商標法 / テーマ別まとめ

登録異議の申立て

登録異議の申立ての条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

登録異議の申立ては、商標掲載公報の発行日から2月以内に限り、何人でも特許庁長官に対して行うことができる制度です。3人又は5人の審判官の合議体が書面審理(申立てや職権により口頭審理も可)を行い、登録が法定の理由に該当すると認めれば取消決定を、認めなければ維持決定をします。取消決定が確定すると商標権は初めから存在しなかったものとみなされ、維持決定には不服を申し立てることができません。

登録異議の申立て
手続主体期限内容
申立て何人でも公報発行日から2月以内特許庁長官へ申立書提出
申立書の補正申立人2月経過後30日まで理由・証拠のみ補正可
副本送付審判長—商標権者に送付
参加利害関係人決定前まで商標権者を補助して参加
審理3人又は5人の合議体—書面審理が原則
取消理由の通知審判長相当の期間指定意見書提出の機会を付与
決定合議体—取消決定又は維持決定
決定の効果——取消確定で商標権消滅
  • 同一の商標権への複数の申立ては、特別の事情がない限り併合して審理される
  • 遠隔又は交通不便の地にある者は、補正期間の延長を請求または職権で受けられる
  • 申立てがされていない指定商品・指定役務は審理の対象にならない
  • 取消理由の通知があった後は、申立てを取り下げることができない
  • 維持決定には不服を申し立てることができない
  • 決定は登録異議申立事件ごとに確定し、指定商品・役務ごとの申立てはその単位で確定する
1

登録異議の申立て

登録異議の申立てについて、条文は何を定めているか。

第43_2条登録異議の申立て誰でも公報発行後2月以内に異議申立て可1項・3号判例なし
  • 商標掲載公報発行日から2月以内に特許庁長官へ申立て
  • 理由は登録要件違反、条約違反、5条5項〈商標登録出願〉未充足の3種類
  • 指定商品・役務が複数なら商品・役務ごとに申立て可
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_3条決定3人か5人の合議体が取消か維持を決定5項判例なし
  • 3人又は5人の審判官の合議体が審理・決定を行う
  • 該当すれば取消決定、確定すると商標権は遡及消滅
  • 該当しなければ維持決定、これには不服申立て不可
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_4条申立ての方式等申立書の記載事項と補正の制限5項・3号判例なし
  • 申立人・代理人の氏名住所、登録商標の表示、理由・証拠を記載
  • 補正は要旨変更不可。理由・証拠部分は2月経過後30日まで補正可
  • 審判長は申立書の副本を商標権者に送付
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_5条審判官の指定等審判官の指定など、特許法の規定を準用1項判例なし
  • 合議体の指定・除斥等は特許法の関連規定を準用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_5条審判官の指定等審判官の指定など、特許法の規定を準用1項判例なし
  • 合議体の指定・除斥等は特許法の関連規定を準用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_6条審理の方式等審理は書面が原則、口頭審理も可3項判例なし
  • 審理は書面審理が原則
  • 申立てまたは職権により口頭審理にできる
  • 共有商標権者の1人に中断・中止事由があれば全員に効力
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_7条参加利害関係人は決定前まで参加できる2項判例なし
  • 商標権についての権利者等は決定があるまで参加可能
  • 参加は商標権者を補助する立場で行う
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_8条証拠調べ及び証拠保全証拠調べ・証拠保全は特許法を準用1項判例なし
  • 証拠調べ・証拠保全の手続は特許法の規定を準用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_9条職権による審理申立てられていない理由も審理できる2項判例なし
  • 当事者が申し立てていない理由も職権で審理可能
  • 申立てのない指定商品・役務は審理できない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_10条申立ての併合又は分離同一商標権への複数申立ては原則併合2項判例なし
  • 特別の事情がなければ複数の申立ては併合して審理
  • 併合後でも改めて分離することができる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_11条申立ての取下げ取消理由通知後は取下げ不可2項判例なし
  • 取消理由の通知があった後は申立てを取り下げられない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_12条取消理由の通知取消決定前に理由通知と意見書提出の機会1項判例なし
  • 審判長は商標権者・参加人に取消理由を通知
  • 相当の期間を指定して意見書提出の機会を与える
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_13条決定の方式決定書に記載すべき事項と謄本送達2項・5号判例なし
  • 事件番号、当事者・代理人、商標登録の表示、結論理由、年月日を記載
  • 決定謄本は商標権者・申立人・参加人等に送達
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_14条決定の確定範囲決定は申立事件ごとに確定1項判例なし
  • 決定は登録異議申立事件ごとに確定
  • 指定商品・役務ごとの申立てはその単位で確定
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第43_15条審判の規定の準用審判に関する特許法規定を準用2項判例なし
  • 審理・決定の手続に特許法の関連規定を準用
  • 維持決定への不服申立て不可の規定は135条の決定にも準用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

商標法 第43_2条(登録異議の申立て) 詳細ページ
(登録異議の申立て)
第四十三条の二何人も、商標掲載公報の発行の日から二月以内に限り、特許庁長官に、商標登録が次の各号のいずれかに該当することを理由として登録異議の申立てをすることができる。この場合において、二以上の指定商品又は指定役務に係る商標登録については、指定商品又は指定役務ごとに登録異議の申立てをすることができる。
一その商標登録が第三条、第四条第一項、第七条の二第一項、第八条第一項、第二項若しくは第五項、第五十一条第二項(第五十二条の二第二項において準用する場合を含む。)、第五十三条第二項又は第七十七条第三項において準用する特許法第二十五条の規定に違反してされたこと。
二その商標登録が条約に違反してされたこと。
三その商標登録が第五条第五項に規定する要件を満たしていない商標登録出願に対してされたこと。
商標法 第43_3条(決定) 詳細ページ
(決定)
第四十三条の三登録異議の申立てについての審理及び決定は、三人又は五人の審判官の合議体が行う。
2審判官は、登録異議の申立てに係る商標登録が前条各号の一に該当すると認めるときは、その商標登録を取り消すべき旨の決定(以下「取消決定」という。)をしなければならない。
3取消決定が確定したときは、その商標権は、初めから存在しなかつたものとみなす。
4審判官は、登録異議の申立てに係る商標登録が前条各号の一に該当すると認めないときは、その商標登録を維持すべき旨の決定をしなければならない。
5前項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
商標法 第43_4条(申立ての方式等) 詳細ページ
(申立ての方式等)
第四十三条の四登録異議の申立てをする者は、次に掲げる事項を記載した登録異議申立書を特許庁長官に提出しなければならない。
一登録異議申立人及び代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
二登録異議の申立てに係る商標登録の表示
三登録異議の申立ての理由及び必要な証拠の表示
2前項の規定により提出した登録異議申立書の補正は、その要旨を変更するものであつてはならない。ただし、第四十三条の二に規定する期間の経過後三十日を経過するまでに前項第三号に掲げる事項についてする補正については、この限りでない。
3特許庁長官は、遠隔又は交通不便の地にある者のため、請求により又は職権で、前項に規定する期間を延長することができる。
4審判長は、登録異議申立書の副本を商標権者に送付しなければならない。
5第四十六条第四項の規定は、登録異議の申立てがあつた場合に準用する。
商標法 第43_5条(審判官の指定等) 詳細ページ
(審判官の指定等)
第四十三条の五第五十六条第一項において準用する特許法第百三十六条第二項及び第百三十七条から第百四十四条までの規定は、第四十三条の三第一項の合議体及びこれを構成する審判官に準用する。
商標法 第43_6条(審理の方式等) 詳細ページ
(審理の方式等)
第四十三条の六登録異議の申立てについての審理は、書面審理による。ただし、審判長は、商標権者、登録異議申立人若しくは参加人の申立てにより、又は職権で、口頭審理によるものとすることができる。
2第五十六条第一項において準用する特許法第百四十五条第三項から第八項まで、第百四十六条及び第百四十七条の規定は、前項ただし書の規定による口頭審理に準用する。
3共有に係る商標権の商標権者の一人について、登録異議の申立てについての審理及び決定の手続の中断又は中止の原因があるときは、その中断又は中止は、共有者全員についてその効力を生ずる。
商標法 第43_7条(参加) 詳細ページ
(参加)
第四十三条の七商標権についての権利を有する者その他商標権に関し利害関係を有する者は、登録異議の申立てについての決定があるまでは、商標権者を補助するため、その審理に参加することができる。
2第五十六条第一項において準用する特許法第百四十八条第四項及び第五項並びに第百四十九条の規定は、前項の規定による参加人に準用する。
商標法 第43_8条(証拠調べ及び証拠保全) 詳細ページ
(証拠調べ及び証拠保全)
第四十三条の八第五十六条第一項において準用する特許法第百五十条及び第百五十一条の規定は、登録異議の申立てについての審理における証拠調べ及び証拠保全に準用する。
商標法 第43_9条(職権による審理) 詳細ページ
(職権による審理)
第四十三条の九登録異議の申立てについての審理においては、商標権者、登録異議申立人又は参加人が申し立てない理由についても、審理することができる。
2登録異議の申立てについての審理においては、登録異議の申立てがされていない指定商品又は指定役務については、審理することができない。
商標法 第43_10条(申立ての併合又は分離) 詳細ページ
(申立ての併合又は分離)
第四十三条の十同一の商標権に係る二以上の登録異議の申立てについては、その審理は、特別の事情がある場合を除き、併合するものとする。
2前項の規定により審理を併合したときは、更にその審理の分離をすることができる。
商標法 第43_11条(申立ての取下げ) 詳細ページ
(申立ての取下げ)
第四十三条の十一登録異議の申立ては、次条の規定による通知があつた後は、取り下げることができない。
2第五十六条第二項において準用する特許法第百五十五条第三項の規定は、登録異議の申立ての取下げに準用する。
商標法 第43_12条(取消理由の通知) 詳細ページ
(取消理由の通知)
第四十三条の十二審判長は、取消決定をしようとするときは、商標権者及び参加人に対し、商標登録の取消しの理由を通知し、相当の期間を指定して、意見書を提出する機会を与えなければならない。
商標法 第43_13条(決定の方式) 詳細ページ
(決定の方式)
第四十三条の十三登録異議の申立てについての決定は、次に掲げる事項を記載した文書をもつて行わなければならない。
一登録異議申立事件の番号
二商標権者、登録異議申立人及び参加人並びに代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
三決定に係る商標登録の表示
四決定の結論及び理由
五決定の年月日
2特許庁長官は、決定があつたときは、決定の謄本を商標権者、登録異議申立人、参加人及び登録異議の申立てについての審理に参加を申請してその申請を拒否された者に送達しなければならない。
商標法 第43_14条(決定の確定範囲) 詳細ページ
(決定の確定範囲)
第四十三条の十四登録異議の申立てについての決定は、登録異議申立事件ごとに確定する。ただし、指定商品又は指定役務ごとに申し立てられた登録異議の申立てについての決定は、指定商品又は指定役務ごとに確定する。
商標法 第43_15条(審判の規定の準用) 詳細ページ
(審判の規定の準用)
第四十三条の十五第五十六条第一項において準用する特許法第百三十三条、第百三十三条の二、第百三十四条第四項、第百三十五条、第百五十二条、第百六十八条、第百六十九条第三項から第六項まで及び第百七十条の規定は、登録異議の申立てについての審理及び決定に準用する。
2第四十三条の三第五項の規定は、前項において準用する特許法第百三十五条の規定による決定に準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。