会社計算規則 / テーマ別まとめ

株式会社の計算に係る計数等に関する事項/分配可能額

分配可能額の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

分配可能額は、最終事業年度の決算を基礎に、臨時計算書類の損益や自己株式取得に伴う調整など複数の要素を加減して算定します。会社計算規則156条から158条はこの加算・減算要素を、159条から161条は分配可能額を超えて配当等を行った場合に責任を負う取締役等の範囲を定めています。剰余金の配当や自己株式の取得を検討する際は、まず分配可能額を確認し、次に責任者の範囲を確認する必要があります。

分配可能額
区分加算/減算内容
臨時決算の利益(156条)加算当期純利益額(零以上)を加算
臨時決算の損失(157条)減算当期純損失額を零から減じた額
その他減算額(158条)減算のれん等調整額の超過分など8項目-2項目
  • 最終事業年度がない場合は基準日を成立の日に読み替える(156~158条共通)
  • 158条一号のれん等調整額は資本等金額超過時にイ~ハの区分でさらに細かく算定される
  • 158条四号は連結配当規制適用会社にのみ適用される特則
  • 158条五号の特定募集はイ~ハの要件を満たす場合に限られる
  • 158条六号の300万円基準は控除後の額が零未満なら零とする
  • 159~161条の責任者は461条1項各号の行為類型ごとに異なり、監査役等の請求に応じて報告した取締役等も含まれ得る
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分配可能額

分配可能額について、条文は何を定めているか。

第156条臨時計算書類の利益の額臨時決算の当期純利益額を加算対象とする1項判例なし
  • 臨時計算書類の当期純利益額(零以上)を加算する額とする
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第157条臨時計算書類の損失の額臨時決算の当期純損失額を減算対象とする1項判例なし
  • 当期純損失額(零未満)を零から減じた額を減算する額とする
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第158条その他減ずるべき額分配可能額から追加で減算すべき額を列挙1項・10号判例なし
  • のれん等調整額の超過分などプラス8項目を計上
  • 自己株式の処分対価などマイナス2項目を差し引く
  • 300万円基準や連結配当規制適用会社の特則も含む
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第159条剰余金の配当等に関して責任をとるべき取締役等配当等の違法時に責任を負う取締役等を行為別に指定1項・12号判例なし
  • 461条1項各号の行為ごとに責任者が異なる
  • 説明した取締役・執行役や賛成した取締役も対象
  • 監査役等の請求に応じて報告した取締役等も含まれる
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第160条株主総会に議案提案した取締役等の責任を定める1項・3号判例なし
  • 株主総会に議案を提案した取締役が対象
  • 取締役会非設置会社で提案の決定に同意した取締役も対象
  • 取締役会の決議に賛成した取締役も対象
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第161条取締役会に議案提案した取締役等の責任を定める1項判例なし
  • 取締役会に議案を提案した取締役及び執行役が対象
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社計算規則 第156条(臨時計算書類の利益の額) 詳細ページ
(臨時計算書類の利益の額)
第百五十六条法第四百六十一条第二項第二号イに規定する法務省令で定める各勘定科目に計上した額の合計額は、臨時計算書類の損益計算書に計上された当期純損益金額(零以上の額に限る。)とする。
会社計算規則 第157条(臨時計算書類の損失の額) 詳細ページ
(臨時計算書類の損失の額)
第百五十七条法第四百六十一条第二項第五号に規定する法務省令で定める各勘定科目に計上した額の合計額は、零から臨時計算書類の損益計算書に計上された当期純損益金額(零未満の額に限る。)を減じて得た額とする。
会社計算規則 第158条(その他減ずるべき額) 詳細ページ
(その他減ずるべき額)
第百五十八条法第四百六十一条第二項第六号に規定する法務省令で定める各勘定科目に計上した額の合計額は、第一号から第八号までに掲げる額の合計額から第九号及び第十号に掲げる額の合計額を減じて得た額とする。
一最終事業年度(法第四百六十一条第二項第二号に規定する場合にあっては、法第四百四十一条第一項第二号の期間(当該期間が二以上ある場合にあっては、その末日が最も遅いもの)。以下この号から第三号まで、第六号ハ、第八号イ及びロ並びに第九号において同じ。)の末日(最終事業年度がない場合(法第四百六十一条第二項第二号に規定する場合を除く。)にあっては、成立の日。以下この号から第三号まで、第六号ハ、第八号イ及びロ並びに第九号において同じ。)におけるのれん等調整額(資産の部に計上したのれんの額を二で除して得た額及び繰延資産の部に計上した額の合計額をいう。以下この号及び第四号において同じ。)が次のイからハまでに掲げる場合に該当する場合における当該イからハまでに定める額
イ当該のれん等調整額が資本等金額(最終事業年度の末日における資本金の額及び準備金の額の合計額をいう。以下この号において同じ。)以下である場合零
ロ当該のれん等調整額が資本等金額及び最終事業年度の末日におけるその他資本剰余金の額の合計額以下である場合(イに掲げる場合を除く。)当該のれん等調整額から資本等金額を減じて得た額
ハ当該のれん等調整額が資本等金額及び最終事業年度の末日におけるその他資本剰余金の額の合計額を超えている場合次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める額
二最終事業年度の末日における貸借対照表のその他有価証券評価差額金の項目に計上した額(当該額が零以上である場合にあっては、零)を零から減じて得た額
三最終事業年度の末日における貸借対照表の土地再評価差額金の項目に計上した額(当該額が零以上である場合にあっては、零)を零から減じて得た額
四株式会社が連結配当規制適用会社であるとき(第二条第三項第五十五号のある事業年度が最終事業年度である場合に限る。)は、イに掲げる額からロ及びハに掲げる額の合計額を減じて得た額(当該額が零未満である場合にあっては、零)
イ最終事業年度の末日における貸借対照表の(1)から(3)までに掲げる額の合計額から(4)に掲げる額を減じて得た額
ロ最終事業年度の末日後に子会社から当該株式会社の株式を取得した場合における当該株式の取得直前の当該子会社における帳簿価額のうち、当該株式会社の当該子会社に対する持分に相当する額
ハ最終事業年度の末日における連結貸借対照表の(1)から(3)までに掲げる額の合計額から(4)に掲げる額を減じて得た額
五最終事業年度の末日(最終事業年度がない場合にあっては、成立の日。第七号及び第十号において同じ。)後に二以上の臨時計算書類を作成した場合における最終の臨時計算書類以外の臨時計算書類に係る法第四百六十一条第二項第二号に掲げる額(同号ロに掲げる額のうち、吸収型再編受入行為及び特定募集(次の要件のいずれにも該当する場合におけるロの募集をいう。以下この条において同じ。)に際して処分する自己株式に係るものを除く。)から同項第五号に掲げる額を減じて得た額
イ最終事業年度の末日後に法第百七十三条第一項の規定により当該株式会社の株式の取得(株式の取得に際して当該株式の株主に対してロの募集により当該株式会社が払込み又は給付を受けた財産のみを交付する場合における当該株式の取得に限る。)をすること。
ロ法第二編第二章第八節の規定によりイの株式(当該株式の取得と同時に当該取得した株式の内容を変更する場合にあっては、当該変更後の内容の株式)の全部又は一部を引き受ける者の募集をすること。
ハイの株式の取得に係る法第百七十一条第一項第三号の日とロの募集に係る法第百九十九条第一項第四号の期日が同一の日であること。
六三百万円に相当する額から次に掲げる額の合計額を減じて得た額(当該額が零未満である場合にあっては、零)
イ資本金の額及び準備金の額の合計額
ロ株式引受権の額
ハ新株予約権の額
ニ最終事業年度の末日の貸借対照表の評価・換算差額等の各項目に計上した額(当該項目に計上した額が零未満である場合にあっては、零)の合計額
七最終事業年度の末日後株式会社が吸収型再編受入行為又は特定募集に際して処分する自己株式に係る法第四百六十一条第二項第二号ロに掲げる額
八次に掲げる額の合計額
イ最終事業年度の末日後に第二十一条の規定により増加したその他資本剰余金の額
ロ最終事業年度の末日後に第四十二条の二第五項第一号の規定により変動したその他資本剰余金の額
ハ最終事業年度がない株式会社が成立の日後に自己株式を処分した場合における当該自己株式の対価の額
九最終事業年度の末日後に株式会社が当該株式会社の株式を取得した場合(法第百五十五条第十二号に掲げる場合以外の場合において、当該株式の取得と引換えに当該株式の株主に対して当該株式会社の株式を交付するときに限る。)における当該取得した株式の帳簿価額から次に掲げる額の合計額を減じて得た額
イ当該取得に際して当該取得した株式の株主に交付する当該株式会社の株式以外の財産(社債等(自己社債及び自己新株予約権を除く。ロにおいて同じ。)を除く。)の帳簿価額
ロ当該取得に際して当該取得した株式の株主に交付する当該株式会社の社債等に付すべき帳簿価額
十最終事業年度の末日後に株式会社が吸収型再編受入行為又は特定募集に際して処分する自己株式に係る法第四百六十一条第二項第四号(最終事業年度がない場合にあっては、第八号)に掲げる額
会社計算規則 第159条(剰余金の配当等に関して責任をとるべき取締役等) 詳細ページ
(剰余金の配当等に関して責任をとるべき取締役等)
第百五十九条法第四百六十二条第一項各号列記以外の部分に規定する法務省令で定めるものは、次の各号に掲げる行為の区分に応じ、当該各号に定める者とする。
一法第四百六十一条第一項第一号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の買取りによる金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百四十条第二項の株主総会において株式の買取りに関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ分配可能額の計算に関する報告を監査役(監査等委員会及び監査委員会を含む。以下この条において同じ。)又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
二法第四百六十一条第一項第二号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百五十六条第一項の規定による決定に係る株主総会において株式の取得に関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ法第百五十六条第一項の規定による決定に係る取締役会において株式の取得に賛成した取締役
ニ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
三法第四百六十一条第一項第三号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百五十七条第一項の規定による決定に係る株主総会において株式の取得に関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ法第百五十七条第一項の規定による決定に係る取締役会において株式の取得に賛成した取締役
ニ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
四法第四百六十一条第一項第四号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百七十一条第一項の株主総会において株式の取得に関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
五法第四百六十一条第一項第五号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の買取りによる金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百七十五条第一項の株主総会において株式の買取りに関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
六法第四百六十一条第一項第六号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の買取りによる金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百九十七条第三項後段の規定による決定に係る株主総会において株式の買取りに関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ法第百九十七条第三項後段の規定による決定に係る取締役会において株式の買取りに賛成した取締役
ニ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
七法第四百六十一条第一項第七号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の買取りによる金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第二百三十四条第四項後段(法第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による決定に係る株主総会において株式の買取りに関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ法第二百三十四条第四項後段(法第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による決定に係る取締役会において株式の買取りに賛成した取締役
ニ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
八法第四百六十一条第一項第八号に掲げる行為次に掲げる者
イ剰余金の配当による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第四百五十四条第一項の規定による決定に係る株主総会において剰余金の配当に関する事項について説明をした取締役及び執行役
ハ法第四百五十四条第一項の規定による決定に係る取締役会において剰余金の配当に賛成した取締役
ニ分配可能額の計算に関する報告を監査役又は会計監査人が請求したときは、当該請求に応じて報告をした取締役及び執行役
九法第百十六条第一項各号の行為に係る同項の規定による請求に応じてする株式の取得株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び次のイからニまでに掲げる行為の区分に応じ、当該イからニまでに定める者
イその発行する全部の株式の内容として法第百七条第一項第一号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更次に掲げる者
ロある種類の株式の内容として法第百八条第一項第四号又は第七号に掲げる事項についての定めを設ける定款の変更次に掲げる者
ハ法第百十六条第一項第三号に規定する場合における同号イからハまで及びヘに掲げる行為次に掲げる者
ニ法第百十六条第一項第三号に規定する場合における同号ニ及びホに掲げる行為次に掲げる者
十法第百八十二条の四第一項の規定による請求に応じてする株式の取得次に掲げる者
イ株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役
ロ法第百八十条第二項の株主総会に株式の併合に関する議案を提案した取締役
ハロの議案の提案の決定に同意した取締役(取締役会設置会社の取締役を除く。)
ニロの議案の提案が取締役会の決議に基づいて行われたときは、当該取締役会の決議に賛成した取締役
十一法第四百六十五条第一項第四号に掲げる行為株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
十二法第四百六十五条第一項第五号に掲げる行為次に掲げる者
イ株式の取得による金銭等の交付に関する職務を行った取締役及び執行役
ロ法第百七条第二項第三号イの事由が株主総会の決議に基づいて生じたときは、当該株主総会に当該行為に関する議案を提案した取締役
ハロの議案の提案の決定に同意した取締役(取締役会設置会社の取締役を除く。)
ニロの議案の提案が取締役会の決議に基づいて行われたときは、当該取締役会の決議に賛成した取締役
ホ法第百七条第二項第三号イの事由が取締役会の決議に基づいて生じたときは、当該取締役会の決議に賛成した取締役
会社計算規則 第160条 詳細ページ
第百六十条法第四百六十二条第一項第一号イに規定する法務省令で定めるものは、次に掲げる者とする。
一株主総会に議案を提案した取締役
二前号の議案の提案の決定に同意した取締役(取締役会設置会社の取締役を除く。)
三第一号の議案の提案が取締役会の決議に基づいて行われたときは、当該取締役会において当該取締役会の決議に賛成した取締役
会社計算規則 第161条 詳細ページ
第百六十一条法第四百六十二条第一項第一号ロに規定する法務省令で定めるものは、取締役会に議案を提案した取締役及び執行役とする。
出

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原文ママ

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