この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 時効は、当事者が援用しなければ裁判所がこれによって裁判をすることができない。
- 消滅時効における当事者には、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。
- 援用がない限り、裁判所は時効の効果を裁判の基礎とすることができない。
時効の援用の要件
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 援用権者の範囲 | 効果 |
|---|---|---|
| 時効一般 | 当事者 | 援用がなければ裁判所はこれによって裁判をすることができない |
| 消滅時効 | 当事者(保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。) | 援用がなければ裁判所はこれによって裁判をすることができない |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法所有権移転請求権保全仮登記抹消登記手続等本訴、所有権移転請求権保全仮登記本登記手続反訴
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和59(オ)211
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和61年3月17日 破棄差戻
- 登載
- 民集 第40巻2号420頁
- 参照法条
- 民法145条,民法167条1項,農地法3条1項
- 判示事項
- 農地の売買に基づく県知事に対する所有権移転許可申請協力請求権の消滅時効期間の経過後に右農地が非農地化した場合における所有権の移転及び非農地化後にされた時効援用の効力の有無
裁判要旨農地の売買に基づく県知事に対する所有権移転許可申請協力請求権の消滅時効期間が経過してもその後に右農地が非農地化した場合には、買主に所有権が移転し、非農地化後にされた時効の援用は効力を生じない。
民法所有権移転登記等本訴、同反訴
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和57(オ)578
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和60年11月26日 棄却
- 登載
- 民集 第39巻7号1701頁
- 参照法条
- 民法145条,民法369条,民法482条
- 判示事項
- 仮登記担保権の設定された不動産の第三取得者と当該仮登記担保権の被担保債権の消滅時効の援用
裁判要旨仮登記担保権の設定された不動産の第三取得者は、当該仮登記担保権の被担保債権の消滅時効を援用することができる。
民法土地所有権移転登記手続請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和50(オ)1051
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和51年5月25日 棄却
- 登載
- 民集 第30巻4号554頁
- 参照法条
- 民法1条3項,民法145条
- 判示事項
- 消滅時効の援用が権利濫用にあたるとされた事例
裁判要旨家督相続をした長男が、家庭裁判所における調停により、母に対しその老後の生活保障と妹らの扶養及び婚姻費用等に充てる目的で農地を贈与して引渡を終わり、母が、二十数年これを耕作し、妹らの扶養及び婚姻等の諸費用を負担したなど判示の事実関係のもとにおいて、母から農地法三条の許可申請に協力を求められた右長男がその許可申請協力請求権につき消滅時効を援用することは、権利の濫用にあたる。
実務注記
原文解釈- 援用の要否時効は当事者の援用がなければ、裁判所はこれによって裁判をすることができない。
- 消滅時効における援用権者の範囲消滅時効については、当事者に加え、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者も援用権者に含まれる。
- 「正当な利益を有する者」の該当性確認保証人・物上保証人・第三取得者に該当しない者であっても、権利の消滅について正当な利益を有する者であれば援用権者に含まれる点を条文上確認する。
条文原文
原文ママ民法 第145条(時効の援用)
(時効の援用)
第百四十五条時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第145条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。