民事訴訟法 / テーマ別まとめ

口頭弁論及びその準備/準備書面等

準備書面等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

口頭弁論は書面(準備書面)で準備することが原則とされ、準備書面に何を書くべきか、相手方が不在の期日でどこまで主張できるかが定められています。裁判長は答弁書や準備書面の提出、証拠の申出について期間を指定でき、その期間を過ぎて提出する当事者には理由の説明が求められます。あわせて、訴訟の途中で相手方に主張・立証の準備に必要な事項を書面等で尋ねる当事者照会の制度も定められています。

準備書面等
制度内容期限注意点
準備書面(161条)攻撃・防御方法と相手方主張への陳述特に定めなし相手方不在時は送達済み等の書面の事実のみ主張可
提出期間の指定(162条)答弁書・準備書面等の提出期限を指定裁判長が期間を指定期限徒過時は理由説明が必要
当事者照会(163条)主張・立証準備のための照会相当の期間を定める6類型の除外事由に該当すれば拒否可
  • 相手方が在廷しない口頭弁論で主張できるのは、送達された準備書面、受領書が提出された準備書面、相手方が閲覧・複写した準備書面のいずれかに記載された事実に限られる(161条3項)
  • 照会を拒否できる6類型:具体的又は個別的でない照会、侮辱・困惑させる照会、既にした照会と重複する照会、意見を求める照会、相当でない費用・時間を要する照会、証言拒絶事由と同様の事項についての照会(163条1項各号)
  • 照会・回答は書面が原則だが、当事者の承諾を得れば電磁的方法によることもできる(163条2項・3項)
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準備書面等

準備書面等について、条文は何を定めているか。

第161条準備書面口頭弁論は準備書面(書面)で準備する3項・5号判例なし
  • 準備書面には攻撃・防御方法と、相手方の請求・攻撃防御方法への陳述を記載する
  • 相手方が在廷しない期日では、送達済み等の準備書面に書いた事実しか主張できない
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第162条準備書面等の提出期間裁判長が提出・証拠申出の期間を指定できる2項判例 2件
  • 裁判長は答弁書や特定事項の準備書面提出、証拠申出の期間を定められる
  • 定めた期間を過ぎて提出・申出する当事者は、守れなかった理由を説明する必要がある
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第163条当事者照会訴訟中に相手方へ主張・立証準備の照会ができる3項・6号判例 2件
  • 相当の期間を定め、書面(相手方の選択で電磁的方法も可)で照会する
  • 具体的でない・侮辱的・重複・意見を求める等の照会は拒否できる
  • 相手方の承諾があれば、電磁的方法による照会・回答も可能
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第162条民事訴訟法

不送達となつた特別送達を付郵便送達とすることにより執行猶予が取り消されたものとすることの可否

裁判要旨特別送達の方法により、執行猶予取消決定についての即時抗告棄却決定の謄本を、被請求人に送達する手続をとつたところ、それが執行猶予期間内に送達されなかつた場合において、右特別送達を付郵便送達とすることにより、有効に執行猶予が取り消されたものとすることはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年12月26日 昭和47(し)57
登載
刑集 第26巻10号759頁
参照法条
刑法26条の2,刑訴法54条,刑訴規則63条,民訴法162条,民訴法172条
論点2第162条民事訴訟法

保釈の制限住居の定めある場合と郵便に依る書類の送達

裁判要旨保釈の制限住居の定めある場合において、裁判所が被告人に対し郵便に依る送達をするには、被告人がその制限住居に居住していないときでも、その事実が裁判所に明白でない限り、右制限住居においてその住居との居住者であつて同居人と目される者に書類を交付してすることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年3月20日 昭和25(し)58
登載
刑集 第8巻3号280頁
参照法条
刑訴法54条,民訴法162条,民訴法164条,民訴法169条
論点3第163条民事訴訟法

裁判所と弁護士会との申合せに基く裁判所書記官のなす送達が有効と認められた一事例

裁判要旨裁判所と弁護士会との申合せに基き、訴訟代理人たる弁護士に対する判決正本の送達が、裁判所書記官の命をうけた雇員より、裁判所構内弁護士控室に常勤する弁護士会の事務員に対して交付され、同事務員を通じて当該弁護士がこれを受領し、同封された送達報告書に弁護士が書類受領者としての捺印を施して裁判所に返送する方法によりなされた場合においては、右事務員に判決正本が交付されたときに有効な送達があつたものと認めるべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和30年10月28日 昭和28(オ)777
登載
民集 第9巻11号1739頁
参照法条
民訴法163条,民訴法170条
論点4第163条民事訴訟法

受領者欄に受送達者の記名押印のある送達報告書用紙持参者に対してなされた民訴第一六三条〈当事者照会〉による送達の適否

裁判要旨弁護士用の法律事務所に常勤し、甲の指揮命令を受けて法律事務に従事する弁護士乙が、係書記官から交付された判決正本送達報告書用紙に、受送達者甲の記名押印をして裁判所に持参し、係書記官から判決正本の交付を受けた場合、乙がかねて甲から同判決謄本の受領方を命ぜられ、そのための印鑑使用を許されていて、右印鑑を用いて同時にその判決正本を受領しても甲の意に反するものと思われないときは、右判決正本の交付は、甲に対する民訴第一六三条〈当事者照会〉の送達として適法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年8月22日 昭和26(オ)45
登載
民集 第6巻8号707頁
参照法条
民訴法163条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事訴訟法 第161条(準備書面) 詳細ページ
(準備書面)
第百六十一条口頭弁論は、書面で準備しなければならない。
2準備書面には、次に掲げる事項を記載する。
一攻撃又は防御の方法
二相手方の請求及び攻撃又は防御の方法に対する陳述
3相手方が在廷していない口頭弁論においては、次の各号のいずれかに該当する準備書面に記載した事実でなければ、主張することができない。
一相手方に送達された準備書面
二相手方からその準備書面を受領した旨を記載した書面が提出された場合における当該準備書面
三相手方が第九十一条の二第一項の規定により準備書面の閲覧をし、又は同条第二項の規定により準備書面の複写をした場合における当該準備書面
民事訴訟法 第162条(準備書面等の提出期間) 詳細ページ
(準備書面等の提出期間)
第百六十二条裁判長は、答弁書若しくは特定の事項に関する主張を記載した準備書面の提出又は特定の事項に関する証拠の申出をすべき期間を定めることができる。
2前項の規定により定めた期間の経過後に準備書面の提出又は証拠の申出をする当事者は、裁判所に対し、その期間を遵守することができなかった理由を説明しなければならない。
民事訴訟法 第163条(当事者照会) 詳細ページ
(当事者照会)
第百六十三条当事者は、訴訟の係属中、相手方に対し、主張又は立証を準備するために必要な事項について、相当の期間を定めて、書面により、又は相手方の選択により書面若しくは電磁的方法のいずれかにより回答するよう、書面により照会をすることができる。ただし、その照会が次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一具体的又は個別的でない照会
二相手方を侮辱し、又は困惑させる照会
三既にした照会と重複する照会
四意見を求める照会
五相手方が回答するために不相当な費用又は時間を要する照会
六第百九十六条又は第百九十七条の規定により証言を拒絶することができる事項と同様の事項についての照会
2当事者は、前項の規定による書面による照会に代えて、相手方の承諾を得て、電磁的方法により照会をすることができる。
3相手方(第一項の規定により書面又は電磁的方法のいずれかにより回答するよう照会を受けたものを除く。)は、同項の規定による書面による回答に代えて、当事者の承諾を得て、電磁的方法により回答をすることができる。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。