法人税法 / テーマ別まとめ

課税標準及びその計算/組織再編成に係る所得の金額の計算

組織再編成に係る所得の金額の計算の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

合併・分割・現物出資・残余財産の分配・株式交換等など組織再編成が行われたときに、移転する資産・負債をいくらの価額で譲渡したものとして各法人の所得を計算するかを定めた規定群です。原則は再編成時の時価による譲渡として譲渡損益を計上しますが、適格要件を満たす再編成では帳簿価額による引継ぎ・譲渡とされ譲渡損益は生じません。非適格の組織再編成や支配関係法人間の再編成については、資産・負債調整勘定の計上や特定資産の譲渡等損失の損金不算入など、追加の調整規定が置かれています。

組織再編成に係る所得の金額の計算
区分譲渡価額の基準譲渡損益の扱い
合併・分割(原則)時価計上(益金・損金算入)
適格合併・適格分割型分割最後事業年度末の帳簿価額譲渡損益なし(引継ぎ)
適格分社型分割直前の帳簿価額譲渡損益なし
適格現物出資直前の帳簿価額譲渡損益なし
残余財産の分配(非適格)確定時の時価計上(益金・損金算入)
適格現物分配・適格株式分配直前の帳簿価額譲渡損益なし・受領益金不算入
非適格株式交換等・株式移転直前の時価評価損益を計上(益金・損金算入)
非適格合併等の対価差額時価純資産価額と比較資産・負債調整勘定を計上
  • 適格現物分配により資産の移転を受けた収益は益金不算入(62条の5第4項)
  • 残余財産確定日の属する事業年度の事業税・特別法人事業税は損金算入(62条の5第5項)
  • 特定資産の譲渡等損失の損金不算入は支配関係法人間の特定適格組織再編成等が対象
  • 資産調整勘定・負債調整勘定は当初計上額を60で除し月数按分して増減する
  • 欠損等法人が関係する場合は調整勘定や損失規定の適用が制限されることがある
  • 分割対価資産の交付割合により分割型・分社型の両方が行われたものとみなされる場合がある
1

組織再編成に係る所得の金額の計算

組織再編成に係る所得の金額の計算について、条文は何を定めているか。

第62条合併及び分割による資産等の時価による譲渡合併・分割は時価で譲渡したとみなす3項判例 1件
  • 移転資産・負債はその時の時価で譲渡したものとして所得計算する
  • 譲渡益・譲渡損は被合併法人の最後事業年度の益金・損金に算入
  • 特定分割型分割では新株等を時価取得し株主に交付したとみなす
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第62_2条適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ適格合併・分割型分割は帳簿価額で引継ぎ4項判例なし
  • 適格合併は最後事業年度終了時の帳簿価額で資産・負債を引継ぐ
  • 適格分割型分割は直前の帳簿価額で資産・負債を引継ぐ
  • 分割型分割で交付を受ける株式の価額も帳簿価額基準で算定
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第62_3条適格分社型分割による資産等の帳簿価額による譲渡適格分社型分割は帳簿価額で譲渡2項判例なし
  • 適格分社型分割は直前の帳簿価額で分割承継法人に譲渡したとみなす
  • 譲渡損益は生じない
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第62_4条適格現物出資による資産等の帳簿価額による譲渡適格現物出資は帳簿価額で譲渡2項判例なし
  • 適格現物出資は直前の帳簿価額で被現物出資法人に譲渡したとみなす
  • 譲渡損益は生じない
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第62_5条現物分配による資産の譲渡残余財産の分配・現物分配の資産譲渡6項判例なし
  • 残余財産の全部分配(非適格)は確定時の時価で譲渡したとみなす
  • 譲渡損益は残余財産確定日の属する事業年度の益金・損金に算入
  • 適格現物分配・適格株式分配は直前の帳簿価額で譲渡、受領益金不算入
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第62_6条株式等を分割法人と分割法人の株主等とに交付する分割対価の一部だけ株主に渡す分割の扱い3項・3号判例なし
  • 分割対価資産の一部のみ株主等に交付した場合は分割型と分社型の両方とみなす
  • 複数法人が分割法人となる新設分割でも交付割合により型を区分
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第62_7条特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入支配関係法人間の再編で譲渡等損失を制限8項・2号判例なし
  • 三年以内(支配関係発生後最長5年)の特定資産譲渡等損失は損金不算入
  • 五年前の日等から継続して支配関係がある場合は適用除外
  • 欠損等法人が絡む場合は不算入規定を適用しない等の特例あり
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第62_8条非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等非適格合併等は資産・負債調整勘定で処理12項・6号判例なし
  • 対価が時価純資産価額を超える部分は資産調整勘定として60か月按分で損金算入
  • 対価が下回る部分や退職給与引受け等は負債調整勘定として益金算入
  • 適格合併等を行った場合は調整勘定を合併法人等に引継ぐ
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第62_9条非適格株式交換等に係る株式交換完全子法人等の有する資産の時価評価損益非適格株式交換等は資産を時価評価2項判例なし
  • 完全子法人となる非適格株式交換等・株式移転で時価評価資産を評価損益計上
  • 評価益・評価損はその事業年度の益金・損金に算入
  • 完全支配関係があった場合の株式交換等は対象外
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第62条法人税法

1 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2〈組織再編成に係る行為又は計算の否認〉にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」の意義及びその該当性の判断方法
2 新設分割により設立された分割承継法人の発行済株式全部を分割法人が譲渡する計画を前提としてされた当該分割が,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たるとされた事例
3 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「その法人の行為又は計算」の意義

裁判要旨1 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2〈組織再編成に係る行為又は計算の否認〉にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」とは,法人の行為又は計算が組織再編税制に係る各規定を租税回避の手段として濫用することにより法人税の負担を減少させるものであることをいい,その濫用の有無の判断に当たっては,①当該法人の行為又は計算が,通常は想定されない組織再編成の手順や方法に基づいたり,実態とは乖離した形式を作出したりするなど,不自然なものであるかどうか,②税負担の減少以外にそのような行為又は計算を行うことの合理的な理由となる事業目的その他の事由が存在するかどうか等の事情を考慮した上で,当該行為又は計算が,組織再編成を利用して税負担を減少させることを意図したものであって,組織再編税制に係る各規定の本来の趣旨及び目的から逸脱する態様でその適用を受けるもの又は免れるものと認められるか否かという観点から判断するのが相当である。
2 新設分割により設立された分割承継法人が当該分割は適格分割に該当しないとして資産調整勘定の金額を計上した場合において,分割後に分割法人が当該分割承継法人の発行済株式全部を譲渡する計画を前提としてされた当該分割は,翌事業年度以降は損金に算入することができなくなる当該分割法人の未処理欠損金額約100億円を当該分割承継法人の資産調整勘定の金額に転化させ,これを以後60か月にわたり償却し得るものとするため,本来必要のない上記譲渡を介在させることにより,実質的には適格分割というべきものを形式的にこれに該当しないものとするべく企図されたものといわざるを得ないなど判示の事情の下では,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」に当たる。
3 法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2にいう「その法人の行為又は計算」とは,更正又は決定を受ける法人の行為又は計算に限られるものではなく,同条各号に掲げられている法人の行為又は計算を意味する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成28年2月29日 平成27(行ヒ)177
登載
民集 第70巻2号470頁
参照法条
(1~3につき)法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)132条の2 (2につき)法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)2条12号の11イ,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)57条1項,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)57条2項,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)62条1項,法人税法(平成22年法律第6号による改正前のもの)62条の8,法人税法62条の3,法人税法施行令(平成22年政令第51号による改正前のもの)4条の2第6項

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原

条文原文

原文ママ

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法人税法 第62条(合併及び分割による資産等の時価による譲渡) 詳細ページ
(合併及び分割による資産等の時価による譲渡)
第六十二条内国法人が合併又は分割により合併法人又は分割承継法人にその有する資産又は負債の移転をしたときは、当該合併法人又は分割承継法人に当該移転をした資産及び負債の当該合併又は分割の時の価額による譲渡をしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。この場合においては、当該合併又は当該分割(第二条第十二号の九イ(定義)に規定する分割対価資産(以下この項において「分割対価資産」という。)の全てが分割法人の株主等に直接に交付される分割型分割及び同号ロに規定する無対価分割に該当する分割型分割で分割法人の株主等に対する分割承継法人の株式(出資を含む。以下この項及び次条第三項において同じ。)の交付が省略されたと認められる分割型分割として政令で定めるものに限る。以下この項において「特定分割型分割」という。)により当該資産又は負債の移転をした当該内国法人(資本又は出資を有しないものを除く。)は、当該合併法人又は当該特定分割型分割に係る分割承継法人から新株等(当該合併法人が当該合併により交付した当該合併法人の株式その他の資産(第二十四条第二項(配当等の額とみなす金額)に規定する場合において同項の規定により交付を受けたものとみなされる当該合併法人の株式その他の資産及び同条第三項に規定する場合において同項の規定により交付を受けたものとみなされる当該合併法人の株式を含む。)をいう。)又は当該特定分割型分割に係る分割対価資産(第二十四条第三項に規定する場合において同項の規定により交付を受けたものとみなされる分割承継法人の株式を含む。)をその時の価額により取得し、直ちに当該新株等又は当該分割対価資産を当該内国法人の株主等に交付したものとする。
2合併により合併法人に移転をした資産及び負債の当該移転による譲渡に係る譲渡利益額(当該合併の時の価額が当該譲渡に係る原価の額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)又は譲渡損失額(当該譲渡に係る原価の額が当該合併の時の価額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)は、当該合併に係る最後事業年度(被合併法人の合併の日の前日の属する事業年度をいう。次条第一項において同じ。)の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。
3前項に規定する原価の額の計算その他前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_2条(適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ) 詳細ページ
(適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ)
第六十二条の二内国法人が適格合併により合併法人にその有する資産及び負債の移転をしたときは、前条第一項及び第二項の規定にかかわらず、当該合併法人に当該移転をした資産及び負債の当該適格合併に係る最後事業年度終了の時の帳簿価額として政令で定める金額による引継ぎをしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
2内国法人が適格分割型分割により分割承継法人にその有する資産又は負債の移転をしたときは、前条第一項の規定にかかわらず、当該分割承継法人に当該移転をした資産及び負債の当該適格分割型分割の直前の帳簿価額による引継ぎをしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
3前項の場合においては、同項の内国法人が同項の分割承継法人から交付を受けた当該分割承継法人又は第二条第十二号の十一(定義)に規定する分割承継親法人の株式の当該交付の時の価額は、同項の適格分割型分割により移転をした資産及び負債の帳簿価額を基礎として政令で定める金額とする。
4合併法人又は分割承継法人が引継ぎを受ける資産及び負債の価額その他前三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_3条(適格分社型分割による資産等の帳簿価額による譲渡) 詳細ページ
(適格分社型分割による資産等の帳簿価額による譲渡)
第六十二条の三内国法人が適格分社型分割により分割承継法人にその有する資産又は負債の移転をしたときは、第六十二条第一項(合併及び分割による資産等の時価による譲渡)の規定にかかわらず、当該分割承継法人に当該移転をした資産及び負債の当該適格分社型分割の直前の帳簿価額による譲渡をしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
2分割承継法人の資産及び負債の取得価額その他前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_4条(適格現物出資による資産等の帳簿価額による譲渡) 詳細ページ
(適格現物出資による資産等の帳簿価額による譲渡)
第六十二条の四内国法人が適格現物出資により被現物出資法人にその有する資産の移転をし、又はこれと併せてその有する負債の移転をしたときは、当該被現物出資法人に当該移転をした資産及び負債の当該適格現物出資の直前の帳簿価額による譲渡をしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
2被現物出資法人の資産及び負債の取得価額その他前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_5条(現物分配による資産の譲渡) 詳細ページ
(現物分配による資産の譲渡)
第六十二条の五内国法人が残余財産の全部の分配又は引渡し(適格現物分配を除く。次項において同じ。)により被現物分配法人その他の者にその有する資産の移転をするときは、当該被現物分配法人その他の者に当該移転をする資産の当該残余財産の確定の時の価額による譲渡をしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
2残余財産の全部の分配又は引渡しにより被現物分配法人その他の者に移転をする資産の当該移転による譲渡に係る譲渡利益額(当該残余財産の確定の時の価額が当該譲渡に係る原価の額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)又は譲渡損失額(当該譲渡に係る原価の額が当該残余財産の確定の時の価額を超える場合におけるその超える部分の金額をいう。)は、その残余財産の確定の日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。
3内国法人が適格現物分配又は適格株式分配により被現物分配法人その他の株主等にその有する資産の移転をしたときは、当該被現物分配法人その他の株主等に当該移転をした資産の当該適格現物分配又は適格株式分配の直前の帳簿価額(当該適格現物分配が残余財産の全部の分配である場合には、その残余財産の確定の時の帳簿価額)による譲渡をしたものとして、当該内国法人の各事業年度の所得の金額を計算する。
4内国法人が適格現物分配により資産の移転を受けたことにより生ずる収益の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。
5内国法人の残余財産の確定の日の属する事業年度に係る地方税法の規定による事業税の額及び特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律(平成三十一年法律第四号)の規定による特別法人事業税の額は、当該内国法人の当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
6被現物分配法人の資産の取得価額その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_6条(株式等を分割法人と分割法人の株主等とに交付する分割) 詳細ページ
(株式等を分割法人と分割法人の株主等とに交付する分割)
第六十二条の六分割法人が分割により交付を受ける第二条第十二号の九イ(定義)に規定する分割対価資産(次項において「分割対価資産」という。)の一部のみを当該分割法人の株主等に交付をする分割(二以上の法人を分割法人とする分割で法人を設立するものを除く。)が行われたときは、分割型分割と分社型分割の双方が行われたものとみなす。
2二以上の法人を分割法人とする分割で法人を設立するものが行われた場合において、分割法人のうちに、次の各号のうち二以上の号に掲げる法人があるとき、又は第三号に掲げる法人があるときは、当該各号に掲げる法人を分割法人とする当該各号に定める分割がそれぞれ行われたものとみなす。
一当該分割により交付を受けた分割対価資産の全部をその株主等に交付した法人分割型分割
二当該分割により交付を受けた分割対価資産をその株主等に交付しなかつた法人分社型分割
三当該分割により交付を受けた分割対価資産の一部のみをその株主等に交付した法人分割型分割及び分社型分割の双方
3前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_7条(特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入) 詳細ページ
(特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入)
第六十二条の七内国法人と支配関係法人(当該内国法人との間に支配関係がある法人をいう。)との間で当該内国法人を合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人とする特定適格組織再編成等(適格合併若しくは適格合併に該当しない合併で第六十一条の十一第一項(完全支配関係がある法人の間の取引の損益)の規定の適用があるもの、適格分割、適格現物出資又は適格現物分配のうち、第五十七条第四項(欠損金の繰越し)に規定する共同で事業を行うための適格組織再編成等として政令で定めるものに該当しないものをいう。以下この条において同じ。)が行われた場合(当該内国法人の当該特定適格組織再編成等の日(当該特定適格組織再編成等が残余財産の全部の分配である場合には、その残余財産の確定の日の翌日)の属する事業年度(以下この項において「特定組織再編成事業年度」という。)開始の日の五年前の日、当該内国法人の設立の日又は当該支配関係法人の設立の日のうち最も遅い日から継続して当該内国法人と当該支配関係法人との間に支配関係がある場合として政令で定める場合を除く。)には、当該内国法人の当該特定組織再編成事業年度開始の日から同日以後三年を経過する日(その経過する日が当該内国法人が当該支配関係法人との間に最後に支配関係を有することとなつた日以後五年を経過する日後となる場合にあつては、その五年を経過する日)までの期間(当該期間に終了する各事業年度において第六十二条の九第一項(非適格株式交換等に係る株式交換完全子法人等の有する資産の時価評価損益)、第六十四条の十一第一項(通算制度の開始に伴う資産の時価評価損益)、第六十四条の十二第一項(通算制度への加入に伴う資産の時価評価損益)又は第六十四条の十三第一項(第一号に係る部分に限る。)(通算制度からの離脱等に伴う資産の時価評価損益)の規定の適用を受ける場合には、当該特定組織再編成事業年度開始の日からその適用を受ける事業年度終了の日までの期間。第六項において「対象期間」という。)において生ずる特定資産譲渡等損失額は、当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。
2前項に規定する特定資産譲渡等損失額とは、次に掲げる金額の合計額をいう。
一前項の内国法人が同項の支配関係法人から特定適格組織再編成等により移転を受けた資産(棚卸資産、当該特定適格組織再編成等の日における帳簿価額が少額であるものその他の政令で定めるものを除く。)で当該支配関係法人が当該内国法人との間に最後に支配関係を有することとなつた日(次号において「支配関係発生日」という。)の属する事業年度開始の日前から有していたもの(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において「特定引継資産」という。)の譲渡、評価換え、貸倒れ、除却その他の事由による損失の額として政令で定める金額の合計額から特定引継資産の譲渡、評価換えその他の事由による利益の額として政令で定める金額の合計額を控除した金額
二前項の内国法人が有する資産(棚卸資産、特定適格組織再編成等の日の属する事業年度開始の日における帳簿価額が少額であるものその他の政令で定めるものを除く。)で支配関係発生日の属する事業年度開始の日前から有していたもの(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において「特定保有資産」という。)の譲渡、評価換え、貸倒れ、除却その他の事由による損失の額として政令で定める金額の合計額から特定保有資産の譲渡、評価換えその他の事由による利益の額として政令で定める金額の合計額を控除した金額
3前二項の規定は、支配関係がある被合併法人等(被合併法人、分割法人及び現物出資法人をいう。以下この項において同じ。)と他の被合併法人等との間で法人を設立する特定適格組織再編成等が行われた場合(当該特定適格組織再編成等の日の五年前の日、当該被合併法人等の設立の日又は当該他の被合併法人等の設立の日のうち最も遅い日から継続して当該被合併法人等と当該他の被合併法人等との間に支配関係がある場合として政令で定める場合を除く。)について準用する。この場合において、第一項中「には、当該内国法人」とあるのは「には、当該特定適格組織再編成等により設立された内国法人」と、「当該内国法人が当該支配関係法人」とあるのは「第三項に規定する被合併法人等が他の被合併法人等」と、前項第一号中「同項の支配関係法人から特定適格組織再編成等」とあるのは「特定適格組織再編成等に係る次項に規定する被合併法人等(次号に規定する他の被合併法人等を除く。)から当該特定適格組織再編成等」と、「当該支配関係法人が当該内国法人」とあるのは「当該被合併法人等が当該他の被合併法人等」と、同項第二号中「有する資産(棚卸資産、」とあるのは「特定適格組織再編成等に係る次項に規定する他の被合併法人等から当該特定適格組織再編成等により移転を受けた資産(棚卸資産、当該」と、「の属する事業年度開始の日における」とあるのは「における」と、「支配関係発生日」とあるのは「当該他の被合併法人等が支配関係発生日」と読み替えるものとする。
4第一項に規定する支配関係法人又は前項に規定する被合併法人等が特定適格組織再編成等の直前において第六十条の三第一項(特定株主等によつて支配された欠損等法人の資産の譲渡等損失額)に規定する欠損等法人(次項及び第六項において「欠損等法人」という。)であり、かつ、当該特定適格組織再編成等が同条第一項に規定する適用期間内に行われるものであるときは、第一項の内国法人が当該支配関係法人又は当該被合併法人等から当該特定適格組織再編成等により移転を受けた資産については、当該特定適格組織再編成等に係る同項(前項において準用する場合を含む。第六項において同じ。)の規定は、適用しない。
5第一項の内国法人が欠損等法人であり、かつ、特定適格組織再編成等が第六十条の三第一項に規定する適用期間内に行われるものであるときは、当該内国法人が有する資産については、当該特定適格組織再編成等に係る第一項の規定は、適用しない。
6第一項の内国法人が特定適格組織再編成等後に欠損等法人となり、かつ、第六十条の三第一項に規定する適用期間が開始したときは、対象期間は、同項に規定する適用期間開始の日の前日に終了するものとする。
7第一項の内国法人について特定適格組織再編成等後に第六十四条の九第一項(通算承認)の規定による承認の効力が生じ、かつ、第六十四条の十四第一項(特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入)に規定する適用期間が開始したときは、当該適用期間開始の日以後に開始する事業年度においては、当該特定適格組織再編成等に係る第二項第二号に掲げる金額は、ないものとする。
8第一項に規定する特定資産譲渡等損失額から控除することができる金額その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_8条(非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等) 詳細ページ
(非適格合併等により移転を受ける資産等に係る調整勘定の損金算入等)
第六十二条の八内国法人が非適格合併等(適格合併に該当しない合併又は適格分割に該当しない分割、適格現物出資に該当しない現物出資若しくは事業の譲受けのうち、政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)により当該非適格合併等に係る被合併法人、分割法人、現物出資法人その他政令で定める法人(以下この条において「被合併法人等」という。)から資産又は負債の移転を受けた場合において、当該内国法人が当該非適格合併等により交付した金銭の額及び金銭以外の資産(適格合併に該当しない合併にあつては、第六十二条第一項(合併及び分割による資産等の時価による譲渡)に規定する新株等)の価額の合計額(当該非適格合併等において当該被合併法人等から支出を受けた第三十七条第七項(寄附金の損金不算入)に規定する寄附金の額に相当する金額を含み、当該被合併法人等に対して支出をした同項に規定する寄附金の額に相当する金額を除く。第三項において「非適格合併等対価額」という。)が当該移転を受けた資産及び負債の時価純資産価額(当該資産(営業権にあつては、政令で定めるものに限る。)の取得価額(第六十一条の十一第七項(完全支配関係がある法人の間の取引の損益)の規定の適用がある場合には、同項の規定の適用がないものとした場合の取得価額)の合計額から当該負債の額(次項に規定する負債調整勘定の金額を含む。)の合計額を減算した金額をいう。第三項において同じ。)を超えるときは、その超える部分の金額のうち政令で定める部分の金額は、資産調整勘定の金額とする。
2内国法人が非適格合併等により当該非適格合併等に係る被合併法人等から資産又は負債の移転を受けた場合において、次の各号に掲げる場合に該当するときは、当該各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額を負債調整勘定の金額とする。
一当該内国法人が当該非適格合併等に伴い当該被合併法人等から引継ぎを受けた従業者につき退職給与債務引受け(非適格合併等後の退職その他の事由により当該非適格合併等に伴い引継ぎを受けた従業者に支給する退職給与の額につき、非適格合併等前における在職期間その他の勤務実績等を勘案して算定する旨を約し、かつ、これに伴う負担の引受けをすることをいう。以下この条において同じ。)をした場合当該退職給与債務引受けに係る金額として政令で定める金額(第六項第一号において「退職給与債務引受額」という。)
二当該内国法人が当該非適格合併等により当該被合併法人等から移転を受けた事業に係る将来の債務(当該事業の利益に重大な影響を与えるものに限るものとし、前号の退職給与債務引受けに係るもの及び既にその履行をすべきことが確定しているものを除く。)で、その履行が当該非適格合併等の日からおおむね三年以内に見込まれるものについて、当該内国法人がその履行に係る負担の引受けをした場合当該債務の額に相当する金額として政令で定める金額(第六項第二号において「短期重要債務見込額」という。)
3内国法人が非適格合併等により当該非適格合併等に係る被合併法人等から資産又は負債の移転を受けた場合において、当該非適格合併等に係る非適格合併等対価額が当該被合併法人等から移転を受けた資産及び負債の時価純資産価額に満たないときは、その満たない部分の金額は、負債調整勘定の金額とする。
4第一項の資産調整勘定の金額を有する内国法人は、各資産調整勘定の金額に係る当初計上額(非適格合併等の時に同項の規定により当該資産調整勘定の金額とするものとされた金額をいう。)を六十で除して計算した金額に当該事業年度の月数(当該事業年度が当該資産調整勘定の金額に係る非適格合併等の日の属する事業年度である場合には、同日から当該事業年度終了の日までの期間の月数)を乗じて計算した金額(当該内国法人が自己を被合併法人とする合併(適格合併を除く。)を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度終了の時の金額)に相当する金額を、当該事業年度(当該内国法人が当該合併を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度)において減額しなければならない。
5前項の規定により減額すべきこととなつた資産調整勘定の金額に相当する金額は、その減額すべきこととなつた日の属する事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
6第二項に規定する負債調整勘定の金額を有する内国法人は、次の各号に掲げる場合に該当する場合には、当該負債調整勘定の金額につき、その該当することとなつた日の属する事業年度(その該当することとなつた日が自己を被合併法人とする合併の日である場合には、当該合併の日の前日の属する事業年度)において当該各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額を減額しなければならない。
一退職給与引受従業者(退職給与債務引受けの対象とされた第二項第一号に規定する従業者をいう。以下この号及び第九項において同じ。)が退職その他の事由により当該内国法人の従業者でなくなつた場合(当該退職給与引受従業者が、第九項第一号イ又は第二号イに規定する場合に該当する場合を除く。)又は退職給与引受従業者に対して退職給与を支給する場合退職給与債務引受額に係る負債調整勘定の金額(第九項及び第十項において「退職給与負債調整勘定の金額」という。)のうちこれらの退職給与引受従業者に係る部分の金額として政令で定める金額
二短期重要債務見込額に係る損失が生じ、若しくは非適格合併等の日から三年が経過した場合又は自己を被合併法人とする合併(適格合併を除く。)を行う場合若しくはその残余財産が確定した場合当該短期重要債務見込額に係る負債調整勘定の金額(以下この条において「短期重要負債調整勘定の金額」という。)のうち当該損失の額に相当する金額(当該三年が経過した場合又は当該合併を行う場合若しくは当該残余財産が確定した場合にあつては、当該短期重要負債調整勘定の金額)
7第三項の負債調整勘定の金額(以下この条において「差額負債調整勘定の金額」という。)を有する内国法人は、各差額負債調整勘定の金額に係る当初計上額(非適格合併等の時に同項の規定により当該差額負債調整勘定の金額とするものとされた金額をいう。)を六十で除して計算した金額に当該事業年度の月数(当該事業年度が当該差額負債調整勘定の金額に係る非適格合併等の日の属する事業年度である場合には、同日から当該事業年度終了の日までの期間の月数)を乗じて計算した金額(当該内国法人が自己を被合併法人とする合併(適格合併を除く。)を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度終了の時の金額)に相当する金額を、当該事業年度(当該内国法人が当該合併を行う場合又は当該内国法人の残余財産が確定した場合にあつては、当該合併の日の前日又は当該残余財産の確定の日の属する事業年度)において減額しなければならない。
8前二項の規定により減額すべきこととなつた負債調整勘定の金額に相当する金額は、その減額すべきこととなつた日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
9内国法人が自己を被合併法人、分割法人又は現物出資法人とする適格合併、適格分割又は適格現物出資(以下この条において「適格合併等」という。)を行つた場合には、次の各号に掲げる適格合併等の区分に応じ当該各号に定める資産調整勘定の金額及び負債調整勘定の金額は、当該適格合併等に係る合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(次項及び第十二項において「合併法人等」という。)に引き継ぐものとする。
一適格合併当該適格合併の直前における資産調整勘定の金額及び次に掲げる負債調整勘定の金額
イ退職給与負債調整勘定の金額のうち、当該内国法人が当該適格合併を行つたことに伴いその退職給与引受従業者が当該適格合併に係る合併法人の業務に従事することとなつた場合(当該合併法人において退職給与債務引受けがされた場合に限る。)の当該退職給与引受従業者に係る部分の金額として政令で定める金額
ロ短期重要負債調整勘定の金額
ハ差額負債調整勘定の金額
二適格分割又は適格現物出資(以下この号において「適格分割等」という。)当該適格分割等の直前における次に掲げる負債調整勘定の金額
イ退職給与負債調整勘定の金額のうち、当該内国法人が当該適格分割等を行つたことに伴いその退職給与引受従業者が当該適格分割等に係る分割承継法人又は被現物出資法人(イにおいて「分割承継法人等」という。)の業務に従事することとなつた場合(当該分割承継法人等において退職給与債務引受けがされた場合に限る。)の当該退職給与引受従業者に係る部分の金額として政令で定める金額
ロ当該適格分割等により移転する事業又は資産若しくは負債と密接な関連を有する短期重要負債調整勘定の金額として政令で定めるもの
10前項の規定により合併法人等が引継ぎを受けた資産調整勘定の金額並びに退職給与負債調整勘定の金額、短期重要負債調整勘定の金額及び差額負債調整勘定の金額は、それぞれ当該合併法人等が同項の適格合併等の時において有する資産調整勘定の金額並びに退職給与負債調整勘定の金額、短期重要負債調整勘定の金額及び差額負債調整勘定の金額とみなす。
11第四項及び第七項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。
12前項に定めるもののほか、内国法人が非適格合併等により当該非適格合併等に係る被合併法人等から資産又は負債の移転を受けた場合において当該内国法人が当該非適格合併等(当該内国法人の株式又は出資の交付が省略されたと認められるものに限る。)により金銭その他の資産を交付しないときの第一項の資産調整勘定の金額又は差額負債調整勘定の金額の計算、第十項の合併法人等が適格合併等により引継ぎを受けた資産調整勘定の金額につき第四項の規定により減額すべき金額の計算その他第一項から第十項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第62_9条(非適格株式交換等に係る株式交換完全子法人等の有する資産の時価評価損益) 詳細ページ
(非適格株式交換等に係る株式交換完全子法人等の有する資産の時価評価損益)
第六十二条の九内国法人が自己を株式交換等完全子法人又は株式移転完全子法人とする株式交換等又は株式移転(適格株式交換等及び適格株式移転並びに株式交換又は株式移転の直前に当該内国法人と当該株式交換に係る株式交換完全親法人又は当該株式移転に係る他の株式移転完全子法人との間に完全支配関係があつた場合における当該株式交換及び株式移転を除く。以下この項において「非適格株式交換等」という。)を行つた場合には、当該内国法人が当該非適格株式交換等の直前の時において有する時価評価資産(固定資産、土地(土地の上に存する権利を含み、固定資産に該当するものを除く。)、有価証券、金銭債権及び繰延資産で政令で定めるもの以外のものをいう。)の評価益の額(当該非適格株式交換等の直前の時の価額がその時の帳簿価額を超える場合のその超える部分の金額をいう。)又は評価損の額(当該非適格株式交換等の直前の時の帳簿価額がその時の価額を超える場合のその超える部分の金額をいう。)は、当該非適格株式交換等の日の属する事業年度の所得の金額の計算上、益金の額又は損金の額に算入する。
2前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

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