民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第128条条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止

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原文整理テーマ別まとめ
法律行為/条件及び期限ステップ 1 / 1 条件及び期限条件及び期限について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間、一定の行為をしてはならない義務を負う。
  • 禁止される行為は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することである。
  • この義務は一方当事者だけでなく、条件付法律行為の各当事者双方に課される。
  • 義務が及ぶ時的範囲は「条件の成否が未定である間」に限定される。
  • 条文は禁止行為を定めるのみで、違反した場合の効果については規定していない。

民法第128条の要件

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主体対象行為時的範囲禁止される内容
条件付法律行為の各当事者条件付法律行為条件の成否が未定である間条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害すること

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法債務不存在確認等請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和36(オ)1307
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年1月23日 破棄差戻
登載
民集 第18巻1号99頁
参照法条
民法130条,民法656条,民法648条,民法128条,民法709条
判示事項
一 停止条件の成就を故意に妨げたとして報酬請求権が認められた事例 二 停止条件の成就を故意に妨げた場合と不法行為の成立
裁判要旨一 山林売却斡旋依頼とともに判示内容の停止条件付報酬契約がなされた場合において、委任者が受任者を介せず右山林を他に売却したときは、受任者は条件が成就したものとみなして、約定報酬の請求ができる。
二 停止条件の成就を故意に妨げた場合には、期待権侵害による不法行為が成立する。
民法立木伐採禁止請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和36(オ)723
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年10月30日 棄却
登載
民集 第18巻8号1837頁
参照法条
民法128条
判示事項
いわゆる法定条件と民法第一二八条の類推適用。
裁判要旨いわゆる法定条件についても、民法第一二八条が類推適用される。
民法損害賠償
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
昭和56(オ)542
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和58年3月18日 破棄自判
登載
集民 第138号293頁
参照法条
民法128条,民法134条,民法342条,民法555条,民法709条
判示事項
所有権留保売買の売主がその目的動産を処分する行為が右動産につき買主の設定した譲渡担保権の侵害にあたらないとされた事例
裁判要旨所有権留保売買の目的動産につき、買主から譲渡担保権の設定を受けた者が、売主に対し、買主の未払残代金を支払う旨申し入れ、その額の調査に要する期間右の動産の処分を猶予するよう要請し、売主がこれに応じるかのような態度を示していたときでも、売主が猶予する旨約したのでない限り、売主が右動産を他に処分しても右譲渡担保権の侵害にはあたらず、売主は、右譲渡担保権者に対しその担保権の喪失による損害を賠償する責を負わない。

実務注記

原文解釈
  1. 義務の主体は「各当事者」条文上、義務を負うのは条件付法律行為の一方当事者に限られず、各当事者である。
  2. 禁止行為の対象は条件成就時に生ずべき利益害してはならないのは、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益であり、条文はこの範囲に限定している。
  3. 時的範囲は条件の成否未定の間に限定本条の義務が及ぶのは条件の成否が未定である間であり、条文上この期間に限定されている。
  4. 対象行為は条件付法律行為本条が適用されるのは条件付法律行為に限られる旨が条文上明示されている。
  5. 違反時の効果は条文に規定なし本条は相手方の利益を害することができない旨を定めるのみで、違反した場合の効果(損害賠償等)については条文に規定がない。

条文原文

原文ママ
民法 第128条(条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止)
(条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止)
第百二十八条条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。

一次情報