会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-05

第469条反対株主の株式買取請求

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原文整理テーマ別まとめ
事業譲渡と譲受けステップ 3 / 3 反対する株主の保護買取請求と価格の決定株式会社/事業の譲渡等ステップ 1 / 1 事業の譲渡等事業の譲渡等について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 事業譲渡等をする場合には、原則として反対株主は事業譲渡等をする株式会社に対し自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求できる。
  • ただし、467条1項1号の行為をする場合において同項の株主総会決議と同時に471条3号の株主総会決議がされたとき、及び前条2項に規定する場合(同条3項に規定する場合を除く。)は、この請求はできない。
  • 「反対株主」の範囲は、事業譲渡等に株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要するか否かにより異なり、決議を要する場合は事前反対通知+決議での反対(議決権行使可能株主)又は議決権行使不能株主、要しない場合は全ての株主(前条1項の特別支配会社を除く。)となる。
  • 事業譲渡等をする株式会社は、効力発生日の二十日前までに株主(前条1項の特別支配会社を除く。)に事業譲渡等をする旨を通知しなければならず、公開会社である場合又は467条1項の株主総会決議で契約承認を受けた場合は公告で代替できる。
  • 株式買取請求は効力発生日の二十日前から前日までの間に株式数(種類株式発行会社は種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならず、株券発行株式は株券提出を要し、会社の承諾なき撤回はできず、事業譲渡等の中止により請求は効力を失う。

第469条の要件一覧

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区分要件内容・効果
原則(1項本文)事業譲渡等をする場合反対株主は事業譲渡等をする株式会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求できる
買取請求の除外(1項1号)第467条第1項第1号に掲げる行為をする場合において、同項の株主総会の決議と同時に第471条第3号の株主総会の決議がされたとき株式買取請求はできない
買取請求の除外(1項2号)前条第2項に規定する場合(同条第3項に規定する場合を除く。)株式買取請求はできない
反対株主(2項1号イ)事業譲渡等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合で、当該株主総会において議決権を行使することができる株主当該株主総会に先立って事業譲渡等に反対する旨を株式会社に通知し、かつ当該株主総会において事業譲渡等に反対した株主
反対株主(2項1号ロ)同上の場合で、当該株主総会において議決権を行使することができない株主当該株主
反対株主(2項2号)事業譲渡等をするために株主総会の決議を要しない場合(前号に規定する場合以外の場合)全ての株主(前条第1項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
通知(3項)効力発生日の二十日前まで株主(前条1項の特別支配会社を除く。)に事業譲渡等をする旨(467条2項の場合は467条1項3号の行為をする旨及び467条2項の株式に関する事項)を通知しなければならない
通知の代替(4項1号・2号)事業譲渡等をする株式会社が公開会社である場合、又は467条1項の株主総会決議によって契約の承認を受けた場合公告をもって通知に代えることができる
請求期間・明示事項(5項)効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない
株券提出(6項)株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするとき当該株式に係る株券を株式会社に提出しなければならない(223条の規定による請求をした者を除く。)
撤回(7項)株式買取請求をした株主事業譲渡等をする株式会社の承諾を得た場合に限り撤回できる
失効(8項)事業譲渡等を中止したとき株式買取請求は効力を失う
適用除外(9項)株式買取請求に係る株式第133条の規定は適用されない

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
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実務注記

原文解釈
  1. 買取請求ができない場合の確認467条1項1号の行為をする場合に同項の株主総会決議と同時に471条3号の株主総会決議がされたとき、及び前条2項に規定する場合(同条3項に規定する場合を除く。)は、本条の株式買取請求ができない。
  2. 反対株主該当性の要件株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合は、議決権行使可能な株主については事前の反対通知と株主総会での反対の両方が必要、議決権行使不能な株主は当然に反対株主となる。決議を要しない場合は全ての株主(前条1項の特別支配会社を除く。)が反対株主となる。
  3. 通知期限と公告代替の可否会社は効力発生日の二十日前までに株主(前条1項の特別支配会社を除く。)へ通知が必要。公開会社である場合、又は467条1項の株主総会決議で契約承認を受けた場合に限り、通知を公告で代替できる。
  4. 株式買取請求の行使期間と明示事項効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、請求に係る株式の数(種類株式発行会社は株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにする必要がある。
  5. 株券提出・撤回・失効の取扱い株券発行株式は株券提出が必要(223条請求をした者を除く。)。株式買取請求の撤回は会社の承諾がある場合に限り可能。事業譲渡等を中止したときは請求は効力を失う。

条文原文

原文ママ
会社法 第469条(反対株主の株式買取請求)
(反対株主の株式買取請求)
第四百六十九条事業譲渡等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一第四百六十七条第一項第一号に掲げる行為をする場合において、同項の株主総会の決議と同時に第四百七十一条第三号の株主総会の決議がされたとき。
二前条第二項に規定する場合(同条第三項に規定する場合を除く。)
2前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
一事業譲渡等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合次に掲げる株主
イ当該株主総会に先立って当該事業譲渡等に反対する旨を当該株式会社に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該事業譲渡等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二前号に規定する場合以外の場合全ての株主(前条第一項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
3事業譲渡等をしようとする株式会社は、効力発生日の二十日前までに、その株主(前条第一項に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、事業譲渡等をする旨(第四百六十七条第二項に規定する場合にあっては、同条第一項第三号に掲げる行為をする旨及び同条第二項の株式に関する事項)を通知しなければならない。
4次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一事業譲渡等をする株式会社が公開会社である場合
二事業譲渡等をする株式会社が第四百六十七条第一項の株主総会の決議によって事業譲渡等に係る契約の承認を受けた場合
5第一項の規定による請求(以下この章において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、事業譲渡等をする株式会社に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7株式買取請求をした株主は、事業譲渡等をする株式会社の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8事業譲渡等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。

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