所得税法施行令 / テーマ別まとめ

各種所得の金額の計算/譲渡所得

譲渡所得の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

譲渡所得の金額の計算にあたり、どのような行為が「資産の譲渡」に当たるかを定めた規定です。建物などの所有を目的とする借地権や地役権を設定した場合でも、対価の額が一定の基準を超えると譲渡があったものとみなされます。あわせて、譲渡所得の対象から除かれる資産や、短期譲渡所得として扱う特定の所得の範囲も定めています。

譲渡所得
区分対象基準結果
借地権等の設定(全部)建物等の全部所有目的の借地権等対価が土地価額の10分の5超譲渡とみなす
借地権等の設定(一部)建物等の一部所有目的の借地権床面積按分後の額が10分の5超譲渡とみなす
大深度地下の借地権認可事業目的の地下使用権設定価額の1/2に深さ割合乗じ10分の5超譲渡とみなす
地代倍率による推定借地権等設定の対価地代年額の20倍以下該当しないと推定
特別の経済的利益有利な条件の金銭貸付等通常利率10分の5相当との差額対価の額に加算
棚卸資産に準ずる資産少額減価償却資産・一括償却資産等取得価額10万円未満等譲渡所得の基因外
短期譲渡所得の範囲自己創出の特許権等・配偶者居住権消滅取得日から5年経過後の消滅等短期譲渡所得に該当
  • 地役権の設定も対象となるが、特別高圧電線の架設等の目的に限られる
  • 地下・空間の上下の範囲を定めた借地権等は、原則の価額の2分の1に相当する金額で判定する
  • 金銭の貸付期間が短く将来更新が推測される場合、更新後の期間を基礎に現在価値を計算する
  • 少額減価償却資産でも業務上基本的に重要なものは除外資産にならない(譲渡所得の対象になり得る)
  • 配偶者居住権関連の短期譲渡所得は、相続又は遺贈により取得した場合に限る
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譲渡所得

譲渡所得について、条文は何を定めているか。

第79条資産の譲渡とみなされる行為借地権等の設定が対価次第で譲渡とみなされる3項・3号判例なし
  • 建物等の全部所有目的の借地権・地役権の設定は、対価が土地価額の10分の5超なら譲渡とみなす
  • 建物等の一部所有目的なら床面積の占める割合で按分した額で判定する
  • 対価が地代年額の20倍以下なら該当しないと推定される
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第80条特別の経済的な利益で借地権の設定等による対価とされるもの有利な条件の貸付は対価に加算して判定する2項判例なし
  • 借地権等の設定に伴い有利な条件の金銭貸付等を受けた場合、その利益を対価に加算する
  • 加算額は通常利率の10分の5相当の利率による現在価値との差額で計算する
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第81条譲渡所得の基因とされない棚卸資産に準ずる資産棚卸資産に準ずる資産は譲渡所得の対象外1項・3号判例なし
  • 業務用の棚卸資産に準ずる資産は譲渡所得の基因とならない
  • 取得価額10万円未満の少額減価償却資産(業務上重要なものを除く)も対象外
  • 一括償却資産の適用を受けたもの(業務上重要なものを除く)も対象外
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第82条短期譲渡所得の範囲短期譲渡所得に含まれる特定の所得を定める1項・3号判例なし
  • 自己の研究・育成・著作による工業所有権等の譲渡による所得は短期譲渡所得となる
  • 相続等で取得した配偶者居住権の消滅による所得は、取得日とされる日から5年経過後の消滅に限り短期譲渡所得となる
  • 配偶者居住権の目的建物の敷地を使用する権利の消滅も同様に5年経過後の消滅に限り短期譲渡所得となる
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関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法施行令 第79条(資産の譲渡とみなされる行為) 詳細ページ
(資産の譲渡とみなされる行為)
第七十九条法第三十三条第一項(譲渡所得)に規定する政令で定める行為は、建物若しくは構築物の所有を目的とする地上権若しくは賃借権(以下この条において「借地権」という。)又は地役権(特別高圧架空電線の架設、特別高圧地中電線若しくはガス事業法第二条第十二項(定義)に規定するガス事業者が供給する高圧のガスを通ずる導管の敷設、飛行場の設置、懸垂式鉄道若しくは跨座式鉄道の敷設又は砂防法(明治三十年法律第二十九号)第一条(定義)に規定する砂防設備である導流堤その他財務省令で定めるこれに類するもの(第一号において「導流堤等」という。)の設置、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第十四項(定義)に規定する公共施設の設置若しくは同法第八条第一項第四号(地域地区)の特定街区内における建築物の建築のために設定されたもので、建造物の設置を制限するものに限る。以下この条において同じ。)の設定(借地権に係る土地の転貸その他他人に当該土地を使用させる行為を含む。以下この条において同じ。)のうち、その対価として支払を受ける金額が次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額の十分の五に相当する金額を超えるものとする。
一当該設定が建物若しくは構築物の全部の所有を目的とする借地権又は地役権の設定である場合(第三号に掲げる場合を除く。)その土地(借地権者にあつては、借地権。次号において同じ。)の価額(当該設定が、地下若しくは空間について上下の範囲を定めた借地権若しくは地役権の設定である場合又は導流堤等若しくは河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第六条第一項第三号(河川区域)に規定する遊水地その他財務省令で定めるこれに類するものの設置を目的とした地役権の設定である場合には、当該価額の二分の一に相当する金額)
二当該設定が建物又は構築物の一部の所有を目的とする借地権の設定である場合その土地の価額に、その建物又は構築物の床面積(当該対価の額が、当該建物又は構築物の階その他利用の効用の異なる部分ごとにその異なる効用に係る適正な割合を勘案して算定されているときは、当該割合による調整後の床面積。以下この号において同じ。)のうちに当該借地権に係る建物又は構築物の一部の床面積の占める割合を乗じて計算した金額
三当該設定が施設又は工作物(大深度地下の公共的使用に関する特別措置法(平成十二年法律第八十七号)第十六条(使用の認可の要件)の規定により使用の認可を受けた事業(以下この号において「認可事業」という。)と一体的に施行される事業として当該認可事業に係る同法第十四条第二項第二号(使用認可申請書)の事業計画書に記載されたものにより設置されるもののうち財務省令で定めるものに限る。)の全部の所有を目的とする地下について上下の範囲を定めた借地権の設定である場合その土地(借地権者にあつては、借地権)の価額の二分の一に相当する金額に、その土地(借地権者にあつては、借地権に係る土地)における地表から同法第二条第一項各号(定義)に掲げる深さのうちいずれか深い方の深さ(以下この号において「大深度」という。)までの距離のうちに当該借地権の設定される範囲のうち最も浅い部分の深さから当該大深度(当該借地権の設定される範囲より深い地下であつて当該大深度よりも浅い地下において既に地下について上下の範囲を定めた他の借地権が設定されている場合には、当該他の借地権の範囲のうち最も浅い部分の深さ)までの距離の占める割合を乗じて計算した金額
2借地権に係る土地を他人に使用させる場合において、その土地の使用により、その使用の直前におけるその土地の利用状況に比し、その土地の所有者及びその借地権者がともにその土地の利用を制限されることとなるときは、これらの者については、これらの者が使用の対価として支払を受ける金額の合計額を前項に規定する支払を受ける金額とみなして、同項の規定を適用する。
3第一項の規定の適用については、借地権又は地役権の設定の対価として支払を受ける金額が当該設定により支払を受ける地代の年額の二十倍に相当する金額以下である場合には、当該設定は、同項の行為に該当しないものと推定する。
所得税法施行令 第80条(特別の経済的な利益で借地権の設定等による対価とされるもの) 詳細ページ
(特別の経済的な利益で借地権の設定等による対価とされるもの)
第八十条前条第一項に規定する借地権又は地役権の設定(当該借地権に係る土地の転貸その他他人に当該土地を使用させる行為を含む。以下この条において同じ。)をしたことに伴い、通常の場合の金銭の貸付けの条件に比し特に有利な条件による金銭の貸付け(いずれの名義をもつてするかを問わず、これと同様の経済的性質を有する金銭の交付を含む。以下この条において同じ。)その他特別の経済的な利益を受ける場合には、当該金銭の貸付けにより通常の条件で金銭の貸付けを受けた場合に比して受ける利益その他当該特別の経済的な利益の額を前条第一項又は第二項に規定する対価の額に加算した金額をもつてこれらの規定に規定する支払を受ける金額とみなして、これらの規定を適用する。
2前項の場合において、その受けた金銭の貸付けにより通常の条件で金銭の貸付けを受けた場合に比して受ける利益の額は、当該貸付けを受けた金額から、当該金額について通常の利率(当該貸付けを受けた金額につき利息を附する旨の約定がある場合には、その利息に係る利率を控除した利率)の十分の五に相当する利率による複利の方法で計算した現在価値に相当する金額(当該金銭の貸付けを受ける期間が同項の設定に係る権利の存続期間に比して著しく短い期間として約定されている場合において、長期間にわたつて地代をすえ置く旨の約定がされていることその他当該権利に係る土地の上に存する建物又は構築物の状況、地代に関する条件等に照らし、当該金銭の貸付けを受けた期間が将来更新されるものと推測するに足りる明らかな事実があるときは、借地権又は地役権の設定を受けた者が当該設定により受ける利益から判断して当該金銭の貸付けが継続されるものと合理的に推定される期間を基礎として当該方法により計算した場合の現在価値に相当する金額)を控除した金額によるものとする。
所得税法施行令 第81条(譲渡所得の基因とされない棚卸資産に準ずる資産) 詳細ページ
(譲渡所得の基因とされない棚卸資産に準ずる資産)
第八十一条法第三十三条第二項第一号(譲渡所得)に規定する政令で定めるものは、次に掲げる資産とする。
一不動産所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務に係る第三条各号(棚卸資産の範囲)に掲げる資産に準ずる資産
二減価償却資産で第百三十八条第一項(少額の減価償却資産の取得価額の必要経費算入)の規定に該当するもの(同項に規定する取得価額が十万円未満であるもののうち、その者の業務の性質上基本的に重要なものを除く。)
三減価償却資産で第百三十九条第一項(一括償却資産の必要経費算入)の規定の適用を受けたもの(その者の業務の性質上基本的に重要なものを除く。)
所得税法施行令 第82条(短期譲渡所得の範囲) 詳細ページ
(短期譲渡所得の範囲)
第八十二条法第三十三条第三項第一号(短期譲渡所得)に規定する政令で定める所得は、次に掲げる所得とする。
一自己の研究の成果である特許権、実用新案権その他の工業所有権、自己の育成の成果である育成者権、自己の著作に係る著作権及び自己の探鉱により発見した鉱床に係る採掘権の譲渡による所得
二法第六十条第一項第一号(贈与等により取得した資産の取得費等)に掲げる相続又は遺贈により取得した同条第三項第一号に掲げる配偶者居住権の消滅(当該配偶者居住権を取得した時に当該配偶者居住権の目的となつている建物を譲渡したとしたならば同条第一項の規定により当該建物を取得した日とされる日以後五年を経過する日後の消滅に限る。)による所得
三法第六十条第一項第一号に掲げる相続又は遺贈により取得した同条第三項第二号に掲げる配偶者居住権の目的となつている建物の敷地の用に供される土地(土地の上に存する権利を含む。以下この号において同じ。)を当該配偶者居住権に基づき使用する権利の消滅(当該権利を取得した時に当該土地を譲渡したとしたならば同条第一項の規定により当該土地を取得した日とされる日以後五年を経過する日後の消滅に限る。)による所得
出

一次情報

原文ママ

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