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清算株式会社の機関/清算人の就任及び解任並びに監査役の退任

清算人の就任及び解任並びに監査役の退任の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

清算株式会社では、原則として取締役がそのまま清算人となるが、定款の定めや株主総会の決議で別の者を選任することもでき、該当者がいない場合は裁判所が清算人を選任する。清算人はいつでも株主総会の決議で解任できるほか、重要な事由があるときは一定割合の議決権・株式を持つ株主の申立てにより裁判所も解任できる。また、監査役を置く旨などの定款規定を廃止すると、その定款変更の効力が生じた時に監査役は当然に退任する。

清算人の就任及び解任並びに監査役の退任
場面決定主体要件
清算人の就任取締役・定款・株主総会取締役がそのまま就任等
就任者不在時の選任裁判所利害関係人の申立て
清算人の解任(通常)株主総会いつでも決議で解任可
清算人の解任(裁判所)裁判所重要事由+少数株主の申立て
監査役の退任定款変更の効力発生時監査役設置等の廃止時
  • 監査等委員会・指名委員会等設置会社であった場合は、就任できる取締役の範囲が限定される
  • 471条6号の事由による解散の場合は、利害関係人・法務大臣の申立て又は職権で裁判所が清算人を選任
  • 475条2号・3号に該当する場合は、利害関係人の申立てで裁判所が清算人を選任
  • 上記の場合の監査役会設置会社は監査役3人以上、半数以上に独立性要件がある
  • 公開会社でない清算株式会社では、解任申立てに必要な6か月の保有期間要件は適用されない
  • 裁判所が選任した清算人(478条2項〜4項)は株主総会決議による解任の対象外
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清算人の就任及び解任並びに監査役の退任

清算人の就任及び解任並びに監査役の退任について、条文は何を定めているか。

第478条清算人の就任取締役等が清算人になるのが原則8項・6号判例 1件
  • 取締役がそのまま清算人になるのが原則(定款・総会で別途選任も可)
  • 該当者がいなければ利害関係人の申立てで裁判所が選任
  • 監査等委員会・指名委員会等設置会社は対象取締役の範囲を限定
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第479条清算人の解任株主総会の決議でいつでも解任できる4項・2号判例なし
  • 株主総会の決議でいつでも清算人を解任できる
  • 重要な事由があれば、議決権等3%以上の株主の申立てで裁判所が解任
  • 非公開会社では6か月の保有期間要件は不要になる
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第480条監査役の退任定款変更で監査役が退任する場合2項・2号判例なし
  • 監査役を置く旨の定款規定を廃止すると、効力発生時に退任する
  • 監査の範囲を会計限定する旨の定款規定を廃止した場合も同様に退任
  • 清算株式会社の監査役には336条〈監査役の任期〉の規定は適用されない
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第478条会社法

1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合における破産手続の終了と刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」
2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役と当該会社を被告人とする刑事事件に係る訴訟手続についての代表権の有無
3 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合における破産手続の終了と当該刑事事件に係る訴訟手続についての取締役の代表権の消長
4 汚水を下水道に放流する行為が下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)の罰則の対象となり得ることと廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)16条〈通知義務〉違反の罪の成否

裁判要旨1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合には、破産手続が終了したとしても、刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」に当たらない。
2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役は、破産手続開始によりその地位を当然には失わず、破産手続が終了するまでの間、当該会社を被告人とする刑事事件に係る訴訟手続について当該会社を代表する。
3 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件に係る訴訟手続について当該会社を代表する取締役は、会社法478条1項2号〈清算人の就任 定款で定める者〉又は3号に掲げる者がある場合を除き、破産手続の終了後は、当該刑事事件に係る訴訟手続について清算人の立場で当該会社を代表する。
4 汚水を下水道に放流する行為は、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)によって基準に適合しない下水の排除として規制され、同法の罰則の対象となり得るとしても、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)16条〈通知義務〉違反の罪が成立し得る。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和8年4月7日 令和6(あ)1479
登載
―
参照法条
(1、3につき)会社法475条1号、会社法476条、会社法481条1号 (1につき)刑訴法339条1項4号 (2、3につき)刑訴法27条1項 (2につき)会社法330条、会社法349条1項、民法653条2号、破産法78条1項 (3につき)会社法478条1項、会社法483条1項 (4につき)廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)1条、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)16条、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)25条1項14号、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)32条1項、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)1条、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)12条の2第1項、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)38条1項1号、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)45条、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)46条1項1号
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第478条(清算人の就任) 詳細ページ
(清算人の就任)
第四百七十八条次に掲げる者は、清算株式会社の清算人となる。
一取締役(次号又は第三号に掲げる者がある場合を除く。)
二定款で定める者
三株主総会の決議によって選任された者
2前項の規定により清算人となる者がないときは、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。
3前二項の規定にかかわらず、第四百七十一条第六号に掲げる事由によって解散した清算株式会社については、裁判所は、利害関係人若しくは法務大臣の申立てにより又は職権で、清算人を選任する。
4第一項及び第二項の規定にかかわらず、第四百七十五条第二号又は第三号に掲げる場合に該当することとなった清算株式会社については、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。
5第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社であった清算株式会社における第一項第一号の規定の適用については、同号中「取締役」とあるのは、「監査等委員である取締役以外の取締役」とする。
6第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった時において指名委員会等設置会社であった清算株式会社における第一項第一号の規定の適用については、同号中「取締役」とあるのは、「監査委員以外の取締役」とする。
7第三百三十五条第三項の規定にかかわらず、第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった時において監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社であった清算株式会社である監査役会設置会社においては、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、次に掲げる要件のいずれにも該当するものでなければならない。
一その就任の前十年間当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその子会社の取締役(社外取締役を除く。)、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員。次号において同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
二その就任の前十年内のいずれかの時において当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその子会社の社外取締役又は監査役であったことがある者にあっては、当該社外取締役又は監査役への就任の前十年間当該監査等委員会設置会社若しくは指名委員会等設置会社又はその子会社の取締役(社外取締役を除く。)、会計参与若しくは執行役又は支配人その他の使用人であったことがないこと。
三第二条第十六号ハからホまでに掲げる要件
8第三百三十条、第三百三十一条第一項及び第三百三十一条の二の規定は清算人について、第三百三十一条第五項の規定は清算人会設置会社(清算人会を置く清算株式会社又はこの法律の規定により清算人会を置かなければならない清算株式会社をいう。以下同じ。)について、それぞれ準用する。この場合において、同項中「取締役は」とあるのは、「清算人は」と読み替えるものとする。
会社法 第479条(清算人の解任) 詳細ページ
(清算人の解任)
第四百七十九条清算人(前条第二項から第四項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)は、いつでも、株主総会の決議によって解任することができる。
2重要な事由があるときは、裁判所は、次に掲げる株主の申立てにより、清算人を解任することができる。
一総株主(次に掲げる株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)
イ清算人を解任する旨の議案について議決権を行使することができない株主
ロ当該申立てに係る清算人である株主
二発行済株式(次に掲げる株主の有する株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)
イ当該清算株式会社である株主
ロ当該申立てに係る清算人である株主
3公開会社でない清算株式会社における前項各号の規定の適用については、これらの規定中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
4第三百四十六条第一項から第三項までの規定は、清算人について準用する。
会社法 第480条(監査役の退任) 詳細ページ
(監査役の退任)
第四百八十条清算株式会社の監査役は、当該清算株式会社が次に掲げる定款の変更をした場合には、当該定款の変更の効力が生じた時に退任する。
一監査役を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更
二監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止する定款の変更
2第三百三十六条の規定は、清算株式会社の監査役については、適用しない。
出

一次情報

原文ママ

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