論点1第114条民事訴訟法
一 口頭弁論を終た後控訴期間経過後の控訴として控訴却下の判決を言い渡すことの適否
二 口頭弁論を経て控訴期間経過後の控訴として控訴却下の判決を言い渡す場合と民訴第三八三条第二項〈支払督促の申立て〉の審尋手続の要否
裁判要旨一 数回の口頭弁論を経た後、控訴期間経過後の控訴として控訴却下の判決を言い渡しても違法でない。
二 口頭弁論を経て、控訴期間経過後の控訴として控訴却下の判決を言い渡す場合には、民訴
第三八三条第二項〈支払督促の申立て〉の審尋手続を要しない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和26年7月6日 昭和24(オ)300
- 登載
- 民集 第5巻8号464頁
- 参照法条
- 民訴法383条,民訴法114条2項
論点2第114条民事訴訟法
本訴請求債権が時効消滅したと判断されることを条件とする,反訴における当該債権を自働債権とする相殺の抗弁の許否
裁判要旨本訴において訴訟物となっている債権の全部又は一部が時効により消滅したと判断されることを条件として,反訴において,当該債権のうち時効により消滅した部分を自働債権として相殺の抗弁を主張することは許される。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成27年12月14日 平成25(オ)918
- 登載
- 民集 第69巻8号2295頁
- 参照法条
- 民法505条,民法508条,民訴法114条2項,民訴法142条,民訴法146条
論点3第114条民事訴訟法
借地借家法32条1項の規定に基づく賃料増減請求により増減された賃料額の確認を求める訴訟の確定判決の既判力
裁判要旨借地借家法32条1項の規定に基づく賃料増減請求により増減された賃料額の確認を求める訴訟の確定判決の既判力は,原告が特定の期間の賃料額について確認を求めていると認められる特段の事情のない限り,前提である賃料増減請求の効果が生じた時点の賃料額に係る判断について生ずる。
(補足意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成26年9月25日 平成25(受)1649
- 登載
- 民集 第68巻7号661頁
- 参照法条
- 借地借家法32条1項,民訴法114条1項,民訴法134条
論点4第114条民事訴訟法
住民訴訟における共同訴訟参加の申出につき,これと当事者,請求の趣旨及び原因が同一である別訴において適法な住民監査請求を前置していないことを理由に訴えを却下する判決が確定している場合における当該申出の許否
裁判要旨住民訴訟における共同訴訟参加の申出は,これと当事者,請求の趣旨及び原因が同一である別訴において適法な住民監査請求を前置していないことを理由に訴えを却下する判決が確定している場合には,当該判決の既判力により不適法な申出として却下されるべきである。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成22年7月16日 平成20(行ヒ)304
- 登載
- 民集 第64巻5号1450頁
- 参照法条
- 民訴法52条1項,民訴法114条1項,地方自治法242条1項,地方自治法242条の2第1項
論点5第114条民事訴訟法
前訴において1個の債権の一部についてのみ判決を求める旨が明示されていたとして,前訴の確定判決の既判力が当該債権の他の部分を請求する後訴に及ばないとされた事例
裁判要旨Xが,Yに対し,県が買収を予定していた土地上の樹木についてYがした仮差押命令の申立ての違法を理由として,本案訴訟の応訴等に要した弁護士費用相当額の賠償を求める前訴を提起した後に,同一の不法行為に基づき,県からの買収金の支払が遅れたことによる損害の賠償を求める後訴を提起した場合において,Xは,前訴において,上記仮差押命令の申立てがXによる上記土地の利用と買収金の受領を妨害する不法行為であるとして,買収金の受領が妨害されることによる損害が発生していることをも主張していたものということができるなど判示の事情の下では,Xが前訴において請求する損害賠償請求権と後訴において請求する損害賠償請求権とは1個の債権の一部を構成するものではあるが,前訴において1個の債権の一部についてのみ判決を求める旨が明示されていたものと解すべきであり,前訴の確定判決の既判力は後訴に及ばない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成20年7月10日 平成19(受)1985
- 登載
- 集民 第228号463頁
- 参照法条
- 民訴法114条
論点6第114条民事訴訟法
反訴請求債権を自働債権とし本訴請求債権を受働債権とする相殺の抗弁の許否
裁判要旨本訴及び反訴が係属中に,反訴原告が,反訴請求債権を自働債権とし,本訴請求債権を受働債権として相殺の抗弁を主張することは,異なる意思表示をしない限り,反訴を,反訴請求債権につき本訴において相殺の自働債権として既判力ある判断が示された場合にはその部分を反訴請求としない趣旨の予備的反訴に変更するものとして,許される。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成18年4月14日 平成16(受)519
- 登載
- 民集 第60巻4号1497頁
- 参照法条
- 民法505条,民訴法114条2項,民訴法142条,民訴法143条,民訴法146条
論点7第114条民事訴訟法
一 前訴において相手方当事者の不法行為により訴訟手続に関与する機会のないまま判決が確定した場合に右判決に基づく債務の弁済として支払った金員につき損害賠償請求をすることが許されないとされた事例
二 前訴において相手方当事者の不法行為により訴訟手続に関与する機会を奪われたことにより被った精神的苦痛に対する損害賠償請求と前訴判決の既判力
裁判要旨一 甲乙間の前訴において,甲が受訴裁判所の裁判所書記官からの照会に対して乙の就業場所が不明である旨の誤った回答をしたことにより,乙に対して訴状等の付郵便送達がされたため,乙が前訴の訴訟手続に関与する機会のないまま判決が確定した場合に,右照会に対して必要な調査を尽くすことなく安易に誤った回答をしたことにつき,甲に重大な過失があるにとどまり,甲に乙の権利を害する意図があったとは認められないという事情の下においては,乙が,甲の右不法行為を理由として,右判決に基づく債務の弁済として甲に支払った金員につき損害賠償請求をすることは,許されない。
二 前訴において相手方当事者の不法行為により第一審での訴訟手続に関与する機会を奪われたことにより被った精神的苦痛に対する慰謝料の支払を求める請求は,確定した前訴判決の既判力ある判断と実質的に矛盾する損害賠償請求に当たらない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成10年9月10日 平成5(オ)1211
- 登載
- 集民 第189号743頁
- 参照法条
- 民法709条,民法710条,民訴法114条
論点8第114条民事訴訟法
別訴において一部請求をしている債権の残部を自働債権とする相殺の抗弁の許否
裁判要旨一個の債権の一部についてのみ判決を求める旨を明示して訴えを提起している場合において、当該債権の残部を自働債権として他の訴訟において相殺の抗弁を主張することは、債権の分割行使をすることが訴訟上の権利の濫用に当たるなど特段の事情の存しない限り、許される。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成10年6月30日 平成6(オ)698
- 登載
- 民集 第52巻4号1225頁
- 参照法条
- 民法505条,民訴法114条,民訴法142条
論点9第114条民事訴訟法
金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した原告が残部請求の訴えを提起することの許否
裁判要旨金銭債権の数量的一部請求訴訟で敗訴した原告が残部請求の訴えを提起することは、特段の事情がない限り、信義則に反して許されない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成10年6月12日 平成9(オ)849
- 登載
- 民集 第52巻4号1147頁
- 参照法条
- 民訴法114条,民訴法第2編第1章訴え,民法1条2項
論点10第114条民事訴訟法
訴訟上の相殺の抗弁に対し訴訟上の相殺を再抗弁として主張することの許否
裁判要旨訴訟上の相殺の抗弁に対し訴訟上の相殺を再抗弁として主張することは、許されない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成10年4月30日 平成5(オ)789
- 登載
- 民集 第52巻3号930頁
- 参照法条
- 民法505条,民訴法114条2項
論点11第114条民事訴訟法
請負契約に基づく請負代金債権と同契約の目的物の瑕疵修補に代わる損害賠償債権の一方を本訴請求債権とし他方を反訴請求債権とする本訴及び反訴の係属中における,上記本訴請求債権を自働債権とし上記反訴請求債権を受働債権とする相殺の抗弁の許否
裁判要旨請負契約に基づく請負代金債権と同契約の目的物の瑕疵修補に代わる損害賠償債権の一方を本訴請求債権とし,他方を反訴請求債権とする本訴及び反訴が係属中に,本訴原告が,反訴において,上記本訴請求債権を自働債権とし,上記反訴請求債権を受働債権とする相殺の抗弁を主張することは許される。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 令和2年9月11日 平成30(受)2064
- 登載
- 民集 第74巻6号1693頁
- 参照法条
- 民法505条1項,民訴法114条2項,民訴法142条,民訴法146条
論点12第115条民事訴訟法
仮処分債権者による権利行使の催告の申立と仮処分及び本案訴訟が不法行為であることによる損害賠償債務の承認又は時効利益の放棄
裁判要旨仮処分債権者が担保取消決定を得るため権利行使の催告の申立をしても、これによつて、右債権者は、仮処分債務者に対し、仮処分及び本案訴訟が不法行為であることによる損害賠償債務を承認し、あるいは、消滅時効の利益を放棄したものということはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和50年9月19日 昭和50(オ)418
- 登載
- 集民 第116号53頁
- 参照法条
- 民法146条,民法147条3号,民訴法115条
論点13第115条民事訴訟法
第三者異議の訴えの原告についての法人格否認の法理の適用
裁判要旨第三者異議の訴えの原告の法人格が執行債務者に対する強制執行を回避するために濫用されている場合には,原告は,執行債務者と別個の法人格であることを主張して強制執行の不許を求めることは許されない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成17年7月15日 平成16(受)1611
- 登載
- 民集 第59巻6号1742頁
- 参照法条
- 民事執行法23条,民事執行法38条1項,民訴法115条,民法33条,商法52条
論点14第117条民事訴訟法
1 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合に,同逸失利益は定期金による賠償の対象となるか
2 交通事故に起因する後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずるに当たり被害者の死亡時を定期金による賠償の終期とすることの要否
3 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合に,同逸失利益が定期金による賠償の対象となるとされた事例
裁判要旨1 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合において,不法行為に基づく損害賠償制度の目的及び理念に照らして相当と認められるときは,同逸失利益は,定期金による賠償の対象となる。
2 交通事故に起因する後遺障害による逸失利益につき定期金による賠償を命ずるに当たっては,事故の時点で,被害者が死亡する原因となる具体的事由が存在し,近い将来における死亡が客観的に予測されていたなどの特段の事情がない限り,就労可能期間の終期より前の被害者の死亡時を定期金による賠償の終期とすることを要しない。
3 交通事故の被害者が後遺障害による逸失利益について定期金による賠償を求めている場合において,同人が事故当時4歳の幼児で,高次脳機能障害という後遺障害のため労働能力を全部喪失し,同逸失利益の現実化が将来の長期間にわたるなど判示の事情の下では,同逸失利益は,定期金による賠償の対象となる。
(1,2につき補足意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 令和2年7月9日 平成30(受)1856
- 登載
- 民集 第74巻4号1204頁
- 参照法条
- (1~3につき)民法417条,民法709条,民法722条1項,民訴法117条 (2につき)民法416条
論点15第118条民事訴訟法
訴訟当事者に判決の内容が了知されず又は了知する機会も実質的に与えられなかったことにより不服申立ての機会が与えられないまま確定した外国裁判所の判決に係る訴訟手続と民訴法118条3号にいう公の秩序
裁判要旨外国裁判所の判決に係る訴訟手続において,当該判決の内容を了知させることが可能であったにもかかわらず,実際には訴訟当事者にこれが了知されず又は了知する機会も実質的に与えられなかったことにより,不服申立ての機会が与えられないまま確定した当該判決に係る訴訟手続は,民訴法118条3号にいう公の秩序に反する。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成31年1月18日 平成29(受)2177
- 登載
- 民集 第73巻1号1頁
- 参照法条
- 民訴法118条3号,民事執行法22条6号,民事執行法24条
論点16第118条民事訴訟法
1 人事に関する訴え以外の訴えにおける民訴法118条1号のいわゆる間接管轄の有無の判断基準
2 違法行為により権利利益を侵害され又は侵害されるおそれがある者が提起する差止請求に関する訴えと民訴法3条の3第8号の「不法行為に関する訴え」
3 違法行為により権利利益を侵害され又は侵害されるおそれがある者が提起する差止請求に関する訴えにおける民訴法3条の3第8号の「不法行為があった地」の意義
4 違法行為により権利利益を侵害され又は侵害されるおそれがあるとして差止請求を認めた外国裁判所の判決について民訴法118条1号のいわゆる間接管轄の有無を判断する場合において,民訴法3条の3第8号の「不法行為があった地」が当該外国裁判所の属する国にあるというために証明すべき事項
裁判要旨1 人事に関する訴え以外の訴えにおける民訴法118条1号のいわゆる間接管轄の有無については,基本的に我が国の民訴法の定める国際裁判管轄に関する規定に準拠しつつ,個々の事案における具体的事情に即して,外国裁判所の判決を我が国が承認するのが適当か否かという観点から,条理に照らして判断すべきである。
2 民訴法3条の3第8号の「不法行為に関する訴え」は,違法行為により権利利益を侵害され,又は侵害されるおそれがある者が提起する差止請求に関する訴えをも含む。
3 違法行為により権利利益を侵害され,又は侵害されるおそれがある者が提起する差止請求に関する訴えについては,民訴法3条の3第8号の「不法行為があった地」は,違法行為が行われるおそれのある地や,権利利益を侵害されるおそれのある地をも含む。
4 違法行為により権利利益を侵害され,又は侵害されるおそれがあるとして差止請求を認めた外国裁判所の判決について民訴法118条1号のいわゆる間接管轄の有無を判断する場合において,民訴法3条の3第8号の「不法行為があった地」が当該外国裁判所の属する国にあるというためには,被告が原告の権利利益を侵害する行為を同国内で行うおそれがあるか,原告の権利利益が同国内で侵害されるおそれがあるとの客観的事実関係が証明されれば足りる。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成26年4月24日 平成23(受)1781
- 登載
- 民集 第68巻4号329頁
- 参照法条
- (1,4につき)民訴法118条1号,民事執行法22条6号,民事執行法24条 (2〜4につき)民訴法3条の3第8号
論点17第118条民事訴訟法
1 民法が実親子関係を認めていない者の間にその成立を認める内容の外国裁判所の裁判と民訴法118条3号にいう公の秩序
2 女性が自己以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産した場合における出生した子の母
裁判要旨1 民法が実親子関係を認めていない者の間にその成立を認める内容の外国裁判所の裁判は,民訴法118条3号にいう公の秩序に反するものとして,我が国において効力を有しない。
2 女性が自己以外の女性の卵子を用いた生殖補助医療により子を懐胎し出産した場合においても,出生した子の母は,その子を懐胎し出産した女性であり,出生した子とその子を懐胎,出産していない女性との間には,その女性が卵子を提供していたとしても,母子関係の成立は認められない。
(2につき補足意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成19年3月23日 平成18(許)47
- 登載
- 民集 第61巻2号619頁
- 参照法条
- (1につき)民訴法118条3号,民法第4編第3章第1節 実子 (2につき)民法772条1項
論点18第118条民事訴訟法
一 香港高等法院がした訴訟費用の負担を命ずる裁判と民事執行法二四条所定の「外国裁判所の判決」
二 併合請求の裁判籍が存在することを根拠に香港の裁判所に民訴法一一八条一号所定の「外国裁判所の裁判権」が認められた事例
三 司法共助に関する条約に定められた方法によらない送達と民訴法一一八条二号所定の「訴訟の開始に必要な呼出し若しくは命令の送達」
四 香港在住の当事者から私的に依頼を受けた者が我が国でした直接交付の方法による送達と民訴法一一八条二号
五 弁護士費用を含む訴訟費用全額の負担を命ずる裁判と民訴法一一八条三号所定の「公の秩序」
六 中国に返還される前の香港と我が国との間における民訴法一一八条四号所定の「相互の保証」の有無
裁判要旨一 香港高等法院がした訴訟費用負担命令並びにこれと一体を成す費用査定書及び費用証明書は、民事執行法二四条所定の「外国裁判所の判決」に当たる。
二 甲及び甲が代表者を務める乙会社と丁との間の起訴契約に基づき、丁が丙に対して香港の裁判所に保証債務の履行を求める第一訴訟を提起したところ、丙が、第一訴訟が認容された場合に備えて、甲に対して根抵当権の代位行使ができることの確認を求める第二訴訟を、甲及び乙会社に対して求償請求ができることの確認を求める第三訴訟を提起し、第一訴訟及び第二訴訟については香港に国際裁判管轄が存在するなど判示の事実関係の下においては、第三訴訟については、民訴法七条の規定の趣旨に照らし、第二訴訟との間の併合請求の裁判籍が香港に存在することを肯認して、香港の裁判所のした判決を我が国で承認することが、当事者間の公平、裁判の適正・迅速の理念に合致し、条理にかなうものである。
三 裁判上の文書の送達につき、判決国と我が国との間に司法共助に関する条約が締結されていて、訴訟手続の開始に必要な文書の送達が右条約に定める方法によるべきものとされている場合には、右条約に定められた方法を遵守しない送達は、民訴法一一八条二号所定の要件を満たさない。
四 香港在住の当事者から私的に依頼を受けた者が我が国でした直接交付の方法による送達は、民訴法一一八条二号所定の要件を満たさない。
五 弁護士費用を含む訴訟費用の全額をいずれか一方の当事者に負担させる裁判は、実際に生じた費用の範囲内でその負担を命ずるものである限り、民訴法一一八条三号所定の「公の秩序」に反するものではない。
六 中国に返還される前の香港と我が国との間には、金銭の支払を命じた判決に関し、民訴法一一八条四号所定の「相互の保証」がある。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成10年4月28日 平成6(オ)1838
- 登載
- 民集 第52巻3号853頁
- 参照法条
- 民事執行法22条6号,民事執行法24条,民訴法7条,民訴法118条,民事又は商事に関する裁判上及び裁判外の文書の外国における送達及び告知に関する条約,日本国とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国との間の領事条約
論点19第118条民事訴訟法
民訴法118条3号の要件を具備しない懲罰的損害賠償としての金員の支払を命じた部分が含まれる外国裁判所の判決に係る債権について弁済がされた場合に,その弁済が上記部分に係る債権に充当されたものとして上記判決についての執行判決をすることの可否
裁判要旨民訴法118条3号の要件を具備しない懲罰的損害賠償としての金員の支払を命じた部分が含まれる外国裁判所の判決に係る債権について弁済がされた場合,その弁済が上記外国裁判所の強制執行手続においてされたものであっても,これが上記部分に係る債権に充当されたものとして上記判決についての執行判決をすることはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 令和3年5月25日 令和2(受)170
- 登載
- 民集 第75巻6号2935頁
- 参照法条
- 民訴法118条3号,民事執行法22条6号,民事執行法24条