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新株予約権の譲渡等/新株予約権の質入れ

新株予約権の質入れの条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

新株予約権は質権の対象にすることができ、質入れの効力発生要件と会社その他の第三者への対抗要件は、証券発行型か証券不発行型か、また新株予約権付社債かどうかによって異なります。会社が新株予約権を取得したり組織変更・合併・会社分割・株式交換・株式移転を行ったりした場合には、質権は新株予約権者が受け取る金銭等(場合により株式)に移り、原簿に記載された登録新株予約権質権者には優先弁済や供託請求の権利が認められています。

新株予約権の質入れ
種類質入れ可否効力発生要件対抗要件
新株予約権(通常)可合意のみで足りる新株予約権原簿への記載
証券発行新株予約権可新株予約権証券の交付証券の継続占有
新株予約権付社債の新株予約権のみ原則不可(社債消滅時は可)――
新株予約権付社債の社債のみ原則不可(新株予約権消滅時は可)――
証券発行新株予約権付社債の新株予約権可新株予約権付社債券の交付証券の継続占有
  • 質権者は氏名・住所と質権の対象を原簿に記載するよう会社に請求できる(無記名新株予約権等を除く)。
  • 登録新株予約権質権者は原簿記載事項を記載した書面や電磁的記録の提供を会社に請求できる(証券発行新株予約権等を除く)。
  • 会社から登録新株予約権質権者への通知・催告は原簿記載の住所にあてれば足り、通常到達すべき時に到達したとみなす。
  • 特別支配株主が新株予約権売渡請求で売渡新株予約権を取得した場合にも、質権の移転・供託に関する規定が準用される。
  • 社債の償還額が新株予約権の価額以上である新株予約権付社債を目的とする質権は、権利行使で交付される株式について存在する。
  • 弁済期が未到来のときは、登録新株予約権質権者は法定の者に金額を供託させることができ、質権は供託金について存在する。
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新株予約権の質入れ

新株予約権の質入れについて、条文は何を定めているか。

第267条新株予約権の質入れ新株予約権に質権を設定できる範囲を定める5項判例なし
  • 新株予約権者は自分の新株予約権に質権を設定できる
  • 新株予約権付社債は新株予約権のみ・社債のみの質入れが原則できない
  • 証券発行新株予約権(付社債)は証券の交付で質入れの効力が生じる
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第268条新株予約権の質入れの対抗要件質入れを会社や第三者に主張する要件3項判例なし
  • 質入れは質権者の氏名・住所を原簿に記載しないと対抗できない
  • 証券発行新株予約権は証券を継続して占有しないと対抗できない
  • 証券発行新株予約権付社債の新株予約権も証券の継続占有が必要
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第269条新株予約権原簿の記載等質権者は原簿への記載を会社に請求できる2項・2号判例なし
  • 質権者は氏名・住所と質権の対象を原簿に記載するよう請求できる
  • 無記名新株予約権・無記名の新株予約権付社債の新株予約権には適用されない
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第270条新株予約権原簿の記載事項を記載した書面の交付等登録質権者は記載事項の書面交付を請求できる4項判例なし
  • 登録新株予約権質権者は原簿記載事項を書いた書面や電磁的記録の提供を請求できる
  • 書面には代表取締役(指名委員会等設置会社は代表執行役)の署名等が必要
  • 証券発行新株予約権・証券発行新株予約権付社債の新株予約権には適用されない
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第271条登録新株予約権質権者に対する通知等会社から登録質権者への通知方法を定める2項判例なし
  • 原簿記載の住所(別途通知された場所)にあてて発すれば足りる
  • 通常到達すべきであった時に到達したものとみなされる
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第272条新株予約権の質入れの効果会社の行為で質権の対象が金銭等に移る5項・10号判例なし
  • 新株予約権の取得・組織変更・合併等が起きると質権は受け取る金銭等に移る
  • 登録新株予約権質権者はその金銭を他の債権者より先に自分の弁済に充てられる
  • 弁済期前なら法定の者に供託させることができ、質権は供託金について存在する
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第267条(新株予約権の質入れ) 詳細ページ
(新株予約権の質入れ)
第二百六十七条新株予約権者は、その有する新株予約権に質権を設定することができる。
2前項の規定にかかわらず、新株予約権付社債に付された新株予約権のみに質権を設定することはできない。ただし、当該新株予約権付社債についての社債が消滅したときは、この限りでない。
3新株予約権付社債についての社債のみに質権を設定することはできない。ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権が消滅したときは、この限りでない。
4証券発行新株予約権の質入れは、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を交付しなければ、その効力を生じない。
5証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の質入れは、当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を交付しなければ、その効力を生じない。
会社法 第268条(新株予約権の質入れの対抗要件) 詳細ページ
(新株予約権の質入れの対抗要件)
第二百六十八条新株予約権の質入れは、その質権者の氏名又は名称及び住所を新株予約権原簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社その他の第三者に対抗することができない。
2前項の規定にかかわらず、証券発行新株予約権の質権者は、継続して当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を占有しなければ、その質権をもって株式会社その他の第三者に対抗することができない。
3第一項の規定にかかわらず、証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の質権者は、継続して当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を占有しなければ、その質権をもって株式会社その他の第三者に対抗することができない。
会社法 第269条(新株予約権原簿の記載等) 詳細ページ
(新株予約権原簿の記載等)
第二百六十九条新株予約権に質権を設定した者は、株式会社に対し、次に掲げる事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを請求することができる。
一質権者の氏名又は名称及び住所
二質権の目的である新株予約権
2前項の規定は、無記名新株予約権及び無記名新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。
会社法 第270条(新株予約権原簿の記載事項を記載した書面の交付等) 詳細ページ
(新株予約権原簿の記載事項を記載した書面の交付等)
第二百七十条前条第一項各号に掲げる事項が新株予約権原簿に記載され、又は記録された質権者(以下「登録新株予約権質権者」という。)は、株式会社に対し、当該登録新株予約権質権者についての新株予約権原簿に記載され、若しくは記録された同項各号に掲げる事項を記載した書面の交付又は当該事項を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。
2前項の書面には、株式会社の代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役。次項において同じ。)が署名し、又は記名押印しなければならない。
3第一項の電磁的記録には、株式会社の代表取締役が法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
4前三項の規定は、証券発行新株予約権及び証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。
会社法 第271条(登録新株予約権質権者に対する通知等) 詳細ページ
(登録新株予約権質権者に対する通知等)
第二百七十一条株式会社が登録新株予約権質権者に対してする通知又は催告は、新株予約権原簿に記載し、又は記録した当該登録新株予約権質権者の住所(当該登録新株予約権質権者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該株式会社に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
2前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
会社法 第272条(新株予約権の質入れの効果) 詳細ページ
(新株予約権の質入れの効果)
第二百七十二条株式会社が次に掲げる行為をした場合には、新株予約権を目的とする質権は、当該行為によって当該新株予約権の新株予約権者が受けることのできる金銭等について存在する。
一新株予約権の取得
二組織変更
三合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
四吸収分割
五新設分割
六株式交換
七株式移転
2登録新株予約権質権者は、前項の金銭等(金銭に限る。)を受領し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充てることができる。
3株式会社が次の各号に掲げる行為をした場合において、前項の債権の弁済期が到来していないときは、登録新株予約権質権者は、当該各号に定める者に同項に規定する金銭等に相当する金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。
一新株予約権の取得当該株式会社
二組織変更第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社
三合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社
4前三項の規定は、特別支配株主が新株予約権売渡請求により売渡新株予約権の取得をした場合について準用する。この場合において、前項中「当該各号に定める者」とあるのは、「当該特別支配株主」と読み替えるものとする。
5新株予約権付社債に付された新株予約権(第二百三十六条第一項第三号の財産が当該新株予約権付社債についての社債であるものであって、当該社債の償還額が当該新株予約権についての同項第二号の価額以上であるものに限る。)を目的とする質権は、当該新株予約権の行使をすることにより当該新株予約権の新株予約権者が交付を受ける株式について存在する。
出

一次情報

原文ママ

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