不正競争防止法 / テーマ別まとめ

没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等

没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

不正競争防止法第37条から第40条は、外国から没収又は追徴の確定裁判の執行や、これらのための財産保全について共助の要請があった場合の実施要件と拒否事由を定めています。対象となるのは、行為が日本国内で行われたとすれば第21条の特定の罪に当たる外国の刑事事件に限られます。あわせて、共助実施後の財産等を要請国へ譲与する手続や、組織的犯罪処罰法の規定に準拠する旨も定めています。

没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等
共助の種類対象可否のポイント
共助の対象となる犯罪21条特定項の罪に当たる行為該当しなければ共助しない
没収の確定裁判の執行没収対象財産日本法上没収可能な財産に限る
追徴の確定裁判の執行財産の価額相当額日本法上追徴可能な場合に限る
没収のための財産保全没収対象財産疑うに足りる理由等が必要
追徴のための財産保全財産の価額相当額疑うに足りる理由等が必要
第三者・被処分者の権利保護財産上の権利を有する者等権利主張の機会がなかった場合は不可
要請国への財産等の譲与共助実施済みの財産・金銭全部又は一部の譲与が可能
共助・譲与の手続の準拠法共助及び譲与全般組織的犯罪処罰法6章の例による
  • 共助を拒否できる場合には、事件が日本の裁判所に係属中又は確定判決を経た場合も含まれる(37条1項2号)
  • 地上権・抵当権等がある財産の没収共助では、日本法で存続させるべき権利は存続させる(37条2項)
  • 21条13項各号の財産に代わる価額相当財産を没収する裁判は、追徴の確定裁判とみなす(38条1項)
  • 上記のみなし規定は、価額相当財産の没収のための保全の共助にも準用する(38条2項)
  • 保全の共助の拒否事由(6号)は、要請国の保全裁判に基づく要請又は没収・追徴裁判確定後の要請には適用されない
  • 財産等の譲与は、37条1項の執行共助の要請をした外国からの要請があった場合に限られる(39条)
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没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等

没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等について、条文は何を定めているか。

第37条共助の実施共助の要件と拒否できる場合を定める2項・6号判例なし
  • 対象は外国刑事事件で、21条〈罰則〉の特定の罪に当たる行為に限る
  • 日本で処罰できない・事件係属中・確定判決済みは共助しない
  • 没収・追徴とも日本法上その処分ができる場合に限る
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第38条追徴とみなす没収価額相当財産の没収は追徴とみなす2項判例なし
  • 21条13項〈罰則〉各号の財産に代え、価額相当の財産を没収する確定裁判は追徴とみなす
  • 保全の共助についても同様にみなして扱う
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第39条要請国への共助の実施に係る財産等の譲与共助実施後の財産等を要請国に譲与できる1項判例なし
  • 没収・追徴の執行共助をした外国からの要請で譲与できる
  • 財産そのものでも価額相当の金銭でもよい
  • 全部譲与・一部譲与のいずれも可能
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第40条組織的犯罪処罰法による共助等の例共助・譲与は組織的犯罪処罰法の例による1項判例なし
  • 37条〈共助の実施〉の共助・39条〈要請国への共助の実施に係る財産等の譲与〉の譲与の手続は組織的犯罪処罰法6章の例による
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

不正競争防止法 第37条(共助の実施) 詳細ページ
(共助の実施)
第三十七条外国の刑事事件(当該事件において犯されたとされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、当該行為が第二十一条第一項、第二項、第四項(第四号を除く。)、第五項又は第六項の罪に当たる場合に限る。)に関して、当該外国から、没収若しくは追徴の確定裁判の執行又は没収若しくは追徴のための財産の保全の共助の要請があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、当該要請に係る共助をすることができる。
一共助犯罪(共助の要請において犯されたとされている犯罪をいう。以下この項において同じ。)に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、日本国の法令によればこれについて刑罰を科すことができないと認められるとき。
二共助犯罪に係る事件が日本国の裁判所に係属するとき、又はその事件について日本国の裁判所において確定判決を経たとき。
三没収の確定裁判の執行の共助又は没収のための保全の共助については、共助犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、要請に係る財産が日本国の法令によれば共助犯罪について没収の裁判をし、又は没収保全をすることができる財産に当たるものでないとき。
四追徴の確定裁判の執行の共助又は追徴のための保全の共助については、共助犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、日本国の法令によれば共助犯罪について追徴の裁判をし、又は追徴保全をすることができる場合に当たるものでないとき。
五没収の確定裁判の執行の共助については要請に係る財産を有し又はその財産の上に地上権、抵当権その他の権利を有すると思料するに足りる相当な理由のある者が、追徴の確定裁判の執行の共助については当該裁判を受けた者が、自己の責めに帰することのできない理由により、当該裁判に係る手続において自己の権利を主張することができなかったと認められるとき。
六没収又は追徴のための保全の共助については、要請国の裁判所若しくは裁判官のした没収若しくは追徴のための保全の裁判に基づく要請である場合又は没収若しくは追徴の裁判の確定後の要請である場合を除き、共助犯罪に係る行為が行われたと疑うに足りる相当な理由がないとき、又は当該行為が日本国内で行われたとした場合において第三十五条第一項又は前条第一項に規定する理由がないと認められるとき。
2地上権、抵当権その他の権利がその上に存在する財産に係る没収の確定裁判の執行の共助をするに際し、日本国の法令により当該財産を没収するとすれば当該権利を存続させるべき場合に当たるときは、これを存続させるものとする。
不正競争防止法 第38条(追徴とみなす没収) 詳細ページ
(追徴とみなす没収)
第三十八条第二十一条第十三項各号に掲げる財産に代えて、その価額が当該財産の価額に相当する財産であって当該裁判を受けた者が有するものを没収する確定裁判の執行に係る共助の要請にあっては、当該確定裁判は、この法律による共助の実施については、その者から当該財産の価額を追徴する確定裁判とみなす。
2前項の規定は、第二十一条第十三項各号に掲げる財産に代えて、その価額が当該財産の価額に相当する財産を没収するための保全に係る共助の要請について準用する。
不正競争防止法 第39条(要請国への共助の実施に係る財産等の譲与) 詳細ページ
(要請国への共助の実施に係る財産等の譲与)
第三十九条第三十七条第一項に規定する没収又は追徴の確定裁判の執行の共助の要請をした外国から、当該共助の実施に係る財産又はその価額に相当する金銭の譲与の要請があったときは、その全部又は一部を譲与することができる。
不正競争防止法 第40条(組織的犯罪処罰法による共助等の例) 詳細ページ
(組織的犯罪処罰法による共助等の例)
第四十条前三条に定めるもののほか、第三十七条の規定による共助及び前条の規定による譲与については、組織的犯罪処罰法第六章の規定による共助及び譲与の例による。
出

一次情報

原文ママ

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