論点1第397条民事訴訟法
電話による抗告申立の適否
裁判要旨原決定に対して特別抗告を申し立てる旨を、原裁判所書記官に電話をもつて告げても、特別抗告の申立として不適法である。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和51年6月30日 昭和51(ク)47
- 登載
- 集民 第118号223頁
- 参照法条
- 民訴法397条1項,民訴法419条ノ3
論点2第397条民事訴訟法
一 印紙追貼命令およびこれに従わないことによる上告状却下命令に対する救済を行政事件訴訟によつて求めることの許否
二 控訴審において民訴法第二〇二条によつた原判決を相当として口頭弁論を経ることなく控訴を棄却することの許否
裁判要旨一 上告状についての印紙追貼命令およびこれに従わないことによる上告状却下命令に対する不服は、民訴法所定の手続によるべく、審級の定めから上訴による不服申立のみちがない場合においても、行政事件訴訟をもつてその救済を求めることは許されない。
二 訴を不適法でその欠缺を補正しがたいものと認め民訴法第二〇二条により口頭弁論を経ないで却下した第一審判決に対し、控訴のあつた場合において、右原審の判断を相当とするときは、控訴審においても、口頭弁論を経ないで控訴を棄却することができる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和41年4月15日 昭和38(オ)969
- 登載
- 集民 第83号191頁
- 参照法条
- 民訴法397条,民訴法370条,民訴法228条,民訴法378条,民訴法202条,行訴法3条
論点3第397条民事訴訟法
印紙追貼命令およびこれに関連する措置等に対する救済を裁判所法第八二条によつて求めることの許否
裁判要旨上告状についての印紙追貼命令およびこれに関連する措置等に対する救済は、民事訴訟法所定の不服申立方法によるべく、審級その他の定めから上訴による不服申立のみちのない場合においても、これに裁判所法第八二条に基づく司法行政監督上の措置を求めることはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和41年4月14日 昭和38(オ)1306
- 登載
- 集民 第83号167頁
- 参照法条
- 民訴法397条,民訴法370条,民訴法228条,裁判所法82条
論点4第398条民事訴訟法
上告理由として準備書面を援用することの可否
裁判要旨上告理由として控訴審における準備書面を援用した上告は不適法である。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和52年1月25日 昭和51(オ)1048
- 登載
- 集民 第120号17頁
- 参照法条
- 民訴法398条2項,民訴法399条1項,民訴法399条の3
論点5第398条民事訴訟法
補助参加人の上告理由書提出期間
裁判要旨被参加人が上告を提起した場合に、補助参加人が上告理由書を提出することのできる期間は、被参加人の上告理由書提出期間内に限られる。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和47年1月20日 昭和46(オ)873
- 登載
- 集民 第105号1頁
- 参照法条
- 民訴法69条,民訴法398条,民訴規則50条
論点6第398条民事訴訟法
一、宗教法人の代表役員および責任役員の地位にあることの確認を求める訴と確認の利益
二、上告審における不服申立の範囲の拡張
裁判要旨一、宗教法人の代表役員および責任役員の地位にあることの確認を求める訴は、当該宗教法人を相手方としないかぎり、確認の利益がない。
二、控訴判決に対して適法な上告があつた場合においては、当初不服申立の範囲を控訴判決の一部に限定したときでも、上告人は、上告理由書提出期間内においては、右不服申立の範囲を拡張することができる。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和44年7月10日 昭和41(オ)805
- 登載
- 民集 第23巻8号1423頁
- 参照法条
- 民訴法225条,民訴法398条1項,民訴法402条,民訴規則50条,宗教法人法18条
論点7第398条民事訴訟法
民法第四二〇条第一項第九号の再審事由にあたるとされた事例。
裁判要旨適法な期間内に上告理由書の提出があつたにもかかわらず、上告受理通知書の送達日時に誤記のある送達報告書に依拠し、十分な職権調査を尽すことなく、期間徒過の提出と判断して上告却下の判決をした場合は、民訴法第四二〇条第一項第九号の再審理由にあたる。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和39年3月24日 昭和37(ヤ)37
- 登載
- 集民 第72号607頁
- 参照法条
- 民訴法420条1項9号,民訴法398条1項,民訴規則50条
論点8第398条民事訴訟法
相上告人の上告理由中利益なものを援用するとの記載は上告理由の具体性をそなえるか。
裁判要旨ただ、相上告人の上告理由中利益なものを援用すると主張する上告理由の記載は、具体性を欠き法定の方式をそなえるものとは認められない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和39年11月17日 昭和38(オ)627
- 登載
- 集民 第76号151頁
- 参照法条
- 民訴法398条2項,民訴規則49条
論点9第398条民事訴訟法
上告理由書に原審で提出した準備書面を引用することの適否
裁判要旨上告理由として原審に提出した準備書面を引用するというだけの部分は、適式な上告理由書とならない。(昭和二八年一一月一一日大法廷判決、民集七巻一一号一一九三頁参照)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和37年4月27日 昭和36(オ)1026
- 登載
- 集民 第60号455頁
- 参照法条
- 民訴法398条,民訴規則49条
論点10第398条民事訴訟法
上告理由書を原裁判所に提出せしめ、期間徒過の場合に上告却下決定をすることは憲法第三二条に違反しないか
裁判要旨上告理由書を原裁判所に提出せしめ、提出期間徒過の場合に原審において上告却下の裁判をすることは、憲法第三二条に違反しない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和37年1月22日 昭和34(ク)84
- 登載
- 集民 第58号315頁
- 参照法条
- 憲法32条,民訴法398条,民訴法399条
論点11第398条民事訴訟法
上告理由書提出期間の遵守の有無を到達主義によつて決することと憲法第一四条。
裁判要旨民訴規則第五〇条の定める上告理由書提出期間の遵守の有無を到達主義によつて決しても憲法第一四条に違反しない。
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和34年7月8日 昭和33(ク)371
- 登載
- 民集 第13巻7号955頁
- 参照法条
- 憲法14条,民訴法398条1項,民訴規則50条
論点12第398条民事訴訟法
民訴規則第五〇条の合憲性。
裁判要旨上告理由書の提出期間に関する民訴規則第五〇条は、憲法に違反しない。
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和33年7月10日 昭和32(ク)115
- 登載
- 民集 第12巻11号1747頁
- 参照法条
- 民訴規則50条,民訴法398条1項,憲法77条
論点13第398条民事訴訟法
上告理由に第一審記録に添附した上告人の準備書面を引用することの適否
裁判要旨上告理由に第一審記録に添附した上告人の準備書面を引用することは許されない。
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和28年11月11日 昭和26(オ)319
- 登載
- 民集 第7巻11号1193頁
- 参照法条
- 民訴法398条
論点14第398条民事訴訟法
一 権限のない者によつて選任せられた投票立会人の立会と投票管理者の黙認
二 選挙を一部無効とすべき場合
三 補助参加人の上告申立期間
四 補助参加人の上告理由書提出期間
裁判要旨一 権限のない者によつて選任せられた投票立会人の立会について、投票管理者が異義を述べなかつたからといつて、右の投票立会人が投票立会人としての資格を具有するに至るものと解することはできない。
二 ある村の選挙を全部無効とし改めて適法な手続によつて選挙をやりなおすにおいては、その村の属する選挙区における候補者の当落に異動を生ずる虞がある場合は、その村の選挙を無効とすべきである。
三 補助参加人の上告申立期間は、被参加人の上告申立期間に限られる。
四 被参加人が上告申立をした場合、補助参加人が被参加人のために上告理由書を提出することのできる期間は、被参加人の上告理由書提出期間に限られる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和25年9月8日 昭和24(オ)321
- 登載
- 民集 第4巻9号359頁
- 参照法条
- 衆議院議員選挙法24条,衆議院議員選挙法82条,民訴法69条,民訴法366条(396条),民訴法398条
論点15第398条民事訴訟法
一 訴訟記録焼失の場合と上告理由の具体的主張の要否
二 民訴第三九四条〈督促異議の却下〉の合憲性
裁判要旨一 上告理由は、訴訟記録が焼失した場合でも、原判決の法令違背を具体的に主張することを要する。
二 民訴
第三九四条〈督促異議の却下〉は、憲法第三二条に違反しない。
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和25年9月18日 昭和24(ク)25
- 登載
- 民集 第4巻9号423頁
- 参照法条
- 民訴法394条,民訴法398条,民訴法402条,憲法32条
論点16第398条民事訴訟法
支払保証委託契約を締結する方法により強制執行停止の担保を立てた場合において同契約締結の際にされた定期預金の払戻請求権に対して転付命令を得た同契約の当事者以外の第三者が担保の取消しの申立てをすることの許否
裁判要旨支払保証委託契約を締結する方法により強制執行停止の担保を立てた場合において,委託者が同契約締結の際にした定期預金の払戻請求権に対して転付命令を得た同契約の当事者以外の第三者は,当該担保の取消しの申立てをすることができない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成15年3月14日 平成14(許)32
- 登載
- 集民 第209号247頁
- 参照法条
- 民訴法76条,民訴法79条,民訴法398条1項,民訴法400条2項,民訴規則29条,民事執行法159条
論点17第398条民事訴訟法
仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止のために担保が立てられた場合における債務者に対する破産宣告と担保の事由の消滅
裁判要旨仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止のために担保が立てられた場合において,債務者が破産宣告を受けたことの一事をもって,「担保の事由が消滅したこと」に該当するということはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成14年4月26日 平成14(許)1
- 登載
- 集民 第206号401頁
- 参照法条
- 破産法70条1項,民訴法79条1項,民訴法259条,民訴法398条1項,民訴法400条2項,民事執行法39条1項
論点18第398条民事訴訟法
仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い担保を立てさせて強制執行停止等がされた場合における債務者に対する破産宣告と担保の事由の消滅
裁判要旨仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い担保を立てさせて強制執行の停止又は既にした執行処分の取消しがされた場合において,債務者が破産宣告を受けたことの一事をもって,「担保の事由が消滅したこと」に該当するということはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成13年12月13日 平成13(許)21
- 登載
- 民集 第55巻7号1546頁
- 参照法条
- 破産法70条1項,民訴法79条1項,民訴法259条,民訴法398条1項,民訴法400条2項,民事執行法39条1項,民事執行法40条1項
論点19第399条民事訴訟法
当審に抗告状を提出してされた特別抗告が不服の対象となる裁判が存在しないとして原裁判所に移送することなく却下された事例
裁判要旨簡易裁判所の訴訟事件において文書提出の申立をしたところ、これに対する裁判をすることなく弁論が終結されたので、高等裁判所に即時抗告をしたにかかわらず、同裁判所がなんらの裁判をしないとして抗告状を当裁判所に提出してされた特別抗告は、不服の対象となる裁判が存在しない不適法なものであり、原裁判所に移送するまでもなく却下を免れない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和54年11月29日 昭和54(マ)73
- 登載
- 集民 第128号135頁
- 参照法条
- 民訴法399条1項1号,民訴法399条ノ3,民訴法409条ノ2第1項,民訴法409条ノ3,民訴法419条ノ2,民訴法419条ノ3
論点20第399条民事訴訟法
審級管轄を誤つて移送された移送決定にき束され最高裁判所が即時抗告審として審理判断した事例
裁判要旨(省 略)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和47年3月31日 昭和46(ク)58
- 登載
- 集民 第105号463頁
- 参照法条
- 裁判所法7条2号,裁判所法16条2号,民訴法419条ノ2,民訴法419条ノ3,民訴法399条
論点21第399条民事訴訟法
原裁判所がした特別抗告却下決定が憲法三二条に違反するとの論旨を前提を欠くとして排斥した事例
裁判要旨書留郵便に付して送達した決定に対する特別抗告の受理手続において、原裁判所が、抗告申立が、右郵便の発送から五日を経過していることを理由にこれを却下したのは正当であつて、右却下が憲法三二条に違反するとの上告理由はその前提を欠く。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和47年11月29日 昭和47(ク)334
- 登載
- 集民 第107号271頁
- 参照法条
- 憲法32条,民訴法173条,民訴法419条ノ2,民訴法399条1項1号
論点22第399条民事訴訟法
高等裁判所が民訴法三九九条一項一号により却下した決定に対する即時抗告の許否
裁判要旨高等裁判所が民訴法三九九条一項一号により却下した決定に対しては、最高裁判所に対して即時抗告をなすことは許されない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和46年11月10日 昭和46(ク)311
- 登載
- 集民 第104号225頁
- 参照法条
- 民訴法399条,裁判所法7条2号
論点23第399条民事訴訟法
一、民訴規則五〇条と民訴法一七〇条二項および一七三条〈弁論準備手続の結果の陳述〉の適用の有無
二、口頭弁論を経ないで上告却下の判決を言い渡す場合と判決言渡期日の呼出の要否
裁判要旨一、民訴規則五〇条にいう「上告受理通知書の送達を受けた日」についても、民訴法一七〇条二項および
一七三条〈弁論準備手続の結果の陳述〉が適用される。
二、口頭弁論を経ないで不適法な上告を却下する判決を言い渡す場合には、判決言渡期日を指定し、指定した期日に公開の法廷において判決を言い渡せば足り、当事者に対し右言渡期日の呼出状を送達することを要しない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和44年2月27日 昭和43(テ)34
- 登載
- 民集 第23巻2号497頁
- 参照法条
- 民訴法152条,民訴法154条,民訴法170条,民訴法173条,民訴法399条,民訴法399条ノ3,民訴規則50条
論点24第399条民事訴訟法
民訴法第三九九条の合憲性。
裁判要旨原裁判所の決定によつて上告却下ができる旨規定した民訴法第三九九条は、違憲ではない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和39年12月25日 昭和39(ク)326
- 登載
- 集民 第76号779頁
- 参照法条
- 民訴法399条,憲法81条
論点25第399条民事訴訟法
上告理由の記載が、民事上告事件等訴訟手続規則所定の方式によらないことを理由として上告を却下した事例
裁判要旨上告理由書に、民事上告事件等訴訟手続規則所定の方式により上告理由を記載していないときは、上告は不適法として却下を免れない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和30年3月10日 昭和29(オ)889
- 登載
- 民集 第9巻3号273頁
- 参照法条
- 民訴法399条ノ3,民訴法399条1項2号,民事上告事件等訴訟手続規則3条,民事上告事件等訴訟手続規則4条,民事上告事件等訴訟手続規則5条,民事上告事件等訴訟手続規則6条
論点26第399条民事訴訟法
上告が上訴権の濫用に当たるとされた事例
裁判要旨特許出願の拒絶査定を是認する審決に対する取消訴訟において、その係属中に特許出願が取り下げられた場合には訴えの利益が失われるのに、特許出願人が、請求棄却の判決の言渡し後に自らこのような状態を現串させた上、訴えの却下を求めて上告することは、上訴権の濫用に当たる。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成6年4月19日 平成5(行ツ)180
- 登載
- 集民 第172号371頁
- 参照法条
- 民訴法393条,民訴法399条1項1号,民訴法399条ノ3,民法1条3項