所得税法 / テーマ別まとめ

確定申告並びにこれに伴う納付及び還付/納付

納付の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

確定申告で確定した所得税額は、申告書を提出した本人(またはその相続人)が国に納付しなければなりません。通常の確定申告(128条)、死亡した場合の確定申告(129条)、出国する場合の確定申告(130条)とで、納付期限の定め方が異なります。このページでは、各条文が定める納付期限と納付額の考え方を場面別に整理します。

納付
場面納付期限納付額条文
通常の確定申告(120条1項)第三期3号の額(源泉徴収等控除後)128条
死亡時の確定申告(124条・125条)申告書の提出期限まで120条1項3号の額129条
出国時の確定申告(126条・127条)申告書の提出期限まで120条1項3号の額130条
  • 128条の納付額は、源泉徴収税額があり予納税額がない場合は120条1項4号の額、予納税額がある場合は同項5号の額となる
  • 129条による納付は、国税通則法5条(相続による国税の納付義務の承継)の定めるところによる
  • 129条は124条1項(125条5項で準用する場合を含む)又は125条1項に該当して申告書を提出した場合に適用される
  • 130条は126条1項又は127条1項に該当して申告書を提出した居住者に適用される
  • いずれも120条1項3号に掲げる金額があるときに限り納付義務が生じる
1

納付

納付について、条文は何を定めているか。

第128条確定申告による納付通常の確定申告は第三期に納付する1項判例 2件
  • 確定申告書に記載した税額があれば第三期に納付する
  • 源泉徴収税額があり予納税額がない場合は4号の額を納付する
  • 予納税額がある場合は5号の額を納付する
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第129条死亡の場合の確定申告による納付死亡した場合は申告書の提出期限までに納付1項判例なし
  • 124条1項〈確定申告書を提出すべき者等が死亡した場合の確定申告〉又は125条1項〈年の中途で死亡した場合の確定申告〉の申告書を提出した場合が対象
  • 申告書の提出期限までに納付する
  • 国税通則法5条の定めるところにより納付する
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第130条出国の場合の確定申告による納付出国する場合も申告書の提出期限までに納付1項判例なし
  • 126条1項〈確定申告書を提出すべき者等が出国をする場合の確定申告〉又は127条1項〈年の中途で出国をする場合の確定申告〉の申告書を提出した居住者が対象
  • 申告書の提出期限までに納付する
  • 納付額は120条1項3号〈確定所得申告 第一号に掲げる課税総所得金額、課税退職所得金額及び課税山林所得金額につき第三章(税額の計算)の規定を適用して計算した所得税の額〉に掲げる金額
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第128条所得税法

所得税の確定申告・納付の期限の延長につき国税通則法一一条にいう「災害その他やむを得ない理由」がないとされた事例

裁判要旨所得税の確定申告・納付をすべき者が、その申告・納付の期限当時、刑事事件により身体を拘束され、その経営する事業の帳簿書類等を押収されていたとしても、同人が日々の事業活動を通じて収入・経費を十分に把握し得る立場にあつた等の事情(判文参照)があるときは、所得税の確定申告・納付の期限の延長につき、国税通則法一一条にいう「災害その他やむを得ない理由」があるとはいえない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和60年2月27日 昭和57(あ)1818
登載
刑集 第39巻1号50頁
参照法条
国税通則法11条,所得税法120条1項,所得税法128条
論点2第128条所得税法

一 給与等の受給者が支払者により誤って源泉徴収をされた金額を税額から控除して確定申告をすることの可否

二 課税処分の取消訴訟における実体上の審判の対象

裁判要旨一 給与等の受給者が、支払者により誤って所得税の源泉徴収をされた場合において、当該年分の所得税の額から右誤徴収額を控除して確定申告をすることはできない。

二 課税処分の取消訴訟における実体上の審判の対象は、当該課税処分によって確定された税額が租税法規によって客観的に定まる税額を総額において上回るか否かである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成4年2月18日 平成2(行ツ)155
登載
民集 第46巻2号77頁
参照法条
国税通則法56条,所得税法120条1項,所得税法128条,所得税法138条,行政事件訴訟法7条,民訴法第2編第1章
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法 第128条(確定申告による納付) 詳細ページ
(確定申告による納付)
第百二十八条第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書(第百二十四条第一項(確定申告書を提出すべき者が死亡した場合の確定申告)又は第百二十六条第一項(確定申告書を提出すべき者が出国をする場合の確定申告)の規定に該当して提出すべきものを除く。)を提出した居住者は、当該申告書に記載した第百二十条第一項第三号に掲げる金額(同項第四号に規定する源泉徴収税額があり、かつ、同項第五号に規定する予納税額がない場合には、同項第四号に掲げる金額とし、同項第五号に規定する予納税額がある場合には、同号に掲げる金額とする。以下この款において同じ。)があるときは、第三期において、当該金額に相当する所得税を国に納付しなければならない。
所得税法 第129条(死亡の場合の確定申告による納付) 詳細ページ
(死亡の場合の確定申告による納付)
第百二十九条第百二十四条第一項(確定申告書を提出すべき者が死亡した場合の確定申告)(第百二十五条第五項(年の中途で死亡した場合の確定申告)において準用する場合を含む。)又は第百二十五条第一項の規定に該当してこれらの規定に規定する申告書を提出した者は、これらの申告書に記載した第百二十条第一項第三号(確定所得申告に係る所得税額)に掲げる金額があるときは、これらの申告書の提出期限までに、当該金額に相当する所得税を国税通則法第五条(相続による国税の納付義務の承継)に定めるところにより国に納付しなければならない。
所得税法 第130条(出国の場合の確定申告による納付) 詳細ページ
(出国の場合の確定申告による納付)
第百三十条第百二十六条第一項(確定申告書を提出すべき者が出国をする場合の確定申告)又は第百二十七条第一項(年の中途で出国をする場合の確定申告)の規定に該当してこれらの規定に規定する申告書を提出した居住者は、これらの申告書に記載した第百二十条第一項第三号(確定所得申告に係る所得税額)に掲げる金額があるときは、これらの申告書の提出期限までに、当該金額に相当する所得税を国に納付しなければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。