一 復代理人を選任しえない場合に、原審が復代理人が適法に選任されたと判断したことは違法であるが、原判示事実関係(原判決理由参照)に照らせば、代理人が復代理人としてではなく自己の代理人を選任したものと解する余地があり、右代理人の代理人について代理人のため、また、代理人について本人のため、順次民法第一一〇条の表見代理が成立し、したがつて、本人は代理人の代理人の行為について責を負うものと解すべきである。
二 民法
第一一〇条〈権限外の行為の表見代理〉の規定は、代理人の基本たる行為がその代理権のある事項と関係があると否とにかかわらず適用があるものと解すべきである。