会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第358条業務の執行に関する検査役の選任

原文解釈概要・一覧表・実務注記は当サイトによる解釈です。条文原文と判例は転記です。

この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
検査役による調査ステップ 3 / 3 会社の業務と財産少数株主が調査を求める機関/取締役ステップ 1 / 1 取締役取締役について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 株式会社の業務の執行に関し、不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があることを疑うに足りる事由があるときは、一定の株主は裁判所に検査役の選任の申立てをすることができる。
  • 申立資格は、議決権を行使できない株主を除く総株主の議決権の百分の三以上を有する株主、又は自己株式を除く発行済株式の百分の三以上の数の株式を有する株主であり、これを下回る割合を定款で定めた場合はその割合による。
  • 申立てがあった場合、裁判所は不適法として却下する場合を除き検査役を選任しなければならず、株式会社が検査役に支払う報酬の額を定めることができる。
  • 検査役は職務を行うため必要があるときは株式会社の子会社の業務及び財産の状況を調査することができ、必要な調査を行いその結果を記載・記録した書面又は電磁的記録を裁判所に提供して報告しなければならない。
  • 裁判所は報告の内容を明瞭にし又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは更に報告を求めることができ、検査役は報告をしたときは株式会社及び申立株主に書面の写しの交付又は電磁的記録に記録された事項の提供をしなければならない。

検査役選任の申立資格

原文解釈横スクロールできます
区分対象株主議決権・株式数要件定款による軽減
一号総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)議決権の百分の三以上これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合
二号発行済株式(自己株式を除く。)を有する株主発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三以上の数の株式これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 定款による割合の引下げ議決権又は株式数の百分の三の要件は、これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その定款所定の割合による(1号・2号)。
  2. 議決権要件からの除外株主総株主の議決権要件においては、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除いて算定する(1号)。
  3. 株式数要件における自己株式の除外発行済株式の百分の三以上の数の株式という要件は、自己株式を除いた発行済株式を基準とする(2号)。
  4. 却下事由の有無の確認裁判所は、申立てを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない(2項)。
  5. 報告後の書面交付・提供義務検査役は、調査結果の報告をしたときは、株式会社及び選任の申立てをした株主に対し、書面の写しの交付又は電磁的記録に記録された事項の法務省令で定める方法による提供をしなければならない(7項)。

条文原文

原文ママ
会社法 第358条(業務の執行に関する検査役の選任)
(業務の執行に関する検査役の選任)
第三百五十八条株式会社の業務の執行に関し、不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があることを疑うに足りる事由があるときは、次に掲げる株主は、当該株式会社の業務及び財産の状況を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
一総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主
二発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主
2前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
3裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
4第二項の検査役は、その職務を行うため必要があるときは、株式会社の子会社の業務及び財産の状況を調査することができる。
5第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
6裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
7第二項の検査役は、第五項の報告をしたときは、株式会社及び検査役の選任の申立てをした株主に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。

一次情報