会社法 / テーマ別まとめ

総則/通則

通則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

会社法の冒頭にある総則規定で、この法律がどの範囲に適用されるか、会社法で使う基本用語の意味、会社の法人格・住所・商行為性を定めています。個別の制度を読む前提として、用語の定義や適用関係を確認するための条文群です。

通則
条文テーマ内容
第1条適用関係他の法律が優先、なければ本法
第2条用語の定義会社・子会社・大会社等を定義
第3条法人格会社は法人
第4条住所本店の所在地が住所
第5条商行為事業上の行為は商行為
  • 大会社の基準:資本金5億円以上または負債200億円以上(2条六号)
  • 社外取締役・社外監査役は就任前10年間の要件など複数条件をすべて満たす必要(2条十五号・十六号)
  • 5条の「会社」に外国会社を含む扱いは、次条第一項・8条・9条に限られる
  • 譲渡制限株式・取得請求権付株式・取得条項付株式などの定義も2条に含まれる
  • 組織変更・吸収合併・新設合併・吸収分割・新設分割・株式交換・株式移転・株式交付の定義も2条にまとめて置かれている
1

通則

通則について、条文は何を定めているか。

第1条趣旨他の法律が優先し、なければ会社法が適用1項判例なし
  • 会社の設立・組織・運営・管理に適用される
  • 他の法律に特別の定めがあればそちらが優先する
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第2条定義会社法上の基本用語をまとめて定義1項・38号判例 1件
  • 会社とは株式会社・合名会社・合資会社・合同会社をいう
  • 大会社は資本金5億円以上または負債200億円以上
  • 子会社・親会社・公開会社なども定義される
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第3条法人格会社には法人格がある1項判例なし
第4条住所会社の住所は本店の所在地1項判例なし
  • 会社の住所は本店の所在地にあるものとされる
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第5条商行為事業に関する会社の行為は商行為1項判例 1件
  • 会社(外国会社を含む)が事業としてする行為は商行為
  • 事業のためにする行為も商行為となる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第2条会社法

社債と利息制限法1条の適用の有無

裁判要旨債権者が会社に金銭を貸し付けるに際し,社債の発行に仮託して,不当に高利を得る目的で当該会社に働きかけて社債を発行させるなど,社債の発行の目的,会社法676条〈募集社債に関する事項の決定〉各号に掲げる事項の内容,その決定の経緯等に照らし,当該社債の発行が利息制限法の規制を潜脱することを企図して行われたものと認められるなどの特段の事情がある場合を除き,社債には同法1条の規定は適用されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和3年1月26日 令和1(受)984
登載
民集 第75巻1号1頁
参照法条
利息制限法1条,会社法2条23号,会社法第4編社債
論点2第5条会社法

1 会社の行為が商行為に該当することの主張立証責任
2 会社の貸付けが当該会社の代表者の情宜に基づいてされたものとみる余地があっても,当該貸付けに係る債権が商行為によって生じた債権に当たるとされた事例

裁判要旨1 会社の行為は商行為と推定され,これを争う者において当該行為が当該会社の事業のためにするものでないこと,すなわち当該会社の事業と無関係であることの主張立証責任を負う。
2 会社の貸付けが当該会社の代表者の情宜に基づいてされたものとみる余地があっても,それだけでは当該会社の事業と無関係であることの立証がされたということはできず,他にこれをうかがわせるような事情が存しない以上,当該貸付けに係る債権は,商行為によって生じた債権に当たる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成20年2月22日 平成19(受)528
登載
民集 第62巻2号576頁
参照法条
(1,2につき)会社法5条,商法4条1項,商法503条,民訴法第2編第4章第1節 総則
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第1条(趣旨) 詳細ページ
(趣旨)
第一条会社の設立、組織、運営及び管理については、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。
会社法 第2条(定義) 詳細ページ
(定義)
第二条この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一会社株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社をいう。
二外国会社外国の法令に準拠して設立された法人その他の外国の団体であって、会社と同種のもの又は会社に類似するものをいう。
三子会社会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社がその経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう。
三の二子会社等次のいずれかに該当する者をいう。
イ子会社
ロ会社以外の者がその経営を支配している法人として法務省令で定めるもの
四親会社株式会社を子会社とする会社その他の当該株式会社の経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう。
四の二親会社等次のいずれかに該当する者をいう。
イ親会社
ロ株式会社の経営を支配している者(法人であるものを除く。)として法務省令で定めるもの
五公開会社その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう。
六大会社次に掲げる要件のいずれかに該当する株式会社をいう。
イ最終事業年度に係る貸借対照表(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、同条の規定により定時株主総会に報告された貸借対照表をいい、株式会社の成立後最初の定時株主総会までの間においては、第四百三十五条第一項の貸借対照表をいう。ロにおいて同じ。)に資本金として計上した額が五億円以上であること。
ロ最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が二百億円以上であること。
七取締役会設置会社取締役会を置く株式会社又はこの法律の規定により取締役会を置かなければならない株式会社をいう。
八会計参与設置会社会計参与を置く株式会社をいう。
九監査役設置会社監査役を置く株式会社(その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるものを除く。)又はこの法律の規定により監査役を置かなければならない株式会社をいう。
十監査役会設置会社監査役会を置く株式会社又はこの法律の規定により監査役会を置かなければならない株式会社をいう。
十一会計監査人設置会社会計監査人を置く株式会社又はこの法律の規定により会計監査人を置かなければならない株式会社をいう。
十一の二監査等委員会設置会社監査等委員会を置く株式会社をいう。
十二指名委員会等設置会社指名委員会、監査委員会及び報酬委員会(以下「指名委員会等」という。)を置く株式会社をいう。
十三種類株式発行会社剰余金の配当その他の第百八条第一項各号に掲げる事項について内容の異なる二以上の種類の株式を発行する株式会社をいう。
十四種類株主総会種類株主(種類株式発行会社におけるある種類の株式の株主をいう。以下同じ。)の総会をいう。
十五社外取締役株式会社の取締役であって、次に掲げる要件のいずれにも該当するものをいう。
イ当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人(以下「業務執行取締役等」という。)でなく、かつ、その就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役等であったことがないこと。
ロその就任の前十年内のいずれかの時において当該株式会社又はその子会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)又は監査役であったことがある者(業務執行取締役等であったことがあるものを除く。)にあっては、当該取締役、会計参与又は監査役への就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役等であったことがないこと。
ハ当該株式会社の親会社等(自然人であるものに限る。)又は親会社等の取締役若しくは執行役若しくは支配人その他の使用人でないこと。
ニ当該株式会社の親会社等の子会社等(当該株式会社及びその子会社を除く。)の業務執行取締役等でないこと。
ホ当該株式会社の取締役若しくは執行役若しくは支配人その他の重要な使用人又は親会社等(自然人であるものに限る。)の配偶者又は二親等内の親族でないこと。
十六社外監査役株式会社の監査役であって、次に掲げる要件のいずれにも該当するものをいう。
イその就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員。ロにおいて同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
ロその就任の前十年内のいずれかの時において当該株式会社又はその子会社の監査役であったことがある者にあっては、当該監査役への就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の取締役、会計参与若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
ハ当該株式会社の親会社等(自然人であるものに限る。)又は親会社等の取締役、監査役若しくは執行役若しくは支配人その他の使用人でないこと。
ニ当該株式会社の親会社等の子会社等(当該株式会社及びその子会社を除く。)の業務執行取締役等でないこと。
ホ当該株式会社の取締役若しくは支配人その他の重要な使用人又は親会社等(自然人であるものに限る。)の配偶者又は二親等内の親族でないこと。
十七譲渡制限株式株式会社がその発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定めを設けている場合における当該株式をいう。
十八取得請求権付株式株式会社がその発行する全部又は一部の株式の内容として株主が当該株式会社に対して当該株式の取得を請求することができる旨の定めを設けている場合における当該株式をいう。
十九取得条項付株式株式会社がその発行する全部又は一部の株式の内容として当該株式会社が一定の事由が生じたことを条件として当該株式を取得することができる旨の定めを設けている場合における当該株式をいう。
二十単元株式数株式会社がその発行する株式について、一定の数の株式をもって株主が株主総会又は種類株主総会において一個の議決権を行使することができる一単元の株式とする旨の定款の定めを設けている場合における当該一定の数をいう。
二十一新株予約権株式会社に対して行使することにより当該株式会社の株式の交付を受けることができる権利をいう。
二十二新株予約権付社債新株予約権を付した社債をいう。
二十三社債この法律の規定により会社が行う割当てにより発生する当該会社を債務者とする金銭債権であって、第六百七十六条各号に掲げる事項についての定めに従い償還されるものをいう。
二十四最終事業年度各事業年度に係る第四百三十五条第二項に規定する計算書類につき第四百三十八条第二項の承認(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、第四百三十六条第三項の承認)を受けた場合における当該各事業年度のうち最も遅いものをいう。
二十五配当財産株式会社が剰余金の配当をする場合における配当する財産をいう。
二十六組織変更次のイ又はロに掲げる会社がその組織を変更することにより当該イ又はロに定める会社となることをいう。
イ株式会社合名会社、合資会社又は合同会社
ロ合名会社、合資会社又は合同会社株式会社
二十七吸収合併会社が他の会社とする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させるものをいう。
二十八新設合併二以上の会社がする合併であって、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併により設立する会社に承継させるものをいう。
二十九吸収分割株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の会社に承継させることをいう。
三十新設分割一又は二以上の株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する会社に承継させることをいう。
三十一株式交換株式会社がその発行済株式(株式会社が発行している株式をいう。以下同じ。)の全部を他の株式会社又は合同会社に取得させることをいう。
三十二株式移転一又は二以上の株式会社がその発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させることをいう。
三十二の二株式交付株式会社が他の株式会社をその子会社(法務省令で定めるものに限る。第七百七十四条の三第二項において同じ。)とするために当該他の株式会社の株式を譲り受け、当該株式の譲渡人に対して当該株式の対価として当該株式会社の株式を交付することをいう。
三十三公告方法会社(外国会社を含む。)が公告(この法律又は他の法律の規定により官報に掲載する方法によりしなければならないものとされているものを除く。)をする方法をいう。
三十四電子公告公告方法のうち、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって法務省令で定めるものをとる方法をいう。
会社法 第3条(法人格) 詳細ページ
(法人格)
第三条会社は、法人とする。
会社法 第4条(住所) 詳細ページ
(住所)
第四条会社の住所は、その本店の所在地にあるものとする。
会社法 第5条(商行為) 詳細ページ
(商行為)
第五条会社(外国会社を含む。次条第一項、第八条及び第九条において同じ。)がその事業としてする行為及びその事業のためにする行為は、商行為とする。
出

一次情報

原文ママ

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