労働基準法 / テーマ別まとめ

災害補償

災害補償の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

労働基準法第75条から第88条は、労働者が業務上のケガや病気にかかった場合、または死亡した場合に、使用者が行うべき療養・休業・障害・遺族・葬祭の各補償と、その金額の基準を定めています。あわせて、補償を免れる場合や分割払い、労災保険との関係、補償に異議がある場合の審査手続きについても規定しています。

災害補償
種類事由支給額備考
療養補償業務上の負傷・疾病必要な療養(費用負担)―
休業補償療養で働けず賃金なし平均賃金の60%賃金変動で改定あり
障害補償治った後に障害が残る平均賃金×別表第二の日数―
遺族補償業務上死亡平均賃金の1000日分―
葬祭料業務上死亡平均賃金の60日分―
打切補償療養開始後3年で不治平均賃金の1200日分以後の補償は不要
分割補償障害・遺族補償の代替平均賃金×別表第三の日数同意要、6年に分割払
  • 重大な過失があり行政官庁の認定を受けた場合は、休業補償・障害補償を行わなくてよい
  • 労災保険法等で相当する給付が行われる場合、使用者は補償の責を免れる
  • 補償を行った場合、同一事由については民法の損害賠償責任もその価額の限度で免れる
  • 補償を受ける権利は退職によって変わらず、譲渡・差押えも禁止されている
  • 数次請負の事業では元請負人を使用者とみなし、書面契約で下請負人に補償を引き受けさせることもできる(重複引受は禁止)
  • 補償の実施に異議がある者は行政官庁に審査・仲裁を申し立てることができる
1

災害補償

災害補償について、条文は何を定めているか。

第75条療養補償業務上のケガ・病気は会社が治療費を負担2項判例 5件
  • 必要な療養を行うか、その費用を負担する義務がある
  • 対象となる業務上の疾病・療養の範囲は厚生労働省令で定める
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第76条休業補償休業中は平均賃金の60%を補償3項判例 4件
  • 療養のため働けず賃金がないとき、平均賃金の60%を支給
  • 賃金水準が四半期ごとに120%超・80%未満に変動すると補償額を改定
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第77条障害補償治った後に障害が残れば障害補償1項判例なし
  • 平均賃金に別表第二の日数を掛けた額を支給
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第78条休業補償及び障害補償の例外重大な過失かつ行政認定があれば補償なしも可1項判例なし
  • 労働者に重大な過失があり行政官庁の認定を受けた場合、休業・障害補償は不要
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第79条遺族補償業務上死亡なら遺族に平均賃金1000日分1項判例 10件
  • 遺族補償として平均賃金の1000日分を支給
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第80条葬祭料業務上死亡なら葬祭料60日分を支払う1項判例 6件
  • 葬祭を行う者に平均賃金の60日分を支払う
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第81条打切補償3年治らなければ打切補償で補償終了1項判例 1件
  • 療養開始後3年経過しても治らない場合、平均賃金1200日分を支給
  • 支払後はこの法律による補償を行わなくてよい
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第82条分割補償同意があれば障害・遺族補償を6年分割も可1項判例なし
  • 支払能力の証明と本人の同意があれば、別表第三の日数分を6年にわたり毎年支給
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第83条補償を受ける権利補償の権利は退職しても失われない2項判例なし
  • 退職しても補償を受ける権利は変わらない
  • 補償を受ける権利の譲渡・差押えは禁止
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第84条他の法律との関係労災保険等で給付されれば会社は補償不要2項判例 9件
  • 労災保険法等で相当する給付が行われる場合、使用者は補償の責を免れる
  • 補償を行った分は、同一事由の民法上の損害賠償責任もその価額の限度で免れる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第85条審査及び仲裁補償に異議があれば行政官庁に審査申立て5項判例 2件
  • 認定や補償額に異議があれば行政官庁へ審査・仲裁を申し立てられる
  • 行政官庁は必要があれば職権でも審査・仲裁を行える
  • 同じ事件で民事訴訟が起きたときは行政官庁は審査・仲裁をしない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第86条審査結果に不服なら労災保険審査官へ2項判例 1件
  • 行政官庁の審査・仲裁に不服なら労働者災害補償保険審査官に申し立てられる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第87条請負事業に関する例外数次請負では元請負人が使用者になる3項判例なし
  • 厚生労働省令で定める事業が数次請負の場合、元請負人を使用者とみなす
  • 書面契約で下請負人に補償を引き受けさせることもできる
  • 二以上の下請負人に重複して引き受けさせてはならない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第88条補償に関する細目補償の細目は省令で定める1項判例なし
  • この章に定めるもの以外の補償に関する細目は厚生労働省令で定める
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第75条労働基準法

一 労働基準法に基づく災害補償と慰藉料との関係
二 労働基準法第七五条〈療養補償〉の療養補償債務の履行遅滞となる時期
三 労働基準法第七六条〈休業補償〉の休業補償債務の履行遅滞となる時期

裁判要旨一 加害者である第三者が被災労働者に支払つた慰藉料は、使用者が労働基準法に基づいて被災労働者に支払うべき災害補償の額に影響を及ぼさない。
二 労働基準法第七五条〈療養補償〉に基づく使用者の療養補償債務は、少なくとも、当該補償の事由が生じた月の末日の経過とともに履行遅滞となるものと解すべきである。
三 労働基準法第七六条〈休業補償〉に基づく使用者の休業補償債務は、少なくとも、当該休業期間の属する月の末日の経過とともに履行遅滞となるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年12月1日 昭和38(オ)1035
登載
民集 第20巻10号2017頁
参照法条
労働基準法84条2項,労働基準法75条,労働基準法76条,労働基準法施行規則39条,民法711条,民法412条
論点2第75条労働基準法

じん肺管理区分が管理1に該当する旨の決定を受けた常時粉じん作業に従事する労働者等が管理4に該当するとして提起した当該決定の取消訴訟の係属中に死亡した場合における労働者災害補償保険法11条1項〈この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものを…〉に規定する者による訴訟承継の成否

裁判要旨じん肺管理区分が管理1に該当する旨の決定を受けた常時粉じん作業に従事する労働者又は常時粉じん作業に従事する労働者であった者が管理4に該当するとして提起した当該決定の取消訴訟の係属中に死亡した場合には,労働者災害補償保険法11条1項に規定する者が当該訴訟を承継する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成29年4月6日 平成27(行ヒ)349
登載
民集 第71巻4号637頁
参照法条
民訴法124条1項,じん肺法4条,じん肺法13条2項,じん肺法15条,じん肺法23条,労働者災害補償保険法11条1項,労働者災害補償保険法12条の8第2項,労働基準法75条,労働基準法施行規則35条,労働基準法施行規則別表第1の2第5号,行政事件訴訟法9条1項
論点3第75条労働基準法

労働者災害補償保険法による療養補償給付を受ける労働者につき,使用者が労働基準法81条所定の打切補償の支払をすることにより,解雇制限の除外事由を定める同法19条1項ただし書の適用を受けることの可否

裁判要旨労働者災害補償保険法12条の8第1項1号の療養補償給付を受ける労働者が,療養開始後3年を経過しても疾病等が治らない場合には,使用者は,当該労働者につき,労働基準法81条〈打切補償〉の規定による打切補償の支払をすることにより,解雇制限の除外事由を定める同法19条1項ただし書の適用を受けることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成27年6月8日 平成25(受)2430
登載
民集 第69巻4号1047頁
参照法条
労働者災害補償保険法12条の8第1項1号,労働者災害補償保険法12条の8第2項,労働基準法19条1項,労働基準法75条,労働基準法81条
論点4第75条労働基準法

ヘリコバクター・ピロリ菌感染という基礎疾患及び慢性十二指腸かいようの既往症を有する貿易会社の営業員が海外出張中に発症したせん孔性十二指腸かいようが業務上の疾病に当たるとされた事例

裁判要旨ヘリコバクター・ピロリ菌感染という基礎疾患及び慢性十二指腸かいようの既往症を有する貿易会社の営業員が海外出張中にせん孔性十二指腸かいようを発症した場合につき,上記営業員が4日間にわたる国内出張後,重要な外国人顧客に同行して12日間に六つの国と地域を回り,休日もなく連日商談,接待等のため長時間の勤務を続けており,これにより上記営業員には異例に強い精神的及び肉体的な負担が掛かっていたものと考えられ,他に確たる発症因子があったことがうかがわれないなど判示の事情の下においては,同人の発症したせん孔性十二指腸かいようは業務上の疾病に当たる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成16年9月7日 平成12(行ヒ)320
登載
集民 第215号41頁
参照法条
労働者災害補償保険法7条1項1号,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第1項,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第2項,労働基準法75条1項,労働基準法(平成11年法律第160号による改正前のもの)75条2項,労働基準法施行規則35条,労働基準法施行規則別表第1の2第9号
論点5第75条労働基準法

長年にわたり粉じん作業に従事しじん肺及びこれに合併する肺結核にり患した労働者の原発性肺がんによる死亡が労働者災害補償保険法にいう業務上の死亡に当たるとはいえないとされた事例

裁判要旨長年にわたりセメント原料等による粉じんの飛散している事業場等においてアーク溶接作業に従事しじん肺管理区分が管理三イと認められるじん肺及びこれに合併する肺結核にり患した労働者が原発性肺がんにより死亡した場合において、粉じん作業ないしじん肺と肺がんとの間の病理学的、疫学的因果関係の存否につき専門家の見解が分かれており、けい酸ないしけい酸塩の発がん性についても消極に解するのが現時の支配的見解であるほか、肺結核ないし結核性はんこんと肺がんとの間の因果関係も明らかとはいえず、他方、右労働者が重喫煙者であったなど判示の事情の下においては、右死亡が労働者災害補償保険法にいう業務上の死亡に当たることが証明されたというにはいまだ不十分である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成11年10月12日 平成7(行ツ)53
登載
集民 第194号1頁
参照法条
労働者災害補償保険法7条1項1号,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第1項,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第2項,労働基準法75条,労働基準法79条,労働基準法80条,労働基準法施行規則35条,労働基準法施行規則別表第1の2第5号,労働基準法施行規則別表第1の2第7号18,労働基準法施行規則別表第1の2第9号,じん肺法(平成10年法律第112号による改正前のもの)2条1項,じん肺法4条2項
論点6第76条労働基準法

前年の稼働率によって従業員を翌年度の賃金引上げ対象者から除外する旨の労働協約条項の一部が公序に反し無効とされた事例

裁判要旨すべての原因による不就労を基礎として算出した前年の稼働率が八〇パーセント以下の従業員を翌年度のベースアップを含む賃金引上げの対象者から除外する旨の労働協約条項は、そのうち労働基準法又は労働組合法上の権利に基づくもの以外の不就労を稼働率算定の基礎とする部分は有効であるが、右各権利に基づく不就労を稼働率算定の基礎とする部分は公序に反し無効である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成元年12月22日 昭和59(オ)303
登載
集民 第158号805頁
参照法条
民法90条,労働基準法39条,労働基準法65条,労働基準法66条,労働基準法67条,労働基準法68条,労働基準法76条,労働組合法2章,労働組合法14条,労働組合法16条,憲法28条
論点7第76条労働基準法

前年の稼働率によって従業員を翌年度の賃金引上げ対象者から除外する旨の労働協約条項の一部が公序に反し無効とされた事例

裁判要旨すべての原因による不就労を基礎として算出した前年の稼働率が八〇パーセント以下の従業員を翌年度のベースアップを含む賃金引上げの対象者から除外する旨の労働協約条項は、そのうち労働基準法又は労働組合法上の権利に基づくもの以外の不就労を稼働率算定の基礎とする部分は有効であるが、右各権利に基づく不就労を稼働率算定の基礎とする部分は公序に反し無効である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成元年12月14日 昭和58(オ)1542
登載
民集 第43巻12号1895頁
参照法条
民法90条,労働基準法39条,労働基準法65条,労働基準法66条,労働基準法67条,労働基準法68条,労働基準法76条,労働組合法第2章,労働組合法14条,労働組合法16条,憲法28条
論点8第76条労働基準法

支店長付きの運転手が自動車運転の業務中に発症したくも膜下出血が業務上の疾病に当たるとされた事例

裁判要旨支店長付きの運転手として自動車運転の業務に従事していた者が早朝支店長を迎えに行くため運転中くも膜下出血を発症した場合において、同人が右発症に至るまで相当長期間にわたり従事していた右業務は精神的緊張を伴う不規則なものであり、その労働密度は決して低くはなく、右発症の約半年前以降は一日平均の時間外労働時間が七時間を上回り、一日平均の走行距離も長く、右発症の前日から当日にかけての勤務も、前日の午前五時五〇分に出庫し、午後七時三〇分ころ車庫に帰った後、午後一一時ころまで掛かってオイル漏れの修理をして午前一時ころ就寝し、わずか三時間三〇分程度の睡眠の後、午前四時三〇分ころ起床し、午前五時の少し前に当日の業務を開始したというものであり、それまでの長期間にわたる過重な業務の継続と相まって、同人にかなりの精神的、身体的負荷を与えたものとみるべきであって、他方で、同人は、くも膜下出血の発症の基礎となり得る疾患を有していた蓋然性が高い上、くも膜下出血の危険因子として挙げられている高血圧症が進行していたが、治療の必要のない程度のものであったなど判示の事情の下においては、同人の発症したくも膜下出血は業務上の疾病に当たる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成12年7月17日 平成7(行ツ)156
登載
集民 第198号461頁
参照法条
労働者災害補償保険法7条1項1号 労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第1項、労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第2項 労働基準法75条・労働基準法76条1項 労働基準法施行規則35条・労働基準法施行規則別表第1の2第9号
論点9第79条労働基準法

自家用車による通勤途上の災害が労働者災害補償保険法(昭和四八年法律第八五号による改正前のもの)一条、一二条二項にいう「業務上の事由」によるものとはいえないとされた事例

裁判要旨労働者が自己所有の自動車による自宅から工事現場への通勤の途上、衝突事故による災害を被つた場合に、他の公的交通機関を利用することが可能であり、右自動車の利用が特に必要でやむをえないものであつたとはいえないなど判示のような事実関係の下においては、右の形態の通勤をすることにつき事業主の意向が強く働いており、それが通勤時間及び道具類の運搬等の関係で便利であつたとしても、労働者が通勤途上においてもなお事業主の支配下に置かれていたと認めるべき特段の事情があるとはいえず、右災害は、労働者災害補償保険法(昭和四八年法律第八五号による政正前のもの)一条、一二条二項にいう「業務上の事由」によるものとはいえない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和59年5月29日 昭和57(行ツ)182
登載
集民 第142号183頁
参照法条
労働者災害補償保険法(昭和48年法律第85号による改正前のもの)1条,労働者災害補償保険法(昭和48年法律第85号による改正前のもの)12条2項,労働基準法79条,労働基準法80条
論点10第79条労働基準法

出勤途中の災害が労働者災害補償保険法一条、一二条二項(昭和四八年法律第八五号による改正前のもの)の業務上の事由による災害にあたるとされた事例

裁判要旨山間僻地の発電所に勤務し右発電所と私宅間を社有車(日曜日等は社有車及びバス)を利用して通勤している者が、バスに乗り遅れ自己所有の原動機付自転車により出勤する途中受けた災害は、右の通勤方法が健に合理的な交通手段がないためのやむをえない代替方法といえるなど判示の事情のもとにおいては、使用者の支配管理下におかれているとみられる特別の事情のもとにおいて生じたものとして、労働者災害補償保険法一条、一二条二項(昭和四八年法律第八五号による改正前のもの)の業務上の事由による災害にあたる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和54年12月7日 昭和54(行ツ)24
登載
集民 第128号169頁
参照法条
労働者災害補償保険法(昭和48年法律第85号による改正前のもの)1条,労働者災害補償保険法(昭和48年法律第85号による改正前のもの)12条2項,労働基準法79条,労働基準法80条
論点11第79条労働基準法

労働基準法七九条〈遺族補償〉にいう「業務上死亡した場合」にあたらないとされた事例

裁判要旨大工甲が、元同僚の乙と仕事上のことから争いを起こし、建築現場付近の県道上で頭部を殴打され、それがもとで死亡した場合において、甲が、乙に対してその感情を刺激するような言辞を述べ、乙の呼びかけに応じて仕事場から県道上まで降りてきて嘲笑的態度をとり、乙の暴力を挑発したなど判示のような事情があるときは、甲の死亡は、その業務に起因したものとはいえず、労働基準法七九条〈遺族補償〉にいう「業務上死亡した場合」にあたらない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年9月2日 昭和45(行ツ)58
登載
民集 第28巻6号1135頁
参照法条
労働基準法79条,労働者災害補償保険法(昭和40年法律第130号による改正前のもの)12条2項
論点12第79条労働基準法

労働者災害補償保険法による遺族補償一時金の支給がされた場合における労働基準法七九条所定の遺族に対する使用者の災害補償義務

裁判要旨労働者の遺族が、労働基準法七九条〈遺族補償〉に定める災害補償と同一の事由について労働者災害補償保険法一二条一項四号、一六条所定の遺族補償一時金の支給を受けるべき場合においては、昭和四五年法律第八八号による改正前の同法に定める遺族補償一時金のように、その支給額が労働基準法七九条所定の補償額に達しないときでも、使用者は,同法八四条一項により、七九条に基づく災害補償義務の全部を免れる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年3月28日 昭和48(オ)927
登載
集民 第111号475頁
参照法条
労働者災害補償保険法12条1項4号,労働者災害補償保険法16条,労働基準法79条,労働基準法84条1項
論点13第79条労働基準法

一 民法第七一七条にいわゆる「土地ノ工作物」に該当するとされた事例
二 労働者災害補償保険法による遺族補償費として受給者の財産的損害額をこえる金額が支給された場合と受給者以外の遺族の財産的損害賠償請求権の有無
三 労働者災害補償保険法による遺族補償費の受給と遺族の慰藉料請求権の有無
四 労働者災害補償保険法による葬祭料の受給と遺族の損害補償請求権の有無

裁判要旨一 炭坑の坑口附近に設置された捲上機の一部をなし、炭車を坑口に捲き上げるために使用される原判ワイヤロープ(原判決引用の第一審判決理由参照)は、民法第七一条にいわゆる「土地ノ工作物」に該当する。
二 労働者災害補償保険法に基づき妻に支給された遺族補償費の額が、妻の使用者に対して有する不法行為による財産的損害賠償請求権の額をこえる場合でも、妻以外の遺族はそのことと関係なく、使用者に対し、不法行為による財産的損害の賠償を請求することができる。
三 労働者災害補償保険法に基づき遺族補償費が支給された場合でも、遺族は別に、使用者に対し、不法行為による損害賠償としての慰藉料を請求することができる。
四 労働者災害補償保険法に基づき葬祭料が支給された場合でも、不法行為による遺族損害賠償請求権には消長をきたさない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和37年4月26日 昭和35(オ)381
登載
民集 第16巻4号975頁
参照法条
民法717条,民法711条,労働者災害補償保険法12条1項4号,労働者災害補償保険法12条1項5号,労働基準法79条,労働基準法80条,労働基準法84条2項
論点14第79条労働基準法

一 死者の活動年令期の算定。
二 労働基準法第七九条〈遺族補償〉の補償と民法第四二二条。
三 民法第七一五条の使用者責任の認められる事例。

裁判要旨一 死者の活動年令期は、死者の経歴、年令、職業、健康状態その他の具体的事情を考慮して算定することができ、必ずしも統計による生命表の有限平均余命の数値に拘束されない。
二 労働者の死亡について第三者が不法行為に基づく損害賠償責任を負担する場合には、労働基準法第七九条〈遺族補償〉に基づく補償義務を履行した使用者は、民法第四二二条の類推により、その履行した時期及び程度で遺族に代位して第三者に対し賠償請求権を取得する。
三 専ら貨物運送を業とする会社の被用者である貨物自動車運転者が、貨物運送にあたりたまたま他人に同乗を許したため、運転者の過失により惹き起された事故において右の者が死亡するに至つた場合であつても、右同乗が運転者との個人的関係に基づくものでなく、荷受会社の集荷課長として積荷の受渡を便にするためのものであつたときは、右運送会社は民法第七一五条の責任を負うと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和36年1月24日 昭和31(オ)364
登載
民集 第15巻1号35頁
参照法条
民法185条,民法709条,民法422条,民法715条,労働基準法79条
論点15第79条労働基準法

一 労働基準法第八五条〈審査及び仲裁〉第一、二項と訴訟の必要的前置手続
二 労働基準法第七九条〈遺族補償〉にいわゆる業務上死亡と認められない一事例

裁判要旨一 労働基準法第八五条〈審査及び仲裁〉第一、二項は訴訟の必要的前置手続を定めたものではない。

二 東京都練馬区a町b内Aに雇われている大工が、平常どおり、その日の作業を終り、就業時間経過後に、右職場を離れて、任意に、東上線電車に乗車し、自宅に帰る途中、誤つてその車輛から顛落死亡した場合は、労働基準法第七九条〈遺族補償〉にいわゆる業務上の死亡にあたらない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年11月17日 昭和26(あ)4857
登載
刑集 第7巻11号2185頁
参照法条
労働基準法85条1項,労働基準法85条2項,労働基準法79条,刑法246条
論点16第79条労働基準法

業務に従事中に付近に重量物が落下して顔面を負傷するという事故に遭った日の二日後に非外傷性の脳血管疾患を発症した配電工の死亡が労働者災害補償保険法にいう業務上の死亡に当たるとされた事例

裁判要旨配電工が、業務に従事中に、クレーンのワイヤーが切れ、ワイヤー、フック、電柱等の重量物が地上約三メートルの高さから付近に落下し、顔面に軽度の負傷をするという事故に遭った日の二日後に、非外傷性の脳血管疾患を発症し、その翌日に死亡した場合において、右配電工は、右発症の基礎となり得る素因又は疾患を有していたことは否定し難いが、死亡当時三九歳で、健康状態に格別異常はないとみられていたところ、右事故後頭痛や食欲不振の自覚症状がありながら、厳冬期に、地上約一〇メートルの電柱上で電気供給工事等の作業に従事していたなど判示の事実関係の下においては、右配電工の死亡は、労働者災害補償保険法にいう業務上の死亡に当たる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年4月25日 平成6(行ツ)200
登載
集民 第183号293頁
参照法条
労働者災害補償保険法7条1項1号,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第l項,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)12条の8第2項,労働基準法79条,労働基準法80条
論点17第79条労働基準法

労働者が,業務を一時中断して事業場外で行われた研修生の歓送迎会に途中から参加した後,当該業務を再開するため自動車を運転して事業場に戻る際に,研修生をその住居まで送る途上で発生した交通事故により死亡したことが,労働者災害補償保険法1条,12条の8第2項の業務上の事由による災害に当たるとされた事例

裁判要旨労働者が,業務を一時中断して事業場外で行われた研修生の歓送迎会に途中から参加した後,当該業務を再開するため自動車を運転して事業場に戻る際に,研修生をその住居まで送る途上で発生した交通事故により死亡したことは,次の⑴~⑶など判示の事情の下においては,労働者災害補償保険法1条,12条の8第2項の業務上の事由による災害に当たる。
⑴ 上記労働者が業務を一時中断して上記歓送迎会に途中から参加した後に事業場に戻ることになったのは,上司から歓送迎会への参加を打診された際に,業務に係る資料の提出期限が翌日に迫っていることを理由に断ったにもかかわらず,歓送迎会に参加してほしい旨の強い意向を示されるなどしたためであった。
⑵ 上記歓送迎会は,事業主が事業との関連で親会社の中国における子会社から研修生を定期的に受け入れるに当たり,上司の発案により,研修生と従業員との親睦を図る目的で開催されてきたものであって,従業員及び研修生の全員が参加し,その費用が事業主の経費から支払われるなどしていた。
⑶ 上記労働者は,事業主の所有する自動車を運転して研修生をその住居まで送っていたところ,研修生を送ることは,歓送迎会の開催に当たり,上司により行われることが予定されていたものであり,その経路は,事業場に戻る経路から大きく逸脱するものではなかった。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成28年7月8日 平成26(行ヒ)494
登載
集民 第253号47頁
参照法条
労働者災害補償保険法1条,労働者災害補償保険法12条の8第2項,労働基準法79条,労働基準法80条
論点18第84条労働基準法

労働者災害補償保険法による休業補償給付若しくは傷病補償年金又は厚生年金保険法(昭和六〇年法律第三四号による改正前のもの)による障害年金を被害者の受けた財産的損害のうちの積極損害又は精神的損害から控除することの可否

裁判要旨労働者災害補償保険法による休業補償給付若しくは傷病補償年金又は厚生年金保険法(昭和六〇年法律第三四号による改正前のもの)による障害年金は、被害者の受けた財産的損害のうちの積極損害又は精神的損害から控除すべきでない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和62年7月10日 昭和58(オ)128
登載
民集 第41巻5号1202頁
参照法条
労働基準法84条2項,労働者災害補償保険法12条の4,労働者災害補償保険法14条,労働者災害補償保険法18条,厚生年金保険法40条,厚生年金保険法(昭和60年法律第34号による改正前のもの)47条,民法709条,民法710条
論点19第84条労働基準法

労働者災害補償保険法による障害補償一時金及び休業補償給付を被災労働者の慰藉料から控除することの可否

裁判要旨労働者災害補償保険法による障害補償一時金及び休業補償給付は、被災労働者の精神上の損害を填補するためのものではなく、これを同人の慰藉料から控除すべきではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和58年4月19日 昭和55(オ)82
登載
民集 第37巻3号321頁
参照法条
労働基準法84条,労働者災害補償保険法14条,労働者災害補償保険法15条,民法709条,民法710条
論点20第84条労働基準法

労働者災害補償保険法に基づく保険給付の確定と受給権者が使用者に対し自動車損害賠償保障法三条〈均等待遇〉に基づいて請求しうる損害賠償の額から将来の給付額を控除することの要否

裁判要旨労働者災害補償保険法に基づき政府が将来にわたり継続して保険金を給付することが確定していても、いまだ現実の給付がない以上、受給権者が使用者に対し自動車損害賠償保障法三条に基づいて請求しうる損害賠償の額から将来の給付額を控除すべきではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年12月22日 昭和52(オ)429
登載
集民 第122号559頁
参照法条
自動車損害賠償保障法3条,労働基準法84条2項,労働者災害補償保険法12条の4
論点21第84条労働基準法

労働者災害補償保険法又は厚生年金保険法に基づく保険給付の確定と受給権者の使用者に対する損害賠償債権額から将来の給付額を控除することの要否

裁判要旨労働者災害補償保険法又は厚生年金保険法に基づき政府が将来にわたり継続して保険金を給付することが確定していても、いまだ現実の給付がない以上、将来の給付額を受給権者の使用者に対する損害賠償債権額から控除することを要しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和52年10月25日 昭和50(オ)621
登載
民集 第31巻6号836頁
参照法条
民法709条,労働基準法84条2項,労働者災害補償保険法12条の4,厚生年金保険法40条
論点22第84条労働基準法

使用者の損害賠償債務の履行と労働者災害補償保険法に基づく保険給付請求権の代位取得

裁判要旨労働者の業務上の災害に関して損害賠償債務を履行した使用者は、賠償された損害に対応する労働者災害補償保険法に基づく保険給付請求権を代位取得しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成元年4月27日 昭和59(オ)3
登載
民集 第43巻4号278頁
参照法条
民法422条,労働基準法84条2項,労働者災害補償保険法67条
論点23第84条労働基準法

労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和四九年労働省令第三〇号)による特別支給金を被災労働者の損害額から控除することの可否

裁判要旨労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和四九年労働省令第三〇号)による特別支給金は、被災労働者の損害額から控除することができない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成8年2月23日 平成6(オ)992
登載
民集 第50巻2号249頁
参照法条
労働基準法84条2項,労働者災害補償保険法12条の4,労働者災害補償保険法(平成7年法律第35号による改正前のもの)23条1項,労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和49年労働省令第30号)1条,労働者災害補償保険特別支給金支給規則(昭和49年労働省令第30号)2条,民法709条
論点24第85条労働基準法

労働基準法第八六条第一項〈前条の規定による審査及び仲裁の結果に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官の審査又は仲裁を申し立てることができる。〉の申立と災害補償請求権の消滅時効の中断

裁判要旨時効の中断に関する労働基準法第八五条第五項の規定は、同法第八六条第一項の申立に類推適用される。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年4月22日 昭和40(オ)110
登載
民集 第20巻4号792頁
参照法条
労働基準法85条,労働基準法86条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

労働基準法 第75条(療養補償) 詳細ページ
(療養補償)
第七十五条労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。
2前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定める。
労働基準法 第76条(休業補償) 詳細ページ
(休業補償)
第七十六条労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない。
2使用者は、前項の規定により休業補償を行つている労働者と同一の事業場における同種の労働者に対して所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金の、一月から三月まで、四月から六月まで、七月から九月まで及び十月から十二月までの各区分による期間(以下四半期という。)ごとの一箇月一人当り平均額(常時百人未満の労働者を使用する事業場については、厚生労働省において作成する毎月勤労統計における当該事業場の属する産業に係る毎月きまつて支給する給与の四半期の労働者一人当りの一箇月平均額。以下平均給与額という。)が、当該労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた日の属する四半期における平均給与額の百分の百二十をこえ、又は百分の八十を下るに至つた場合においては、使用者は、その上昇し又は低下した比率に応じて、その上昇し又は低下するに至つた四半期の次の次の四半期において、前項の規定により当該労働者に対して行つている休業補償の額を改訂し、その改訂をした四半期に属する最初の月から改訂された額により休業補償を行わなければならない。改訂後の休業補償の額の改訂についてもこれに準ずる。
3前項の規定により難い場合における改訂の方法その他同項の規定による改訂について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
労働基準法 第77条(障害補償) 詳細ページ
(障害補償)
第七十七条労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治つた場合において、その身体に障害が存するときは、使用者は、その障害の程度に応じて、平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額の障害補償を行わなければならない。
労働基準法 第78条(休業補償及び障害補償の例外) 詳細ページ
(休業補償及び障害補償の例外)
第七十八条労働者が重大な過失によつて業務上負傷し、又は疾病にかかり、且つ使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合においては、休業補償又は障害補償を行わなくてもよい。
労働基準法 第79条(遺族補償) 詳細ページ
(遺族補償)
第七十九条労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、遺族に対して、平均賃金の千日分の遺族補償を行わなければならない。
労働基準法 第80条(葬祭料) 詳細ページ
(葬祭料)
第八十条労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、葬祭を行う者に対して、平均賃金の六十日分の葬祭料を支払わなければならない。
労働基準法 第81条(打切補償) 詳細ページ
(打切補償)
第八十一条第七十五条の規定によつて補償を受ける労働者が、療養開始後三年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、平均賃金の千二百日分の打切補償を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい。
労働基準法 第82条(分割補償) 詳細ページ
(分割補償)
第八十二条使用者は、支払能力のあることを証明し、補償を受けるべき者の同意を得た場合においては、第七十七条又は第七十九条の規定による補償に替え、平均賃金に別表第三に定める日数を乗じて得た金額を、六年にわたり毎年補償することができる。
労働基準法 第83条(補償を受ける権利) 詳細ページ
(補償を受ける権利)
第八十三条補償を受ける権利は、労働者の退職によつて変更されることはない。
2補償を受ける権利は、これを譲渡し、又は差し押えてはならない。
労働基準法 第84条(他の法律との関係) 詳細ページ
(他の法律との関係)
第八十四条この法律に規定する災害補償の事由について、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)又は厚生労働省令で指定する法令に基づいてこの法律の災害補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる。
2使用者は、この法律による補償を行つた場合においては、同一の事由については、その価額の限度において民法による損害賠償の責を免れる。
労働基準法 第85条(審査及び仲裁) 詳細ページ
(審査及び仲裁)
第八十五条業務上の負傷、疾病又は死亡の認定、療養の方法、補償金額の決定その他補償の実施に関して異議のある者は、行政官庁に対して、審査又は事件の仲裁を申し立てることができる。
2行政官庁は、必要があると認める場合においては、職権で審査又は事件の仲裁をすることができる。
3第一項の規定により審査若しくは仲裁の申立てがあつた事件又は前項の規定により行政官庁が審査若しくは仲裁を開始した事件について民事訴訟が提起されたときは、行政官庁は、当該事件については、審査又は仲裁をしない。
4行政官庁は、審査又は仲裁のために必要であると認める場合においては、医師に診断又は検案をさせることができる。
5第一項の規定による審査又は仲裁の申立て及び第二項の規定による審査又は仲裁の開始は、時効の完成猶予及び更新に関しては、これを裁判上の請求とみなす。
労働基準法 第86条 詳細ページ
第八十六条前条の規定による審査及び仲裁の結果に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官の審査又は仲裁を申し立てることができる。
2前条第三項の規定は、前項の規定により審査又は仲裁の申立てがあつた場合に、これを準用する。
労働基準法 第87条(請負事業に関する例外) 詳細ページ
(請負事業に関する例外)
第八十七条厚生労働省令で定める事業が数次の請負によつて行われる場合においては、災害補償については、その元請負人を使用者とみなす。
2前項の場合、元請負人が書面による契約で下請負人に補償を引き受けさせた場合においては、その下請負人もまた使用者とする。但し、二以上の下請負人に、同一の事業について重複して補償を引き受けさせてはならない。
3前項の場合、元請負人が補償の請求を受けた場合においては、補償を引き受けた下請負人に対して、まづ催告すべきことを請求することができる。ただし、その下請負人が破産手続開始の決定を受け、又は行方が知れない場合においては、この限りでない。
労働基準法 第88条(補償に関する細目) 詳細ページ
(補償に関する細目)
第八十八条この章に定めるものの外、補償に関する細目は、厚生労働省令で定める。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。