この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 強制執行、担保権の実行、民事執行法第百九十五条の競売の例による競売、民事執行法第百九十六条の財産開示手続又は同法第二百四条の第三者からの情報取得手続があった場合、その事由が終了するまでの間、時効は完成しない。
- 申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、その終了の時から六箇月を経過するまでの間、時効は完成しない。
- 第一項各号の事由が終了した時から、時効は新たにその進行を始める。
- ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、時効は新たにその進行を始めない。
第148条 各号の事由と完成猶予・更新
原文解釈横スクロールできます| 号 | 事由 | 完成猶予の終期 | 更新の有無 |
|---|---|---|---|
| 一 | 強制執行 | その事由が終了する時(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合は、その終了の時から六箇月を経過する時) | 事由終了時に新たにその進行を始める。ただし申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合はこの限りでない |
| 二 | 担保権の実行 | その事由が終了する時(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合は、その終了の時から六箇月を経過する時) | 事由終了時に新たにその進行を始める。ただし申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合はこの限りでない |
| 三 | 民事執行法第百九十五条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売 | その事由が終了する時(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合は、その終了の時から六箇月を経過する時) | 事由終了時に新たにその進行を始める。ただし申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合はこの限りでない |
| 四 | 民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続又は同法第二百四条に規定する第三者からの情報取得手続 | その事由が終了する時(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合は、その終了の時から六箇月を経過する時) | 事由終了時に新たにその進行を始める。ただし申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによって終了した場合はこの限りでない |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法所有権移転登記抹消登記手続請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和47(オ)723
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和50年11月21日 棄却
- 登載
- 民集 第29巻10号1537頁
- 参照法条
- 民法147条,民法148条,民法155条,民訴法204条,競売法25条,競売法27条
- 判示事項
- 物上保証人に対する抵当権の実行による競売開始決定が債務者に告知された場合と被担保債権の消滅時効の中断
裁判要旨物上保証人に対する抵当権の実行により、競売裁判所が競売開始決定をし、これを債務者に告知した場合には、被担保債権についての消滅時効は中断する。
民法転付金請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和44(オ)1135
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和48年10月30日 棄却
- 登載
- 民集 第27巻9号1258頁
- 参照法条
- 商法504条,商法522条,民法147条,民法148条,民法153条
- 判示事項
- 商法五〇四条但書に基づき相手方が債権者として本人または代理人を選択しうる場合における本人の請求と代理人の債権についての消滅時効の中断
裁判要旨代理人がした商行為による債権につき本人が提起した債権請求訴訟の係属中に、相手方が商法五〇四条但書に基づき債権者として代理人を選択したときは、本人の請求は、右訴訟が係属している間代理人の債権につき催告に準じた時効中断の効力を及ぼすものと解するのが相当である。
民法農地買収処分取消請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和46(行ツ)46
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和47年12月12日 棄却
- 登載
- 民集 第26巻10号1850頁
- 参照法条
- 自作農創設特別措置法3条1項,自作農創設特別措置法16条1項,民法147条,民法148条,民法162条,民訴法226条,行政事件訴訟法9条
- 判示事項
- 一、自作農創設特別措置法による買収計画または買収処分に対する取消訴訟の提起と買収土地の取得時効の中断 二、自作農創設特別措置法による土地の被買収者が右土地の売渡の相手方に対し取得時効を中断する方法 三、自作農創設特別措置法による買収土地が売渡の相手方により時効取得された場合と右土地の所有権の回復のみを目的とする買収計画取消訴訟の利益
裁判要旨一、自作農創設特別措置法に基づき所有土地を買収された者が買収計画または買収処分に対する取消訴訟を提起しても、右土地につき売渡の相手方のために進行する取得時効は中断されない。
二、自作農創設特別措置法に基づき所有土地を買収された者は、右土地の売渡の相手方を被告として、買収計画または買収処分の取消を条件とする原状回復の請求(土地の返還、所有権取得登記の抹消等の請求)の訴または右取消によつて土地所有権を回復すべき法律上の地位に関し条件付権利の確認の訴を提起する等の方法によつて、右土地につき売渡の相手方のために進行する取得時効を中断することができる。
三、自作農創設特別措置法に基づき買収土地の売渡を受けた者が右土地を時効取得したときは、被買収者が右土地の所有権の回復のみを目的として提起した買収計画取消訴訟は、その利益を失う。
二、自作農創設特別措置法に基づき所有土地を買収された者は、右土地の売渡の相手方を被告として、買収計画または買収処分の取消を条件とする原状回復の請求(土地の返還、所有権取得登記の抹消等の請求)の訴または右取消によつて土地所有権を回復すべき法律上の地位に関し条件付権利の確認の訴を提起する等の方法によつて、右土地につき売渡の相手方のために進行する取得時効を中断することができる。
三、自作農創設特別措置法に基づき買収土地の売渡を受けた者が右土地を時効取得したときは、被買収者が右土地の所有権の回復のみを目的として提起した買収計画取消訴訟は、その利益を失う。
実務注記
原文解釈- 完成猶予の終期は原則「事由終了時」時効が完成しないのは、原則として各号の事由が終了する時までである。
- 取下げ・取消しの場合は六箇月の猶予申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、その終了の時から六箇月を経過するまで時効は完成しない点を確認する。
- 更新の原則第一項各号の事由が終了した時から、時効は新たにその進行を始める。
- 更新の除外事由申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、更新(新たな進行の開始)は生じない点に留意する。
- 対象事由の限定本条の完成猶予・更新事由は、強制執行、担保権の実行、民事執行法第百九十五条の競売の例による競売、民事執行法第百九十六条の財産開示手続、同法第二百四条の第三者からの情報取得手続の四類型に限られる。
条文原文
原文ママ民法 第148条(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)
(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)
第百四十八条次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一強制執行
二担保権の実行
三民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百九十五条に規定する担保権の実行としての競売の例による競売
四民事執行法第百九十六条に規定する財産開示手続又は同法第二百四条に規定する第三者からの情報取得手続
2前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合は、この限りでない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第148条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。