国税徴収法 / テーマ別まとめ

不服審査及び訴訟の特例

不服審査及び訴訟の特例の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

国税徴収法第171条から第173条は、滞納処分に関する不服申立てや訴訟について、国税通則法や行政事件訴訟法の通常の規定とは別に独自の期限や制限を設けている。差押え・公売・換価といった処分ごとに不服申立てができる期限を区切るほか、第三者が引渡命令に不服申立てをしている間は財産の搬出を禁止し、公売等の処分に軽微な違法があるにとどまる場合には不服申立てを棄却できることとしている。

不服審査及び訴訟の特例
条文場面特例の内容
171条1項1号差押えの通知に欠陥通知受領日等から3月以内
171条1項2号不動産等の差押え公売期日等まで
171条1項3号公売公告・売却決定買受代金納付期限まで
171条1項4号換価代金等の配当交付期日まで
171条2項訴訟提起の場合同様の期限を準用
172条引渡命令に不服申立て係属中は搬出禁止
173条公売等の処分に違法軽微なら棄却可
  • 国税通則法11条・77条の不服申立期間を既に経過したものはこの特例の対象外
  • 国税通則法75条3項・4項による審査請求はこの特例の対象外
  • 訴訟提起の場合は行政事件訴訟法14条1項・2項の出訴期間を経過したものが対象外
  • 173条により棄却する決定・裁決には、処分が違法であることと棄却理由を明示しなければならない
  • 173条の規定があっても国に対する損害賠償の請求は妨げられない
  • 171条1項3号・4号の申立てでは、再調査請求書・審査請求書に関する国税通則法77条4項は適用されない
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不服審査及び訴訟の特例

不服審査及び訴訟の特例について、条文は何を定めているか。

第171条滞納処分に関する不服申立て等の期限の特例不服申立て・訴訟には独自の期限がある3項・4号判例なし
  • 差押えの通知の欠陥を理由にする申立ては通知受領日等から3月以内
  • 不動産の差押えは公売期日等まで、公売から売却決定までは買受代金納付期限まで
  • 換価代金等の配当は交付期日まで、訴訟提起も同様の期限を準用
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第172条差押動産等の搬出の制限第三者が不服申立てをすると搬出禁止1項判例なし
  • 引渡命令を受けた第三者が所有権を理由に不服申立てをした場合が対象
  • 不服申立てが続いている間は、その財産を搬出できない
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第173条不動産の売却決定等の取消の制限違法でも一定の場合は不服申立てを棄却できる3項・2号判例なし
  • 後行処分が既にあり違法が軽微なら棄却できる
  • 取消すと公益を著しく害する場合も棄却できる
  • 棄却する決定・裁決には違法性と理由を明示する
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原

条文原文

原文ママ

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国税徴収法 第171条(滞納処分に関する不服申立て等の期限の特例) 詳細ページ
(滞納処分に関する不服申立て等の期限の特例)
第百七十一条滞納処分について次の各号に掲げる処分に関し欠陥があること(第一号に掲げる処分については、これに関する通知が到達しないことを含む。)を理由としてする不服申立て(国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)又は第七十七条(不服申立期間)の規定により不服申立てをすることができる期間を経過したもの及び同法第七十五条第三項又は第四項(国税に関する処分についての不服申立て)の規定による審査請求を除く。)は、これらの規定にかかわらず、当該各号に定める期限まででなければ、することができない。
一督促差押えに係る通知を受けた日(その通知がないときは、その差押えがあつたことを知つた日)から三月を経過した日
二不動産等についての差押えその公売期日等
三不動産等についての第九十五条(公売公告)の公告(第百九条第四項(随意契約による売却)において準用する第九十六条(公売の通知)の通知を含む。)から売却決定までの処分換価財産の買受代金の納付の期限
四換価代金等の配当換価代金等の交付期日
2前項の規定は、国税通則法第百十五条第一項第三号(訴えの提起の特例)の規定による訴えの提起について準用する。この場合において、前項中「国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)又は第七十七条(不服申立期間)の規定により不服申立てをすることができる期間を経過したもの及び同法第七十五条第三項又は第四項(国税に関する処分についての不服申立て)の規定による審査請求」とあるのは、「行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第十四条第一項又は第二項(出訴期間)の規定により訴えを提起することができる期間を経過したもの」と読み替えるものとする。
3第一項第三号及び第四号に掲げる処分につき、同項に規定する不服申立てをする場合において、その再調査の請求書(国税通則法第八十一条第二項(再調査の請求書の記載事項等)に規定する再調査の請求書をいう。)又は審査請求書(同法第八十七条第二項(審査請求書の記載事項等)に規定する審査請求書をいう。)については、同法第七十七条第四項の規定は、適用しない。
国税徴収法 第172条(差押動産等の搬出の制限) 詳細ページ
(差押動産等の搬出の制限)
第百七十二条第五十八条第二項(滞納者の動産等を占有する第三者に対する引渡命令)に規定する引渡命令を受けた第三者が、その命令に係る財産が滞納者の所有に属していないことを理由として、その命令につき不服申立てをしたときは、その不服申立ての係属する間は、当該財産の搬出をすることができない。
国税徴収法 第173条(不動産の売却決定等の取消の制限) 詳細ページ
(不動産の売却決定等の取消の制限)
第百七十三条第百七十一条第一項第三号(公売等に関する不服申立ての期限の特例)に掲げる処分に欠陥があることを理由として滞納処分に関する不服申立てがあつた場合において、その処分は違法ではあるが、次に掲げる場合に該当するときは、税務署長、国税局長若しくは税関長又は国税不服審判所長は、その不服申立てを棄却することができる。
一その不服申立てに係る処分に続いて行われるべき処分(以下この号において「後行処分」という。)が既に行われている場合において、その不服申立てに係る処分の違法が軽微なものであり、その後行処分に影響を及ぼさせることが適当でないと認められるとき。
二換価した財産が公共の用に供されている場合その他その不服申立てに係る処分を取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合で、その不服申立てをした者の受ける損害の程度、その損害の賠償の程度及び方法その他一切の事情を考慮してもなおその処分を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認められるとき。
2前項の規定による不服申立てについての棄却の決定又は裁決には、処分が違法であること及び不服申立てを棄却する理由を明示しなければならない。
3第一項の規定は、国に対する損害賠償の請求を妨げない。
出

一次情報

原文ママ

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