著作権法 / テーマ別まとめ

著作権等の制限による利用に係る補償金/私的録音録画補償金

私的録音録画補償金の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

私的録音録画補償金は、私的使用目的の録音・録画について著作権法第30条第3項に基づき発生する補償金で、権利者本人ではなく文化庁長官が指定する指定管理団体を通じてのみ行使できます。特定機器・特定記録媒体の購入時に一括で支払う仕組みがとられ、補償金の額の決定や分配規程、著作権保護等のための支出には文化庁長官の認可・監督が及びます。

私的録音録画補償金
項目内容根拠条文
権利行使指定管理団体のみが行使104条の2
指定管理団体の要件一般社団法人、構成員要件など104条の3
支払方法特定機器等の購入時に一括支払104条の4
返還請求録音録画以外の使用を証明し返還104条の4
協力義務製造業者等が請求・受領に協力104条の5
補償金額指定管理団体が定め長官が認可104条の6
分配規程執行規程を定め長官に届出104条の7
共通目的事業支出2割以内の政令の割合を支出104条の8
監督報告徴収・改善勧告104条の9
  • 私的録音・私的録画の区分ごとに全国で1団体のみ指定される
  • 補償金の返還には、録音録画以外の用途であることの証明が必要
  • 既に補償金が支払われた機器・記録媒体を用いる場合、再度の支払は不要(返還を受けた場合を除く)
  • 補償金額の認可申請前に製造業者等の団体の意見聴取が必要
  • 補償金額の認可には文化審議会への諮問が必要
  • この節に定めるもの以外の細目は政令で定める
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私的録音録画補償金

私的録音録画補償金について、条文は何を定めているか。

第104_2条私的録音録画補償金を受ける権利の行使指定管理団体だけが補償金を受け取れる2項・2号判例なし
  • 私的録音用・私的録画用の区分ごとに全国で1団体だけ指定される
  • 指定管理団体は権利者に代わり自己の名で裁判上・裁判外の行為ができる
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第104_3条指定の基準指定管理団体になるための要件を定める1項・4号判例なし
  • 一般社団法人であることが必要
  • 権利者団体などを構成員とし、営利目的でないことが必要
  • 補償金関係業務を的確に行う能力が必要
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第104_4条私的録音録画補償金の支払の特例特定機器等の購入時に補償金を一括で支払う3項判例なし
  • 特定機器・特定記録媒体を最初に購入する人が対象
  • 購入時に指定管理団体から請求があれば一括で支払う
  • 支払済みの機器等で録音録画しても再度の支払は不要
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第104_5条製造業者等の協力義務製造業者・輸入業者は請求と受領に協力する1項判例なし
  • 特定機器・特定記録媒体の製造業者等が対象
  • 指定管理団体による補償金の請求・受領に協力する義務がある
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第104_6条私的録音録画補償金の額補償金額は指定管理団体が定め長官が認可5項判例なし
  • 額を変更する場合も文化庁長官の認可が必要
  • 認可前に製造業者等の団体の意見を聴かなければならない
  • 文化庁長官は文化審議会に諮問してから認可する
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第104_7条補償金関係業務の執行に関する規程業務の実施規程を定め文化庁長官に届け出る2項判例なし
  • 規程を変更する場合も文化庁長官への届出が必要
  • 規程には補償金の分配に関する事項を定める
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第104_8条著作権等の保護に関する事業等のための支出補償金の一部を著作権保護等の事業に支出する3項判例なし
  • 補償金額の2割以内で政令が定める割合を支出する
  • 文化庁長官はこの政令の立案時に文化審議会に諮問する
  • 文化庁長官は事業の運営に必要な監督命令ができる
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第104_9条報告の徴収等文化庁長官は報告徴収や勧告ができる1項判例なし
  • 補償金関係業務について報告や資料提出を求められる
  • 業務の執行方法の改善のため必要な勧告ができる
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第104_10条政令への委任指定管理団体や業務の細目は政令で定める1項判例なし
  • この節に定めるもの以外の必要事項は政令に委任される
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

著作権法 第104_2条(私的録音録画補償金を受ける権利の行使) 詳細ページ
(私的録音録画補償金を受ける権利の行使)
第百四条の二第三十条第三項(第百二条第一項において準用する場合を含む。以下この節において同じ。)の補償金(以下この節において「私的録音録画補償金」という。)を受ける権利は、私的録音録画補償金を受ける権利を有する者(次項及び次条第四号において「権利者」という。)のためにその権利を行使することを目的とする団体であつて、次に掲げる私的録音録画補償金の区分ごとに全国を通じて一個に限りその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、それぞれ当該指定を受けた団体(以下この節において「指定管理団体」という。)によつてのみ行使することができる。
一私的使用を目的として行われる録音(専ら録画とともに行われるものを除く。次条第二号イ及び第百四条の四において「私的録音」という。)に係る私的録音録画補償金
二私的使用を目的として行われる録画(専ら録音とともに行われるものを含む。次条第二号ロ及び第百四条の四において「私的録画」という。)に係る私的録音録画補償金
2指定管理団体は、権利者のために自己の名をもつて私的録音録画補償金を受ける権利に関する裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する。
著作権法 第104_3条(指定の基準) 詳細ページ
(指定の基準)
第百四条の三文化庁長官は、次に掲げる要件を備える団体でなければ前条第一項の規定による指定をしてはならない。
一一般社団法人であること。
二前条第一項第一号に掲げる私的録音録画補償金に係る場合についてはイ、ハ及びニに掲げる団体を、同項第二号に掲げる私的録音録画補償金に係る場合についてはロからニまでに掲げる団体を構成員とすること。
イ私的録音に係る著作物に関し第二十一条に規定する権利を有する者を構成員とする団体(その連合体を含む。)であつて、国内において私的録音に係る著作物に関し同条に規定する権利を有する者の利益を代表すると認められるもの
ロ私的録画に係る著作物に関し第二十一条に規定する権利を有する者を構成員とする団体(その連合体を含む。)であつて、国内において私的録画に係る著作物に関し同条に規定する権利を有する者の利益を代表すると認められるもの
ハ国内において実演を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)
ニ国内において商業用レコードの製作を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)
三前号イからニまでに掲げる団体がそれぞれ次に掲げる要件を備えるものであること。
イ営利を目的としないこと。
ロその構成員が任意に加入し、又は脱退することができること。
ハその構成員の議決権及び選挙権が平等であること。
四権利者のために私的録音録画補償金を受ける権利を行使する業務(第百四条の八第一項の事業に係る業務を含む。以下この節において「補償金関係業務」という。)を的確に遂行するに足りる能力を有すること。
著作権法 第104_4条(私的録音録画補償金の支払の特例) 詳細ページ
(私的録音録画補償金の支払の特例)
第百四条の四第三十条第三項の政令で定める機器(以下この条及び次条において「特定機器」という。)又は記録媒体(以下この条及び次条において「特定記録媒体」という。)を購入する者(当該特定機器又は特定記録媒体が小売に供された後最初に購入するものに限る。)は、その購入に当たり、指定管理団体から、当該特定機器又は特定記録媒体を用いて行う私的録音又は私的録画に係る私的録音録画補償金の一括の支払として、第百四条の六第一項の規定により当該特定機器又は特定記録媒体について定められた額の私的録音録画補償金の支払の請求があつた場合には、当該私的録音録画補償金を支払わなければならない。
2前項の規定により私的録音録画補償金を支払つた者は、指定管理団体に対し、その支払に係る特定機器又は特定記録媒体を専ら私的録音及び私的録画以外の用に供することを証明して、当該私的録音録画補償金の返還を請求することができる。
3第一項の規定による支払の請求を受けて私的録音録画補償金が支払われた特定機器により同項の規定による支払の請求を受けて私的録音録画補償金が支払われた特定記録媒体に私的録音又は私的録画を行う者は、第三十条第三項の規定にかかわらず、当該私的録音又は私的録画を行うに当たり、私的録音録画補償金を支払うことを要しない。ただし、当該特定機器又は特定記録媒体が前項の規定により私的録音録画補償金の返還を受けたものであるときは、この限りでない。
著作権法 第104_5条(製造業者等の協力義務) 詳細ページ
(製造業者等の協力義務)
第百四条の五前条第一項の規定により指定管理団体が私的録音録画補償金の支払を請求する場合には、特定機器又は特定記録媒体の製造又は輸入を業とする者(次条第三項において「製造業者等」という。)は、当該私的録音録画補償金の支払の請求及びその受領に関し協力しなければならない。
著作権法 第104_6条(私的録音録画補償金の額) 詳細ページ
(私的録音録画補償金の額)
第百四条の六第百四条の二第一項の規定により指定管理団体が私的録音録画補償金を受ける権利を行使する場合には、指定管理団体は、私的録音録画補償金の額を定め、文化庁長官の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2前項の認可があつたときは、私的録音録画補償金の額は、第三十条第三項の規定にかかわらず、その認可を受けた額とする。
3指定管理団体は、第百四条の四第一項の規定により支払の請求をする私的録音録画補償金に係る第一項の認可の申請に際し、あらかじめ、製造業者等の団体で製造業者等の意見を代表すると認められるものの意見を聴かなければならない。
4文化庁長官は、第一項の認可の申請に係る私的録音録画補償金の額が、第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。)及び第百四条の四第一項の規定の趣旨、録音又は録画に係る通常の使用料の額その他の事情を考慮した適正な額であると認めるときでなければ、その認可をしてはならない。
5文化庁長官は、第一項の認可をしようとするときは、文化審議会に諮問しなければならない。
著作権法 第104_7条(補償金関係業務の執行に関する規程) 詳細ページ
(補償金関係業務の執行に関する規程)
第百四条の七指定管理団体は、補償金関係業務を開始しようとするときは、補償金関係業務の執行に関する規程を定め、文化庁長官に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2前項の規程には、私的録音録画補償金(第百四条の四第一項の規定に基づき支払を受けるものに限る。)の分配に関する事項を含むものとし、指定管理団体は、第三十条第三項の規定の趣旨を考慮して当該分配に関する事項を定めなければならない。
著作権法 第104_8条(著作権等の保護に関する事業等のための支出) 詳細ページ
(著作権等の保護に関する事業等のための支出)
第百四条の八指定管理団体は、私的録音録画補償金(第百四条の四第一項の規定に基づき支払を受けるものに限る。)の額の二割以内で政令で定める割合に相当する額を、著作権及び著作隣接権の保護に関する事業並びに著作物の創作の振興及び普及に資する事業のために支出しなければならない。
2文化庁長官は、前項の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、文化審議会に諮問しなければならない。
3文化庁長官は、第一項の事業に係る業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、指定管理団体に対し、当該業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
著作権法 第104_9条(報告の徴収等) 詳細ページ
(報告の徴収等)
第百四条の九文化庁長官は、指定管理団体の補償金関係業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、指定管理団体に対し、補償金関係業務に関して報告をさせ、若しくは帳簿、書類その他の資料の提出を求め、又は補償金関係業務の執行方法の改善のため必要な勧告をすることができる。
著作権法 第104_10条(政令への委任) 詳細ページ
(政令への委任)
第百四条の十この節に規定するもののほか、指定管理団体及び補償金関係業務に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

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