民法 / テーマ別まとめ

配偶者の居住の権利/配偶者居住権

配偶者居住権の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

配偶者居住権は、相続開始時に被相続人の建物に居住していた配偶者が、遺産分割・遺贈・家庭裁判所の審判によって取得できる、その建物を無償で使用・収益できる権利です。取得の要件だけでなく、存続期間、登記、使用収益上の義務、費用負担、消滅時の返還まで一連のルールが条文で定められています。

配偶者居住権
項目内容
取得原因遺産分割・遺贈・審判のいずれか
取得できない場合被相続人と配偶者以外が共有のとき
権利の内容建物全部を無償で使用・収益
存続期間原則終身、別段の定めがあれば従う
登記所有者に設定登記を備えさせる義務
譲渡譲渡不可
改築・増築・第三者使用所有者の承諾が必要
費用負担通常の必要費は配偶者が負担
消滅後の返還建物を返還(共有持分があれば不要)
  • 被相続人が居住建物を配偶者以外と共有していた場合は配偶者居住権を取得できない
  • 遺贈による場合は民法903条4項(持戻し免除の推定)の規定が準用される
  • 家裁の審判による取得は、共同相続人間の合意がある場合、または所有者の不利益を考慮してもなお配偶者の生活維持に特に必要と認められる場合に限られる
  • 従前居住の用に供していなかった部分を居住の用に供することは妨げられない
  • 配偶者が共有持分を有する場合、配偶者居住権消滅を理由に所有者は返還を求められない
  • 使用貸借・賃貸借の一部規定(597条1項・3項、600条、613条、616条の2)が準用される
1

配偶者居住権

配偶者居住権について、条文は何を定めているか。

第1028条配偶者居住権配偶者居住権の取得要件を定める3項・2号判例 1件
  • 相続開始時に居住していた建物に生じる権利
  • 遺産分割または遺贈で取得できる
  • 被相続人以外と共有だった建物では取得不可
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1029条審判による配偶者居住権の取得審判で配偶者居住権を認める要件1項・2号判例 3件
  • 共同相続人全員が取得に合意していれば認められる
  • 合意がなくても所有者の不利益を考慮し生活維持に特に必要なら認められる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1030条配偶者居住権の存続期間存続期間は原則配偶者の終身1項判例 2件
  • 遺産分割の協議・遺言・審判で別段の定めができる
  • 定めがあればその期間が優先する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1031条配偶者居住権の登記等所有者に設定登記の義務がある2項判例 14件
  • 配偶者に登記を備えさせる義務を所有者が負う
  • 賃貸借の対抗力等に関する規定が準用される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1032条配偶者による使用及び収益配偶者の使用収益に関するルール4項判例なし
  • 従前の用法に従い善管注意で使用収益する
  • 未使用部分の居住利用は可、譲渡は不可
  • 承諾なき改築等は是正催告後に消滅させられる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1033条居住建物の修繕等居住建物の修繕に関するルール3項判例なし
  • 必要な修繕は配偶者が自らできる
  • 相当期間内に配偶者が修繕しないと所有者が修繕できる
  • 修繕の要否や権利主張は遅滞なく所有者に通知する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1034条居住建物の費用の負担居住建物の費用負担を定める2項判例 2件
  • 通常の必要費は配偶者が負担する
  • それ以外の費用は583条2項〈買戻しの実行〉の規定に従う
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1035条居住建物の返還等消滅時の建物返還義務2項判例なし
  • 配偶者居住権消滅時は建物を返還する
  • 配偶者が共有持分を持つ場合は返還を求められない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第1036条使用貸借及び賃貸借の規定の準用使用貸借・賃貸借規定の準用1項判例なし
  • 597条1項〈期間満了等による使用貸借の終了〉・3項など使用貸借の規定が準用される
  • 613条〈転貸の効果〉・616条の2〈賃借物の全部滅失等による賃貸借の終了〉など賃貸借の規定も準用される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第1028条民法

遺贈の対象不動産についてされた共同相続登記を遺留分減殺請求による持分の相続登記に更正することの可否

裁判要旨遺贈の対象不動産についてされた共同相続登記を右登記後の遺留分減殺請求による持分の相続登記に更正することはできない。
(補足意見がある。)
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成12年5月30日 平成10(オ)994
登載
集民 第198号225頁
参照法条
民法896条・民法898条・民法1028条・民法1031条 不動産登記法63条・不動産登記法66条
論点2第1029条民法

相続人が被相続人から贈与された金銭をいわゆる特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合と受益額算定の方法

裁判要旨相続人が被相続人から贈与された金銭をいわゆる特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合には、贈与の時の金額を相続開始の時の貨幣価値に換算した価額をもつて評価すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和51年3月18日 昭和49(オ)1134
登載
民集 第30巻2号111頁
参照法条
民法903条,民法904条,民法1029条,民法1044条
論点3第1029条民法

被相続人が相続開始時に債務を有していた場合における遺留分の侵害額の算定

裁判要旨被相続人が相続開始時に債務を有していた場合における遺留分の侵害額は、被相続人が相続開始時に有していた財産の価額にその贈与した財産の価額を加え、その中から債務の全額を控除して遺留分算定の基礎となる財産額を確定し、それに法定の遺留分の割合を乗じるなどして算定した遺留分の額から遺留分権利者が相続によって得た財産の額を控除し、同人が負担すべき相続債務の額を加算して算定する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成8年11月26日 平成5(オ)947
登載
民集 第50巻10号2747頁
参照法条
民法1029条,民法1031条
論点4第1029条民法

相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合において,遺留分の侵害額の算定に当たり,遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することの可否

裁判要旨相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合には,遺言の趣旨等から相続債務については当該相続人にすべてを相続させる意思のないことが明らかであるなどの特段の事情のない限り,相続人間においては当該相続人が相続債務もすべて承継したと解され,遺留分の侵害額の算定に当たり,遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成21年3月24日 平成19(受)1548
登載
民集 第63巻3号427頁
参照法条
民法427条,民法899条,民法902条,民法908条,民法1029条,民法1031条
論点5第1030条民法

遺留分減殺の対象としての要件を満たす贈与に基づき目的物を占有した者の取得時効の援用と減殺請求による遺留分権利者への右目的物についての権利の帰属

裁判要旨遺留分減殺の対象としての要件を満たす贈与を受けた者が、右贈与に基づいて目的物の占有を取得し、民法一六二条〈所有権の取得時効〉所定の期間、平穏かつ公然にこれを継続し、取得時効を援用したとしても、右贈与に対する減殺請求による遺留分権利者への右目的物についての権利の帰属は妨げられない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成11年6月24日 平成8(オ)2292
登載
民集 第53巻5号918頁
参照法条
民法162条,民法1030条,民法1031条
論点6第1030条民法

民法九〇三条一項〈特別受益者の相続分〉の定める相続人に対する贈与と遺留分減殺の対象

裁判要旨民法九〇三条一項〈特別受益者の相続分〉の定める相続人に対する贈与は、右贈与が相続開始よりも相当以前にされたものであって、その後の時の経過に伴う社会経済事情や相続人など関係人の個人的事情の変化をも考慮するとき、減殺請求を認めることが右相続人に酷であるなどの特段の事情のない限り、同法一〇三〇条〈配偶者居住権の存続期間〉の定める要件を満たさないものであっても、遺留分減殺の対象となる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成10年3月24日 平成9(オ)2117
登載
民集 第52巻2号433頁
参照法条
民法903条1項,民法1030条,民法1031条,民法1044条
論点7第1031条民法

遺留分権利者の行使する減殺請求権の性質

裁判要旨遺留分権利者の行使する減殺請求権は形成権である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和44年1月28日 昭和42(オ)1465
登載
集民 第94号15頁
参照法条
民法1031条
論点8第1031条民法

遺留分権利者の減殺請求権の性質。

裁判要旨遺留分権利者の減殺請求権は形成権であると解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年7月14日 昭和40(オ)1084
登載
民集 第20巻6号1183頁
参照法条
民法1031条
論点9第1031条民法

遺言者の財産全部の包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利の性質

裁判要旨遺言者の財産全部の包括遺贈に対して遺留分権利者が減殺請求権を行使した場合に遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成8年1月26日 平成3(オ)1772
登載
民集 第50巻1号132頁
参照法条
民法898条,民法907条,民法964条,民法1031条
論点10第1031条民法

遺贈に対する遺留分減殺請求について価額による弁償が行われた場合と所得税法五九条一項一号の遺贈

裁判要旨法人に対する遺贈について、遺留分権利者による減殺の請求がされた場合であっても、これに対して民法一〇四一条一項の価額による弁償が行われたときは、右遺贈は、所得税法五九条一項一号の遺贈に当たる。
(補足意見及び反対意見がある。)
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成4年11月16日 平成3(行ツ)84
登載
集民 第166号613頁
参照法条
所得税法59条1項1号,民法1031条,民法1041条1項
論点11第1031条民法

1 相続分の指定が遺留分減殺請求により減殺された場合の効果
2 特別受益に当たる贈与についてされたいわゆる持戻し免除の意思表示が遺留分減殺請求により減殺された場合における具体的相続分の算定方法

裁判要旨1 遺留分減殺請求により相続分の指定が減殺された場合には,遺留分割合を超える相続分を指定された相続人の指定相続分が,その遺留分割合を超える部分の割合に応じて修正される。

2 特別受益に当たる贈与についてされた当該贈与に係る財産の価額を相続財産に算入することを要しない旨の被相続人の意思表示が遺留分減殺請求により減殺された場合,当該贈与に係る財産の価額は,上記意思表示が遺留分を侵害する限度で,遺留分権利者である相続人の相続分に加算され,当該贈与を受けた相続人の相続分から控除される。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成24年1月26日 平成23(許)25
登載
集民 第239号635頁
参照法条
(1,2につき)民法1031条 (1につき)民法902条 (2につき)民法903条
論点12第1031条民法

自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為と民法1031条に規定する遺贈又は贈与

裁判要旨自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は,民法1031条〈配偶者居住権の登記等〉に規定する遺贈又は贈与に当たるものではなく,これに準ずるものということもできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成14年11月5日 平成11(受)1136
登載
民集 第56巻8号2069頁
参照法条
民法1031条,商法675条1項
論点13第1031条民法

遺留分減殺請求権を債権者代位の目的とすることの可否

裁判要旨遺留分減殺請求権は,遺留分権利者が,これを第三者に譲渡するなど,権利行使の確定的意思を有することを外部に表明したと認められる特段の事情がある場合を除き,債権者代位の目的とすることができない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成13年11月22日 平成10(オ)989
登載
民集 第55巻6号1033頁
参照法条
民法423条1項,民法1031条
論点14第1031条民法

一 遺産分割協議の申入れに遺留分減殺の意思表示が含まれていると解すべき場合
二 遺留分減殺の意思表示が記載された内容証明郵便が留置期間の経過により差出人に還付された場合に意思表示の到達が認められた事例

裁判要旨一 被相続人の全財産が相続人の一部の者に遺贈された場合において、遺留分減殺請求権を有する相続人が、遺贈の効力を争うことなく、遺産分割協議の申入れをしたときは、特段の事情のない限り、その申入れには遺留分減殺の意思表示が含まれていると解すべきである。
二 遺留分減殺の意思表示が記載された内容証明郵便が留置期間の経過により差出人に還付された場合において、受取人が、不在配達通知書の記載その他の事情から、その内容が遺留分減殺の意思表示又は少なくともこれを含む遺産分割協議の申入れであることを十分に推知することができ、また、受取人に受領の意思があれば、郵便物の受取方法を指定することによって、さしたる労力、困難を伴うことなく右内容証明郵便を受領することができたなど判示の事情の下においては、右遺留分減殺の意思表示は、社会通念上、受取人の了知可能な状態に置かれ、遅くとも留置期間が満了した時点で受取人に到達したものと認められる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成10年6月11日 平成9(オ)685
登載
民集 第52巻4号1034頁
参照法条
民法97条,民法907条,民法1031条
論点15第1031条民法

遺留分減殺請求を受けるよりも前に遺贈の目的を譲渡した受遺者が遺留分権利者に対してすべき価額弁償の額の算定

裁判要旨遺留物減殺請求を受けるよりも前に遺贈の目的を譲渡した受遺者が遺留分権利者に対して価額弁償すべき額は、譲渡の価額がその当時において客観的に相当と認められるべきものであったときは、右価額を基準として算定すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成10年3月10日 平成8(オ)20
登載
民集 第52巻2号319頁
参照法条
民法1031条,民法1040条1項
論点16第1034条民法

一 真正の相続人でない第三者が表見相続人に対し特定財産に対する家督相続の効力を争うことの許否
二 第三者が被相続人と表見相続人との親子関係の不存在を主張できない事例

裁判要旨一 真正の相続人が家督相続の回復をしない限り、真正相続人以外の第三者は、個々の特定財産についても、表見家督相続人に対し、相続の無効を理由として、その承継取得の効力を争うことはできない。
二 表見相続人が被相続人の子であるものとしてなされた家督相続につき相続の無効を主張できない者は、被相続人の妻が表見相続人の母(親権者)としてなした限定承認および債務弁済のための相続財産の競売申立につき、被相続人夫婦と表見相続人とは親子関係がなく、代理権のない者のなした不適法な行為であることを理由として、その効力を争うことはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和32年9月19日 昭和27(オ)128
登載
民集 第11巻9号1574頁
参照法条
旧民法966条,旧民法1034条
論点17第1034条民法

相続人に対する遺贈と民法一〇三四条にいう目的の価額

裁判要旨相続人に対する遺贈が遺留分減殺の対象となる場合においては、右遺贈の目的の価額のうち受遺者の遺留分額を超える部分のみが、民法一〇三四条〈居住建物の費用の負担〉にいう目的の価額に当たる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成10年2月26日 平成9(オ)802
登載
民集 第52巻1号274頁
参照法条
民法1034条

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第1028条(配偶者居住権) 詳細ページ
(配偶者居住権)
第千二十八条被相続人の配偶者(以下この章において単に「配偶者」という。)は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の全部について無償で使用及び収益をする権利(以下この章において「配偶者居住権」という。)を取得する。ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合にあっては、この限りでない。
一遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき。
二配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき。
2居住建物が配偶者の財産に属することとなった場合であっても、他の者がその共有持分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しない。
3第九百三条第四項の規定は、配偶者居住権の遺贈について準用する。
民法 第1029条(審判による配偶者居住権の取得) 詳細ページ
(審判による配偶者居住権の取得)
第千二十九条遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、次に掲げる場合に限り、配偶者が配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。
一共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立しているとき。
二配偶者が家庭裁判所に対して配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出た場合において、居住建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特に必要があると認めるとき(前号に掲げる場合を除く。)。
民法 第1030条(配偶者居住権の存続期間) 詳細ページ
(配偶者居住権の存続期間)
第千三十条配偶者居住権の存続期間は、配偶者の終身の間とする。ただし、遺産の分割の協議若しくは遺言に別段の定めがあるとき、又は家庭裁判所が遺産の分割の審判において別段の定めをしたときは、その定めるところによる。
民法 第1031条(配偶者居住権の登記等) 詳細ページ
(配偶者居住権の登記等)
第千三十一条居住建物の所有者は、配偶者(配偶者居住権を取得した配偶者に限る。以下この節において同じ。)に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。
2第六百五条の規定は配偶者居住権について、第六百五条の四の規定は配偶者居住権の設定の登記を備えた場合について準用する。
民法 第1032条(配偶者による使用及び収益) 詳細ページ
(配偶者による使用及び収益)
第千三十二条配偶者は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使用及び収益をしなければならない。ただし、従前居住の用に供していなかった部分について、これを居住の用に供することを妨げない。
2配偶者居住権は、譲渡することができない。
3配偶者は、居住建物の所有者の承諾を得なければ、居住建物の改築若しくは増築をし、又は第三者に居住建物の使用若しくは収益をさせることができない。
4配偶者が第一項又は前項の規定に違反した場合において、居住建物の所有者が相当の期間を定めてその是正の催告をし、その期間内に是正がされないときは、居住建物の所有者は、当該配偶者に対する意思表示によって配偶者居住権を消滅させることができる。
民法 第1033条(居住建物の修繕等) 詳細ページ
(居住建物の修繕等)
第千三十三条配偶者は、居住建物の使用及び収益に必要な修繕をすることができる。
2居住建物の修繕が必要である場合において、配偶者が相当の期間内に必要な修繕をしないときは、居住建物の所有者は、その修繕をすることができる。
3居住建物が修繕を要するとき(第一項の規定により配偶者が自らその修繕をするときを除く。)、又は居住建物について権利を主張する者があるときは、配偶者は、居住建物の所有者に対し、遅滞なくその旨を通知しなければならない。ただし、居住建物の所有者が既にこれを知っているときは、この限りでない。
民法 第1034条(居住建物の費用の負担) 詳細ページ
(居住建物の費用の負担)
第千三十四条配偶者は、居住建物の通常の必要費を負担する。
2第五百八十三条第二項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。
民法 第1035条(居住建物の返還等) 詳細ページ
(居住建物の返還等)
第千三十五条配偶者は、配偶者居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければならない。ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場合は、居住建物の所有者は、配偶者居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還を求めることができない。
2第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居住建物の返還をする場合について準用する。
民法 第1036条(使用貸借及び賃貸借の規定の準用) 詳細ページ
(使用貸借及び賃貸借の規定の準用)
第千三十六条第五百九十七条第一項及び第三項、第六百条、第六百十三条並びに第六百十六条の二の規定は、配偶者居住権について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。