行政手続法 / テーマ別まとめ

意見公募手続等

意見公募手続等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

行政手続法第38条から第45条は、国の行政機関が命令等(政令・省令・審査基準等)を定める際に広く一般の意見を募る手続、いわゆるパブリックコメントについて定めています。命令等制定機関が負う案の公示・意見募集・提出意見の考慮・結果公示という一連の義務と、意見提出期間の原則(30日以上)、適用除外・特例が適用される場面を整理します。

意見公募手続等
区分意見提出期間意見公募手続の実施
原則(39条)30日以上実施する
特例(40条1項)30日未満も可実施する(理由公示)
委員会等準用(40条2項)委員会等の定めによる自ら実施は不要
適用除外(39条4項)定めなし実施しない
  • 適用除外(39条4項)は、公益上の緊急性、金銭額の算定基礎、予算による給付決定、委員会等の審議、他機関の実質同一命令等、技術的読替え、根拠規定削除に伴う廃止、軽微な変更の8号に限られる
  • 特例(40条1項)で30日未満とする場合は、案の公示時にその理由を明らかにする必要がある
  • 委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施した場合(40条2項)、39条4項4号該当時は対象外
  • 43条の結果公示では、提出意見の要約公示や、第三者の利益等を理由とする一部除外が認められる
  • 44条により、40条2項の場合にも42条・43条1〜4項の規定が読み替えて準用される
  • 公示は電子情報処理組織を使用する方法等、情報通信技術を利用する方法により行う(45条)
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意見公募手続等

意見公募手続等について、条文は何を定めているか。

第38条命令等を定める場合の一般原則命令等は根拠法令の趣旨に適合させ見直しに努める2項判例 1件
  • 命令等は、根拠法令の趣旨に適合するように定める
  • 定めた後も実施状況や社会経済情勢の変化を踏まえ内容を検討するよう努める
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第39条意見公募手続命令等の案を公示し30日以上意見を募る4項・8号判例なし
  • 案と関連資料をあらかじめ公示し、意見の提出先・期間を定めて公募
  • 案は具体的かつ明確で、題名と根拠法令の条項を明示する必要がある
  • 意見提出期間は公示の日から起算して30日以上
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第40条意見公募手続の特例やむを得ない理由があれば30日未満の期間も可2項判例なし
  • 30日未満の期間を定めるやむを得ない理由がある場合の特例
  • 案の公示時にその理由を明らかにする
  • 委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施した場合は自ら実施不要(39条4項4号〈意見公募手続 法律の規定により、内閣府設置法第四十九条第一項若しくは第二項若しくは国家行政組織法第三条第二項に規定する委員会又は内閣府設置法第三十七条若しくは第五十四条若しくは国家行政組織法第八条に規定する機関(以下「委員会等」という。)の議を経て定めることとされている命令等であって、相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として、法律又は政令の規定により、これらの者及び公益をそれぞれ代表する委員をもって組織される委員会等において審議を行うこととされているものとして政令で定める命令等を定めようとするとき。〉除く)
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第41条意見公募手続の周知等意見公募の実施を周知し情報提供に努める1項判例なし
  • 意見公募手続の実施について必要に応じ周知するよう努める
  • 実施に関連する情報の提供に努める
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第42条提出意見の考慮意見提出期間内の提出意見を十分考慮する1項判例なし
  • 意見提出期間内に提出された意見(提出意見)を十分に考慮する
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第43条結果の公示等命令等の公布と同時に結果を公示する5項・6号判例なし
  • 公布と同時に題名・案公示日・提出意見・考慮結果と理由を公示
  • 提出意見は要約や第三者利益保護等の理由で一部除外して公示可
  • 意見公募後に定めないときや適用除外で定めた場合も別途公示義務あり
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第44条準用委員会等準用時は42・43条〈結果の公示等〉を読み替え適用1項判例なし
  • 40条2項〈意見公募手続の特例〉に該当する場合、42条〈提出意見の考慮〉・43条〈結果の公示等〉1〜3項の規定を準用
  • 定めないこととした場合は43条4項〈結果の公示等〉を準用
  • 42条〈提出意見の考慮〉の「命令等制定機関」は「委員会等」に読み替え
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第45条公示の方法公示は電子的な方法で行う2項判例なし
  • 39条1項〈意見公募手続〉・43条1項〈結果の公示等〉・4項・5項の公示は電子情報処理組織等の方法による
  • 公示に関する必要事項は総務大臣が定める
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第38条行政手続法

薬事法施行規則15条の4第1項1号(同規則142条において準用する場合),159条の14第1項及び2項本文,159条の15第1項1号並びに159条の17第1号及び2号の各規定の法適合性

裁判要旨薬事法施行規則15条の4第1項1号(同規則142条において準用する場合),159条の14第1項及び2項本文,159条の15第1項1号並びに159条の17第1号及び2号の各規定は,一般用医薬品のうち第一類医薬品及び第二類医薬品につき,店舗販売業者による店舗以外の場所にいる者に対する郵便その他の方法による販売又は授与を一律に禁止することとなる限度において,薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なものとして無効である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成25年1月11日 平成24(行ヒ)279
登載
民集 第67巻1号1頁
参照法条
薬事法36条の5,薬事法36条の6,行政手続法38条1項,薬事法施行規則15条の4第1項1号,薬事法施行規則142条,薬事法施行規則159条の14第1項,薬事法施行規則159条の14第2項本文,薬事法施行規則159条の15第1項1号,薬事法施行規則159条の16第1号,薬事法施行規則159条の17第1号,薬事法施行規則159条の17第2号

関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

行政手続法 第38条(命令等を定める場合の一般原則) 詳細ページ
(命令等を定める場合の一般原則)
第三十八条命令等を定める機関(閣議の決定により命令等が定められる場合にあっては、当該命令等の立案をする各大臣。以下「命令等制定機関」という。)は、命令等を定めるに当たっては、当該命令等がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければならない。
2命令等制定機関は、命令等を定めた後においても、当該命令等の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、必要に応じ、当該命令等の内容について検討を加え、その適正を確保するよう努めなければならない。
行政手続法 第39条(意見公募手続) 詳細ページ
(意見公募手続)
第三十九条命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案(命令等で定めようとする内容を示すものをいう。以下同じ。)及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む。以下同じ。)の提出先及び意見の提出のための期間(以下「意見提出期間」という。)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。
2前項の規定により公示する命令等の案は、具体的かつ明確な内容のものであって、かつ、当該命令等の題名及び当該命令等を定める根拠となる法令の条項が明示されたものでなければならない。
3第一項の規定により定める意見提出期間は、同項の公示の日から起算して三十日以上でなければならない。
4次の各号のいずれかに該当するときは、第一項の規定は、適用しない。
一公益上、緊急に命令等を定める必要があるため、第一項の規定による手続(以下「意見公募手続」という。)を実施することが困難であるとき。
二納付すべき金銭について定める法律の制定又は改正により必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額及び率並びに算定方法についての命令等その他当該法律の施行に関し必要な事項を定める命令等を定めようとするとき。
三予算の定めるところにより金銭の給付決定を行うために必要となる当該金銭の額の算定の基礎となるべき金額及び率並びに算定方法その他の事項を定める命令等を定めようとするとき。
四法律の規定により、内閣府設置法第四十九条第一項若しくは第二項若しくは国家行政組織法第三条第二項に規定する委員会又は内閣府設置法第三十七条若しくは第五十四条若しくは国家行政組織法第八条に規定する機関(以下「委員会等」という。)の議を経て定めることとされている命令等であって、相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として、法律又は政令の規定により、これらの者及び公益をそれぞれ代表する委員をもって組織される委員会等において審議を行うこととされているものとして政令で定める命令等を定めようとするとき。
五他の行政機関が意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一の命令等を定めようとするとき。
六法律の規定に基づき法令の規定の適用又は準用について必要な技術的読替えを定める命令等を定めようとするとき。
七命令等を定める根拠となる法令の規定の削除に伴い当然必要とされる当該命令等の廃止をしようとするとき。
八他の法令の制定又は改廃に伴い当然必要とされる規定の整理その他の意見公募手続を実施することを要しない軽微な変更として政令で定めるものを内容とする命令等を定めようとするとき。
行政手続法 第40条(意見公募手続の特例) 詳細ページ
(意見公募手続の特例)
第四十条命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合において、三十日以上の意見提出期間を定めることができないやむを得ない理由があるときは、前条第三項の規定にかかわらず、三十日を下回る意見提出期間を定めることができる。この場合においては、当該命令等の案の公示の際その理由を明らかにしなければならない。
2命令等制定機関は、委員会等の議を経て命令等を定めようとする場合(前条第四項第四号に該当する場合を除く。)において、当該委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施したときは、同条第一項の規定にかかわらず、自ら意見公募手続を実施することを要しない。
行政手続法 第41条(意見公募手続の周知等) 詳細ページ
(意見公募手続の周知等)
第四十一条命令等制定機関は、意見公募手続を実施して命令等を定めるに当たっては、必要に応じ、当該意見公募手続の実施について周知するよう努めるとともに、当該意見公募手続の実施に関連する情報の提供に努めるものとする。
行政手続法 第42条(提出意見の考慮) 詳細ページ
(提出意見の考慮)
第四十二条命令等制定機関は、意見公募手続を実施して命令等を定める場合には、意見提出期間内に当該命令等制定機関に対し提出された当該命令等の案についての意見(以下「提出意見」という。)を十分に考慮しなければならない。
行政手続法 第43条(結果の公示等) 詳細ページ
(結果の公示等)
第四十三条命令等制定機関は、意見公募手続を実施して命令等を定めた場合には、当該命令等の公布(公布をしないものにあっては、公にする行為。第五項において同じ。)と同時期に、次に掲げる事項を公示しなければならない。
一命令等の題名
二命令等の案の公示の日
三提出意見(提出意見がなかった場合にあっては、その旨)
四提出意見を考慮した結果(意見公募手続を実施した命令等の案と定めた命令等との差異を含む。)及びその理由
2命令等制定機関は、前項の規定にかかわらず、必要に応じ、同項第三号の提出意見に代えて、当該提出意見を整理又は要約したものを公示することができる。この場合においては、当該公示の後遅滞なく、当該提出意見を当該命令等制定機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしなければならない。
3命令等制定機関は、前二項の規定により提出意見を公示し又は公にすることにより第三者の利益を害するおそれがあるとき、その他正当な理由があるときは、当該提出意見の全部又は一部を除くことができる。
4命令等制定機関は、意見公募手続を実施したにもかかわらず命令等を定めないこととした場合には、その旨(別の命令等の案について改めて意見公募手続を実施しようとする場合にあっては、その旨を含む。)並びに第一項第一号及び第二号に掲げる事項を速やかに公示しなければならない。
5命令等制定機関は、第三十九条第四項各号のいずれかに該当することにより意見公募手続を実施しないで命令等を定めた場合には、当該命令等の公布と同時期に、次に掲げる事項を公示しなければならない。ただし、第一号に掲げる事項のうち命令等の趣旨については、同項第一号から第四号までのいずれかに該当することにより意見公募手続を実施しなかった場合において、当該命令等自体から明らかでないときに限る。
一命令等の題名及び趣旨
二意見公募手続を実施しなかった旨及びその理由
行政手続法 第44条(準用) 詳細ページ
(準用)
第四十四条第四十二条の規定は第四十条第二項に該当することにより命令等制定機関が自ら意見公募手続を実施しないで命令等を定める場合について、前条第一項から第三項までの規定は第四十条第二項に該当することにより命令等制定機関が自ら意見公募手続を実施しないで命令等を定めた場合について、前条第四項の規定は第四十条第二項に該当することにより命令等制定機関が自ら意見公募手続を実施しないで命令等を定めないこととした場合について準用する。この場合において、第四十二条中「当該命令等制定機関」とあるのは「委員会等」と、前条第一項第二号中「命令等の案の公示の日」とあるのは「委員会等が命令等の案について公示に準じた手続を実施した日」と、同項第四号中「意見公募手続を実施した」とあるのは「委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施した」と読み替えるものとする。
行政手続法 第45条(公示の方法) 詳細ページ
(公示の方法)
第四十五条第三十九条第一項並びに第四十三条第一項(前条において読み替えて準用する場合を含む。)、第四項(前条において準用する場合を含む。)及び第五項の規定による公示は、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法により行うものとする。
2前項の公示に関し必要な事項は、総務大臣が定める。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。