会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-05

第467条事業譲渡等の承認等

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原文整理テーマ別まとめ
事業譲渡と譲受けステップ 1 / 3 総会決議が要る取引どこからが重要な一部か株式会社/事業の譲渡等ステップ 1 / 1 事業の譲渡等事業の譲渡等について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 株式会社が事業の全部の譲渡等一定の行為をする場合には、当該行為の効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。
  • 事業の重要な一部の譲渡は、譲り渡す資産の帳簿価額が総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合はその割合)を超えないものを除き、承認の対象となる。
  • 子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡は、帳簿価額が総資産額の五分の一を超えるとき、かつ、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないときの両方に該当する場合に限り、承認の対象となる。
  • 株式会社の成立後二年以内における成立前から存在する財産であって事業のために継続して使用するものの取得は、対価として交付する財産の帳簿価額の合計額の純資産額に対する割合が五分の一(定款で下回る割合を定めた場合はその割合)を超えない場合を除き、承認の対象となる。
  • 他の会社の事業の全部を譲り受ける場合において、譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は当該株主総会において当該株式に関する事項を説明しなければならない。

第467条 承認を要する行為類型と数値基準

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号行為類型限定・除外要件数値基準等
共通―(第1項各号の行為に共通)効力発生日の前日までに株主総会の決議によって当該行為に係る契約の承認を受けなければならない―
一事業の全部の譲渡――
二事業の重要な一部の譲渡譲り渡す資産の帳簿価額が数値基準を超えないものを除く総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)
二の二その子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡イ及びロのいずれにも該当する場合における譲渡に限るイ:譲り渡す株式又は持分の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えるとき / ロ:当該株式会社が、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないとき
三他の会社(外国会社その他の法人を含む)の事業の全部の譲受け譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は同項の株主総会において当該株式に関する事項を説明しなければならない(第2項)―
四事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任、他人と事業上の損益の全部を共通にする契約その他これらに準ずる契約の締結、変更又は解約――
五当該株式会社(第25条第1項各号に掲げる方法により設立したものに限る)の成立後二年以内におけるその成立前から存在する財産であってその事業のために継続して使用するものの取得イに掲げる額のロに掲げる額に対する割合が数値基準を超えない場合を除くイ:当該財産の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額 / ロ:当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額 → 割合が五分の一(これを下回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例がないため、裁判所が付した参照法条に基づき旧法下の裁判例を掲載しています。現行法との対応関係についての評価は加えていません。
旧商法下の裁判例建物並びに土地明渡所有権確認等請求
位置づけ
最高裁大法廷 / 民集登載
事件番号
昭和36(オ)1378
裁判
最高裁判所大法廷 昭和40年9月22日 その他
登載
民集 第19巻6号1600頁
参照法条
商法245条1項1号,商法25条
判示事項
商法第二四五条第一項第一号にいう「営業ノ全部又ハ重要ナル一部ノ譲渡」の意義。
裁判要旨商法第二四五条第一項第一号にいう「営業ノ全部又ハ重要ナル一部ノ譲渡」とは、一定の営業の目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産の全部または重要なる一部を譲渡し、これによつて、譲渡会社がその財産によつて営んでいた営業的活動の全部または重要な一部を譲受人に受け継がせ、譲渡会社がその譲渡の限度に応じ法律上当然に競業避止業務を負う結果を伴うものをいう。
旧商法下の裁判例株式買収価格決定に対する抗告事件の決定に対する特別抗告
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和47(ク)5
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年3月1日 棄却
登載
民集 第27巻2号161頁
参照法条
憲法32条,憲法82条,商法245条ノ3,商法349条,非訟事件手続法132条ノ6
判示事項
株式買取価格の決定と憲法三二条、八二条
裁判要旨商法二四五条の三第三項による株式買取価格の決定は、非訟事件の裁判であつて、該事件を非訟事件手続法により審理裁判することは、憲法三二条、八二条に違反しない。
旧商法下の裁判例株主総会決議無効請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和40(オ)821
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和42年7月25日 棄却
登載
民集 第21巻6号1669頁
参照法条
商法239条1項,商法239条5項,商法245条1項1号
判示事項
一 株主総会の決議の成立と採決手続を経ることの要否 二 営業を譲渡する会社の株主が譲受会社の代表取締役である場合と営業譲渡の議案についてのいわゆる特別利害関係人
裁判要旨一 株主総会の決議は、定款に別段の定めがないかぎり、その議案に対する賛成の議決権数が決議に必要な数に達したことが明白になつた時に成立するものと解すべきであつてかならずしも挙手、起立、投票などの採決の手続をとることを要しない。
二 営業の譲渡に関する株主総会の決議について、譲渡会社の株主が譲受会社の代表取締役であつても、ただちにその株主が商法第二三九条第五項のいわゆる特別利害関係人にあたるとはいえない。

実務注記

原文解釈
  1. 五分の一基準は定款で下回る割合を定めた場合はその割合による第2号、第2号の2イ及び第5号の五分の一という数値基準は、いずれも「これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合」とされているため、対象の株式会社の定款の定めを確認する必要がある。
  2. 事業の重要な一部の譲渡は帳簿価額基準を満たさなければ承認不要第2号の譲渡は、譲り渡す資産の帳簿価額が総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一を超えないものは承認の対象から除かれる。
  3. 子会社株式等の譲渡はイ・ロ双方の該当が必要第2号の2の譲渡は、帳簿価額が総資産額の五分の一を超えるとき、かつ、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないときの、いずれにも該当する場合に限り承認の対象となる。
  4. 事後設立は割合基準を超えない場合を除く第5号の財産取得は、対価として交付する財産の帳簿価額の合計額の、当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額に対する割合が五分の一を超えない場合は承認を要しない。
  5. 自社株式の譲受けには取締役の説明義務がある第1項第3号の行為で譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は同項の株主総会において当該株式に関する事項を説明しなければならない(第2項)。

条文原文

原文ママ
会社法 第467条(事業譲渡等の承認等)
(事業譲渡等の承認等)
第四百六十七条株式会社は、次に掲げる行為をする場合には、当該行為がその効力を生ずる日(以下この章において「効力発生日」という。)の前日までに、株主総会の決議によって、当該行為に係る契約の承認を受けなければならない。
一事業の全部の譲渡
二事業の重要な一部の譲渡(当該譲渡により譲り渡す資産の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えないものを除く。)
二の二その子会社の株式又は持分の全部又は一部の譲渡(次のいずれにも該当する場合における譲渡に限る。)
イ当該譲渡により譲り渡す株式又は持分の帳簿価額が当該株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えるとき。
ロ当該株式会社が、効力発生日において当該子会社の議決権の総数の過半数の議決権を有しないとき。
三他の会社(外国会社その他の法人を含む。次条において同じ。)の事業の全部の譲受け
四事業の全部の賃貸、事業の全部の経営の委任、他人と事業上の損益の全部を共通にする契約その他これらに準ずる契約の締結、変更又は解約
五当該株式会社(第二十五条第一項各号に掲げる方法により設立したものに限る。以下この号において同じ。)の成立後二年以内におけるその成立前から存在する財産であってその事業のために継続して使用するものの取得。ただし、イに掲げる額のロに掲げる額に対する割合が五分の一(これを下回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合を除く。
イ当該財産の対価として交付する財産の帳簿価額の合計額
ロ当該株式会社の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額
2前項第三号に掲げる行為をする場合において、当該行為をする株式会社が譲り受ける資産に当該株式会社の株式が含まれるときは、取締役は、同項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。

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