労働安全衛生法 / テーマ別まとめ

事業場の安全又は衛生に関する改善措置等/労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタント

労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタントの条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

労働安全衛生法第81条から第87条は、労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタントの制度を定めています。具体的には、業務内容、試験の実施と受験資格、登録とその取消し、指定試験機関・指定登録機関、コンサルタントの義務、日本労働安全衛生コンサルタント会について規定しています。実務担当者がコンサルタントへの依頼や自身の資格取得を検討する際の基礎情報として整理しています。

労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタント
項目労働安全コンサルタント労働衛生コンサルタント
業務内容事業場の安全の診断・指導事業場の衛生の診断・指導
試験実施厚生労働大臣(指定機関可)厚生労働大臣(指定機関可)
受験資格(大学卒)理科系卒業後5年以上の実務経験衛生分野で同基準の実務経験
受験資格(短大・高専)卒業後7年以上の実務経験衛生分野で同基準の実務経験
登録先名簿労働安全コンサルタント名簿労働衛生コンサルタント名簿
  • 受験資格には省令で定める同等以上の能力を有する者の区分もある
  • 筆記・口述試験は省令で定める資格者につき全部又は一部を免除できる
  • 登録拒否・取消しの欠格事由には罰金以上の刑等で2年未経過等の要件がある
  • 指定コンサルタント試験機関・指定登録機関の指定等は第75条の2以下を準用する
  • 登録事務を指定登録機関が行う場合、名簿は指定登録機関に備える
  • コンサルタント会は社員を全国のコンサルタントとする定款の定めを変更できない
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労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタント

労働安全コンサルタント及び労働衛生コンサルタントについて、条文は何を定めているか。

第81条業務報酬を得て安全・衛生の診断と指導を行う業務2項判例なし
  • 安全コンサルタントは事業場の安全の診断と指導を業とする
  • 衛生コンサルタントは事業場の衛生の診断と指導を業とする
  • いずれも他人の求めに応じ報酬を得て名称を用いて行う
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第82条労働安全コンサルタント試験試験は厚生労働大臣が実施し受験資格を定める4項・3号判例なし
  • 厚生労働省令で定める区分ごとに筆記試験・口述試験で実施
  • 大学理科系卒業後5年以上の実務経験等が受験資格の一つ
  • 短大・高専卒業後7年以上の実務経験等でも受験できる
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第83条労働衛生コンサルタント試験衛生コンサルタント試験も大臣が実施し82条〈労働安全コンサルタント試験〉を準用2項判例なし
  • 試験の実施・区分・受験資格・免除は82条〈労働安全コンサルタント試験〉2〜4項を準用する
  • 受験資格中の「安全」は「衛生」と読み替える
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第83_2条指定コンサルタント試験機関大臣は指定機関に試験事務を行わせられる1項判例なし
  • 合格の決定に関する事務を除く試験事務を指定機関に行わせられる
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第83_3条指定コンサルタント試験機関の指定等についての準用指定試験機関の指定・監督等は関連条文を準用1項判例なし
  • 第75条の2第2項〈指定試験機関の指定〉・第3項及び第75条の3〈指定の基準〉〜第75条の12〈都道府県労働局長による免許試験の実施〉を準用する
  • 都道府県労働局長とあるのは厚生労働大臣と読み替える
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第84条登録試験合格者は名簿登録でコンサルタントになれる2項・4号判例なし
  • 合格者は氏名・事務所所在地等を名簿に登録して資格を得る
  • 心身の故障で業務を適正に行えない者は登録できない
  • 罰金以上の刑を受け2年を経過しない者等は登録できない
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第85条登録の取消し欠格事由該当や義務違反で登録が取り消される2項判例なし
  • 84条2項〈登録〉1〜3号の欠格事由に該当すると登録を取り消される
  • 86条〈義務〉の義務に違反したときは登録を取り消されることがある
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第85_2条指定登録機関大臣は指定登録機関に登録事務を行わせられる2項判例なし
  • 登録取消しに関する事務を除く登録事務を委任できる
  • 指定登録機関が扱う場合、名簿は指定登録機関に備える
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第85_3条指定登録機関の指定等についての準用指定登録機関の指定・監督等は関連条文を準用1項判例なし
  • 第75条の2第2項〈指定試験機関の指定〉・第3項、第75条の3〈指定の基準〉・4、第75条の6〈試験事務規程〉〜12を準用する
  • 都道府県労働局長とあるのは厚生労働大臣と読み替える
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第86条義務信用保持と秘密保持をコンサルタントに義務付け2項判例なし
  • 信用を傷つけ又は全体の不名誉となる行為を禁止する
  • 業務上知り得た秘密の漏洩・盗用を禁止する(退任後も同様)
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第87条日本労働安全衛生コンサルタント会コンサルタント会の設立要件と大臣の監督を規定6項判例なし
  • コンサルタントを社員とする定款の一般社団法人のみ設立できる
  • 成立の日から2週間以内に厚生労働大臣へ届け出る
  • 名称中の「日本労働安全衛生コンサルタント会」は他者使用禁止
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

労働安全衛生法 第81条(業務) 詳細ページ
(業務)
第八十一条労働安全コンサルタントは、労働安全コンサルタントの名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、労働者の安全の水準の向上を図るため、事業場の安全についての診断及びこれに基づく指導を行なうことを業とする。
2労働衛生コンサルタントは、労働衛生コンサルタントの名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、労働者の衛生の水準の向上を図るため、事業場の衛生についての診断及びこれに基づく指導を行なうことを業とする。
労働安全衛生法 第82条(労働安全コンサルタント試験) 詳細ページ
(労働安全コンサルタント試験)
第八十二条労働安全コンサルタント試験は、厚生労働大臣が行なう。
2労働安全コンサルタント試験は、厚生労働省令で定める区分ごとに、筆記試験及び口述試験によつて行なう。
3次の各号のいずれかに該当する者でなければ、労働安全コンサルタント試験を受けることができない。
一学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学(短期大学を除く。)若しくは旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学又は旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)による専門学校において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者で、その後五年以上安全の実務に従事した経験を有するもの
二学校教育法による短期大学(同法による専門職大学の前期課程(以下「専門職大学前期課程」という。)を含む。)又は高等専門学校において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者(専門職大学前期課程にあつては、修了した者)で、その後七年以上安全の実務に従事した経験を有するもの
三前二号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者で、厚生労働省令で定めるもの
4厚生労働大臣は、厚生労働省令で定める資格を有する者に対し、第二項の筆記試験又は口述試験の全部又は一部を免除することができる。
労働安全衛生法 第83条(労働衛生コンサルタント試験) 詳細ページ
(労働衛生コンサルタント試験)
第八十三条労働衛生コンサルタント試験は、厚生労働大臣が行なう。
2前条第二項から第四項までの規定は、労働衛生コンサルタント試験について準用する。この場合において、同条第三項第一号及び第二号中「安全」とあるのは、「衛生」と読み替えるものとする。
労働安全衛生法 第83_2条(指定コンサルタント試験機関) 詳細ページ
(指定コンサルタント試験機関)
第八十三条の二厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の指定する者(以下「指定コンサルタント試験機関」という。)に労働安全コンサルタント試験又は労働衛生コンサルタント試験の実施に関する事務(合格の決定に関する事務を除く。以下「コンサルタント試験事務」という。)の全部又は一部を行わせることができる。
労働安全衛生法 第83_3条(指定コンサルタント試験機関の指定等についての準用) 詳細ページ
(指定コンサルタント試験機関の指定等についての準用)
第八十三条の三第七十五条の二第二項及び第三項並びに第七十五条の三から第七十五条の十二までの規定は、前条の規定による指定、指定コンサルタント試験機関及びコンサルタント試験事務について準用する。この場合において、第七十五条の二第三項及び第七十五条の十二中「都道府県労働局長」とあるのは「厚生労働大臣」と、第七十五条の二第三項中「第一項」とあるのは「第八十三条の二」と、第七十五条の四第二項中「第七十五条の六第一項に規定する試験事務規程」とあるのは「コンサルタント試験事務の実施に関する規程」と、第七十五条の五第一項中「免許を受ける者として必要な知識及び能力を有するかどうかの判定」とあるのは「労働安全コンサルタント試験又は労働衛生コンサルタント試験の問題の作成及び採点」と、同条及び第七十五条の八中「免許試験員」とあるのは「コンサルタント試験員」と、第七十五条の五第四項中「次条第一項に規定する試験事務規程」とあるのは「コンサルタント試験事務の実施に関する規程」と、第七十五条の六第一項中「規程(以下この条及び第七十五条の十一第二項第四号において「試験事務規程」という。)」とあるのは「規程」と、同条第二項及び第三項並びに第七十五条の十一第二項第四号中「試験事務規程」とあるのは「コンサルタント試験事務の実施に関する規程」と読み替えるものとする。
労働安全衛生法 第84条(登録) 詳細ページ
(登録)
第八十四条労働安全コンサルタント試験又は労働衛生コンサルタント試験に合格した者は、厚生労働省に備える労働安全コンサルタント名簿又は労働衛生コンサルタント名簿に、氏名、事務所の所在地その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けて、労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタントとなることができる。
2次の各号のいずれかに該当する者は、前項の登録を受けることができない。
一心身の故障により労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタントの業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二この法律又はこれに基づく命令の規定に違反して、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
三この法律及びこれに基づく命令以外の法令の規定に違反して、拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
四次条第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者
労働安全衛生法 第85条(登録の取消し) 詳細ページ
(登録の取消し)
第八十五条厚生労働大臣は、労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタント(以下「コンサルタント」という。)が前条第二項第一号から第三号までのいずれかに該当するに至つたときは、その登録を取り消さなければならない。
2厚生労働大臣は、コンサルタントが第八十六条の規定に違反したときは、その登録を取り消すことができる。
労働安全衛生法 第85_2条(指定登録機関) 詳細ページ
(指定登録機関)
第八十五条の二厚生労働大臣は、厚生労働大臣の指定する者(以下「指定登録機関」という。)に、コンサルタントの登録の実施に関する事務(前条の規定による登録の取消しに関する事務を除く。以下「登録事務」という。)を行わせることができる。
2指定登録機関が登録事務を行う場合における第八十四条第一項の規定の適用については、同項中「厚生労働省に」とあるのは「指定登録機関に」とする。
労働安全衛生法 第85_3条(指定登録機関の指定等についての準用) 詳細ページ
(指定登録機関の指定等についての準用)
第八十五条の三第七十五条の二第二項及び第三項、第七十五条の三、第七十五条の四並びに第七十五条の六から第七十五条の十二までの規定は、前条第一項の規定による指定、指定登録機関及び登録事務について準用する。この場合において、第七十五条の二第三項及び第七十五条の十二中「都道府県労働局長」とあるのは「厚生労働大臣」と、第七十五条の二第三項中「第一項」とあるのは「第八十五条の二第一項」と、第七十五条の四第二項中「第七十五条の六第一項に規定する試験事務規程」とあるのは「登録事務の実施に関する規程」と、第七十五条の六第一項中「規程(以下この条及び第七十五条の十一第二項第四号において「試験事務規程」という。)」とあるのは「規程」と、同条第二項及び第三項並びに第七十五条の十一第二項第四号中「試験事務規程」とあるのは「登録事務の実施に関する規程」と、第七十五条の八中「職員(免許試験員を含む。)」とあるのは「職員」と、第七十五条の十中「試験事務の全部又は一部」とあるのは「登録事務」と、第七十五条の十一第二項及び第七十五条の十二中「試験事務の全部若しくは一部」とあるのは「登録事務」と読み替えるものとする。
労働安全衛生法 第86条(義務) 詳細ページ
(義務)
第八十六条コンサルタントは、コンサルタントの信用を傷つけ、又はコンサルタント全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
2コンサルタントは、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。コンサルタントでなくなつた後においても、同様とする。
労働安全衛生法 第87条(日本労働安全衛生コンサルタント会) 詳細ページ
(日本労働安全衛生コンサルタント会)
第八十七条その名称中に日本労働安全衛生コンサルタント会という文字を用いる一般社団法人は、コンサルタントを社員とする旨の定款の定めがあり、かつ、全国のコンサルタントの品位の保持及びその業務の進歩改善に資するため、社員の指導及び連絡に関する事務を全国的に行うことを目的とするものに限り、設立することができる。
2前項に規定する定款の定めは、これを変更することができない。
3第一項の一般社団法人(以下「コンサルタント会」という。)は、成立したときは、成立の日から二週間以内に、登記事項証明書及び定款の写しを添えて、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
4コンサルタント会の業務は、厚生労働大臣の監督に属する。
5厚生労働大臣は、コンサルタント会の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、いつでも、当該業務及びコンサルタント会の財産の状況を検査し、又はコンサルタント会に対し、当該業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
6コンサルタント会以外の者は、その名称中に日本労働安全衛生コンサルタント会という文字を用いてはならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。