法上の組合において、組合規約に基づき、自己の名で組合財産を管理し、対外的業務を執行し、訴訟を追行する権限を与えられた業務執行組合員は、組合財産に関する訴訟につき、組合員から任意的訴訟信託を受けたものであり、自己の名で訴訟を追行することが許される。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和45年11月11日 昭和42(オ)1032
登載
民集 第24巻12号1854頁
参照法条
民訴法45条,民法670条
論点15第45条民事訴訟法

遺言執行者がある場合と遺贈義務の履行を求める訴の被告適格

裁判要旨遺言執行者がある場合においては、特定不動産の受遺者から遺言の執行として目的不動産の所有権移転登記手続を求める訴の被告適格を有する者は、遺言執行者にかぎられ、相続人はその適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年5月31日 昭和42(オ)1023
登載
民集 第22巻5号1137頁
参照法条
民訴法45条,民法1012条,民法1013条,民法1014条,民法1015条
論点16第45条民事訴訟法

一、株式会社の訴訟上の代表者と商法第一二条の適用の有無
二、議決権行使の代理人の資格を株主に制限する旨の定款の規定の効力

裁判要旨一、商法第一二条は、当事者である株式会社を訴訟上代表する権限を有する者を定めるにあたつては、適用されない。
二、議決権を行使する株主の代理人の資格を当該会社の株主に制限する旨の定款の規定は、有効である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年11月1日 昭和40(オ)1206
登載
民集 第22巻12号2402頁
参照法条
商法12条,商法239条3項,民訴法58条,民訴法45条
論点17第45条民事訴訟法

学校法人の訴訟上の代表者と私立学校法第二八条第二項の適用の有無

裁判要旨私立学校法第二八条第二項は、当事者である学校法人を訴訟上代表する権限を有する者を定めるにあたつては、適用されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年9月30日 昭和40(オ)860
登載
民集 第20巻7号1523頁
参照法条
私立学校法28条,民訴法58条,民訴法45条
論点18第45条民事訴訟法

一 家督相続人指定の遺言をなした者が改正民法施行後に死亡した場合における右遺言の効力
二 家督相続人指定の遺言を包括遺贈と見ることができるか
三 遺言執行者に対する訴の適否

裁判要旨一 家督相続人指定の遺言をなした者が改正民法施行後に死亡した場合には、右遺言は、特段の事情のないかぎり、なんらの効力を生じない。
二 家督相続人指定の遺言書中に、甲を家督相続人に指定する旨および乙等に対し財産の一部を遺贈する旨の記載があるにとどまり、他に遺言者に包括遺贈の意思があつたことを看取するに足る表示行為と目すべき事実上の記載がないときは、右遺言に包括遺贈の効力を認めることはできない。
三 相続人は、被相続人の遺言執行者を被告となし、遺言の無効を主張して、相続財産につき持分を有することの確認を求めることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和31年9月18日 昭和29(オ)875
登載
民集 第10巻9号1160頁
参照法条
旧民法(昭和22年法律222号による改正前のもの)979条,民法985条,民法附則4条,民法附則985条,民法附則990条,民法附則119条,民法1012条,民法1013条,民訴法45条
論点19第45条民事訴訟法

共同相続人の一部の間において土地所有権確認請求を棄却する判決が確定した場合に敗訴原告が右土地につき遺産確認の訴えを提起することの可否

裁判要旨共同相続人甲、乙、丙のうち甲と乙との間において、ある土地につき甲の所有権確認請求を棄却する旨の判決が確定し、右確定判決の既判力により、甲が乙に対して相続による右土地の共有持分の取得を主張し得なくなった場合であっても、甲は右土地につき遺産確認の訴えを提起することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成9年3月14日 平成5(オ)920
登載
集民 第182号537頁
参照法条
民訴法45条,民訴法199条,民訴法225条,民法898条
論点20第45条民事訴訟法

物上保証人に対する不動産競売事件において作成された配当表につき競売申立てに係る被担保債権の債務者が配当異議の訴えを提起することの許否

裁判要旨物上保証人に対する不動産競売事件において作成された配当表につき、競売申立てに係る被担保債権の債務者は、右被担保債権その他自己に対.する債権への配当額に変動を生じ得る範囲において、配当異議の訴えを提起することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年2月25日 平成6(オ)1014
登載
民集 第51巻2号432頁
参照法条
民事執行法89条,民事執行法90条,民事執行法188条,民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点21第45条民事訴訟法

新株発行不存在確認の訴えの被告適格

裁判要旨新株発行不存在確認の訴えは、会社を被告としてのみ提起することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年1月28日 平成5(オ)316
登載
民集 第51巻1号40頁
参照法条
商法280条ノ15,民訴法45条
論点22第45条民事訴訟法

宗教法人である寺院の前住職の長男であるにすぎない者は前住職の五男が右法人の代表役員及び責任役員の地位にないことの確認を求める訴えについて原告適格を有しないとされた事例

裁判要旨宗教法人である寺院の前住職の長男であるにすぎない甲は、右法人においては、宗教上の地位である住職の地位にある者を代表役員及び責任役員に充てることになっているが、長男の権利放棄が長男以外の者を住職に任命するための要件にはなっておらず、その他に甲が右法人の代表役員等の地位について何らかの法律上の利害関係を有する地位にあることを肯認するに足りる事情が認められないときは、前住職の五男が右法人の代表役員及び責任役員の地位にないことの確認を求める訴えについて原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成8年6月24日 平成7(オ)823
登載
集民 第179号389頁
参照法条
民訴法45条,民訴法225条,宗教法人法18条
論点23第45条民事訴訟法

隣接する土地の全部の時効取得と境界確定の訴えの原告適格

裁判要旨甲地に隣接する乙地の所有者が甲地の全部を時効取得したときは、甲地の所有者は、右両地の境界確定の訴えの原告適格を失う。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年7月18日 平成6(オ)2470
登載
集民 第176号491頁
参照法条
民法162条,民法223条,民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点24第45条民事訴訟法

境界の全部に接続する土地部分の時効取得と境界確定の訴えの当事者適格

裁判要旨公簿上特定の地番により表示される甲乙両地が相隣接する場合に、乙地の所有者が甲地のうち境界の全部に接続する部分を時効取得したとしても、甲乙両地の各所有者は、境界確定の訴えの当事者適格を失わない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年3月7日 平成6(オ)1728
登載
民集 第49巻3号919頁
参照法条
民法162条,民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点25第45条民事訴訟法

一 宗教法人である神社の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えの原告適格
二 宗教法人である神社の責任役員及び氏子総代は右法人の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えの原告適格を有するが氏子はこれを有しないとされた事例

裁判要旨一 宗教法人である神社の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えについて第三者の原告適格を肯定するには、組織上、その代表役員の任免に関与するなど代表役員の地位に影響を及ぼすべき立場にあるか、又は自らが代表役員によって任免される立場にあるなど代表役員の地位について法律上の利害関係を有していることを要する。
二 宗教法人である神社の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えについて、右法人の規則に、機関として代表役員及び責任役員等のほか氏子総代及びこれによって組織される総代会を置くこと、代表役員は責任役員である宮司をもって充て、宮司の進退については責任役員の具申により神社本庁統理が行うこと、代表役員以外の責任役員は氏子総代が選考することなどが定められているが、氏子については責任役員又は氏子総代に選任されることがある旨の定めがあるほかその権利義務について特段の定めがないなど判示の事実関係の下においては、責任役員及び氏子総代は右訴えの原告適格を有するが、氏子はこれを有しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年2月21日 平成3(オ)1503
登載
民集 第49巻2号231頁
参照法条
民訴法45条,民訴法225条,宗教法人法18条
論点26第45条民事訴訟法

配当表に債権者として記載されていない者と配当異議の訴えの原告適格

裁判要旨配当表に債権者として記載されていない者は、配当異議の訴えの原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成6年7月14日 平成2(オ)1128
登載
民集 第48巻5号1109頁
参照法条
民事執行法85条,民事執行法89条,民事執行法90条,民訴法45条
論点27第45条民事訴訟法

一 総有権確認請求訴訟において入会団体が原告適格を有する場合
二 権利能力のない社団である入会団体の代表者が総有権確認請求訴訟を原告の代表者として追行する場合における特別の授権の要否
三 権利能力のない社団である入会団体の代表者でない構成員が総有不動産についての登記手続請求訴訟の原告適格を有する場合

裁判要旨一 入会権者である村落住民が入会団体を形成し、それが権利能力のない社団に当たる場合には、右入会団体は、構成員全員の総有に属する不動産についての総有権確認請求訴訟の原告適格を有する。
二 権利能力のない社団である入会団体の代表者が構成員全員の総有に属する不動産について総有権確認請求訴訟を原告の代表者として追行するには、右入会団体の規約等において右不動産を処分するのに必要とされる総会の議決等の手続による授権を要する。
三 権利能力のない社団である入会団体において、規約等に定められた手続により、構成員全員の総有に属する不動産について代表者でない構成員甲を登記名義人とすることとされた場合には、甲は、右不動産についての登記手続請求訴訟の原告適格を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成6年5月31日 平成3(オ)1724
登載
民集 第48巻4号1065頁
参照法条
民法33条,民法263条,民訴法45条,民訴法46条,民訴法58条
論点28第298条民事訴訟法

建物の賃借人が賃貸借終了後に右建物につき留置権を行使した場合に建物の使用を継続することができるか

裁判要旨建物の従前の賃借人が、賃借中支出した費用の償還を請求するためその建物につき留置権を行使した場合には、賃借中と同一の態様をもつて建物の占有・使用を継続することは、特段の事情のないかぎり、留置権に基づく適法な行為と解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年3月30日 昭和45(オ)1142
登載
集民 第105号413頁
参照法条
民訴法298条2項
論点29第298条民事訴訟法

証人尋問中の当事者本人に対する退任命令の有無と口頭弁論調書の証明力

裁判要旨口頭弁論の方式に関する事項は、調書の記載のみによつて証明できるから、証人尋問中、当事者本人の退廷を命じたことの違法をいう所論は、右調書にその旨の記載がない以上採用できない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年2月2日 昭和35(オ)119
登載
集民 第58号501頁
参照法条
民訴法147条,民訴法298条
原

条文原文

原文ママ

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民事訴訟法 第97条(訴訟行為の追完) 詳細ページ
(訴訟行為の追完)
第九十七条当事者が裁判所の使用に係る電子計算機の故障その他その責めに帰することができない事由により不変期間を遵守することができなかった場合には、その事由が消滅した後一週間以内に限り、不変期間内にすべき訴訟行為の追完をすることができる。ただし、外国に在る当事者については、この期間は、二月とする。
2前項の期間については、前条第一項本文の規定は、適用しない。
民事訴訟法 第45条(補助参加人の訴訟行為等) 詳細ページ
(補助参加人の訴訟行為等)
第四十五条補助参加人は、訴訟について、攻撃又は防御の方法の提出、異議の申立て、上訴の提起、再審の訴えの提起その他一切の訴訟行為をすることができる。ただし、補助参加の時における訴訟の程度に従いすることができないものは、この限りでない。
2補助参加人の訴訟行為は、被参加人の訴訟行為と抵触するときは、その効力を有しない。
3補助参加人は、補助参加について異議があった場合においても、補助参加を許さない裁判が確定するまでの間は、訴訟行為をすることができる。
4補助参加人の訴訟行為は、補助参加を許さない裁判が確定した場合においても、当事者が援用したときは、その効力を有する。
5次に掲げる請求に関する規定の適用については、補助参加人(当事者が前条第一項の異議を述べた場合において補助参加を許す裁判が確定したもの及び当事者が同条第二項の規定により異議を述べることができなくなったものに限る。)を当事者とみなす。
一非電磁的訴訟記録(第九十一条第一項に規定する非電磁的訴訟記録をいう。)の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又はその複製(第九十二条第一項において「非電磁的訴訟記録の閲覧等」という。)の請求
二電磁的訴訟記録(第九十一条の二第一項に規定する電磁的訴訟記録をいう。)の閲覧若しくは複写又はその内容の全部若しくは一部を証明した書面の交付若しくはその内容の全部若しくは一部を証明した電磁的記録の提供(第九十二条第一項において「電磁的訴訟記録の閲覧等」という。)の請求
三第九十一条の三に規定する訴訟に関する事項を証明した書面の交付又は当該事項を証明した電磁的記録の提供の請求
民事訴訟法 第298条(第一審の訴訟行為の効力等) 詳細ページ
(第一審の訴訟行為の効力等)
第二百九十八条第一審においてした訴訟行為は、控訴審においてもその効力を有する。
2第百六十七条の規定は、第一審において準備的口頭弁論を終了し、又は弁論準備手続を終結した事件につき控訴審で攻撃又は防御の方法を提出した当事者について、第百七十八条の規定は、第一審において書面による準備手続を終結した事件につき同条の陳述又は確認がされた場合において控訴審で攻撃又は防御の方法を提出した当事者について準用する。
民事訴訟法 第170条(弁論準備手続における訴訟行為等) 詳細ページ
(弁論準備手続における訴訟行為等)
第百七十条裁判所は、当事者に準備書面を提出させることができる。
2裁判所は、弁論準備手続の期日において、証拠の申出に関する裁判その他の口頭弁論の期日外においてすることができる裁判、文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。)の証拠調べ、第二百三十一条の二第一項に規定する電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べ並びに第百八十六条第二項、第二百五条第三項(第二百七十八条第二項において準用する場合を含む。)、第二百十五条第四項(第二百七十八条第二項において準用する場合を含む。)及び第二百十八条第三項の提示をすることができる。
3裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、弁論準備手続の期日における手続を行うことができる。
4前項の期日に出頭しないで同項の手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす。
5第百四十八条から第百五十一条まで、第百五十二条第一項、第百五十三条から第百五十九条まで、第百六十二条、第百六十五条及び第百六十六条の規定は、弁論準備手続について準用する。
民事訴訟法 第32条(被保佐人、被補助人及び法定代理人の訴訟行為の特則) 詳細ページ
(被保佐人、被補助人及び法定代理人の訴訟行為の特則)
第三十二条被保佐人、被補助人(訴訟行為をすることにつきその補助人の同意を得ることを要するものに限る。次項及び第四十条第四項において同じ。)又は後見人その他の法定代理人が相手方の提起した訴え又は上訴について訴訟行為をするには、保佐人若しくは保佐監督人、補助人若しくは補助監督人又は後見監督人の同意その他の授権を要しない。
2被保佐人、被補助人又は後見人その他の法定代理人が次に掲げる訴訟行為をするには、特別の授権がなければならない。
一訴えの取下げ、和解、請求の放棄若しくは認諾又は第四十八条(第五十条第三項及び第五十一条において準用する場合を含む。)の規定による脱退
二控訴、上告又は第三百十八条第一項の申立ての取下げ
三第三百六十条(第三百六十七条第二項、第三百七十八条第二項及び第三百八十一条の七第二項において準用する場合を含む。)の規定による異議の取下げ又はその取下げについての同意
出

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