地方税法 / テーマ別まとめ

ゴルフ場利用税/通則

通則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

ゴルフ場利用税は、ゴルフ場の利用者に対して利用の日ごとに定額で課される税で、年齢や障害の有無、国民スポーツ大会・学校の教育活動での利用については非課税となる場合が定められています。標準税率は一人一日800円で、道府県が独自に上乗せする場合でも1200円が上限です。このほか、徴税吏員の調査権限、道府県外に住所等がある特別徴収義務者の納税管理人制度、違反時の罰則・過料についても定められています。

通則
区分対象・内容備考
納税義務者ゴルフ場の利用者利用の日ごとに定額課税
非課税(年齢・障害)18歳未満/70歳以上/障害者証明する場合に限る
非課税(大会・学校)国民スポーツ大会選手・学校教育活動証明する場合に限る
標準税率一人一日800円整備状況等で差等可
超過税率の上限一人一日1200円標準税率超の場合
質問検査権徴税吏員が帳簿等を検査犯罪捜査目的ではない
検査拒否等の罰則1年以下拘禁刑/50万円以下罰金法人にも科される
納税管理人道府県外の特別徴収義務者が選任確保に支障なければ不要
虚偽申告等の罰則30万円以下罰金法人にも科される
不申告の過料条例で10万円以下道府県条例による
  • 道府県はゴルフ場の整備の状況等に応じて税率に差を設けることができる(上限は同じく1200円)
  • 検査拒否等・納税管理人に関する虚偽申告等の罰則は、行為者本人のほか法人にも科される(両罰規定)
  • 徴税吏員の質問検査権は犯罪捜査のために認められたものではない
  • 分割による資産承継法人・分割法人も第77条第1項第三号の対象に含まれる
  • 滞納処分に関する調査は第77条第1項ではなく第94条第6項による
1

通則

通則について、条文は何を定めているか。

第75条ゴルフ場利用税の納税義務者等利用者に定額の税を日ごとに課す1項判例 2件
  • ゴルフ場所在の道府県が、利用日ごとに定額で課税する
  • 納税義務者は実際にゴルフ場を利用した人
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第75_2条年少者等のゴルフ場の利用に対するゴルフ場利用税の非課税18歳未満・70歳以上・障害者は非課税1項・3号判例なし
  • 18歳未満、70歳以上、法23条1項10号〈道府県民税に関する用語の意義 障害者精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者、失明者その他の精神又は身体に障害がある者で政令で定めるものをいう。〉の障害者は非課税
  • 本人が対象者であることを証明する場合に限る
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第75_3条国民スポーツ大会等の場合におけるゴルフ場利用税の非課税国民スポーツ大会や学校授業のプレーも非課税1項・2号判例なし
  • 国民スポーツ大会のゴルフ競技・公式練習は非課税(知事等が証明)
  • 学校(幼稚園を除く)の教育活動としてのゴルフも非課税(学長・校長が証明)
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第76条ゴルフ場利用税の税率標準税率は一人一日800円3項判例なし
  • 標準税率は一人一日800円
  • 超過課税する場合でも一人一日1200円が上限
  • ゴルフ場の整備状況等により税率に差を設けられる
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第77条徴税吏員のゴルフ場利用税に関する調査に係る質問検査権徴税吏員が帳簿等を調査できる6項・4号判例なし
  • 特別徴収義務者・納税義務者等に質問し帳簿書類等を検査できる
  • 証票を携帯し、関係人から求められたら提示する
  • この権限は犯罪捜査のためのものではない
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第78条ゴルフ場利用税に係る検査拒否等に関する罪検査拒否や虚偽答弁は罰則対象2項・3号判例なし
  • 検査の拒否・妨害・忌避は1年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金
  • 虚偽記載・虚偽答弁も同様に処罰される
  • 法人の業務に関する違反は法人にも罰金が科される
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第79条ゴルフ場利用税の納税管理人道府県外の特別徴収義務者は納税管理人を選ぶ2項判例 1件
  • 道府県内に住所等がない特別徴収義務者は納税管理人を選任・申告する
  • 徴収確保に支障がないと認定されれば選任不要
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第80条ゴルフ場利用税の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪納税管理人の虚偽申告は罰則対象2項判例なし
  • 虚偽の申告や不正な手段での承認・認定取得は30万円以下の罰金
  • 法人の業務に関する違反は法人にも同じ罰金が科される
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第81条ゴルフ場利用税の納税管理人に係る不申告に関する過料納税管理人を届け出ないと過料の対象1項判例なし
  • 承認も認定も受けずに納税管理人を申告しなかった場合が対象
  • 道府県の条例で10万円以下の過料を科す規定を設けられる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第75条地方税法

一、ゴルフ場の利用に対し娯楽施設利用税を課することとした地方税法七五条一項二号の規定が違憲であるとの主張が排斥された事例
二、ゴルフ場の土地建物につき固定資産税を賦課したうえゴルフ場を利用する者に対し娯楽施設利用税を賦課することと二重課税の成否

裁判要旨一、省略
二、ゴルフ場の土地建物につき固定資産税を賦課したうえゴルフ場を利用する者に対し娯楽施設利用税を賦課しても、二重課税の問題は生じない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和50年2月6日 昭和44(行ツ)64
登載
集民 第114号117頁
参照法条
憲法13条,憲法14条1項,憲法21条1項,地方税法75条1項2号,地方税法343条
論点2第75条地方税法

栃木県税賦課徴収条例六八条〈法人の道府県民税に係る滞納処分〉同二七条二項〈道府県民税に係る検査拒否等に関する罪〉の適法性

裁判要旨栃木県税賦課徴収条例六八条〈法人の道府県民税に係る滞納処分〉は旧地方税法三六条の委任に基くものであり同条令二七条二項〈道府県民税に係る検査拒否等に関する罪〉は同法七五条の委任に基いて定められたものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和28年4月30日 昭和27(あ)1637
登載
刑集 第7巻4号909頁
参照法条
栃木県税賦課徴収条例(昭和23年条例23号)68条,栃木県税賦課徴収条例(昭和23年条例23号)27条2項,旧地方税法36条,旧地方税法75条
論点3第79条地方税法

収税官吏が供述拒否権を告知しないで質問することは憲法第三八条に違反するか。

裁判要旨収税官吏が犯罪嫌疑者に対し質問するに当つて、供述拒否権のあることをあらかじめ告知しなかつたからといつて、その質問手続が憲法第三八条に違反するものでないことは当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第一〇一号同三三年七月一四日大法廷判決、刑集二巻八号八四六頁・昭和二三年(れ)第一〇一〇号同二四年二月九日大法廷判決、刑集三巻二号一四六頁・昭和二五年(れ)第一〇八二号同年一一月二一日第三小法廷判決、刑集四巻一一号二三五九頁・昭和二六年(あ)第二四三四号同二八年四月一四日第三小法廷判決、刑集七巻四号八四一頁)の趣旨に徴して明らかである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年8月20日 昭和37(あ)1495
登載
集刑 第152号499頁
参照法条
刑訴法198条2項,刑訴法311条,憲法38条,旧地方税法(昭和29年法律95号による改正前のもの)79条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

地方税法 第75条(ゴルフ場利用税の納税義務者等) 詳細ページ
(ゴルフ場利用税の納税義務者等)
第七十五条ゴルフ場利用税は、ゴルフ場の利用に対し、利用の日ごとに定額によつて、当該ゴルフ場所在の道府県において、その利用者に課する。
地方税法 第75_2条(年少者等のゴルフ場の利用に対するゴルフ場利用税の非課税) 詳細ページ
(年少者等のゴルフ場の利用に対するゴルフ場利用税の非課税)
第七十五条の二道府県は、次の各号に掲げる者がゴルフ場の利用を行う場合(次の各号に掲げる者が当該各号に掲げる者である旨を証明する場合に限る。)には、当該ゴルフ場の利用に対しては、ゴルフ場利用税を課することができない。
一年齢十八歳未満の者
二年齢七十歳以上の者
三第二十三条第一項第十号に規定する障害者(前二号に掲げる者を除く。)
地方税法 第75_3条(国民スポーツ大会等の場合におけるゴルフ場利用税の非課税) 詳細ページ
(国民スポーツ大会等の場合におけるゴルフ場利用税の非課税)
第七十五条の三前条に定めるもののほか、道府県は、次に掲げるゴルフ場の利用に対しては、ゴルフ場利用税を課することができない。
一スポーツ基本法(平成二十三年法律第七十八号)第二十六条第一項に規定する国民スポーツ大会のゴルフ競技に参加する選手が当該国民スポーツ大会のゴルフ競技として、又はその公式の練習のためにゴルフを行う場合(道府県知事又は道府県の教育委員会がその旨を証明する場合に限る。)の当該ゴルフ場の利用
二学校教育法第一条に規定する学校(幼稚園を除く。)の学生、生徒若しくは児童又はこれらの者を引率する教員が当該学校の教育活動(総務省令で定めるものに限る。)としてゴルフを行う場合(当該学校の学長又は校長がその旨を証明する場合に限る。)の当該ゴルフ場の利用
地方税法 第76条(ゴルフ場利用税の税率) 詳細ページ
(ゴルフ場利用税の税率)
第七十六条ゴルフ場利用税の標準税率は、一人一日につき八百円とする。
2道府県は、前項に定める標準税率を超える税率でゴルフ場利用税を課する場合には、千二百円を超える税率で課することができない。
3道府県は、ゴルフ場の整備の状況等に応じて、ゴルフ場利用税の税率に差等を設けることができる。この場合においては、前項の規定を準用する。
地方税法 第77条(徴税吏員のゴルフ場利用税に関する調査に係る質問検査権) 詳細ページ
(徴税吏員のゴルフ場利用税に関する調査に係る質問検査権)
第七十七条道府県の徴税吏員は、ゴルフ場利用税の賦課徴収に関する調査のために必要がある場合においては、次に掲げる者に質問し、又は第一号から第三号までの者の事業に関する帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次条第一項第一号及び第二号において同じ。)その他の物件を検査し、若しくは当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。
一特別徴収義務者
二納税義務者又は納税義務があると認められる者
三前二号に掲げる者に金銭又は物品を給付する義務があると認められる者
四前三号に掲げる者以外の者で当該ゴルフ場利用税の賦課徴収に関し直接関係があると認められる者
2前項第一号に掲げる者を分割法人(分割によりその有する資産及び負債の移転を行つた法人をいう。以下本項において同じ。)とする分割に係る分割承継法人(分割により分割法人から資産及び負債の移転を受けた法人をいう。以下本項において同じ。)及び同号に掲げる者を分割承継法人とする分割に係る分割法人は、前項第三号に規定する金銭又は物品を給付する義務があると認められる者に含まれるものとする。
3第一項の場合においては、当該徴税吏員は、その身分を証明する証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
4道府県の徴税吏員は、政令で定めるところにより、第一項の規定により提出を受けた物件を留め置くことができる。
5ゴルフ場利用税に係る滞納処分に関する調査については、第一項の規定にかかわらず、第九十四条第六項の定めるところによる。
6第一項又は第四項の規定による道府県の徴税吏員の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
地方税法 第78条(ゴルフ場利用税に係る検査拒否等に関する罪) 詳細ページ
(ゴルフ場利用税に係る検査拒否等に関する罪)
第七十八条次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
一前条の規定による帳簿書類その他の物件の検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
二前条第一項の規定による物件の提示又は提出の要求に対し、正当な理由がなくこれに応ぜず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件(その写しを含む。)を提示し、若しくは提出したとき。
三前条の規定による徴税吏員の質問に対し答弁をしないとき、又は虚偽の答弁をしたとき。
2法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の罰金刑を科する。
地方税法 第79条(ゴルフ場利用税の納税管理人) 詳細ページ
(ゴルフ場利用税の納税管理人)
第七十九条ゴルフ場利用税の特別徴収義務者は、納入義務を負う道府県内に住所、居所、事務所又は事業所(以下この項において「住所等」という。)を有しない場合においては、納入に関する一切の事項を処理させるため、当該道府県の条例で定める地域内に住所等を有する者のうちから納税管理人を定めてこれを道府県知事に申告し、又は当該地域外に住所等を有する者のうち当該事項の処理につき便宜を有するものを納税管理人として定めることについて道府県知事に申請してその承認を受けなければならない。納税管理人を変更し、又は変更しようとする場合においても、また、同様とする。
2前項の規定にかかわらず、当該特別徴収義務者は、当該特別徴収義務者に係るゴルフ場利用税の徴収の確保に支障がないことについて道府県知事に申請してその認定を受けたときは、納税管理人を定めることを要しない。
地方税法 第80条(ゴルフ場利用税の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪) 詳細ページ
(ゴルフ場利用税の納税管理人に係る虚偽の申告等に関する罪)
第八十条前条第一項の規定により申告すべき納税管理人について虚偽の申告をし、又は偽りその他不正の手段により同項の承認若しくは同条第二項の認定を受けたときは、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
2法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して前項の違反行為をした場合には、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、同項の刑を科する。
地方税法 第81条(ゴルフ場利用税の納税管理人に係る不申告に関する過料) 詳細ページ
(ゴルフ場利用税の納税管理人に係る不申告に関する過料)
第八十一条道府県は、第七十九条第二項の認定を受けていないゴルフ場利用税の特別徴収義務者で同条第一項の承認を受けていないものが同項の規定によつて申告すべき納税管理人について正当な理由がなくて申告をしなかつた場合においては、その者に対し、当該道府県の条例で十万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。