会社法 / テーマ別まとめ

機関設計の選び方

どの機関を置かなければならないか。公開会社か、大会社か、譲渡制限会社かで変わる。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

株式会社にどの機関を置かなければならないかは、会社の類型によって法律で機械的に決まる。判断の軸は、株式譲渡が自由な公開会社かどうかと、大会社かどうかの2点で、この組み合わせにより取締役会・監査役・監査役会・会計監査人の設置義務が変わる。

公開会社・大会社の組み合わせ別 機関設置義務
区分取締役会監査役監査役会会計監査人
公開会社・大会社必須必須必須必須
公開会社・中小会社必須必須任意任意
非公開会社・大会社任意必須任意必須
非公開会社・中小会社任意任意任意任意
  • 取締役は必ず1人以上置き、それ以外の機関は原則として定款で任意に設置できる(326条)
  • 監査役会を置く会社は取締役会も必須になる(327条1項二号)
  • 会計監査人を置く会社は監査役も必須になる。非公開大会社が会計監査人を置く場合も同様(327条3項)
  • 非公開会社で会計参与を置く場合は、取締役会があっても監査役は不要(327条2項ただし書)
  • 監査等委員会・指名委員会等設置会社は監査役を置けず、会計監査人は必須(327条4項・5項)
  • 取締役会を置く会社は取締役3人以上が必要(331条5項)
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何を置けるか

定款で定める機関

第326条株主総会以外の機関の設置取締役は必須、他は定款で任意に設置2項判例なし
  • 取締役は1人又は2人以上を必ず置く(1項)
  • 取締役会・会計参与・監査役・監査役会・会計監査人・監査等委員会・指名委員会等は定款の定めで任意に設置できる(2項)
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置かなければならない機関

公開会社・大会社の義務

第327条取締役会等の設置義務等公開会社などは取締役会・監査役が必須6項・4号判例なし
  • 公開会社・監査役会設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社は取締役会が必須(1項)
  • 取締役会を置く会社は監査役も必須。ただし非公開の会計参与設置会社は不要(2項)
  • 会計監査人を置く会社は監査役も必須になる(3項)
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第328条大会社における監査役会等の設置義務非公開でない大会社は監査役会・会計監査人必須2項判例なし
  • 公開会社である大会社は監査役会と会計監査人がともに必須(1項)
  • 非公開会社の大会社は会計監査人が必須(2項)
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取締役は何人要るか

員数と欠員の措置

第331条取締役の資格等取締役になれない者と必要人数の条件6項・4号判例なし
  • 法人や一定の犯罪歴がある者などは取締役になれない(1項)
  • 取締役会を置く会社は取締役が3人以上必要(5項)
  • 監査等委員会設置会社は監査等委員である取締役が3人以上、その過半数が社外取締役でなければならない(6項)
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第346条役員等に欠員を生じた場合の措置役員が欠けても後任就任まで権利義務が続く8項判例 1件
  • 任期満了・辞任で退任した役員は、新しい役員が就任するまで役員としての権利義務を持つ(1項)
  • 会計監査人が欠け、遅滞なく選任されないときは監査役が一時会計監査人を選任する(4項)
  • 監査役会・監査等委員会・指名委員会等設置会社では、それぞれの機関が一時会計監査人を選任する(6項〜8項)
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第346条会社法

会社法346条1項〈役員等に欠員を生じた場合の措置〉に基づき退任後もなお会社の役員としての権利義務を有する者に対する解任の訴えの許否

裁判要旨会社法346条1項〈役員等に欠員を生じた場合の措置〉に基づき退任後もなお会社の役員としての権利義務を有する者の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があった場合において,同法854条を適用又は類推適用して株主が訴えをもって上記の者の解任請求をすることは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成20年2月26日 平成19(受)1443
登載
民集 第62巻2号638頁
参照法条
会社法346条1項,会社法346条2項,会社法854条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第326条(株主総会以外の機関の設置) 詳細ページ
(株主総会以外の機関の設置)
第三百二十六条株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。
2株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる。
会社法 第327条(取締役会等の設置義務等) 詳細ページ
(取締役会等の設置義務等)
第三百二十七条次に掲げる株式会社は、取締役会を置かなければならない。
一公開会社
二監査役会設置会社
三監査等委員会設置会社
四指名委員会等設置会社
2取締役会設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役を置かなければならない。ただし、公開会社でない会計参与設置会社については、この限りでない。
3会計監査人設置会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役を置かなければならない。
4監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、監査役を置いてはならない。
5監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社は、会計監査人を置かなければならない。
6指名委員会等設置会社は、監査等委員会を置いてはならない。
会社法 第328条(大会社における監査役会等の設置義務) 詳細ページ
(大会社における監査役会等の設置義務)
第三百二十八条大会社(公開会社でないもの、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役会及び会計監査人を置かなければならない。
2公開会社でない大会社は、会計監査人を置かなければならない。
会社法 第331条(取締役の資格等) 詳細ページ
(取締役の資格等)
第三百三十一条次に掲げる者は、取締役となることができない。
一法人
二削除
三この法律若しくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)の規定に違反し、又は金融商品取引法第百九十七条第一項第一号から第四号の二まで、第五号若しくは第六号若しくは第二項、第百九十七条の二第一項第一号から第十号の三まで若しくは第十三号から第十五号まで、第百九十八条第一項第八号、第百九十九条、第二百条第一号から第十二号の二まで、第二十号若しくは第二十一号、第二百三条第三項若しくは第二百五条第一号から第六号まで、第十九号若しくは第二十号の罪、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第二百五十五条、第二百五十六条、第二百五十八条から第二百六十条まで若しくは第二百六十二条の罪、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成十二年法律第百二十九号)第六十五条、第六十六条、第六十八条若しくは第六十九条の罪、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第二百六十六条、第二百六十七条、第二百六十九条から第二百七十一条まで若しくは第二百七十三条の罪若しくは破産法(平成十六年法律第七十五号)第二百六十五条、第二百六十六条、第二百六十八条から第二百七十二条まで若しくは第二百七十四条の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
四前号に規定する法律の規定以外の法令の規定に違反し、拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)
2株式会社は、取締役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。ただし、公開会社でない株式会社においては、この限りでない。
3監査等委員である取締役は、監査等委員会設置会社若しくはその子会社の業務執行取締役若しくは支配人その他の使用人又は当該子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは執行役を兼ねることができない。
4指名委員会等設置会社の取締役は、当該指名委員会等設置会社の支配人その他の使用人を兼ねることができない。
5取締役会設置会社においては、取締役は、三人以上でなければならない。
6監査等委員会設置会社においては、監査等委員である取締役は、三人以上で、その過半数は、社外取締役でなければならない。
会社法 第346条(役員等に欠員を生じた場合の措置) 詳細ページ
(役員等に欠員を生じた場合の措置)
第三百四十六条役員(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役若しくはそれ以外の取締役又は会計参与。以下この条において同じ。)が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
2前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時役員の職務を行うべき者を選任することができる。
3裁判所は、前項の一時役員の職務を行うべき者を選任した場合には、株式会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。
4会計監査人が欠けた場合又は定款で定めた会計監査人の員数が欠けた場合において、遅滞なく会計監査人が選任されないときは、監査役は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任しなければならない。
5第三百三十七条及び第三百四十条の規定は、前項の一時会計監査人の職務を行うべき者について準用する。
6監査役会設置会社における第四項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査役会」とする。
7監査等委員会設置会社における第四項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査等委員会」とする。
8指名委員会等設置会社における第四項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査委員会」とする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。