民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第166条債権等の消滅時効

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原文整理テーマ別まとめ
時効/消滅時効ステップ 1 / 1 消滅時効消滅時効について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。
  • 債権は、権利を行使することができる時から十年間行使しないときも、時効によって消滅する。
  • 債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
  • 始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者については、その占有の開始の時から取得時効が進行し、前二項の規定はこれを妨げない。
  • 権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。

第166条 時効期間一覧

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区分対象起算点期間
第1項一号債権債権者が権利を行使することができることを知った時五年間
第1項二号債権権利を行使することができる時十年間
第2項債権又は所有権以外の財産権権利を行使することができる時二十年間
第3項始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者(取得時効)占有の開始の時(本条に期間の定めなし)

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法供託金取戻請求の却下処分取消請求
位置づけ
最高裁大法廷 / 民集登載
事件番号
昭和40(行ツ)100
裁判
最高裁判所大法廷 昭和45年7月15日 棄却
登載
民集 第24巻7号771頁
参照法条
供託法1条ノ3,供託法8条2項,供託規則38条,民法166条1項,民法167条1項,民法496条1項,行政事件訴訟法3条2項,会計法30条
判示事項
一、弁済供託における供託金取戻請求が供託官により却下された場合と訴訟の形式 二、弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効の起算点および期間
裁判要旨一、弁済供託における供託金取戻請求が供託官により却下された場合には、供託官を被告として却下処分の取消の訴を提起することができる。
二、弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効は、供託の基礎となつた債務について紛争の解決などによつてその不存在が確定するなど、供託者が免責の効果を受ける必要が消滅した時から進行し、一〇年をもつて完成する。
民法受信契約締結承諾等請求事件
位置づけ
最高裁大法廷 / 民集登載
事件番号
平成26(オ)1130
裁判
最高裁判所大法廷 平成29年12月6日 棄却
登載
民集 第71巻10号1817頁
参照法条
(1~4につき) 放送法1条,放送法第3章 日本放送協会,放送法64条1項 (1,3につき) 民法414条2項ただし書,民事執行法174条1項本文 (2につき) 憲法13条,憲法21条,憲法29条 (4につき) 民法166条1項
判示事項
1 放送法64条1項の意義 2 放送法64条1項の合憲性 3 日本放送協会の放送の受信についての契約の申込みに対する承諾の意思表示を命ずる判決の確定により同契約が成立した場合に発生する受信料債権の範囲 4 日本放送協会の放送の受信についての契約に基づき発生する,受信設備の設置の月以降の分の受信料債権の消滅時効の起算点
裁判要旨1 放送法64条1項は,日本放送協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者に対しその放送の受信についての契約の締結を強制する旨を定めた規定であり,日本放送協会からの上記契約の申込みに対して上記の者が承諾をしない場合には,日本放送協会がその者に対して承諾の意思表示を命ずる判決を求め,その判決の確定によって上記契約が成立する。
2 放送法64条1項は,同法に定められた日本放送協会の目的にかなう適正・公平な受信料徴収のために必要な内容の,日本放送協会の放送の受信についての契約の締結を強制する旨を定めたものとして,憲法13条,21条,29条に違反しない。
3 日本放送協会の放送の受信についての契約を締結した者は受信設備の設置の月から定められた受信料を支払わなければならない旨の条項を含む上記契約の申込みに対する承諾の意思表示を命ずる判決の確定により同契約が成立した場合,同契約に基づき,受信設備の設置の月以降の分の受信料債権が発生する。
4 日本放送協会の放送の受信についての契約に基づき発生する,受信設備の設置の月以降の分の受信料債権(上記契約成立後に履行期が到来するものを除く。)の消滅時効は,上記契約成立時から進行する。
(1につき補足意見,1,2につき補足意見,1,3につき補足意見,1~4につき反対意見がある。)
民法建物収去土地明渡
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和58(オ)457
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和62年10月8日 棄却
登載
民集 第41巻7号1445頁
参照法条
民法166条1項,民法612条2項
判示事項
無断転貸を理由とする土地賃貸借契約の解除権の消滅時効の起算点
裁判要旨無断転貸を理由とする土地賃貸借契約の解除権の消滅時効は、転借人が転貸借契約に基づき当該土地の使用収益を開始した時から進行する。

実務注記

原文解釈
  1. 二つの消滅時効期間の併存債権は、知った時から五年間行使しないとき(第1項一号)、または権利を行使することができる時から十年間行使しないとき(第1項二号)のいずれかに該当すれば時効によって消滅する。
  2. 所有権は二十年時効の対象外第2項の二十年の消滅時効の対象は「債権又は所有権以外の財産権」であり、所有権は明示的に除外されている。
  3. 第三者の取得時効への影響なし第1項・第2項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のための取得時効が、その占有の開始の時から進行することを妨げない(第3項本文)。
  4. 権利者はいつでも承認を求め得る権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができる(第3項ただし書)。

条文原文

原文ママ
民法 第166条(債権等の消滅時効)
(債権等の消滅時効)
第百六十六条債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
2債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使しないときは、時効によって消滅する。
3前二項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のために、その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることができる。

一次情報