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売買/総則

総則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

売買契約がどのような合意で成立するか、予約や手付が絡む場合の扱い、契約費用の負担割合、そして売買以外の有償契約にも同じ規定が及ぶ範囲を定めています。実務担当者は、契約がいつ成立するか、手付による解除がいつまでできるかを押さえておく必要があります。

総則
項目内容
売買の成立財産権移転と代金支払の約束
予約完結権相手方の意思表示で効力発生
手付解除買主は放棄、売主は倍返し
契約費用双方が等しい割合で負担
準用範囲有償契約全般に準用
  • 手付による解除は、相手方が契約の履行に着手した後はできない
  • 手付解除の場合、催告解除に伴う損害賠償請求(545条4項)の規定は適用されない
  • 予約完結の意思表示に期間の定めがないときは、相当の期間を定めて確答を催告できる
  • 有償契約への準用は、その契約の性質上許されない場合は除かれる
1

総則

総則について、条文は何を定めているか。

第555条売買財産権移転と代金支払の合意で成立1項判例 23件
  • 売主が財産権を移転し、買主が代金を支払うと約束すれば売買が成立する
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第556条売買の一方の予約予約は相手方の意思表示で売買になる2項判例 20件
  • 相手方が売買を完結する意思を示した時から売買の効力が生じる
  • 期間の定めがなければ、予約者は相当の期間を定めて確答を催告できる
  • 期間内に確答がなければ予約は効力を失う
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第557条手付手付があるときは解除できる2項判例 20件
  • 買主は手付を放棄すれば契約を解除できる
  • 売主は手付の倍額を現実に提供すれば契約を解除できる
  • 相手方が契約の履行に着手した後は手付解除できない
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第558条売買契約に関する費用契約費用は双方で折半1項判例なし
  • 売買契約にかかる費用は当事者双方が等しい割合で負担する
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第559条有償契約への準用売買以外の有償契約にも準用1項判例 5件
  • 売買の規定は売買以外の有償契約にも準用される
  • 契約の性質上準用がふさわしくない場合は適用されない
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第555条民法

一筆の土地全部が売買されたとの認定が経験則に反するとされた事例

裁判要旨一筆の土地が現地においてA部分とB部分とに明確に区分され、A部分は甲に、B部分は乙にそれぞれ賃貸されたのちにおいて、甲が売買の目的物を右一筆の土地と表示して契約を締結したとしても、B部分を含める旨の明示的な合意がされている等特段の事情のない限り、右一筆の土地全部が売買の対象とされたものと認めることは、経験則に反する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和61年2月27日 昭和59(オ)675
登載
集民 第147号161頁
参照法条
民法第1編第4章第1節,民法555条,民訴法394条
論点2第555条民法

所有権留保売買の売主がその目的動産を処分する行為が右動産につき買主の設定した譲渡担保権の侵害にあたらないとされた事例

裁判要旨所有権留保売買の目的動産につき、買主から譲渡担保権の設定を受けた者が、売主に対し、買主の未払残代金を支払う旨申し入れ、その額の調査に要する期間右の動産の処分を猶予するよう要請し、売主がこれに応じるかのような態度を示していたときでも、売主が猶予する旨約したのでない限り、売主が右動産を他に処分しても右譲渡担保権の侵害にはあたらず、売主は、右譲渡担保権者に対しその担保権の喪失による損害を賠償する責を負わない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和58年3月18日 昭和56(オ)542
登載
集民 第138号293頁
参照法条
民法128条,民法134条,民法342条,民法555条,民法709条
論点3第555条民法

一 一筆の土地の一部分の売買契約においてその対象である土地部分が具体的に特定していないとされた事例
二 多数持分権者との間の売買契約に基づいて共有地の一部分の引渡を受けた者に対する少数持分権者からの返還請求ができないとされた事例

裁判要旨一 一筆の土地の一部分の売買契約において、売却部分の面積が六〇坪となるよう右土地の南端から八メートル余の地点で東西に線を引くと楠の根がかかることになり、また、その西側部分については、後日、東西の市道からの進入路を拡幅するために必要な部分を買主において提供することが予定されていたので、売買契約書上では約六〇坪と表示し、分筆・移転登記の際の正確な測量に基づいて売り渡すべき土地の範囲を確定することにしたときは、売買の対象である土地部分が具体的に特定しているとはいえない。
二 多数持分権者が、共有地の一部分についての売買契約を締結し、具体的な土地の範囲を確定しないまま、おおよその部分を買主に引き渡してこれを占有使用させているときは、右占有使用の承認が共有者の協議を経ないものであつても、少数持分権者は、当然には買主に対して右土地部分の返還を請求することができない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年6月17日 昭和56(オ)742
登載
集民 第136号111頁
参照法条
民法206条,民法249条,民法252条,民法555条
論点4第555条民法

農地の宅地化を目的とする二重の売買契約に基づき各所有権移転の仮登記を経由した後該農地が第二の買主によつて宅地化された場合と第一の買主の売買契約の効力

裁判要旨農地についてその宅地化を目的とする売買契約が二重に締結され、各買主が条件付所有権移転の仮登記を経由し、その間右農地が市街化区域に属することとなつた場合において、第二の買主が農地法所定の手続を了してその売買契約の効力を発生させたうえ、農地を宅地としたときは、特段の事情のない限り、売主と第一の買主間の売買契約は完全にその効力を生じ、第一の買主は第二の買主に対し仮登記に基づく本登記の承諾を求めることができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和53年9月7日 昭和52(オ)732
登載
集民 第125号19頁
参照法条
農地法5条,民法555条,不動産登記法2条,不動産登記法7条,不動産登記法105条
論点5第555条民法

仮換地につき売買契約が締結されたのち仮換地の指定の変更により右仮換地が従前地の一部についての仮換地となり右仮換地がそのまま換地となつた場合と買主の取得する土地

裁判要旨山林「a」の仮換地「A」について右仮換地自体に着目して売買契約が締結されたのち、仮換地の指定の変更により、山林「a」の一部である山林「a’」につき仮換地「A」と同一性のある仮換地「A’」が、山林「a」の残部である山林「b」につき仮換地「B」が、各指定され、次いで右仮換地がそのまま換地「A”」、換地「B’」と定められた場合には、買主は換地「A”」の所有権を取得するにすぎず、換地「B’」の所有権を取得するものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和51年8月30日 昭和49(オ)868
登載
民集 第30巻7号737頁
参照法条
民法555条,土地区画整理法99条,土地区画整理法104条
論点6第555条民法

動産の割賦払約款付売買契約において代金完済に至るまで所有権を留保した売主又は右売主から目的物を買い受けた者と第三者異議の訴

裁判要旨代金完済に至るまで目的物の所有権を売主に留保し買主に対する所有権の移転は代金完済を停止条件とする旨の合意がされている動産の割賦払約款付売買契約において、代金完済に至るまでの間に買主の債権者が目的物に対し強制執行したときは、売主又は売主から目的物を買い受けた第三者は、所有権を主張し、第三者異議の訴によつて右執行を排除することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年7月18日 昭和49(オ)157
登載
民集 第28巻5号743頁
参照法条
民法555条,民訴法549条1項
論点7第555条民法

転用目的の農地売買の売主と農業委員会が農地法第五条の許可の判断資料として求めた隣接農地所有者の承諾を取得すべき義務

裁判要旨転用目的の農地の売主は、特別の事情がないかぎり、買主に対し、農業委員会が農地法五条の許可の判断資料として事実上提出を求めた隣接農地所有者の承諾を取得すべき義務を負うものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和49年12月17日 昭和48(オ)651
登載
集民 第113号529頁
参照法条
民法555条,農地法5条
論点8第555条民法

農地法五条の許可申請が手続上の不備により受理されなかつた場合と売主の農地売買契約による許可申請義務

裁判要旨農地の売主が、いつたん買主と協力して右農地売買につき農地法五条の許可申請をしても、右申請が手続上の不備で受理を拒まれたときは、右許可申請をしたことによつて、売主の買主に対する売買契約上の許可申請義務を果したとはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年10月12日 昭和48(オ)394
登載
集民 第110号299頁
参照法条
民法555条,農地法5条
論点9第555条民法

伐採を目的とする山林立木の売買契約における売主の義務

裁判要旨伐採を目的とする山林立木の売買契約においては、立木の引渡をもつて売主の義務の履行が完了するものではなく、売主は、立木の伐採、造材、搬出に必要な相当の期間、買主をして当該山林敷地を使用させる義務を負うものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年5月30日 昭和45(オ)76
登載
民集 第26巻4号919頁
参照法条
民法555条
論点10第555条民法

賃借地上にある建物の売主と敷地賃借権譲渡の承諾取得義務

裁判要旨賃借地上にある建物の売買契約が締結された場合においては、特別の事情のないかぎり、売主は、買主に対し、その建物の敷地の賃借権をも譲渡したものであつて、それに伴い、その賃借権譲渡につき賃貸人の承諾を得る義務を負うものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年3月9日 昭和45(オ)803
登載
民集 第26巻2号213頁
参照法条
民法87条,民法555条,民法601条,民法612条
論点11第555条民法

立木の伐採搬出期間経過後は立木売買契約は解除となり残存立木は売主の所有に帰する旨の約定の趣旨

裁判要旨本件「伐採搬出期間内に伐採搬出が終わらないときは売買契約は自動的に解除となり生立する立木および伐採木は売主の所有に帰属する」との約定は、残存立木および伐採木が売主の所有となる旨を定めたにとどまり、全く伐採がなされなかつた場合でも、契約を遡及的に消滅させる趣旨ではないと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和47年12月22日 昭和45(オ)998
登載
集民 第107号441頁
参照法条
民法545条,民法555条
論点12第555条民法

所有権留保特約つきで売り渡された建設機械の転買人に所有権調査義務懈怠による不法行為の成立を認めた事例

裁判要旨(省略)
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年12月12日 昭和47(オ)253
登載
集民 第107号329頁
参照法条
民法555条,民法709条
論点13第555条民法

土地の売買契約において買主が負つた公租公課の負担義務と付随義務

裁判要旨土地の売買契約において、買主が代金を五年間にわたつて分割支払い、その完済後売主が所有権移転登記をなし、その支払期間中の公租公課を買主が負担する旨約された場合には、右買主の公租公課負担義務は付随義務とはいえず、売主はこの義務不履行を理由に契約を解除することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年11月28日 昭和46(オ)1158
登載
集民 第107号265頁
参照法条
民法415条,民法541条,民法555条
論点14第555条民法

硫黄鉱石売買契約の買主に引取義務が認められた事例

裁判要旨硫黄鉱区の採掘権を有する甲が鉱石を採掘して乙に売り渡す硫黄鉱石売買契約において、甲は、乙に対し、右契約の存続期間を通じて採掘する鉱石の全量を売り渡す約定があつたなど判示の事情がある場合には、信義則上、乙には、甲が右期間内に採掘した鉱石を引き取る義務があると解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和46年12月16日 昭和40(オ)548
登載
民集 第25巻9号1472頁
参照法条
民法1条,民法413条,民法555条
論点15第555条民法

一、仮換地につき買受部分を特定してなされた売買契約と売主としての登記を移転すべき義務
二、売主の担保責任を加重する特約の効力

裁判要旨一、土地の売買契約が仮換地につきその一部分を特定してなされたものであるときは、売主の買主に対する売買契約上の登記を移転すべき義務の履行の方法としては、売主は、買主に対し、仮換地全体に対する売買契約の目的とされた土地の地積に応じ、従前地について持分権の移転登記手続をなす義務を負い、買主が売主に対し仮換地指定変更申請に協力しないからといつて右義務の履行を拒むことができるものではない。
二、民法の定める売主の担保責任は強行規定と解すべきではなく、右担保責任を加重する特約は有効である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和45年4月10日 昭和43(オ)1071
登載
集民 第99号21頁
参照法条
土地区画整理法99条,民法249条,民法555条,民法3編2章3節2款
論点16第555条民法

一、仮換地上の建物の競落と法定地上権
二、仮換地の一部分につき売買契約を締結した場合と仮換地の使用収益権
三、従前の土地の共有者の一人の所有する仮換地上建物が競落された場合に法定地上権の成立が認められた事例
四、仮換地上の建物の競落により法定地上権が成立した場合において土地区画整理事業施行者から使用収益部分の指定を受けない間における競落人の建物所有による敷地の占有と不法占有の成否

裁判要旨一、従前の土地の所有者の所有する仮換地上の建物が抵当権の実行により競落されたときは、従前の土地について法定地上権が成立し、競落人は、右法定地上権に基づいて仮換地の使用収益が許されるものと解するのが相当である。
二、土地の売買契約が仮換地につきその一部分を特定して締結され従前の土地そのものにつき買受部分を特定してされたものでないときは、特段の事情のないかぎり、仮換地全体の地積に対する当該特定部分の地積の比率に応じた従前の土地の共有持分について売買契約が締結され、買主と売主とは従前の土地の共有者となるとともに、仮換地上に準共有関係として従前の土地の持分の割合に応じた使用収益権を取得するものと解するのが相当である。
三、前項の場合において、売主と買主との協議により、仮換地上の買受部分を買主の所有とする旨の合意が成立していたときは、買主が買受土地上に建築所有する建物につき設定された抵当権の実行により、右建物の競落人のため従前の土地について法定地上権が成立し、競落人は右法定地上権に基づいて仮換地上の建物敷地を占有しうべき権原を取得するものと解するのが相当である。
四、仮換地上の建物が競落されたことにより従前の土地に法定地上権が成立したときは、右法定地上権について土地区画整理事業施行者から仮換地上に使用収益すべき部分の指定を受けない間においても、競落人の建物所有による敷地の占有は、抵当権設定者たる仮換地使用収益権者との関係では不法占有とならない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和44年11月4日 昭和41(オ)529
登載
民集 第23巻11号1968頁
参照法条
民法388条,民法249条,民法555条,土地区画整理法99条,土地区画整理法85条,土地区画整理法98条
論点17第555条民法

仮換地の特定の一部分につき売買契約を締結した場合の右契約の解釈

裁判要旨仮換地の特定の一部分につき売買契約を締結したが、その部分が従前の土地のどの部分に対応するかについて合意がなく、かつ、これを確定することができないときは、仮換地全体の面積に対する当該部分の面積の比率に応じた従前の土地の共有持分につき売買契約が締結され、その持分について処分の効果が生ずるとともに、従前の土地についての持分に基づいて仮換地の当該特定部分を使用収益する権能を認める合意があつたものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年9月24日 昭和43(オ)381
登載
民集 第22巻9号1959頁
参照法条
特別都市計画法(昭和21年法律第19号)14条,土地区画整理法99条,民法555条
論点18第555条民法

債権譲渡の通知に審理不尽の違法が存するとされた事例

裁判要旨原審認定の事実関係のもとにおいては、甲四号証(債権譲渡通知書)の記載のみならず、右通知のなされるにいたつた経緯、とくに右通知を必要とするにいたつた基礎となる請求権の発生その他の法律関係の発生の経過等についても審理探究し、その他の証拠資料をも綜合して判定すべきであるのに、右の点について審理判断することなく、本訴請求権の譲渡通知はなされていないと認定したのは、違法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年7月21日 昭和39(オ)287
登載
集民 第84号137頁
参照法条
民法117条,民法467条,民法555条
論点19第555条民法

特定物の売買後売主が物件の所有権を取得したときと買主への所有権移転の時期・方法。

裁判要旨売主が第三者所有の特定物を売り渡した後右物件の所有権を取得した場合には、買主への所有権移転の時期・方法について特段の約定がないかぎり、右物件の所有権は、なんらの意思表示がなくても、売主の所有権取得と同時に買主に移転する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年11月19日 昭和40(オ)614
登載
民集 第19巻7号2003頁
参照法条
民法176条,民法555条,民法560条
論点20第555条民法

譲渡担保契約に伴う代物弁済の約定部分を無効と解すべき場合でも譲渡担保契約全体が無効となるとは限らないとされた事例。

裁判要旨譲渡担保契約において、期限に債務の弁済がないときは担保物件を債務の代物弁済に供する旨の約定を含む場合、被担保債権額に比し担保物件の価額が著しく高額であつて、債務者の経済的困窮に乗じて右の約定をなしたものとして右約定部分を公序良俗に反し無効と解すべきときでも、必ずしも譲渡担保契約全部が無効となるとは限らない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年1月18日 昭和36(オ)1162
登載
民集 第17巻1号25頁
参照法条
民法90条,民法92条,民法555条
論点21第555条民法

国が当事者となり、売買等の契約を競争入札の方法によつて締結する場合における契約の成立時期。

裁判要旨国が当事者となり売買等の契約を競争入札の方法によつて締結する場合に、落札者があつたときは、国および落札者は、互に相手方に対し契約を結ぶ義務を負うにいたるが、この段階では予約が成立するにとどまり、本契約は、契約書の作成によりはじめて成立すると解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和35年5月24日 昭和28(オ)515
登載
民集 第14巻7号1154頁
参照法条
民法555条,民法521条,民法526条,会計法29条,予算決算及び会計令68条,予算決算及び会計令83条
論点22第555条民法

売主から委託を受けてマンションの専有部分の販売に関する一切の事務を行っていた宅地建物取引業者に専有部分内に設置された防火戸の操作方法等につき買主に対して説明すべき信義則上の義務があるとされた事例

裁判要旨防火設備の一つとして重要な役割を果たし得る防火戸が室内に設置されたマンションの専有部分の販売に際し,防火戸の電源スイッチが一見してそれとは分かりにくい場所に設置され,それが切られた状態で専有部分の引渡しがされた場合において,宅地建物取引業者が,購入希望者に対する勧誘,説明等から引渡しに至るまで販売に関する一切の事務について売主から委託を受け,売主と一体となって同事務を行っていたこと,買主は,上記業者を信頼して売買契約を締結し,上記業者から専有部分の引渡しを受けたことなど判示の事情においては,上記業者には,買主に対し,防火戸の電源スイッチの位置,操作方法等について説明すべき信義則上の義務がある。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成17年9月16日 平成16(受)1847
登載
集民 第217号1007頁
参照法条
民法1条2項,民法555条,民法643条,民法709条
論点23第555条民法

土地の売買契約の買主が売主に対し債務の履行を求めるための訴訟の提起等に係る弁護士報酬を債務不履行に基づく損害賠償として請求することの可否

裁判要旨土地の売買契約の買主は,当該売買契約において売主が負う土地の引渡しや所有権移転登記手続をすべき債務の履行を求めるための訴訟の提起・追行又は保全命令若しくは強制執行の申立てに関する事務を弁護士に委任した場合であっても,売主に対し,これらの事務に係る弁護士報酬を債務不履行に基づく損害賠償として請求することはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和3年1月22日 令和1(受)861
登載
集民 第265号95頁
参照法条
民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)415条,民法416条1項,民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)416条2項,民法555条,民法560条
論点24第556条民法

土地の売買予約の成立後当事者双方が予想せずその責に帰することのできない事情により価額が高騰したのちにされた予約完結権の行使が信義則に反しないとされた事例

裁判要旨甲市が貸ビル業者である乙所有の丙土地を道路用地として買収するにあたり、その代替地として丁土地を乙に売り渡し、あわせて甲と乙との間で、これに隣接する戊土地につき、丙土地上のビルを撤去し丁土地上にaビルを建築するまでの間、旧ビルの入居者を収容するための仮事務所として使用する目的で賃貸借契約を締結するとともに、期間の定めのない売買予約を締結したが、その後、乙において丁土地上にaビルを建築する工事に着手しないまま数年間が推移するうち、戊土地が新幹線の用地として国鉄に買収されるという、当事者双方の責に帰することができず、しかもその予想を超えた事態を生じ、戊土地の時価が予約締結時に定められた代金額の六倍弱になつたという事情のもとで、乙が国鉄のための土地収用法による収用裁決前に右売買予約の完結権を行使して本契約を成立させ、乙が収用裁決による損失補償金を取得することになつたとしても、右売買予約が戊土地の所在位置からして甲においてこれを所有していても利用価値が低下することが予想されたため、乙に買い取つてもらうのを最良の策として、甲から乙に買取方を要望した結果成立したものであること、甲と乙とは、戊土地が新幹線の用地となることが公表される直前に、いつたん期間満了となつていた戊土地の賃貸借契約を重ねて締結したが、その際、売買予約の内容に変更を加え、又は予約を失効させるなどの措置を講ずることがなかつたこと等、原判示の事情のもとにおいては、他に特段の事情のない限り、乙のした右予約完結権の行使が信義則に反して許されないと解することはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和56年6月16日 昭和54(オ)332
登載
集民 第133号75頁
参照法条
民法1条2項,民法556条
論点25第556条民法

一、後順位仮登記担保権者の先順位仮登記担保権者に対する債務者のためにする弁済と法定代位
二、先順位仮登記担保権者に対する代位弁済により先順位仮登記担保権者の有する抵当権及び仮登記担保権を取得した後順位仮登記担保権者の右抵当権設定登記及び仮登記抹消登記手続請求の可否

裁判要旨一、同一不動産を目的とする後順位仮登記担保権者は、債務者のために先順位仮登記担保権者の被担保債権を弁済するにつき民法五〇〇条にいう「正当ノ利益」を有する。
二、先順位仮登記担保権者に対する代位弁済により先順位仮登記担保権者の有する抵当権及び仮登記担保権を取得した後順位仮登記担保権者は、自己の債権につき債務者に履行遅滞があつたことにより代物弁済予約完結の意思表示をし、又は停止条件が成就したときは、先順位仮登記担保権者に対し、右抵当権設定登記及び仮登記の抹消登記手続を請求することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和51年3月19日 昭和50(オ)1125
登載
集民 第117号223頁
参照法条
民法369条,民法482条,民法500条,民法501条,民法556条,不動産登記法2条,不動産登記法7条2項
論点26第556条民法

仮登記担保の目的不動産につき後順位権利者がある場合と被担保債権以外の債権を自働債権とする清算金支払債務との相殺の許否

裁判要旨仮登記担保権者は、目的不動産につき後順位権利者があるときは、債務者に対する被担保債権以外の金銭債権をもつて自己の負担する清算金支払債務と相殺することができない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年9月9日 昭和45(オ)1156
登載
民集 第29巻8号1249頁
参照法条
民法369条,民法482条,民法505条,民法556条,不動産登記法2条,不動産登記法7条2項,不動産登記法105条,不動産登記法146条
論点27第556条民法

所有権移転予約形式の仮登記担保関係における予約完結権の行使と目的不動産の所有権の移転

裁判要旨所有権移転予約形式の仮登記担保権を有する債権者が債務者の履行遅滞を理由として予約完結権を行使した場合でも、債権者において清算金を支払う必要があり債務者においてその支払があるまで目的不動産についての本登記手続義務の履行を拒みうるときは、目的不動産の所有権は、右予約完結権の行使により直ちに債権者に移転するものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和50年7月17日 昭和45(オ)310
登載
民集 第29巻6号1080頁
参照法条
民法176条,民法482条,民法556条,不動産登記法2条,不動産登記法7条2項,不動産登記法105条1項
論点28第556条民法

いわゆる仮登記担保契約と民法九〇条

裁判要旨いわゆる仮登記担保契約は、被担保債権額と目的不動産の価額との間に著しい較差がある場合であつても、特段の事情のないかぎり、暴利行為として公序良俗に反するものということはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和50年4月10日 昭和48(オ)889
登載
集民 第114号497頁
参照法条
民法90条,民法482条,民法556条
論点29第556条民法

一、いわゆる仮登記担保者と仮登記に遅れて目的不動産を占有する第三者に対する右不動産の換価処分における損害賠償請求
二、目的不動産の換価処分前に被担保債権について弁済の提供を受けその受領を拒絶したいわゆる仮登記担保権者と仮登記に遅れて右不動産を賃借し占有する第三者に対する明渡請求

裁判要旨一、いわゆる仮登記担保権者は、目的不動産の換価処分前においては、自己が右不動産を使用収益することができる旨の約定がある等特段の事情のないかぎり、仮登記に遅れて右不動産を賃借し占有する第三者に対し、賃料相当の損害金の賠償を請求することができない。
二、いわゆる仮登記担保権者が、目的不動産の換価処分前に、被担保債権について適法な弁済の提供を受けその受領を拒絶しながら、換価手続の一環として、仮登記に遅れて右不動産を賃借し占有する第三者に対しその明渡を請求することは、許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年2月25日 昭和46(オ)653
登載
民集 第29巻2号112頁
参照法条
民法369条,民法413条,民法482条,民法492条,民法556条,民法709条,不動産登記法2条2号,不動産登記法7条2項
論点30第556条民法

仮登記担保権の実行により目的物の所有権を喪失した競落人と民法五六七条の類推適用

裁判要旨第三者の売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記が存在する建物の競落人は、後日右売買予約の完結により仮登記の本登記がなされ、目的物件の所有権を喪失した場合には、民法五六八条〈競売における担保責任等〉、五六七条〈目的物の滅失等についての危険の移転〉の類推適用により当該建物の売買(競落)を解除することができるものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年10月14日 昭和47(オ)746
登載
集民 第116号293頁
参照法条
民法556条,民法567条,民法568条,不動産登記法2条,不動産登記法7条2項
論点31第556条民法

一、金銭債権担保のため不動産について代物弁済予約又は売買予約等の形式をとる契約が締結され所有権移転請求権保全等の仮登記がされた場合における右契約の性質及び内容
二、いわゆる仮登記担保権者が清算義務を負う相手方
三、いわゆる仮登記担保権と競売手続との関係
四、いわゆる仮登記担保権の目的不動産に対し競売手続が開始されている場合における仮登記担保権者の仮登記の本登記手続又はその承諾請求の許否

裁判要旨一、債権者が、金銭債権の満足を確保するために、債務者との間にその所有の不動産につき、代物弁済の予約、停止条件付代物弁済契約又は売買予約により、債務の不履行があつたときは債権者において右不動産の所有権を取得して自己の債権の満足をはかることができる旨を約し、かつ、停止条件付所有権移転又は所有権移転請求権保全の仮登記をしたときは、その権利(いわゆる仮登記担保権)の内容は、当事者が別段の意思を表示し、かつ、それが諸般の事情に照らして合理的と認められる特別の場合を除いては、債務者に履行遅滞があつた場合に権利者が予約完結の意思を表示し、又は停止条件が成就したときは、権利者において目的不動産を処分する権能を取得し、これに基づいて、当該不動産を適正に評価された価額で確定的に自己の所有に帰せしめること又は相当の価格で第三者に売却等をすることによつて、これを換価処分し、その評価額又は売却代金等から自己の債権の弁済を得ることにあり、右評価額又は売却代金等の額が権利者の債権額を超えるときは、権利者は、右超過額を清算金として債務者に交付すべきものであると解するのが粗当である。
二、いわゆる仮登記担保権者が目的不動産の換価金につき清算義務を負うのは、債務者又は仮登記後に目的不動産の所有権を取得してその登記を経由した第三者に対してのみであつて、仮登記後に目的不動産を差し押えた債権者、これにつき抵当権の設定を受けた第三者等に対しては、仮登記担保権者は、直接の清算義務を負わない。
三、いわゆる仮登記担保権者は、民訴法六四八条四号又は競売法二七条四項四号に基づき、当該権利が仮登記担保権であること及び被担保債権とその金額を明らかにして競売裁判所に届け出る方法により、目的不動産の競売手続に参加して配当を受けることができる。
四、いわゆる仮登記担保権者がその権利の実行として訴訟により仮登記の本登記手続又はその承諾を請求する前に既に第三者の申立により目的不動産につき競売手続が開始されている場合には、右の請求をすることは、原則として許されない。
(二につき補足意見がある。)
裁判
最高裁判所大法廷 昭和49年10月23日 昭和46(オ)503
登載
民集 第28巻7号1473頁
参照法条
民法369条,民法482条,民法556条,不動産登記法2条,不動産登記法7条2項,不動産登記法105条,不動産登記法146条,民訴法648条,競売法27条
論点32第556条民法

売買一方の予約における予約完結権の行使と代金の提供の要否

裁判要旨売買一方の予約において予約完結権を行使するには、代金を提供する必要はないと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和46年5月25日 昭和45(オ)1229
登載
集民 第103号55頁
参照法条
民法556条
論点33第556条民法

売買予約形式の債権担保契約における債権者の清算義務と目的不動産の第三取得者

裁判要旨貸金債権担保のため債務者所有の不動産につき売買予約形式の契約を締結し、これを原因とする所有権移転請求権保全の仮登記を経由した債権者が、予約完結権を行使したうえ、担保目的実現の手段として本登記をするため、登記上利害関係を有する第三者に対してその承諾を求める場合において、第三者が債務者から目的不動産を譲り受けた者であるときは、債権者は、目的不動産の適正な評価額のうち自己の債権額を超過する部分に相当する金銭を右第三者に支払うことを要し、第三者は、右金銭の支払と引換えにのみ承諾義務の履行をなすべき旨を主張することができるものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和45年7月16日 昭和42(オ)1200
登載
民集 第24巻7号1031頁
参照法条
民法556条,不動産登記法7条,不動産登記法105条,不動産登記法146条
論点34第556条民法

一、債権担保のために締結された売買予約の解釈
二、売買予約の形式をとる債権担保契約につき仮登記を経由した債権者から本登記をするについての承諮を訴求された後順位利害関係人の地位

裁判要旨一、貸金債権担保のため、不動産につき売買予約の形式をとる契約が締結された場合には、右契約は、代物弁済の形式をとる債権担保のための契約がその実質において担保権と同視されるべきものであるのと同様に、債務者が弁済期に債務の弁済をしないとき、目的不動産の所有権を移転させる方式によつて債権の優先弁済を受けることを目的とするものであつて、債権者において、予め定められた目的不動産の適正な評価額に相当する売買代金額、または該不動産を適正な時価によつて評価した価額から、債権額を差し引いた残額を、清算金として、債務者に支払うことを要する趣旨の債権担保契約と解するのが相当である。
二、前項の内容を有する債権担保契約につき所有権移転請求権保全の仮登記を経由した債権者が、担保目的実現の手段として目的不動産につき本登記をするため、登記上利害関係を有する第三者に対し、その承諾を求める訴を提起した場合において、第三者が抵当権者その他自己の債権につき目的不動産から優先弁済を受けうる地位を取得した者であるときは、右第三者は、該訴訟の事実審の口頭弁論終結時における評価による目的不動産の価額から債権者の有する債権額を差し引いた残額につき、債務者に優先して、自己の有する債権について弁済を受けうる地位にあるものであつて、その支払と引換えにのみ本登記の承諾義務を履行すべきことを主張しうるものと解すべく、仮差押債権者も、右の第三者に準じて、その受けるべき金額の供託と引換えに右承諾義務を履行すべきことを主張しうるものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和45年3月26日 昭和42(オ)557
登載
民集 第24巻3号209頁
参照法条
民法556条,不動産登記法7条,不動産登記法105条,不動産登記法146条,民訴法751条
論点35第556条民法

一、代物弁済の予約につき請求権保全の仮登記が経由されている不動産の所有権が第三者に移転したときと予約完結権行使の相手方
二、債権担保のため同一不動産に代物弁済の予約とともに設定された抵当権が転抵当に供されている場合と予約完結権行使の許否

裁判要旨一、不動産に関する代物弁済の予約につき請求権保全の仮登記が経由されている場合においては、該不動産の所有権が第三者に移転したときであつても、代物弁済予約権者は、予約の相手方に対して予約完結の意思表示をすべきである。
二、貸金債権担保のため同一不動産につき代物弁済の予約とともに抵当権の設定があり、その抵当権が転抵当に供されている場合において、転抵当権の被担保債権額が原抵当権の被担保債権額以上であるときは、右代物弁済の予約が清算を要しないものでないかぎり、代物弁済予約権者は、予約完結権を行使することができない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年10月16日 昭和43(オ)489
登載
民集 第23巻10号1759頁
参照法条
民法482条,民法556条1項,民法369条,民法375条1項,不動産登記法2条2号,不動産登記法7条2項,不動産登記法105条1項
論点36第556条民法

代物弁済の予約成立の要件

裁判要旨代物弁済の予約が成立するためには、代物弁済によつて消滅すべき債権の数額が当初より一定していることを要しないが、少くとも一定しうべき基礎が定められていることを要する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和41年12月6日 昭和39(オ)255
登載
集民 第85号531頁
参照法条
民法482条,民法556条
論点37第556条民法

債権担保の機能を営む代物弁済の予約において一部弁済があつた場合と予約完結権の行使

裁判要旨債権担保の機能を営む代物弁済の予約において、一部弁済があつた場合でも、反対の特約もしくは権利の濫用と認められるような特段の事情がないかぎり、予約完結権の行使を妨げない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年12月17日 昭和39(オ)254
登載
集民 第81号589頁
参照法条
民法482条,民法556条
論点38第556条民法

民法第五五六条第二項〈売買の一方の予約〉の催告の意義。

裁判要旨民法第五五六条第二項〈売買の一方の予約〉の催告とは、予約者が相手方に対して相当期間を定め、その期間内に売買の予約完結権を行使するや否やの確答を求める意思通知である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和39年6月9日 昭和37(オ)636
登載
集民 第74号35頁
参照法条
民法556条2項
論点39第556条民法

民法第九四条第二項〈虚偽表示〉にいう善意の有無を定める基準となる時期。

裁判要旨通謀虚偽の売買契約における買主が当該契約の目的物について第三者と売買予約を締結した場合において、その目的物の物件取得の法律関係につき、予約権利指が民法第九四条第二項にいう善意であるかどうかは、その売買予約成立の時ではなく、当該予約完結権の行使により売買契約が成立する時を基準として定めるべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年6月7日 昭和35(オ)15
登載
民集 第17巻5号728頁
参照法条
民法94条,民法556条
論点40第556条民法

債権担保のための建物の売買予約を原因とする所有権移転請求権保全の仮登記がなされた後の金員の授受と右仮登記の効力

裁判要旨金銭消費貸借に基づく債権担保の目的のために、債務者所有の建物につき、売買予約を原因とする所有権移転請求権保全の仮登記がなされた後に金銭が授受されたとしても右仮登記は有効である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和37年3月13日 昭和35(オ)94
登載
集民 第59号143頁
参照法条
民法556条,民法587条,不動産登記法2条
論点41第556条民法

売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記のされた不動産の第三取得者と予約完結権の消滅時効の援用

裁判要旨売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記のされた不動産につき所有権移転登記を経由した第三取得者は、予約完結権の消滅時効を援用することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成4年3月19日 平成2(オ)742
登載
民集 第46巻3号222頁
参照法条
民法145条,民法556条
論点42第556条民法

売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記に後れる抵当権者と予約完結権の消滅時効の援用

裁判要旨売買予約に基づく所有権移転請求権保全の仮登記の経由された不動産につき抵当権の設定を受け、その登記を経由した者は、予約完結権の消滅時効を援用することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成2年6月5日 昭和63(オ)357
登載
民集 第44巻4号599頁
参照法条
民法145条,民法369条,民法556条
論点43第556条民法

指名債権譲渡の予約についての確定日付のある証書による債務者に対する通知又は債務者の承諾をもって予約の完結による債権譲渡の効力を第三者に対抗することの可否

裁判要旨指名債権譲渡の予約についてされた確定日付のある証書による債務者に対する通知又は債務者の承諾をもって,当該予約の完結による債権譲渡の効力を第三者に対抗することはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成13年11月27日 平成10(オ)331
登載
民集 第55巻6号1090頁
参照法条
民法467条2項,民法556条1項
論点44第557条民法

民法五五七条一項〈手付〉にいわゆる「契約の履行に着手」したものと認められた事例

裁判要旨農地の買主が約定の履行期後売主に対してしばしば履行を催告し、その間農地法三条所定の許可がされて所有権移転登記手続をする運びになればいつでも残代金の支払をすることができる状態にあつたときは、現実に残代金を提供しなくても、民法五五七条一項〈手付〉にいわゆる「契約の履行に着手」したものと認めるのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年6月17日 昭和55(オ)469
登載
集民 第136号99頁
参照法条
民法557条1項
論点45第557条民法

違約手附金流しの意思表示と契約解除の要否並びに効果

裁判要旨違約手附金の約定が契約関係を清算する趣旨でされた場合においては、手附金受領者は相手方の違約を理由にあらかじめ契約解除の手続を経ることなく手附金流しとしてこれを確定的に自己に帰属させることができるとともに特段の事情のない限り、右告知によつて契約関係も当然に終了する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年9月6日 昭和53(オ)1075
登載
集民 第127号375頁
参照法条
民法420条,民法541条,民法557条
論点46第557条民法

農地の売買につき民法五五七条にいう履行の着手があつたとされた事例

裁判要旨農地法五条の知事の許可を要する農地の売買契約で解約手附が授受された場合において、買主が残代金全額を支払いのため売主に提供したときは、それが知事の許可を受ける前であつても、民法五五七条一項〈手付〉にいう「契約ノ履行ニ著手」したときにあたる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和52年4月4日 昭和51(オ)1287
登載
集民 第120号401頁
参照法条
民法557条1項,農地法5条
論点47第557条民法

民法五五七条〈手付〉にいわゆる「契約ノ履行ニ著手」したものと認められた事例

裁判要旨借家人の居住する建物及びその敷地の売買で、売主が借家人を立ち退かせたうえで土地建物を買主に引き渡す約定である場合、売主が売買直後ごろ一、二度借家人に立退きを要求しただけでその後は借家人を立ち退かせる努力をせずに放置し、他方、買主は、その間しばしば売買の仲介人に対し借家人を立ち退かせて土地建物を引き渡すよう売主に催告されたい旨を依頼し、更にその後売買代金を携えて売主方に赴き、売主に対しこれを受け取るよう求めた場合には、買主に民法五五七条にいわゆる「契約ノ履行ニ著手」があつたものと認めるのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和51年12月20日 昭和51(オ)811
登載
集民 第119号355頁
参照法条
民法557条
論点48第557条民法

一、民法五五七条一項〈手付〉にいう契約の履行の着手と履行期の約定
二、右規定にいう契約の履行の着手にあたるとされた事例

裁判要旨一、契約に履行期の約定がある場合であつても、当事者がその履行期前には契約の履行に着手しない旨の合意をしている等特別の事情のないかぎり、その履行期前に民法五五七条一項にいう契約の履行に着手することができないものではない。
二、土地の買主がその売買代金の支払のため銀行支払保証小切手を提供した場合は、右規定にいう契約の履行に着手した場合にあたるというべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和44年5月30日 昭和43(オ)3
登載
集民 第95号453頁
参照法条
民法557条1項
論点49第557条民法

売買契約合意解除にあたり買主が手附を放棄したものと認められた事例

裁判要旨売買契約がなされたが、買主において代金の調達ができず再三代金支払期日の延期をえた等原判示のような事情のもとに合意解除がなされたときは、買主は手附を放棄したものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和44年2月21日 昭和43(オ)1126
登載
集民 第94号377頁
参照法条
民法557条
論点50第557条民法

農地の売買に関し民法第五五七条にいう「契約ノ履行ニ著手」したものと認められた事例

裁判要旨農地法第五条の知事の許可を要する農地の売買契約で解約手附が授受された場合において、売主および買主が連署のうえ同条による許可申請書を知事あてに提出したときは、特約その他特別の事情のないかぎり、売主および買主は、民法第五五七条第一項〈手付〉にいう「契約ノ履行ニ著手」したものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年6月21日 昭和42(オ)1415
登載
民集 第22巻6号1311頁
参照法条
民法557条,農地法5条
論点51第557条民法

民法第五五七条第一項〈手付〉にいう履行の着手と履行期の約定

裁判要旨履行期の約定がある場合であつても、当事者が債務の履行期前には履行に着手しない旨合意している等格別の事情のないかぎり、右履行期前に民法第五五七条第一項にいう履行に着手することができないものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年1月21日 昭和39(オ)694
登載
民集 第20巻1号65頁
参照法条
民法557条1項
論点52第557条民法

解約手附の授受された売買契約の履行に着手した当事者からの解除の許否

裁判要旨一 解約手附の授受された売買契約において、当事者の一方は、自ら履行に着手した場合でも、相手方が履行に着手するまでは、民法第五五七条第一項〈手付〉に定める解除権を行使することができるものと解するのを相当とする。

二 (反対意見がある)。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年12月21日 昭和37(オ)1041
登載
集民 第81号683頁
参照法条
民法557条1項
論点53第557条民法

一 特定物の売買における所有権移転時期
二 履行の著手があつたと認められた事例

裁判要旨一 特定物の売買契約にあつて、所有権は契約と同時に移転せず、代金完済と同時に移転すると解しなければならないことはない。
二 建物の買主が終始明渡の要求をなし残代金は即時でも支払いうる状態にあつたこと、および右明渡請求の訴が提起されていたことから、買主においてすでに履行の著手があつたと認めたのは相当である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年12月14日 昭和39(オ)597
登載
集民 第81号427頁
参照法条
民法176条,民法557条
論点54第557条民法

一 民法第五五七条第一項〈手付〉にいう「契約ノ履行ニ著手」した場合にあたるとされた事例。
二 解約手附の授受された売買契約の履行に着手した当事者からの解除の許否。

裁判要旨一 解約手附の授受された第三者所有の不動産の売買契約において、売主が、右不動産を買主に譲渡する前提として、当該不動産につき所有権を取得し、かつ、自己名義の所有権取得登記を得た場合には、民法五五七条第一項〈手付〉にいう「契約ノ履行ニ著手」したときにあたるものと解するのを相当する。
二 解約手附の授受された売買契約において、当事者の一方は、自ら履行に着手した場合でも、相手方が履行に着手するまでは、民法第五五七条第一項に定める解除権を行使することができるものと解するのを相当とする。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和40年11月24日 昭和37(オ)760
登載
民集 第19巻8号2019頁
参照法条
民法557条1項
論点55第557条民法

損害賠償の予定たる性質を有する違約手附の約定と認められた事例。

裁判要旨原判示(原判決参照)事実関係のもとにおける売買契約に付随する手附に関する特約は、損害賠償の予定たる性質を有する違約手附の約定と解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年7月16日 昭和38(オ)1300
登載
集民 第74号619頁
参照法条
民法420条,民法557条
論点56第557条民法

買主違約の場合と手附没収の意思表示の要否。

裁判要旨買主の違約があつても、売主が手附没収の意思表示をするまでは、売買契約は終了しないから、その後において売主の債務がその責に帰すべき事由によつて、履行不能となつた場合には、買主は手附倍戻しの請求ができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年1月24日 昭和36(オ)1417
登載
集民 第71号279頁
参照法条
民法557条
論点57第557条民法

違約手附金倍戻の請求と契約解除の要否。

裁判要旨違約手附金の約定が契約関係を清算する趣旨のものである場合は、右違約手形附金を交付した者が相手方の違約を理由として手附金倍戻を請求するためには、あらかじめ契約解除の手続を経ることを要しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和38年9月5日 昭和37(オ)880
登載
民集 第17巻8号832頁
参照法条
民法420条,民法541条,民法557条
論点58第557条民法

一 立木の二重売買と債務不履行の成立時期
二 売主の債務不履行のときは内入金の倍額を買主に支払い、買主の債務不履行のときは内入金を放棄するとの約定と賠償額の予定
三 予定賠償額の請求と契約解除の要否

裁判要旨一 売買の目的物である立木を売主が買主以外の者に売却して伐採搬出されたときは、そのときに買主に対する債務不履行が成立する。
二 売主が債務不履行のときは内入金の倍額を買主に支払い、買主の債務不履行のときは内入金を放棄するとの約定は、債務不履行の場合に当事者間の契約関係を清算しようとするための損害賠償を予定したものと解することができる。
三 右のような場合に、売主が買主の債務不履行を理由として損害賠償を請求するためには、契約を解除する必要はない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年12月26日 昭和37(オ)11
登載
集民 第63号1099頁
参照法条
民法415条,民法557条,民法420条,民法541条
論点59第557条民法

一 知事の許可を停止条件とする農地売買の効力
二 民法第五五七条〈手付〉にいわゆる「契約の履行に著手」したものと認められた事例

裁判要旨一 知事の許可を停止条件として締結された農地の売買契約は、無効ではない
二 土地の買主が約定の履行期後、売主に対し、しばしばその履行を求め、かつ売主において右土地の所有権移転登記手続をすれば、何時でも支払えるよう残代金の準備をしていたときは、民法第五五七条〈手付〉にいわゆる「契約の履行に著手」したものと認めるのが相当である
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和33年6月5日 昭和30(オ)995
登載
民集 第12巻9号1359頁
参照法条
農地法3条1項本文,農地法3条4項,農地調整法4条1項,農地調整法4条5項,民法90条,民法557条
論点60第557条民法

民法第五五七条〈手付〉にいゆる「契約ノ履行ニ著手」したものと認められた一事例

裁判要旨賃借人の居住する家屋の売買で、売主が賃借人に家屋の明渡をなさしめた上これを買主に引渡す約定のある場合、買主が、しばしば売主に対し、賃借人に家屋の明渡をなさしめてこれが引渡をなすべきことを督促し、その間常に残代金を用意し、明渡があればいつでもその支払をなし得べき状態にあつた上、売主が、買主とともに賃借人方に赴き売買の事情を告げて家屋の明渡を求めた場合には、買手および売主の双方に、民法第五五七条〈手付〉にいわゆる「履行ノ著手」があつたものと認めるのが相当である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和30年12月26日 昭和29(オ)361
登載
民集 第9巻14号2140頁
参照法条
民法557条
論点61第557条民法

不動産売買契約において義務不履行の場合の手付金の不返還又は倍額支払の定めと共に特別の損害を被った当事者は損害賠償請求ができる旨を定めた約定の意義

裁判要旨不動産売買契約において、買主の義務不履行の場合に手付金を返還せず、売主の義務不履行の場合に手付金の倍額を支払う旨の定めと共に、「上記以外に特別の損害を被った当事者の一方は、相手方に違約金又は損害賠償の支払を求めることができる。」旨の約定がされた場合、右約定に基づいて賠償請求することのできる損害は、特段の事情がない限り、相手方の債務不履行によって通常生ずべき損害であると特別の事情によって生じた損害であるとを問わない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年2月25日 平成6(オ)669
登載
集民 第181号351頁
参照法条
民法416条,民法420条,民法557条
論点62第557条民法

手付けの倍額の償還による売買契約の解除と現実の提供の要否

裁判要旨売主が手付けの倍額を償還して売買契約を解除するためには、買主に対して右額の現実の提供をすることを要する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成6年3月22日 平成4(オ)1929
登載
民集 第48巻3号859頁
参照法条
民法493条,民法557条1項
論点63第557条民法

買主が履行期前にした土地の測量及び履行の催告が民法五五七条一項にいう履行の着手に当たらないとされた事例

裁判要旨土地及び建物の買主が、履行期前において、土地の測量をし、残代金の準備をして口頭の提供をした上で履行の催告をしても、売主が移転先を確保するため履行期が約一年九か月先に定められ、右測量及び催告が履行期までになお相当の期間がある時点でされたなど判示の事実関係の下においては、右測量及び催告は、民法五五七条一項〈手付〉にいう履行の着手に当たらない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成5年3月16日 平成1(オ)1004
登載
民集 第47巻4号3005頁
参照法条
民法557条1項
論点64第559条民法

一 リース物件の売主がリース会社からの借主に対し性能不良を理由として賠償すべき額を算定するに当たり損益相殺すべき借主の利益の額につき判示した事例

二 リース物件の性能不良のため借主がリース会社に対する売主にその引取方を要求したのちに右リース物件が水害により使用不能となつた場合についてその損失を売主において負担すべきものとした事例

裁判要旨一 リース会社に対し会計機を売却した者が、リース契約によりリース会社から右会計機を借り受けた者に対し、直接その性能を保証し、保証した性能を欠くときは借主の受ける損害を賠償する旨の損害担保契約を結んだ場合において、右会計機が保証された性能を欠くため借主の業務に適合せず、そのため借主が売主にその引取方を要求して使用を中止したなど原判示の事実関係があるときは、売主が借主に対して賠償すべきリース料相当の損害から損益相殺すべき借主の利益の額は、借主が右会計機の使用を中止するまでの間であつて、売主の協力を得て利用できた期間のリース料相当額によつて算出するのが相当である。

二 リース会社に対し会計機を売却した者が、リース契約によりリース会社から右会計機を借り受けた者に対し、直接その性能を保証し、保証した性能を欠くときは借主の受ける損害を賠償する旨の損害担保契約を結んだ場合において、右会計機が借主の手元で水害にあい使用不能となつても、右会計機が保証された性能を欠くため借主の業務に適合せず、そのため右の水害前すでに借主から売主にその引取方を要求していたなど原判示の事実関係のもとでは、右会計機の使用不能の事実は売主が借主に賠償すべき損害の算定に当たり考慮すべきでなく、右水害による損失は売主において負担すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年4月9日 昭和53(オ)1339
登載
集民 第132号531頁
参照法条
民法416条,民法540条,民法545条1項,民法548条,民法559条,民法566条,民法570条
論点65第559条民法

賃借物につき第三者から明渡を求められた賃借人の賃料支払拒絶権

裁判要旨土地又は建物の賃借人は、賃借物に対する権利に基づき自己に対して明渡を請求することができる第三者からその明渡を求められた場合には、それ以後、賃料の支払を拒絶することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和50年4月25日 昭和49(オ)161
登載
民集 第29巻4号556頁
参照法条
民法559条,民法576条,民法601条
論点66第559条民法

借地上の建物の所有権の移転とその借地権

裁判要旨借地上の建物の所有権が第三者に移転する場合には、任意譲渡であると競売等国家機関の介入による場合であるとを問わず、特別の事情がないかぎり、その敷地の借地権は、建物の所有権とともに当然に第三者に移転するものと解すべく、右特別の事情の存することの主張立証責任はこれを自己の利益に援用する者の側にあるものというべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年7月18日 昭和46(オ)659
登載
集民 第106号469頁
参照法条
民法559条,民法612条,民訴法686条,競売法32条
論点67第559条民法

一 調停において他人の所有に属する土地の譲渡を約した場合と調停の効力
二 再度の調停申立に基きさきに一旦成立した調停の内容と異なる「調停に代わる裁判」をした場合と右裁判の効力
三 和解において係争物に関係なき物の給付を約するのは和解の本質に反するか

裁判要旨一 調停において、当事者の一方が相手方に譲渡することを約した特定の土地が、当時他人の所有であつたからとて、単にそれだけでは、右調停は履行不能により無効であるということはできない。
二 一旦、調停の成立した法律関係につきその後再度の調停申立がなされ裁判所が戦時民事特別法第一九条、金銭債務臨時調停法第七条による調停に代わる裁判をなし、さきの調停の内容を変更した場合、たとえ右裁判の内容が不当であつたとしても、これに対しては即時抗告をもつて争うのは格別、かかる手続によらないで右裁判を当然無効であるということはできない。
三 当事者が、和解において譲歩の方法として係争物に関係なき物の給付を約することは、和解の本質に反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年2月8日 昭和25(オ)29
登載
民集 第6巻2号63頁
参照法条
民法559条,民法560条,民法561条,民法562条,民法695条,戦時民事特別法(昭和17年法律63号)19条,金銭債務臨時調停法(昭和7年法律26号)7条,金銭債務臨時調停法(昭和7年法律26号)9条
論点68第559条民法

敷地賃借権付き建物の売買における敷地の欠陥と売買目的物の隠れた瑕疵

裁判要旨建物とその敷地の賃借権とが売買の目的とされた場合において、賃貸人が修繕義務を負担すべき敷地の欠陥は、売買の目的物の隠れた瑕疵ではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成3年4月2日 昭和62(オ)526
登載
民集 第45巻4号349頁
参照法条
民法559条,民法569条,民法570条
原

条文原文

原文ママ

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民法 第555条(売買) 詳細ページ
(売買)
第五百五十五条売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
民法 第556条(売買の一方の予約) 詳細ページ
(売買の一方の予約)
第五百五十六条売買の一方の予約は、相手方が売買を完結する意思を表示した時から、売買の効力を生ずる。
2前項の意思表示について期間を定めなかったときは、予約者は、相手方に対し、相当の期間を定めて、その期間内に売買を完結するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、相手方がその期間内に確答をしないときは、売買の一方の予約は、その効力を失う。
民法 第557条(手付) 詳細ページ
(手付)
第五百五十七条買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない。
2第五百四十五条第四項の規定は、前項の場合には、適用しない。
民法 第558条(売買契約に関する費用) 詳細ページ
(売買契約に関する費用)
第五百五十八条売買契約に関する費用は、当事者双方が等しい割合で負担する。
民法 第559条(有償契約への準用) 詳細ページ
(有償契約への準用)
第五百五十九条この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する。ただし、その有償契約の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
出

一次情報

原文ママ

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