会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第355条忠実義務

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この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
役員の責任と株主代表訴訟ステップ 1 / 6 役員は会社とどういう関係かそもそも何を根拠に義務を負うのか機関/取締役ステップ 1 / 1 取締役取締役について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 本条は、取締役の忠実義務について定めたものである。
  • 取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守しなければならない。
  • 取締役は、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。
  • 本条が定める遵守対象は、法令・定款・株主総会の決議の三つである。

取締役の忠実義務の内容

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区分条文上の文言内容
名宛人取締役は取締役
遵守義務法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し法令・定款・株主総会の決議の遵守
職務執行義務株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない株式会社のための忠実な職務執行

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
会社法損害賠償請求事件
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
平成21(受)183
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成22年7月15日 破棄自判
登載
集民 第234号225頁
参照法条
会社法330条,会社法355条,会社法423条1項,会社法847条,民法644条
判示事項
A社が事業再編計画の一環としてB社の株式を任意の合意に基づき買い取る場合において,A社の取締役に上記株式の買取価格の決定について善管注意義務違反はないとされた事例
裁判要旨不動産賃貸あっせんのフランチャイズ事業等を展開するA社が,事業再編計画の一環としてB社を完全子会社とする目的で同社の株式を任意の合意に基づき買い取る場合において,次の(1)〜(3)など判示の事情の下では,株式交換に備えて算定された上記株式の評価額が1株当たり6561円ないし1万9090円であったとしても,上記株式の買取価格をB社の設立時の株式の払込金額を基準として1株当たり5万円とする決定をしたことについて,A社の取締役が取締役としての善管注意義務に違反したということはできない。
(1) B社の株主には,A社が事業の遂行上重要であると考えていた上記フランチャイズ事業の加盟店等が含まれる。
(2) 非上場株式である上記株式の評価額には相当の幅があり,事業再編の効果によるB社の企業価値の増加も期待できた。
(3) 上記の決定に至る過程で,A社の役付取締役全員により構成される経営会議において検討がされ,弁護士の意見も聴取されるなどの手続が履践された。

実務注記

原文解釈
  1. 遵守対象は3つに限定条文上、取締役が遵守すべき対象として明記されているのは「法令」「定款」「株主総会の決議」の三つである。
  2. 名宛人は取締役本条の義務を負うのは取締役である。
  3. 「株式会社のため」という職務執行の方向性取締役の職務執行は「株式会社のため」に行われるものとされている。
  4. 「忠実に」との文言取締役は「忠実に」その職務を行わなければならないとされ、条文上この文言がその職務遂行のあり方を規定している。

条文原文

原文ママ
会社法 第355条(忠実義務)
(忠実義務)
第三百五十五条取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。

一次情報