民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第130条条件の成就の妨害等

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この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
法律行為/条件及び期限ステップ 1 / 1 条件及び期限条件及び期限について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 民法130条は、条件の成就をめぐる当事者の妨害行為・不正行為があった場合の効果を定める規定である。
  • 第1項は、条件成就によって不利益を受ける当事者が故意にその成就を妨げたときの規定である。
  • この場合、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。
  • 第2項は、条件成就によって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときの規定である。
  • この場合、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

民法130条の要件・効果

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項行為者の立場行為の内容相手方に生じる効果
第1項条件が成就することによって不利益を受ける当事者故意にその条件の成就を妨げたときその条件が成就したものとみなすことができる
第2項条件が成就することによって利益を受ける当事者不正にその条件を成就させたときその条件が成就しなかったものとみなすことができる

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法報酬金請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和45(オ)637
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和45年10月22日 棄却
登載
民集 第24巻11号1599頁
参照法条
民法130条,民法645条,民法648条
判示事項
宅地建物取引業者を排除して売買契約が成立した場合に停止条件の成就が故意に妨げられたとして右業者の報酬請求権が認められた事例
裁判要旨土地等の買受人が、その買受につき宅地建物取引業者に仲介を依頼し、買受契約の成立を停止条件として一定額の報酬を支払う旨を約したのに、買受人が右業者を排除して直接売渡人との間に契約を成立させた場合において、右契約の成立時期が業者の仲介活動の時期に近接しているのみならず、当時その仲介活動により買受人の買受希望価額にあと僅かの差が残つているだけで間もなく買受契約が成立するに至る状態にあつたのであり、しかも、買受契約における買受価額が業者と買受人が下相談した価額を僅かに上廻る等の事情のあるときは、買受人は、業者の仲介によつて間もなく買受契約の成立に至るべきことを熟知して故意にその仲介による契約の成立を妨げたものというべきであり、業者は、停止条件が成就したものとみなして、買受人に対し、約定報酬の請求をすることができる。
民法債務不存在確認等請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和36(オ)1307
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年1月23日 破棄差戻
登載
民集 第18巻1号99頁
参照法条
民法130条,民法656条,民法648条,民法128条,民法709条
判示事項
一 停止条件の成就を故意に妨げたとして報酬請求権が認められた事例 二 停止条件の成就を故意に妨げた場合と不法行為の成立
裁判要旨一 山林売却斡旋依頼とともに判示内容の停止条件付報酬契約がなされた場合において、委任者が受任者を介せず右山林を他に売却したときは、受任者は条件が成就したものとみなして、約定報酬の請求ができる。
二 停止条件の成就を故意に妨げた場合には、期待権侵害による不法行為が成立する。
民法農地売買契約無効確認等請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和32(オ)923
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年5月26日 棄却
登載
民集 第15巻5号1404頁
参照法条
民法127条,民法130条,農地法3条
判示事項
一 農地の売買契約において「知事の許可を得ることを条件とする」ことの意義 二 農地の売主が故意に知事の許可を得ることを妨げた場合と民法第一三〇条の類推適用の有無
裁判要旨一 知事の許可を得ることを条件として農地の売買契約をしたとしても、いわゆる停止条件を附したものということはできない。

二 農地の売主が故意に知事の許可を得ることを妨げたとしても、買主は条件を成就したものとみなすことはできない。

実務注記

原文解釈
  1. 第1項の主体は「不利益を受ける当事者」に限定第1項が適用されるのは、条件が成就することによって不利益を受ける当事者が妨害行為をした場合であり、条文はこの主体を明示している。
  2. 第1項の要件は「故意に」妨げたこと条文の文言は「故意にその条件の成就を妨げたとき」であり、要件として「故意に」が明記されている。
  3. 第1項の効果は相手方の「みなすことができる」という形条文上、条件成就は自動的に生じるのではなく、相手方が「成就したものとみなすことができる」という効果として規定されている。
  4. 第2項の主体は「利益を受ける当事者」に限定第2項が適用されるのは、条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正に成就させた場合であり、条文はこの主体を明示している。
  5. 第2項の要件は「不正に」成就させたこと条文の文言は「不正にその条件を成就させたとき」であり、要件として「不正に」が明記されている。

条文原文

原文ママ
民法 第130条(条件の成就の妨害等)
(条件の成就の妨害等)
第百三十条条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。
2条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

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