所得税法施行令 / テーマ別まとめ

報酬、料金等に係る源泉徴収/報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収

報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

所得税法施行令第320条から第325条は、原稿料や技術の使用料、資格者・プロスポーツ選手・芸能人への報酬、専属契約金、広告宣伝や競馬の賞金など、源泉徴収の対象となる報酬・料金等の範囲を定めています。あわせて、金銭以外で支払う賞金の評価方法や支払金額から控除する金額の計算方法、一定の要件を満たす場合に源泉徴収が免除される手続きも規定しています。

報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収
区分対象となる報酬・料金等
原稿・翻訳・通訳等の報酬脚本、翻訳、通訳、校正、装丁等
技術使用料・技芸指導料等技術の使用料、技芸指導料等
特定資格者の報酬・料金計理士、測量士補、技術士補等
プロスポーツ選手・モデルの報酬プロ野球選手、モデル等
芸能・芸能人の報酬俳優、歌手、演奏家、監督等
専属契約による契約金職業野球選手等の契約金
広告宣伝の賞金・競馬の賞金広告宣伝の賞品、競馬の賞金等
  • 技術使用料等には投資助言業務に係る報酬・料金も含まれる
  • モデルには、雑誌・広告等に容姿を掲載させて報酬を受ける者を含む
  • 広告宣伝の賞金は、旅行など金品との選択ができない役務提供のみのものを除く
  • 金銭以外で支払う賞金は、譲渡時の通常の対価相当額(金銭選択可なら金銭額)で評価する
  • 支払金額から控除する金額は、報酬・料金の区分ごとに定める表による
  • 証明書交付を受けても、要件非該当や氏名・住所変更時は届出が必要
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報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収

報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収について、条文は何を定めているか。

第320条報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収源泉徴収の対象となる報酬・料金等の範囲を定める7項判例なし
  • 原稿料、翻訳・通訳料、技術の使用料などが対象になる
  • 計理士や測量士補などの資格者、プロ選手・モデル、芸能人の報酬も対象
  • 職業野球選手等の専属契約金、広告宣伝の賞金も対象になる
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第321条金銭以外のもので支払われる賞金の価額金銭以外で賞金を払う場合の評価額を決める1項判例なし
  • 物品等で支払う賞金は、譲渡時の通常の対価相当額で評価する
  • 金銭と物品を選択できる場合は、その金銭の額で評価する
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第322条支払金額から控除する金額報酬・料金の区分ごとに控除できる金額を定める1項判例 1件
  • 控除額は、報酬・料金の区分に応じて定める表により計算する
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第323条報酬又は料金に係る源泉徴収の免除を受ける者の要件帳簿記録などの要件を満たせば源泉徴収を免除できる1項・4号判例なし
  • 報酬・料金を帳簿に明確に記録していることが前提
  • 映画・レコード製作、自ら主催する演劇公演の定期開催など四要件のいずれかに該当
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第324条報酬又は料金に係る源泉徴収の免除を受けるための手続免除証明書の交付を税務署長に申請する手続き1項・5号判例なし
  • 氏名・住所、帳簿記録の詳細、事業概要などを記載した申請書を提出
  • 既に証明書の交付を受けている者が追加交付を受ける場合は一部記載省略可
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第325条源泉徴収の免除の要件に該当しなくなつた場合の手続等要件に該当しなくなった場合等の届出手続きを定める3項・3号判例なし
  • 要件に該当しなくなったときは、証明書を添えて届出書を提出
  • 氏名・住所変更時も届出書と証明書を提出すれば新証明書が交付される
  • 免除取消しの通知をした税務署長は遅滞なくその旨を公示する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第322条所得税法施行令

ホステスの業務に関する報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合における,所得税法施行令322条〈支払金額から控除する金額〉にいう「当該支払金額の計算期間の日数」の意義

裁判要旨ホステスの業務に関する報酬の額が一定の期間ごとに計算されて支払われている場合において,所得税法施行令322条〈支払金額から控除する金額〉にいう「当該支払金額の計算期間の日数」は,ホステスの実際の稼働日数ではなく,当該期間に含まれるすべての日数を指す。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成22年3月2日 平成19(行ヒ)105
登載
民集 第64巻2号420頁
参照法条
所得税法204条1項6号,所得税法205条2号,所得税法施行令322条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法施行令 第320条(報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収) 詳細ページ
(報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収)
第三百二十条法第二百四条第一項第一号(源泉徴収義務)に規定する政令で定める報酬又は料金は、テープ若しくはワイヤーの吹込み、脚本、脚色、翻訳、通訳、校正、書籍の装てい、速記、版下(写真製版用写真原板の修整を含むものとし、写真植字を除くものとする。)若しくは雑誌、広告その他の印刷物に掲載するための写真の報酬若しくは料金、技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるものの使用料、技芸、スポーツその他これらに類するものの教授若しくは指導若しくは知識の教授の報酬若しくは料金又は金融商品取引法第二十八条第六項(通則)に規定する投資助言業務に係る報酬若しくは料金とする。
2法第二百四条第一項第二号に規定する政令で定める者は、計理士、会計士補、企業診断員(企業経営の改善及び向上のための指導を行う者を含む。)、測量士補、建築代理士(建築代理士以外の者で建築に関する申請若しくは届出の書類を作成し、又はこれらの手続を代理することを業とするものを含む。)、不動産鑑定士補、火災損害鑑定人若しくは自動車等損害鑑定人(自動車又は建設機械に係る損害保険契約(保険業法第二条第四項(定義)に規定する損害保険会社若しくは同条第九項に規定する外国損害保険会社等の締結した保険契約又は同条第十八項に規定する少額短期保険業者の締結したこれに類する保険契約をいう。)又はこれに類する共済に係る契約の保険事故又は共済事故に関して損害額の算定又はその損害額の算定に係る調査を行うことを業とする者をいう。)又は技術士補(技術士又は技術士補以外の者で技術士の行う業務と同一の業務を行う者を含む。)とする。
3法第二百四条第一項第四号に規定する政令で定める者は、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、プロレスラー、プロゴルファー、プロボウラー、自動車のレーサー、自転車競技の選手、小型自動車競走の選手又はモーターボート競走の選手とし、同号に規定するモデルには、雑誌、広告その他の印刷物にその容姿を掲載させて報酬を受ける者を含むものとする。
4法第二百四条第一項第五号に規定する政令で定める芸能は、音楽、音曲、舞踊、講談、落語、浪曲、漫談、漫才、腹話術、歌唱、奇術、曲芸又は物まねとし、同号に規定する政令で定めるものは、映画若しくは演劇の製作、振付け(剣技指導その他これに類するものを含む。)、舞台装置、照明、撮影、演奏、録音(擬音効果を含む。)、編集、美粧又は考証とする。
5法第二百四条第一項第五号に規定する政令で定める芸能人は、映画若しくは演劇の俳優、映画監督若しくは舞台監督(プロジューサーを含む。)、演出家、放送演技者、音楽指揮者、楽士、舞踊家、講談師、落語家、浪曲師、漫談家、漫才家、腹話術師、歌手、奇術師、曲芸師又は物まね師とする。
6法第二百四条第一項第七号に規定する政令で定める契約金は、職業野球の選手その他一定の者に専属して役務の提供をする者で、当該一定の者のために役務を提供し、又はそれ以外の者のために役務を提供しないことを約することにより一時に受ける契約金とする。
7法第二百四条第一項第八号に規定する広告宣伝のための賞金で政令で定めるものは、事業の広告宣伝のために賞として支払う金品その他の経済上の利益(旅行その他役務の提供を内容とするもので、金品との選択をすることができないものとされているものを除く。)とし、同号に規定する馬主が受ける競馬の賞金で政令で定めるものは、第二百九十八条第九項(内国法人に係る所得税の課税標準)に規定する賞金とする。
所得税法施行令 第321条(金銭以外のもので支払われる賞金の価額) 詳細ページ
(金銭以外のもので支払われる賞金の価額)
第三百二十一条法第二百五条第二号(報酬又は料金等に係る徴収税額)に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、同号に規定する金銭以外のものの支払を受ける者がその受けることとなつた日において当該金銭以外のものを譲渡するものとした場合にその対価として通常受けるべき価額に相当する金額(当該金銭以外のものと金銭とのいずれかを選択することができる場合には、当該金銭の額)とする。
所得税法施行令 第322条(支払金額から控除する金額) 詳細ページ
(支払金額から控除する金額)
第三百二十二条法第二百五条第二号(報酬又は料金等に係る徴収税額)に規定する政令で定める金額は、次の表の上欄に掲げる報酬又は料金の区分に応じ、同表の中欄に掲げる金額につき同表の下欄に掲げる金額とする。
所得税法施行令 第323条(報酬又は料金に係る源泉徴収の免除を受ける者の要件) 詳細ページ
(報酬又は料金に係る源泉徴収の免除を受ける者の要件)
第三百二十三条法第二百六条第一項(源泉徴収を要しない報酬又は料金)に規定する政令で定める要件は、同項に規定する報酬又は料金の支払を受ける居住者が当該報酬又は料金をその備え付ける帳簿に明確に記録していることのほか、次のいずれか一に該当することとする。
一映画又はレコード(録音のテープ及びワイヤーを含む。)の製作を主たる事業としていること。
二自ら主催してその所有する劇場において定期的に演劇の公演を行なつていること。
三自ら主催して興行場において定期的に演劇の公演を行なうことを主たる事業としていること。
四主として自己に専属する芸能人をもつて演劇の製作及びその製作した演劇の公演を行なうことを主たる事業としていること。
所得税法施行令 第324条(報酬又は料金に係る源泉徴収の免除を受けるための手続) 詳細ページ
(報酬又は料金に係る源泉徴収の免除を受けるための手続)
第三百二十四条法第二百六条第一項(源泉徴収を要しない報酬又は料金)の証明書の交付を受けようとする居住者は、次に掲げる事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。ただし、既に当該証明書の交付を受けている者が更に追加して当該証明書の交付を受けようとする場合には、第二号及び第三号に掲げる事項の記載は、省略することができる。
一その者の氏名及び住所(国内に住所がないときは、居所)
二法第二百六条第一項に規定する報酬又は料金がその者の備え付ける帳簿に明確に記録されていることの事実の詳細
三その者が現に行つている事業の概要及び前条各号の要件のいずれかに該当する事情の詳細
四交付を受けようとする当該証明書の部数及び当該証明書を二部以上必要とするときは、その必要とする事情の詳細
五その他参考となるべき事項
所得税法施行令 第325条(源泉徴収の免除の要件に該当しなくなつた場合の手続等) 詳細ページ
(源泉徴収の免除の要件に該当しなくなつた場合の手続等)
第三百二十五条法第二百六条第一項(源泉徴収を要しない報酬又は料金)の証明書の交付を受けている居住者は、同条第二項の規定に該当する場合には、次に掲げる事項を記載した届出書に当該証明書を添付して、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
一その者の氏名及び住所(国内に住所がないときは、居所)
二法第二百六条第一項に規定する要件に該当しないこととなる旨
三その他参考となるべき事項
2前項に規定する証明書の交付を受けている居住者は、その交付を受けた後、その者の氏名又は住所若しくは居所を変更した場合には、変更前の氏名及び変更後の氏名又は変更前の住所若しくは居所及び変更後の住所若しくは居所を記載した届出書にその証明書を添付し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。この場合において、その提出があつたときは、当該税務署長は、新たな当該証明書の交付をするものとする。
3法第二百六条第三項第三号の通知をした税務署長は、遅滞なくその旨を公示するものとする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。