この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 監査役は取締役の職務の執行を監査し、会計参与設置会社にあっては取締役及び会計参与の職務の執行を監査する。
- 監査役は法務省令で定めるところにより監査報告を作成しなければならない。
- 監査役は取締役及び会計参与並びに支配人その他の使用人に対していつでも事業の報告を求め、又は監査役設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
- 監査役はその職務を行うため必要があるときは、監査役設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
- 子会社は正当な理由があるときは、監査役による報告の要求又は調査を拒むことができる。
監査役の権限一覧(第381条)
原文解釈横スクロールできます| 項 | 権限の種類 | 対象 | 発動要件 | 内容 |
|---|---|---|---|---|
| 1項 | 職務執行の監査・監査報告作成義務 | 取締役(会計参与設置会社にあっては取締役及び会計参与) | ― | 職務の執行を監査する。法務省令で定めるところにより監査報告を作成しなければならない |
| 2項 | 事業報告請求権・業務財産状況調査権 | 取締役及び会計参与並びに支配人その他の使用人/監査役設置会社 | いつでも | 事業の報告を求め、又は監査役設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる |
| 3項 | 子会社に対する報告請求権・調査権 | 監査役設置会社の子会社 | その職務を行うため必要があるとき | 子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる |
| 4項 | 子会社の拒否権 | 子会社 | 正当な理由があるとき | 前項(3項)の報告又は調査を拒むことができる |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定会社法損害賠償等請求事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 裁判集登載
- 事件番号
- 平成19(受)1503
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成21年11月27日 破棄自判
- 登載
- 集民 第232号393頁
- 参照法条
- 農業協同組合法(平成17年法律第87号による改正前のもの)33条1項,農業協同組合法(平成17年法律第87号による改正前のもの)33条2項,農業協同組合法(平成17年法律第87号による改正前のもの)39条1項,農業協同組合法(平成17年法律第87号による改正前のもの)39条2項,商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)254条3項,商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)274条1項,民法644条,会社法381条1項
- 判示事項
- 農業協同組合の代表理事が,補助金の交付を受けることにより同組合の資金的負担のない形で堆肥センター建設事業を進めることにつき理事会の承認を得たにもかかわらず,その交付申請につき理事会に虚偽の報告をするなどして同組合の費用負担の下で同事業を進めた場合において,資金の調達方法を調査,確認することなく,同事業が進められるのを放置した同組合の監事に,任務のけ怠があるとされた事例
裁判要旨農業協同組合の代表理事が,補助金の交付を受けることにより同組合の資金的負担のない形で堆肥センター建設事業を進めることにつき理事会の承認を得たにもかかわらず,補助金の交付申請につき理事会に虚偽の報告をするなどして同組合の費用負担の下で同事業を進めた場合において,代表理事が,(1)理事会において,それまでの説明に出ていなかった補助金の交付申請先に言及しながら,その申請先や申請内容について具体的な説明をすることなく,補助金の受領見込みについてあいまいな説明に終始した上,(2)その後の理事会においても,補助金が入らない限り同事業に着手しない旨を繰り返し述べていながら,補助金の受領見込みを明らかにしないまま,同組合の資金の立替えによる建設用地の取得を提案したなど判示の事実関係の下においては,代表理事に対し,補助金の受領見込みに関する資料の提出を求めるなどして,建設資金の調達方法を調査,確認することなく,同事業が進められるのを放置した同組合の監事は,その任務を怠ったものというべきである。
実務注記
原文解釈- 会計参与設置会社では監査対象が拡張される会計参与設置会社にあっては、監査役の監査対象は取締役に加えて会計参与の職務の執行にも及ぶ(1項)。
- 監査報告は法務省令で定める方法による監査役は監査報告の作成にあたり、法務省令で定めるところによらなければならない(1項)。
- 2項の調査権は「いつでも」行使可能取締役及び会計参与並びに支配人その他の使用人に対する事業報告請求、及び業務財産状況調査は「いつでも」行うことができる(2項)。
- 子会社への調査権は必要性が要件子会社に対する報告請求・調査は「その職務を行うため必要があるとき」に限って認められる(3項)。
- 子会社側に拒否事由がある子会社は「正当な理由があるとき」は、3項の報告又は調査を拒むことができる(4項)。
条文原文
原文ママ会社法 第381条(監査役の権限)
(監査役の権限)
第三百八十一条監査役は、取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の職務の執行を監査する。この場合において、監査役は、法務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。
2監査役は、いつでも、取締役及び会計参与並びに支配人その他の使用人に対して事業の報告を求め、又は監査役設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
3監査役は、その職務を行うため必要があるときは、監査役設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
4前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第381条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。