財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 / テーマ別まとめ

損益計算書/売上高及び売上原価

売上高及び売上原価の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第72条から第83条は、損益計算書における売上高と売上原価の表示方法を定めています。売上高は収益区分や関係会社向け売上高の注記、売上原価は棚卸高・仕入高・製造原価の区分表示や明細書の添付などが対象です。連結財務諸表を作成しているかどうかで、注記や明細書添付の要否が変わる規定が複数あるため、実務担当者はその点を押さえておく必要があります。

売上高及び売上原価
区分表示方法注記・特則
売上高売上高を示す科目で掲記契約収益とそれ以外を区分表示
棚卸資産評価差額売上高に含めて表示重要性乏しければ営業外に計上可
関係会社売上高―総額の20%超なら金額注記
売上原価期首棚卸高+仕入高-期末棚卸高当期製品製造原価の明細書添付
工事損失引当金繰入額売上原価に含めて表示金額を注記
棚卸資産の切下額売上原価等に区分掲記注記に代替可・連結なら省略可
売上総損益売上高-売上原価黒字は利益、赤字は損失として表示
  • 顧客との契約から生じる収益の記載は注記で代替でき、連結財務諸表作成時は記載・注記とも省略できる
  • 商品仕入高は総仕入高と仕入値引・戻し高等の控除科目に分けて表示することもできる
  • 販売・生産・仕入以外の理由による増減高や追加すべき項目は別科目で掲記する
  • 売上原価の区分表示が困難又は不適当な場合は内訳明細書の添付で代替する
  • 鉄道・自動車道・電気通信・電気・ガス等の特定事業は業法上の附属明細表を原価明細書として兼用できる
  • 棚卸資産の切下額は連結財務諸表を作成している場合は区分掲記・注記を要しない
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売上高及び売上原価

売上高及び売上原価について、条文は何を定めているか。

第72条売上高の表示方法売上高は独立の科目で表示する2項判例なし
  • 顧客との契約から生じる収益とそれ以外を区分して記載する
  • 契約から生じる収益の金額は注記に代えることができる
  • 連結財務諸表を作成していれば区分記載・注記を省略できる
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第72_2条棚卸資産の評価差額の表示方法値上がり狙いの棚卸資産の評価差額は売上高に含める1項判例なし
  • 市場価格の変動で利益を得る目的の棚卸資産が対象
  • 重要性が乏しければ営業外収益又は営業外費用に計上できる
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第73条1項判例なし
第74条関係会社に対する売上高の注記関係会社向け売上が2割超なら金額を注記1項判例なし
  • 関係会社に対する売上高が売上高総額の百分の二十を超える場合が対象
  • その金額を注記する
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第75条売上原価の表示方法売上原価は3つの科目に分けて表示する2項・3号判例なし
  • 期首棚卸高、当期仕入高又は製造原価、期末棚卸高の科目を置く
  • 期末棚卸高はこれらの控除科目として掲記する
  • 当期製品製造原価は内訳明細書を損益計算書に添付する
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第76条販売等以外の理由の増減高は別科目で表示1項判例なし
  • 販売・生産・仕入以外の理由による商品等の増減がある場合が対象
  • 売上原価に付加すべき項目がある場合も同様
  • 内容を示す科目名で別に掲記する
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第76_2条工事損失引当金繰入額の注記工事損失引当金繰入額は金額を注記する2項判例なし
  • 売上原価に含まれている工事損失引当金繰入額が対象
  • 連結財務諸表を作成している場合は記載を要しない
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第77条売上原価明細書の添付区分表示が困難・不適当なら明細書添付で代替1項判例なし
  • 75条1項〈売上原価の表示方法〉の区分表示が困難又は不適当と認められる場合が対象
  • その場合は売上原価の内訳明細書を損益計算書に添付する
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第78条特定事業会社の原価明細書業法の附属明細表があれば原価明細書を兼用できる3項・8号判例なし
  • 第2条〈特定事業を営む会社に対するこの規則の適用〉の適用事業で法令上の附属明細表が同一内容なら兼用できる
  • 鉄道・自動車道・電気通信・電気・ガス等の営業費明細表が該当する
  • 鉄道・自動車道・電気通信の3明細表は適当な費目に要約記載できる
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第79条商品仕入高の表示方法当期商品仕入高は独立の科目名で表示1項判例なし
  • 当期商品仕入高という名称の科目で掲記する
  • 総仕入高と仕入値引・戻し高等の控除科目に分けて表示してもよい
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第80条棚卸資産の帳簿価額の切下げに関する記載収益性低下による棚卸資産の切下額は区分表示3項判例なし
  • 通常販売目的の棚卸資産の切下額を売上原価等の内訳科目で区分掲記する
  • 期末棚卸高を切下げ後の金額で計上し切下額を注記する方法でもよい
  • 重要性が乏しい場合や連結財務諸表作成時は区分掲記・注記を省略できる
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第81条1項判例なし
第82条1項判例なし
第83条売上総損益金額の表示売上高と売上原価の差額を売上総損益として表示1項判例なし
  • 売上高が売上原価を上回れば売上総利益金額として表示する
  • 売上原価が売上高を上回れば売上総損失金額として表示する
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第72条(売上高の表示方法) 詳細ページ
(売上高の表示方法)
第七十二条売上高は、売上高を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
2前項の売上高の記載については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益に区分して記載するものとする。この場合において、当該記載は、顧客との契約から生じる収益の金額の注記をもつて代えることができる。ただし、財務諸表提出会社が連結財務諸表を作成しているときは、当該記載及び当該注記を省略することができる。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第72_2条(棚卸資産の評価差額の表示方法) 詳細ページ
(棚卸資産の評価差額の表示方法)
第七十二条の二市場価格の変動により利益を得る目的をもつて所有する棚卸資産の評価差額は、売上高を示す名称を付した科目に含めて記載しなければならない。ただし、当該金額の重要性が乏しい場合には、営業外収益又は営業外費用に含めて記載することができる。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第73条 詳細ページ
第七十三条削除
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第74条(関係会社に対する売上高の注記) 詳細ページ
(関係会社に対する売上高の注記)
第七十四条関係会社に対する売上高が売上高の総額の百分の二十を超える場合には、その金額を注記しなければならない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第75条(売上原価の表示方法) 詳細ページ
(売上原価の表示方法)
第七十五条売上原価に属する項目は、第一号及び第二号の項目を示す名称を付した科目並びにこれらの科目に対する控除科目としての第三号の項目を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一商品又は製品(半製品、副産物、作業くず等を含む。以下この項及び次条において同じ。)の期首棚卸高
二当期商品仕入高又は当期製品製造原価
三商品又は製品の期末棚卸高
2前項第二号の当期製品製造原価については、その内訳を記載した明細書を損益計算書に添付しなければならない。ただし、連結財務諸表において、連結財務諸表規則第十五条の二第一項に規定するセグメント情報を注記している場合は、この限りでない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第76条 詳細ページ
第七十六条前条第一項の商品又は製品について販売、生産又は仕入以外の理由による増減高がある場合、その他売上原価の項目として付加すべきものがある場合には、同項各号の項目を示す科目のほか、当該項目の内容を示す科目をもつて別に掲記しなければならない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第76_2条(工事損失引当金繰入額の注記) 詳細ページ
(工事損失引当金繰入額の注記)
第七十六条の二売上原価に含まれている工事損失引当金繰入額については、その金額を注記しなければならない。
2前項に規定する事項は、財務諸表提出会社が連結財務諸表を作成している場合には、記載することを要しない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第77条(売上原価明細書の添付) 詳細ページ
(売上原価明細書の添付)
第七十七条第七十五条第一項の規定は、売上原価を同項各号の項目に区分して記載することが困難であると認められる場合又は不適当と認められる場合には、適用しない。この場合においては、売上原価の内訳を記載した明細書を損益計算書に添付しなければならない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第78条(特定事業会社の原価明細書) 詳細ページ
(特定事業会社の原価明細書)
第七十八条第二条の規定の適用を受ける事業に関して定められた法令又は準則において、第七十五条第二項又は前条に規定する明細書と同一内容の書類が附属明細表として規定されている場合には、当該事業を営む株式会社及び指定法人が法の規定により提出する財務諸表については、当該明細表を損益計算書に添付し、附属明細表としての記載を省略するものとする。
2第二条に規定する法令又は準則において定められている附属明細表のうち次に掲げるものは、前項に規定する明細書と同一の内容の書類に該当するものとする。
一鉄道事業会計規則(昭和六十二年運輸省令第七号)に定める鉄道事業営業費明細表
二自動車道事業会計規則(昭和三十九年運輸省・建設省令第三号)に定める自動車道事業営業費明細表
三電気通信事業会計規則(昭和六十年郵政省令第二十六号)に定める電気通信事業営業費用明細表(部門別再掲)
四電気事業会計規則(昭和四十年通商産業省令第五十七号)に定める電気事業営業費用明細表
五ガス事業会計規則(昭和二十九年通商産業省令第十五号)に定める営業費明細表
六高速道路事業等会計規則(平成十七年国土交通省令第六十五号)に定める高速道路事業営業費用、営業外費用及び特別損失等明細表
七社会医療法人債を発行する社会医療法人の財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(平成十九年厚生労働省令第三十八号)に定める事業費用明細表
八有価証券発行学校法人の財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(平成十九年文部科学省令第三十六号)に定める事業費用明細表
3前項第一号から第三号までに掲げる附属明細表については、適当と認められる費目に要約して記載することができる。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第79条(商品仕入高の表示方法) 詳細ページ
(商品仕入高の表示方法)
第七十九条第七十五条第一項第二号の当期商品仕入高は、当期商品仕入高の名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、商品の総仕入高(仕入運賃及び直接購入諸掛を含む。)を示す名称を付した科目及びその控除科目としての仕入値引、戻し高等の項目を示す名称を付した科目をもつて掲記することを妨げない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第80条(棚卸資産の帳簿価額の切下げに関する記載) 詳細ページ
(棚卸資産の帳簿価額の切下げに関する記載)
第八十条通常の販売の目的をもつて所有する棚卸資産について、収益性の低下により帳簿価額を切り下げた場合には、当該切下額(前事業年度末に計上した切下額を当事業年度に戻し入れる場合には、当該戻入額と当事業年度末に計上した当該切下額を相殺した後の金額)は、売上原価その他の項目の内訳項目として、その内容を示す名称を付した科目をもつて区分掲記しなければならない。ただし、当該棚卸資産の期末棚卸高を帳簿価額の切下げ後の金額によつて計上し、その旨及び当該切下額を注記することを妨げない。
2前項の規定にかかわらず、当該切下額に重要性が乏しい場合には、区分掲記又は注記を省略することができる。
3第一項の規定にかかわらず、財務諸表提出会社が連結財務諸表を作成している場合には、区分掲記又は注記を要しない。
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第81条 詳細ページ
第八十一条削除
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第82条 詳細ページ
第八十二条削除
財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則 第83条(売上総損益金額の表示) 詳細ページ
(売上総損益金額の表示)
第八十三条売上高から売上原価を控除した額(売上原価が売上高をこえる場合は、売上原価から売上高を控除した額)は、売上総利益金額又は売上総損失金額として表示しなければならない。
出

一次情報

原文ママ

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